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サナエトークン(SANAE TOKEN)とは?価格推移チャートと暴落・補償の経緯、現在の状況

サナエトークン(SANAE TOKEN)とは?価格推移チャートと暴落・補償の経緯、現在の状況

サナエトークン(SANAE TOKEN、ティッカーSANAET)は、2026年2月25日にNoBorder DAOがSolana上で発行したトークンです。高市早苗首相の名を冠していたことで初日に最高値約0.0278ドル(約4.4円)まで上がりましたが、3月2日夜に首相本人がXで関与を否定し、価格は急落しました。プロジェクトはすでに中止され、1枚0.01331ドルを基準とする補償が7月末から支払われています。この記事では、オンチェーンの取引データと国会会議録・発行元の告知をもとに、価格推移と騒動の経緯、2026年9月時点の状況を整理します。特定の暗号資産の売買を勧めるものではありません。

まとめ:サナエトークンの現在と価格推移の要点

  • 発行はNoBorder DAO(連続起業家の溝口勇児氏が手がけるYouTube番組NoBorder発のコミュニティ)。公称の総供給量は10億枚、公称初期価格は0.1円でした。
  • 価格は初日に始値の約38倍まで上昇し、首相の関与否定(3月2日21時6分)を挟んで、3月1日の終値から中止発表日(3月5日)の終値までに約65%下落しました。
  • 2026年9月25日の終値は約0.00233ドル(約0.37円)で、最高値から約92%下の水準です。
  • 補償は1枚0.01331ドル相当のUSDCで行われ、報道によれば8月27日時点で補償原資の約9割が送金済みです。
  • 国内の暗号資産交換業者での取扱いはなく、DEX(分散型取引所)のRaydiumに取引プールが確認できます。発行元は取引を控えるよう呼びかけています。

以下、仕様、価格推移、経緯、補償、現在の供給量、法的な論点、取引場所の順に根拠を示します。

SANAE TOKENの発行主体・仕様・名称の由来

NoBorder公式Xの発行告知(2026年2月25日)によると、SANAE TOKENは「新しいテクノロジーで民主主義をアップデートする『Japan is Back』プロジェクトを推進するためのインセンティブトークン」です。NoBorderアプリで意見を集める取り組み(ブロードリスニング)への参加者を広げるため、貢献量に応じてトークンを付与する構想でした。名称については同じ告知で、民主的に選ばれたリーダーを象徴する言葉として「サナエ」を冠する流れになったと説明しています。

項目 内容 出典
ブロックチェーン Solana(SPLトークン) 公式サイト
ミントアドレス 2ieDnfWLzrat7zGFz4qFh5FMg75WkQrvmWaAHeSZoxHZ オンチェーン
公称の総供給量 1,000,000,000枚 公式サイト
公称初期価格 0.1円(初期FDV 1億円・推定) 公式サイト
配分 エコシステム65%・コミュニティ20%・流動性10%・チーム5% 公式サイト
チーム分のロック クリフ6か月・ベスティング12か月 公式サイト
初回の流動性 Raydium(2026年2月25日18時0分・日本時間) オンチェーン

配分の65%を占めるエコシステム枠について、公式サイトは「運営側の純粋な利益ではなく」ビジョン達成の施策に長期的に使うと説明していました。一方でコミュニティ枠20%は、貢献に応じて15回に分けて無償でエアドロップする設計でした。つまり設計上、発行時点で市場に出るのは流動性枠の10%が中心で、残りの大半は運営側の管理下に置かれる構造でした。

公式サイトの免責事項には「本トークンは、高市氏と提携または承認されているものではない」「類似性または関連性は、まったくの偶然であり、ユーモアの目的で意図されています」とあります。ネットの流行や有名人を題材に誰でも発行できる暗号資産は一般にミームコインと呼ばれ、SANAE TOKENも報道ではミームコインとして扱われました。語としての「ミーム」の成り立ちはミーム(meme)の意味と語源で解説しています。

サナエトークンの価格推移とチャートの見方(2026年2月〜9月の日足実測)

下表は、ミントアドレス2ieDnf…のRaydiumプール(CuxLbyaZ…)について、GeckoTerminalのOHLCV API(日足・UTC基準=日本時間の9時区切り)を2026年9月26日に取得し、主要な時点を抜き出したものです。取引のなかった日は日足が欠けるため、期間最安などはデータのある日から選んでいます。円換算は欧州中央銀行の参照レートから求めたドル円(2月25日156.74円、3月2日157.45円、9月25日157.59円など)で、ECBの休業日は直前営業日のレートを使いました(3月1日は2月27日の155.98円、6月6日は6月5日の159.86円)。

