「Grok CLI」と呼ばれるツールは2つあります。xAI(GitHubなどでの現表記はSpaceXAI)が配布する公式のコーディングエージェント「Grok Build」(コマンド名 grok)と、コミュニティ製のオープンソース「grok-cli」(npmパッケージ名 grok-dev)です。どちらも grok で起動しますが、配布元・認証・料金がまったく違います。この記事では、2026年10月17日時点の公式ドキュメント・インストーラ・Homebrew・GitHubを確認した結果をもとに、導入コマンドが実際に何をするか、2026年10月に変わった料金体系、そしてOllamaのローカルモデルにつないで動かした実測までをまとめます。
まとめ
- 公式はGrok Build:2026年5月にベータ公開、8月7日に1.0.0、10月17日時点の安定版は1.0.62。非公式のgrok-cli(grok-dev 1.1.7)とは別物です。
- インストール:macOS・Linuxは
curl -fsSL https://x.ai/cli/install.sh | bash、Windowsはirm https://x.ai/cli/install.ps1 | iex。npmの@xai-official/grokとHomebrewのbrew install --cask grok-buildでも入ります。brew install grokは無関係の正規表現ツールです。 - コマンド衝突:install.sh・install.ps1・Homebrewは
grokとagentの2つを置きます。Cursor CLIのagentと同じ名前です。 - 料金:Grok Buildには無料枠があり、有料はThe X Subscription(Plus月8ドル〜Ultra月200ドル)の週間プールから消費します。APIキーで使う場合はトークン従量です。
- ローカル:Grokのモデル本体を手元で動かせるのは旧世代のgrok-1・grok-2だけです。一方、Grok Build本体は2026年7月にApache 2.0で公開され、設定ファイルでOllamaなどのローカルモデルにつなげられます。xAIにログインせずに動くことを実測で確認しました。
Grok CLIの2系統|公式Grok Buildと非公式grok-cliの見分け方
検索結果には両方の情報が混ざっています。まず次の表で、読んでいる記事がどちらの話かを判別してください。
| 項目 | 公式 Grok Build | 非公式 grok-cli |
|---|---|---|
| 配布元 | xAI(xai-org/grok-build) | superagent-ai(コミュニティ) |
| 実装・ライセンス | Rust・Apache 2.0 | TypeScript(Bun)・MIT |
| 最新版(10/17時点) | 1.0.62 | grok-dev 1.1.7(2026-05-15) |
| 導入 | install.sh/install.ps1/npm/brew cask | install.sh/bun add -g grok-dev |
| APIキーの変数 | XAI_API_KEY | GROK_API_KEY |
| 認証 | ログイン(grok login)かAPIキー | APIキー |
| 置かれるコマンド | grok と agent(npm版は grok のみ) | grok |
非公式版のREADMEは冒頭で「not affiliated with, endorsed by, or sponsored by xAI Corp.」と明記しています(superagent-ai/grok-cli)。日本語記事で多く案内されている @vibe-kit/grok-cli はこの非公式版の旧パッケージで、npm上の最終版は0.0.34のまま止まっています。手順どおりに入れても動かない場合は、まずこの旧パッケージを疑ってください。
公式のGrok Buildは、ファイル編集・シェル実行・Web検索・長時間タスクをこなすターミナル常駐型エージェントです。製品としての位置づけやベータ公開からの経緯はGrok Buildとは?xAIの自律型コーディングエージェントの仕組み・料金・導入判断で扱い、この記事では grok コマンドを入れて動かすところに絞ります。
Grok Build(公式Grok CLI)のインストール手順
導入方法は、xAIが案内するinstall.sh・install.ps1・npm(npm install -g @xai-official/grok)と、Homebrewのcask(homebrew/caskの登録で、バイナリはx.aiから取得)の4通りです。npmのパッケージもxAI(メンテナ xai-security)の公開で、10月17日時点の版は1.0.62でした。社内のネットワークでx.aiへの接続を許可できない場合、公式のEnterprise Deploymentsはnpm経由ならx.aiとstorage.googleapis.comへの接続が不要と説明しています。OSと普段のパッケージ管理に合わせて選び、インストール後は grok --version で版を確認します(10月17日時点で grok 1.0.62)。
macOS・Linux:curl -fsSL https://x.ai/cli/install.sh | bash
curl -fsSL https://x.ai/cli/install.sh | bash
# 版を固定する場合
curl -fsSL https://x.ai/cli/install.sh | bash -s 1.0.62
