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OpenRPAとは?無料オープンソースRPAの使い方・インストール・対応OS

OpenRPAは、デンマークのOpenIAP(開発者Allan Zimmermann)が公開する無料のオープンソースRPAツールです。ライセンスはMPL-2.0で、GUIでアクティビティ(処理ステップ)を並べて定型業務を自動化します。UiPathのオープンソース版と紹介されることもありますが、動作環境はWindows専用で、Mac・Linuxのデスクトップ版は提供されていません。この記事では、対応OSの実態、MSIでのインストールと日本語化、ワークフロー作成とレコーディング、サーバー機能OpenFlowによる複数ロボット管理、商用RPAとの違いまでを、公式リポジトリの情報に基づいて整理します。

まとめ:OpenRPAの要点

  • 種別:無料のオープンソースRPA。ライセンスはMPL-2.0で、商用利用も改変も可能。
  • 対応OS:デスクトップ版(ロボット/デザイナー)はWindows専用。Mac・Linuxでは動かない。「Linux対応」はサーバー機能OpenFlow(Docker)の話と混同されやすい。
  • 技術基盤:C#/.NET製で、Microsoft Windows Workflow Foundation(WF)を採用。ワークフローはXAMLで保存され、約100種のアクティビティを備える。
  • 導入:GitHubのReleasesからMSI(OpenRPA.msi)を入手して実行するだけ。最新版は1.4.57.13(2025年6月3日)。
  • 拡張:OpenFlowを立てると複数ロボットの集中管理・スケジュール実行が可能。Node-REDによる連携フローも組める。
  • 向くケース:ライセンス費を抑えたいWindows環境の小規模自動化やPoC。向かないケース:Mac/Linux運用、日本語の手厚いサポートが必須の現場。

OpenRPAの定義とライセンス

OpenRPAは、業務手順(クリック・キー入力・画面操作など)をワークフローとして設計し、ロボットが人の代わりに実行する開発環境です。有償RPAのような年間ライセンス費がかからず、ソースコードがGitHub(open-rpa/openrpa)で公開されている点が最大の特徴です。ライセンスはMPL-2.0(Mozilla Public License 2.0)で、社内利用・商用利用・改変・再配布が認められています。開発はデンマークのOpenIAPが継続しており、最新リリースは1.4.57.13(2025年6月3日)です。

主要コンポーネント:OpenRPA・OpenFlow・Node-RED

OpenRPAは単体でも動きますが、実運用では次の3つを組み合わせます。役割が別なので、混同するとインストール先や対応OSを取り違えます。

コンポーネント 役割 動作環境
OpenRPA ロボット本体+ワークフロー設計(デザイナー) Windows専用
OpenFlow 複数ロボットの集中管理・実行スケジュール・認証(オーケストレーター) Docker(Linux/Mac/Windows)
Node-RED OpenFlow上で外部システム連携フローを組む OpenFlowに同梱

OpenFlowはUiPathのOrchestrator、WinActorのWinDirectorに相当する管理基盤です。裏側でMongoDBを使い、ロボットの実行ログやワークフローを一元管理します。

Windows Workflow Foundationを土台にした仕組み

OpenRPAのワークフローエンジンはMicrosoftのWindows Workflow Foundation(WF)です。作成したワークフローはXAML形式で保存され、ツールボックスには約100種のアクティビティ(クリック、文字入力、条件分岐、繰り返し、画像認識、OCR、SAP操作など)が並びます。C#やPowerShellでカスタムアクティビティを追加することも可能です。WFがWindows専用の技術であることが、後述のとおりOpenRPAがWindowsでしか動かない直接の理由になっています。

対応OSの実態:「Mac・Linux対応」という誤解

検索では「rpa linux」「openrpa linux」で本ツールにたどり着く人が一定数いますが、OpenRPAのデスクトップ版(ロボット/デザイナー)はWindowsでしか動作しません。配布物がMSIインストーラーで、基盤のWindows Workflow FoundationがWindows専用のためです。競合の解説記事も「動作環境は執筆時点でWindowsのみ」と明記しています。

「Linuxで動く」という情報が出回るのは、サーバー機能のOpenFlowがDockerコンテナで提供され、Linuxサーバー上に構築できるからです。つまりLinuxで動かせるのは管理基盤であって、実際に画面操作を自動化するロボットはWindowsが必要という切り分けになります。MacやLinuxのデスクトップ自動化が目的なら、OpenRPAは選択肢になりません。

OpenRPAのインストール手順

導入はMSIインストーラーを実行するだけで、開発環境の事前構築は不要です。手順は次のとおりです。

  1. GitHubのopen-rpa/openrpaのReleasesページを開く。
  2. 最新版の「OpenRPA.msi」をダウンロードする。
  3. MSIを実行し、ウィザードに従ってインストールする。
  4. 初回起動時にブラウザ自動化用のChrome拡張機能を追加する。