日付(UTC日足) 出来事 価格(ドル) 円換算
2026年2月25日 発行・始値 0.000726 約0.11円
2026年2月25日 高値(期間最高値) 0.02780 約4.36円
2026年3月1日 終値 0.01189 約1.85円
2026年3月2日 首相の投稿・終値 0.00845 約1.33円
2026年3月5日 中止発表・終値 0.00413 約0.65円
2026年6月6日 期間最安の終値 0.001645 約0.26円
2026年9月25日 直近の終値 0.002332 約0.37円

最新の値動きは対象ミントのSANAET/SOLチャート(GeckoTerminal)で確認できます。出来高は売買の活発さを示す指標で、1回の売買が価格に与える影響は、注文量とプール内の流動性の比率で決まります。「いくらか」を見るときは、価格に加えて24時間出来高、プールの流動性、価格の更新時刻も確認してください。

発行初日の急騰と最高値

2月25日の日足は始値0.000726ドルから高値0.02780ドルまで約38倍に上昇し、1日の出来高は約149万ドルでした。公称初期価格0.1円に対して最高値は約4.36円で、公称総供給量10億枚で掛けると約43億円の評価額になります。報道で「初値から約30倍の急騰」とされたのはこの日の値動きです。ただし、この評価額は運営管理下の未流通分まで含めた計算で、実際に市場で売買できた量とは一致しません。

3月2日の首相投稿前後の値動き

首相の投稿は3月2日12時6分(UTC)、日本時間の21時6分です。この時刻を含む3月2日の日足は、始値0.01189ドル、高値0.01802ドル、安値0.00584ドル、終値0.00845ドルで、高値から安値までの幅は約68%に達しました。その後、中止が発表された3月5日の終値は0.00413ドルで、3月1日終値からの下落率は約65%です。

中止発表後から9月までの出来高の推移

全期間の出来高約353万ドルのうち、約93%が発行から3月6日までの10日間に集中しています。4月の月間出来高は約2.4万ドル、6月は約900ドルまで細りました。8月21日(UTC)には一時0.00379ドルまで上げて1日で約13.6万ドルの売買がありましたが、翌日以降は再び数千ドル以下に戻っています。

暴落から補償までの時系列

発行からプロジェクト中止、補償対応までの経緯を時系列で示します。

日付 出来事 出典
2026年2月25日 SANAE TOKEN発行・Raydiumで取引開始 NoBorder公式X
2026年3月2日 首相がXで関与を否定 高市早苗氏のX
2026年3月4日 謝罪・補償と名称変更の方針・スナップショット NoBorder公式X
2026年3月4日 衆議院財務金融委員会で質疑 国会会議録
2026年3月5日 Japan is Backプロジェクトの中止を発表 NoBorder公式X
2026年4月3日 補償基準(1枚0.01331ドル)を発表 国会答弁で言及
2026年6月10日 補償申請サイト開設・KYC登録開始 NoBorder公式X
2026年7月30日 USDCでの補償送金を開始 NADA NEWS
2026年8月27日 補償原資の約88.7%が送金済み NADA NEWS

首相の投稿は「このトークンについては、私は全く存じ上げませんし、私の事務所側も、当該トークンがどのようなものなのかについて知らされておりません」というものです。これに対しNoBorder側は3月4日の告知で、高市事務所ならびに後援会「チームサナエが日本を変える」とneu社を通じて協議を重ねてきたと説明したうえで、「コミュニケーションの取り方や認識の共有において十分とは言えない点があった」と謝罪しました。同じ告知は、発行体と運営が手数料や販売収益を受け取った事実はないこと、Raydiumの流動性に伴うLPトークンはロック済みであることも述べています。

首相は国会で、3月2日まで「サナエトークン」という言葉を聞いたことがなかったと繰り返し答弁しています。7月27日の衆議院予算委員会では、後援会のリポストについて、地元の青年局の有志が中心となって運営する「チームサナエが日本を変える」の若いメンバーが企業側の依頼で行い、アプリ内のポイントという認識だったと説明しました。両者の説明は食い違ったままで、NoBorder側が設置を表明した有識者の検証委員会の結果も、確認した範囲では2026年9月26日時点で公表されていません。