このスクリプトは uname でOS(Darwin/Linux)とCPU(x86_64/aarch64)を判定し、https://x.ai/cli/stable から最新版の番号を取得してバイナリを落とします。取得先にはx.aiのほか、予備としてGoogle Cloud Storage上の配布先が設定されています。配置先は ~/.grok/bin(環境変数 GROK_BIN_DIR で変更可)で、シェルの設定ファイル(zshなら ~/.zshrc)にPATHを追記します。Windowsでも、Git for WindowsやMSYS2のBashから同じコマンドで入り、WSLではLinux版が入ります。
Windows:irm https://x.ai/cli/install.ps1 | iex が行うこと
irm https://x.ai/cli/install.ps1 | iex
# 版を固定する場合
$env:GROK_VERSION="1.0.62"; irm https://x.ai/cli/install.ps1 | iex
irm(Invoke-RestMethod)でスクリプト本文を取得し、iex(Invoke-Expression)でそのまま実行する1行です。実行される install.ps1 は、grok.exe と agent.exe を %USERPROFILE%\.grok\bin に置き、ユーザー環境変数のPATHに追加します。あわせて、gitフック用の補助実行ファイル(grove.exe など)を同じ .grok\bin に、同梱のMinGitを %LOCALAPPDATA%\grok\git 以下に入れます。macOSやLinuxのPowerShellで実行すると「This installer is for Windows」と表示して止まります。
ネットから取得したスクリプトをそのまま実行する形式なので、社内端末で使う前に一度 irm https://x.ai/cli/install.ps1 -OutFile install.ps1 で保存して中身を確認する運用にしておくと、情報システム部門への説明がしやすくなります。設定ファイルの場所は %USERPROFILE%\.grok\config.toml です。
Homebrew:brew install --cask grok-build(brew install grok は別物)
brew install --cask grok-build
Homebrewには公式サイトを x.ai/build とするcask「grok-build」があり、10月17日時点の版は1.0.62でした。$(brew --prefix)/bin に grok と agent を置きます。
注意したいのは、brew install grok(caskを付けない)で入るのは jordansissel/grok という正規表現ツール(0.9.2)で、xAIとは無関係な点です。コマンド名も同じ grok で衝突するため、誤って入れた場合は brew uninstall grok で外してからcaskを入れ直してください。
インストーラが置く grok と agent(Cursor CLIとの衝突)
install.sh・install.ps1・Homebrew caskは、grok に加えて agent という名前でも同じバイナリを置きます(npm版は grok のみ)。~/.grok/bin がまだPATHに無い状態で install.sh を実行すると、PATH上にある ~/.local/bin(無ければ /usr/local/bin)に、ln -sf でこの2つのリンクを作ります。-f 付きなので、同じ名前のファイルがあれば上書きします。
Cursor CLIのインストーラも ~/.local/bin/agent を作ります。さらにGrokのinstall.shはシェルの設定ファイルに export PATH="$HOME/.grok/bin:$PATH" を追記し、~/.grok/bin をPATHの先頭に置くので、新しいシェルではCursor CLIを後から入れ直してもGrok側の agent が先に見つかります。Cursor CLIは cursor-agent という別名も作るので、Grok Buildを入れたあとは cursor-agent で呼ぶか、which -a agent でどちらが優先されているか確認してください。Cursor CLIの使い方はCursor CLIの使い方|agentコマンドの導入・非対話実行とCI連携の手順にまとめています。非公式grok-cliを入れている場合は、grok の名前も同じように衝突し、設定ディレクトリの ~/.grok も共用します(非公式版の設定は ~/.grok/user-settings.json)。
ログインとAPIキーの設定|grok login・--device-auth・XAI_API_KEY
初回に grok を起動するとブラウザが開き、xAIアカウントでログインします。認証方式は4つあり、公式のEnterprise Deploymentsに一覧があります。
| 方式 | 使い方 | 向いている環境 |
|---|---|---|
| ブラウザ(OIDC) | grok login | 手元のPC |
| デバイスコード | grok login --device-auth |
SSH先・コンテナ |
| 外部の認証基盤 | config の auth_provider_command | 社内IdP |
| APIキー | XAI_API_KEY または model.api_key | スクリプト・CI |
複数の資格情報があるときは、モデルごとに model.api_key → model.env_key で指定した変数 → ログイン中のセッション → XAI_API_KEY の順で使われます。ログイン済みの端末では XAI_API_KEY を設定してもログインのセッションが優先され、サブスクの枠から引かれます。手元ではログインだけ、CIではAPIキーだけ、と分けておくと請求先を取り違えません。APIキーの発行手順とAPI側の料金はGrok API(xAI)とは?料金・モデル・使い方とAPIキー取得で説明しています。