Windows 11で起動しない場合は、Python 3.11系の同梱コンポーネントとの相性問題が報告されており、公式のトラブルシューティングに沿った対処が必要です。OpenFlowを併用する場合は、別途Dockerを用意し、Docker Composeで管理サーバーを立てます。

日本語化はどこまでできるか

OpenRPAのメニューやドキュメントは基本的に英語です。ただし、変数作成画面や右クリックのコンテキストメニューなど、Windows Workflow Foundationから継承した一部のUIは、OSの言語設定が日本語だと自動的に日本語で表示されます。全体を日本語化する公式パックはないため、「英語UIを前提に、WF由来の部分だけ日本語で出る」という理解が実態に合います。日本語の手厚いドキュメントやサポートが必要なら、国産のWinActor等と比較検討する余地があります。

基本的な使い方:ワークフロー作成とレコーディング

OpenRPAの操作は、左のツールボックスからアクティビティをデザイナー画面へドラッグ&ドロップし、上から順に処理を並べる流れです。各アクティビティのプロパティに対象要素や入力値を設定し、実行ボタンで動作を確認します。

手作業をそのまま記録する「レコーディング」機能を使うと、画面上のクリックや入力をなぞるだけで自動的にアクティビティが生成されます。まず操作を記録して土台を作り、細部(待機時間や条件分岐)を手で調整する進め方が、初めての自動化では手戻りが少なく済みます。対象UI要素はセレクターウィンドウで分解して指定でき、要素の取りこぼしを減らせます。

OpenFlowによる複数ロボットのスケジュール実行・集中管理

ロボットが1台のうちは単体で足りますが、台数が増えると実行の重複や停止に気づけません。OpenFlowを立てると、複数ロボットの実行スケジュール、ワークフローの配布、実行ログ、認証を1か所で管理できます。構築はDocker Composeを使うのが最も手軽で、公式ドキュメントもこの方法を推奨しています。

OpenFlowにはNode-REDが同梱され、RPAロボットの実行と外部API・データベースなどの連携をローコードのフローとして組めます。RPA単体では難しいシステム間連携やイベント起動を、コードを書かずに設計できるのが利点です。

他のRPAツールとの違い(UiPath・WinActor・商用/OSS)

いわゆる世界3大RPAはUiPath・Automation Anywhere・Blue Prismで、いずれも商用製品です。これらが有償ライセンスと日本語サポートを備えるのに対し、OpenRPAはライセンス費ゼロ・ソース公開という点で立ち位置が異なります。国産のWinActorと比べると、OpenRPAは無償で始められる一方、日本語ドキュメントやベンダーサポートは弱く、トラブル対処はGitHubや英語情報が中心になります。

選定の軸は「費用を最小化してWindows環境で試したいか(OpenRPA)」「サポートと日本語資料を重視するか(商用・国産)」です。RPA全体の比較観点はRPAツール比較|UiPath・WinActor・BizRobo!など主要6製品の選び方で整理しています。

メリット・デメリットと向き・不向き

OpenRPAの利点は明確です。ライセンス費がかからず、MSIひとつで導入でき、C#/PowerShellで拡張もできる。約100種のアクティビティで一般的な画面操作は概ねカバーします。一方の弱点は、Windows専用でMac/Linuxのデスクトップ自動化に使えないこと、日本語の公式サポートが乏しいこと、そして安定運用にはOpenFlowやDockerの知識が要ることです。

したがって、費用を抑えてWindows環境で小規模な自動化やPoCを回すなら有力な選択肢になります。逆に、Mac/Linuxでの運用が前提、あるいは日本語の手厚い保守や大規模ガバナンスが必須なら、商用RPAを選ぶべきです。RPA導入そのものの判断基準はRPAとは?仕組み・できること・主要ツールと導入判断をわかりやすく解説も参考になります。

よくある質問

OpenRPAとは何ですか?

デンマークのOpenIAPが公開する無料のオープンソースRPAツールです。Windows上でGUIによりワークフローを組み、定型業務を自動化します。ライセンスはMPL-2.0で、商用利用も可能です。

OpenRPAは本当に無料ですか?

はい。ソフトウェア本体はMPL-2.0で無償配布され、ライセンス費はかかりません。OpenFlowも同様に公開されていますが、クラウド版や商用サポートはOpenIAPが有償で提供しています。

OpenRPAはMacやLinuxで使えますか?

デスクトップ版(ロボット/デザイナー)はWindows専用で、Mac・Linuxでは動きません。Linuxで動かせるのはDockerで動くサーバー機能のOpenFlowだけで、画面操作を行うロボットにはWindowsが必要です。

OpenRPAを日本語化するには?

全体を日本語化する公式パックはありません。メニューは英語ですが、変数作成画面や右クリックメニューなどWindows Workflow Foundation由来のUIは、Windowsの言語設定が日本語であれば自動で日本語表示になります。

世界3大RPAソフトは何ですか?

UiPath・Automation Anywhere・Blue Prismを指すのが一般的です。いずれも商用製品で、無償のOpenRPAとはライセンス形態とサポート体制が異なります。関連する内容として、UIAutomationもご覧ください。

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