補償の仕組み:1枚0.01331ドルの算定根拠と支払状況

補償は、3月4日に示した名称変更による継続に代わって実施されました。基準は過去の保有記録で、KYC登録時点ですでにトークンを手放していても、スナップショットの枚数を上限に補償されます(6月10日のNoBorder公式X)。

スナップショット2時点と補償単価

補償対象は、2026年3月2日21時と3月4日12時のどちらかのスナップショットに記録されたウォレットです。両方に記録がある場合は多いほうの枚数が使われます(6月10日のNoBorder公式X)。3月2日21時は首相の投稿の6分前にあたります。JinaCoin(2026年4月4日)によれば、当初は3月4日時点だけを対象とする予定だったものが4月3日の発表で広げられ、単価の0.01331ドルは2月26日17時から3月2日21時までの出来高加重平均価格(VWAP)を基礎にしています。この単価は6月10日のレートで約2.14円、9月25日の市場価格の約5.7倍です。

USDCでの支払いとバーンの条件

補償はドル連動型のステーブルコインであるUSDCで支払われました。USDCの発行体や日本での扱いはステーブルコインの仕組みと国内の購入経路で整理しています。6月10日の告知ではKYC登録期間を6月30日23時59分までとし、登録時点でトークンを保有している人は、保有分のすべてを所定のバーンアドレスへ送ることが補償の前提とされました。本人確認(KYC)を課したことで、匿名のウォレットだけでは補償を受けられない設計になっています。事業者に本人確認を求める法制度の全体像は犯罪収益移転防止法とKYCの要件で扱っています。

補償の支払状況

NADA NEWS(2026年8月27日)がSolscanで確認した集計によると、同記事が集計対象とした2つのプログラムの補償原資は、合計193,403.90USDCと報じられています。1件300ドル以上のプログラムは187,229.11USDCのうち約89%、300ドル未満のプログラムは6,174.79USDCのうち約74%が受取済みでした。補償総額を単価0.01331ドルで割ると約1,453万枚分に相当し、公称総供給量の約1.5%にあたります。受け取った人数など件数ベースの内訳は公表されていません。

オンチェーンで確認できる供給量と時価総額の実態

「時価総額」は、どのサイトを見るかで10倍以上違います。2026年9月26日にSolanaの公開RPC(getTokenSupply・getAccountInfo)とRaydiumのプール情報APIで取得した値を、集計サイトの表示と比べました。時価総額は9月25日の終値0.002332ドルで計算しています。

項目 値(2026年9月26日)
現在の供給量 85,258,977.81枚
公称総供給量との差 約9億1,474万枚(約91.5%)が存在しない
追加発行の権限(mintAuthority) なし(null)
凍結の権限(freezeAuthority) なし(null)
Raydiumプール内の残高 55,290,199.96枚(供給量の約64.9%)
実供給ベースの時価総額 約19.9万ドル(約3,130万円)
GeckoTerminalの表示FDV 約233万ドル(10億枚で計算)

Solanaでは、Burn命令による焼却を行うとミントの総供給量が減ります。所定のバーンアドレスへ送るだけでは総供給量は減りません。ミント自体の供給量が公称の1割未満になっている以上、焼却処理が実際に行われたことになります。補償の条件だった保有分の焼却だけで約9億枚が減ったとは考えにくく、運営管理下の枠も焼却されたとみられますが、その内訳は発行元から公表されていません。追加発行の権限は放棄されているため、今後供給量が増えることはありません。

GeckoTerminalやDexScreenerはいまも総供給量を10億枚として扱っており、表示されるFDV(完全希薄化後の時価総額)は実供給ベースの約11.7倍です。時価総額を調べるときは、現在の供給量に価格を掛けた値で見てください。さらに残る供給量の約65%はプール内にあり、プールの流動性トークンはRaydiumのAPI上でバーン率100%と表示されます。プールの外にあるのは約2,997万枚で、ここには補償の条件で送られたバーンアドレスの残高も含まれうるため、実際に売りに出せる量はさらに少ない可能性があります。

金融庁の対応と国会答弁で示された論点

国会会議録を検索すると、サナエトークンは2026年3月4日から7月27日までに衆参両院の12の会議(委員会・本会議)で取り上げられています。政府側の答弁の要点は次のとおりです。