grokコマンドの使い方|Plan Mode・ヘッドレス実行・worktree
作業したいリポジトリで grok を実行すると全画面のTUIが開きます。ここでは日常的に使う操作と、公式ドキュメントで変わっていた点を挙げます。
Plan Modeと権限モード(Shift+Tabで切り替え)
Shift+Tab を押すたびに、通常 → Plan → Auto(機能が有効な場合)→ Always-approve の順でモードが切り替わります。Planでは計画ファイル以外の編集が承認まで拒否され、承認画面では a で承認、s で修正依頼、c で行コメントができます(Plan Mode)。ただし公式も書いているとおり、止めるのは編集ツールだけで、bashのリダイレクトによる書き込みは止まりません。シェル経由の変更まで縛りたいときは、grok --sandbox read-only を使います(書き込めるのは ~/.grok/ と一時ディレクトリだけ)。通常開発向けの workspace はカレントディレクトリへの書き込みを許すため、計画中の変更は止められません。サンドボックスはLinuxではLandlock、macOSではSeatbeltを使い、既定ではオフです(Sandbox)。
ヘッドレス実行:grok -p と出力形式
grok -p "このリポジトリの構成を説明して"
grok -p "TODOコメントを一覧にして" --output-format json
grok --no-auto-update -p "テストを実行して失敗を要約して" --always-approve
-p(--single)で1回だけ実行して終了します。--output-format は plain・json・streaming-json の3種類で、json は最後に1つのオブジェクトを返し、トークン数(usage)とモデル別の呼び出し回数も含みます。CIで使うときは、起動時の自動更新を止める --no-auto-update を付けてください(Headless & Scripting)。grok agent stdio でACP(Agent Client Protocol)のエージェントとして起動し、エディタから呼び出すこともできます。
worktreeとサブエージェントによる並列実行
grok -w で、リポジトリを ~/.grok/worktrees/<repo>/<name> に切り出したgit worktreeでセッションを始めます。切り出しは現在のHEADからで、未コミットの変更も含みます。grok -w --ref main "..." とすると、指定したブランチのきれいな状態から作業を始めます。worktreeはセッションを消しても残るので、grok worktree gc --max-age 7d で定期的に掃除します。
サブエージェントは既定で有効で、組み込みは general-purpose・explore(読み取り専用)・plan の3種類です。ベータ期の情報では最大8並列とされていましたが、9月29日に同期された公開ソースでは、1セッションの同時実行数の既定値は32(環境変数 GROK_MAX_CONCURRENT_SUBAGENTS で変更可)になっています。並列数を増やすほど週間プールやAPI料金の消費も増えるので、上限を下げて使う判断もあります。git worktreeを使った並列開発の考え方はClaude Codeのgit worktreeで並列エージェント開発を行う方法も参考になります。
Grok CLIの料金|無料枠・The X Subscription・API従量課金
2026年10月、xAIはGrok・Cursor・Xを1つにまとめた「The X Subscription」を始めました。新規の契約はこちらになり、既存のSuperGrok・X Premium・Cursorの契約は、自分で切り替えない限りそのまま続きます(Pricing)。
| プラン | 月払い | 年払い | 含まれる利用量 |
|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | 0ドル | Limited |
| Plus | 8ドル | 80ドル | Base |
| Premium | 30ドル | 300ドル | 4x |
| Super | 100ドル | 1,000ドル | 15x |
| Ultra | 200ドル | 2,000ドル | 50x |
有料プランの利用量は週ごとにリセットされるプールで、GrokとCursorの自社モデルの利用が同じプールから引かれます。Grokの設定画面の使用量は割合で表示され、API・Build・Chat・Imagine・Voiceごとの内訳が出ます(Grok FAQ)。プールを使い切った後は、事前にチャージしたクレジットから引かれます。
Grok Buildには無料枠もあります。公式の料金ページは、高速版のGrok 4.7 Fast(通常単価の2倍)について「Grok Buildの無料枠には含まれない」と書いており、無料枠では通常速度のモデルを使う前提です。The X SubscriptionのFreeの利用量は料金表で「Limited」とだけ書かれているので、試すならFreeで始め、使用量の減り方を見てからプランを決めてください。
サブスクを使わずAPIキーで動かすと、モデルごとのトークン単価で課金されます。
| モデル | 入力 | キャッシュ入力 | 出力 | コンテキスト |
|---|---|---|---|---|
| grok-4.7 | 2.00ドル | 0.50ドル | 6.00ドル | 50万 |
| grok-build-0.1 | 1.00ドル | 0.20ドル | 2.00ドル | 25.6万 |