  • 3月4日(衆議院財務金融委員会):金融庁の岡田審議官は、登録済みの暗号資産交換業者28社に当該トークンを扱う事業者はないと答弁。
  • 3月24日(参議院財政金融委員会):金融庁の堀本総合政策局長は、資金決済法上登録を行っていない業者に対する「強制力を伴う調査の権限を有しているものではございません」と答弁。
  • 6月10日(衆議院財務金融委員会):DEXでの購入等に関し損失に言及した相談が6月9日までに5件、うち被害額の主張があったものが3件。
  • 7月14日(参議院財政金融委員会):損失に言及した相談が7月8日までに7件。補償申請の手続に関する相談も含む。
  • 7月14日:片山金融担当大臣は、業務が継続される場合は警告・告発・公表を行い、業務を停止した場合は被害への対応状況や再開の有無を確認する流れを説明。

論点の中心は、発行とDEXへの流動性提供が、登録が必要な暗号資産交換業に当たるかどうかです。3月4日の同じ答弁で岡田審議官は、自社が発行した暗号資産でも日本の居住者に販売する場合は一般に暗号資産交換業に該当し、業として行っているかは反復継続性や対公衆性を踏まえて個別に判断すると説明しました。無登録で営業した場合の罰則は3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科です。金融庁は個別事案への対応について回答を控えており、確認した範囲では、違法性の有無を判断した公的な結論は2026年9月26日時点で示されていません。

サナエトークンが取引できる場所と発行元の取引自粛要請

日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)が公表する会員の取扱暗号資産一覧(2026年9月16日版)に、SANAE TOKENは載っていません。国内の登録業者では売買できず、Solana上のDEXであるRaydiumに、SANAETとSOLを交換するプールが確認できます。

ただし、発行元の公式サイトは「SANAE TOKENの取引はお控えください」と明記しています。補償受付の現状は、一般受付と個別対応を区別して公式告知で確認する必要があります。いま購入しても補償の対象にはならず、売却時の受取額は、売却数量とプールの流動性、手数料、取引成立までの価格変動によって変わります。

もう一点、同じ名前の別トークンが存在します。DexScreenerには、首相の投稿と同じ3月2日に作られた「サナエ・トークン」(シンボルSANAE、アドレス末尾がpump)が表示されます。発行元の公式サイトもプレセールを装う類似トークンに注意を呼びかけていました。名前やシンボルだけで判断せず、ミントアドレスの全文が上の表のアドレスと一致するかで見分けます。Solanaのアドレスやトークンの仕組みはソラナ(Solana)ブロックチェーンの概要が参考になります。

よくある質問

1サナエトークンはいくらですか?

2026年9月25日の終値は約0.00233ドルで、1ドル157.59円換算で約0.37円です。発行初日の最高値約0.0278ドル(約4.36円)からは約92%低い水準です。表示価格を確認するときは、24時間出来高に加え、プールの流動性と価格の更新時刻も確認してください。

サナエトークンはどうなったのですか?

発行元は2026年3月5日にJapan is Backプロジェクトの中止を発表し、4月3日に1枚0.01331ドルの補償基準を示しました。6月10日に補償申請サイトを開き、7月30日からUSDCでの送金を始めています。トークン自体はRaydiumに残っていますが、発行元は取引を控えるよう求めています。

サナエトークンは誰が作ったのですか?

発行主体はNoBorder DAO(報道では合同会社NoBorderDAO)で、連続起業家の溝口勇児氏が手がけるYouTube番組NoBorderから生まれたコミュニティです。高市早苗首相と事務所は、発行や取引を承認したことはないと説明しています。

サナエトークンの補償はいまから申請できますか?

6月10日の告知ではKYC登録期間を6月30日までとしていましたが、その後延長され、NADA NEWSによれば最終的に8月14日で締め切られました。同記事では8月27日時点で個別の申請受付が続いていると報じられていますが、9月26日時点の継続状況は公式告知での確認が必要です。対象かどうかはNoBorder公式Xの最新の告知で確認してください。

サナエトークンの被害額はどのくらいですか?

公的な被害額の集計はありません。発行元が支払う補償の総額は、NADA NEWSのオンチェーン集計で193,403.90USDC(1ドル160円換算で約3,100万円)です。金融庁に寄せられた損失に言及する相談は、国会答弁で2026年7月8日までに7件とされています。暗号資産の損失の税務上の扱いは仮想通貨取引の雑所得・事業所得での扱いを参考にしてください。

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