単価は100万トークンあたりで、どちらもプロンプトが20万トークン以上になるとリクエスト全体が倍額になります(grok-build-0.1)。公式のGrok 4.7ガイドはGrok 4.7をGrok Buildの既定モデルと説明しているので、APIキーで長時間動かすと入力2ドル・出力6ドルの単価で積み上がります。実際に使えるモデルは grok models で一覧でき、TUIでは /model で切り替えます。Grok 4.7そのものの変更点はGrok 4.7とは?4.6からの変更点・料金・APIの呼び出し方と移行判断を参照してください。
Grokのローカル実行の可否|モデル本体とGrok Buildの違い
「Grok ローカル」で探している内容は、Grokのモデルを自分のPCで動かしたいのか、Grok Buildというツールをネットにつながない環境で使いたいのかで答えが変わります。
Grokのモデル本体:公開されているのはgrok-1とgrok-2だけ
Hugging Faceの xai-org で公開されている重みは、10月17日時点でgrok-1とgrok-2の2つだけです。grok-1は3,140億パラメータでApache 2.0、READMEは複数GPUのマシンを前提にしています。grok-2はGrok 2 Community License Agreementで配布され、約500GB・42ファイル、推論にはメモリ40GB超のGPUが8枚必要です。Grok 4.7やgrok-build-0.1など現行モデルの重みは公開されていないので、現行のGrokを手元で動かす方法はありません。
Grok BuildをOllamaのローカルモデルで動かす手順(実測)
一方、Grok Buildの本体は2026年7月14日に作成されたリポジトリ xai-org/grok-build でApache 2.0として公開され、~/.grok/config.toml にOpenAI互換のエンドポイントを書けば任意のモデルを使えます。2026年10月17日に、macOS 26.6(Intel)・grok 1.0.62・Ollama 0.40.5の組み合わせで試しました。Ollamaの既定のコンテキスト長では足りないため、先に num_ctx を16,384にした派生モデルを作り、その名前を設定ファイルの model に書きます。
ollama pull qwen3:0.6b
printf 'FROM qwen3:0.6b\nPARAMETER num_ctx 16384\n' > Modelfile
ollama create qwen3-0.6b-16k -f Modelfile
[model.local-qwen16k]
model = "qwen3-0.6b-16k"
base_url = "http://localhost:11434/v1"
name = "Qwen3 0.6B 16k (Ollama)"
env_key = "OLLAMA_API_KEY"
api_backend = "chat_completions"
[models]
default = "local-qwen16k"
export OLLAMA_API_KEY=ollama # env_keyで指定した変数。Ollamaは値を検証しない
grok --no-auto-update -p "Edit hello.py so that it prints world instead of hello." \
-m local-qwen16k --always-approve --output-format json
結果は次のとおりです。
- xAIへのログインも
XAI_API_KEYも無い状態で起動し、推論のリクエストはすべてlocalhost:11434に送られた。 - 短い応答(「LOCAL_OK」と返すだけ)は47秒で返り、入力は約2,000トークンだった。
- ファイル編集の指示では、1回の呼び出しで約1万トークンの入力になった。VRAM 24GiB未満の環境でのOllama既定のコンテキスト長4,096では10分以上終わらず、
num_ctxを16,384にしたモデルでは2ターン・418秒でhello.pyの書き換えまで完了した。 - 起動時にモデル一覧(
cli-chat-proxy.grok.com)の取得処理が動き、資格情報が無いためエラーになって5回まで再試行していた。セッションタイトルの生成は組み込みの補助モデル(grok-4.6)宛てにlocalhostへ送られ404で失敗したが、どちらも本体の動作には影響しなかった。ネットワークを完全に遮断した環境での動作は確認していない。
つまり「Grok CLIをローカルで使う」は、Grokのモデルではなく別のオープンウェイトモデルをGrok Buildから使う、という意味なら可能です。Ollamaの公式ドキュメントは、エージェントやコーディングツールには64,000トークン以上を推奨しています(Context length)。今回の小さな編集は16,384で完了しましたが、実務では64k以上を目安にしてください。今回の0.6Bモデルは動作確認用で、実務のコード修正をこなせる大きさではありません。社内規程で外部APIにコードを送れない場合の選択肢になりますが、精度はつなぐモデル次第です。また公式は cli-chat-proxy.grok.com を推論プロキシと設定の取得先としており、フィードバックの送信先も既定でこのホストなので、遮断環境で使う前に requirements.toml での設定と動作の検証が必要です。同じ考え方でGitHub Copilot CLIをOllamaにつなぐ方法はCopilot CLIでOllamaのローカルモデルを使う方法で解説しています。
非公式grok-cli(grok-dev)を使う場合の導入と注意点
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/superagent-ai/grok-cli/main/install.sh | bash
# Bunが入っていれば
bun add -g grok-dev
export GROK_API_KEY=xai-...
非公式版はxAIのAPIキーだけで動き、X検索(search_x)とWeb検索、画像・動画生成、Telegramからの遠隔操作、macOS限定のデスクトップ操作サブエージェント、Batch APIを使う --batch-api といった機能を持ちます。ヘッドレス実行は grok --prompt "..."、JSON出力は --format json で、公式版の --output-format とはフラグ名が違います。
注意点は更新の頻度です。npmのgrok-devは2026年5月15日の1.1.7が最新で、それ以降のリリースはありません。公式のGrok Buildがソース公開され、カスタムモデルも使えるようになった今、新しく入れるなら公式版を選び、X検索やTelegram連携など非公式版にしかない機能が必要なときだけ使う、という判断で十分です。
Claude Code・Codex CLIからの乗り換えと使い分け
Grok BuildはClaude Codeからの移行を前提にした機能を持っています。--allowedTools・--append-system-prompt・--dangerously-skip-permissions などClaude Codeのフラグ名をそのまま受け付け、grok import でClaude Codeのセッションを、TUIの /import-claude で設定を取り込めます(CLI Reference)。AGENTS.mdに加え、Claude CodeのCLAUDE.md・プラグイン・skills・hooks・MCPの設定も自動で読み込むので、既存の設定を流用して比較できます。
使い分けの基準は契約と課金の単位です。既にX PremiumやSuperGrok、Cursorを契約していてThe X Subscriptionに切り替えれば、週間プールでGrok BuildとCursorを同じ枠から使えます(切り替えは任意で、元に戻せません)。ClaudeやGPTのモデルはこのプールに含まれず、Cursor上でも初回から従量課金になるため、Claudeを主に使う人がGrok Buildに寄せる理由は薄いです。Claude CodeとCodex CLIの料金・使用量の違いはCodexとClaude Codeの違い|料金・使用量・設定と併用の判断、Codex CLI単体の導入はCodex CLIとは|始め方・料金・コードを学習させない設定まで解説で整理しています。
避けたいのは、チームの開発基盤をいきなりGrok Buildに一本化することです。8月7日の1.0.0から10月17日の1.0.62まで、2か月余りでパッチ番号が62進んでおり、仕様の変化が速い段階です。まずはヘッドレス実行でのコードレビューや調査など、失敗しても影響の小さい作業で既存ツールと並べて評価してください。社内でコーディングエージェントの導入範囲やルールを決める段階で迷う場合は、生成AI導入支援のような外部支援を使う方法もあります。
よくある質問
Grok CLIの公式版はどれですか?
xAIが配布する「Grok Build」が公式です。x.ai/cli のインストーラ、npmの @xai-official/grok、Homebrewの grok-build caskのいずれかで入れ、ソースは GitHub の xai-org/grok-build にあります。npmのgrok-devや @vibe-kit/grok-cli はコミュニティ製の非公式版です。
Grok CLIの料金はいくらですか?
Grok Buildには無料枠があり、有料ではThe X Subscription(Plus月8ドル、Premium月30ドル、Super月100ドル、Ultra月200ドル)の週間プールから消費します。APIキーで使う場合は、grok-4.7なら100万トークンあたり入力2ドル・出力6ドルの従量課金です。
Grok CLIはHomebrewでインストールできますか?
できます。brew install --cask grok-build で公式のGrok Buildが入ります。brew install grok と打つと別の正規表現ツールが入るので、--cask grok-build を指定してください。
Grok CLIはnpmでインストールできますか?
できます。公式のGrok Buildは npm install -g @xai-official/grok で入ります(10月17日時点で1.0.62)。grok-dev や @vibe-kit/grok-cli は名前の似た非公式版なので、パッケージ名で見分けてください。
Grok CLIはローカルやオフラインで使えますか?
Grokのモデル本体で公開されているのはgrok-1とgrok-2だけで、現行のGrokをローカルで動かすことはできません。Grok Buildは設定ファイルでOllamaなどのローカルモデルに接続でき、xAIにログインしなくても動きます。ただし起動時にモデル一覧の取得処理がgrok.com宛てに動くため、完全なオフライン環境での動作は事前に確認が必要です。