Microsoft Foundry(マイクロソフト ファウンドリー)は、AIエージェント・モデル・ツールを1つのAzureリソースの下で開発・運用するMicrosoftのプラットフォームです。旧名はAzure AI Studio、次いでAzure AI Foundryで、2025年11月のMicrosoft Ignite 2025で現在の名前になりました。ポータルは ai.azure.com。プラットフォーム自体は無料で、モデル推論やエージェントの実行など、使ったサービスごとに課金されます。Azure OpenAIとの違いやモデルの選び方はAzure AI Foundryとは?Azure OpenAIとの違い・モデル・料金と始め方(現Microsoft Foundry)で扱っています。
まとめ:Microsoft Foundryの要点(2026年10月時点)
- Microsoft Foundryは、エージェント・モデル・ツールを1つのリソースで束ね、RBAC・ネットワーク・ポリシーを共通にかける開発基盤です。旧Azure AI Studio/Azure AI Foundryと同じ製品の現行名です。
- プラットフォームは無料です。料金はモデルのトークン、ホステッドエージェントのコンテナ計算量、検索やツールの利用料の積み上げで決まります。東日本リージョンのホステッドエージェントは1 vCPU・2 GiBのセッション1時間あたり約0.135ドルです。
- 新ポータルはGAですが、ハブベースのプロジェクトと単体のAzure OpenAIリソースは新ポータルに表示されません。メモリ・監視・AI Gateway・Control Planeはまだプレビューです。
- Assistants APIと
azure-ai-inferenceは2026年8月26日に終了しました。ワークフロー(プレビュー)も2026年12月1日に終了します。新規開発はResponses APIとazure-ai-projects2.x(最新2.9.0)で組みます。 - ノーコードで業務部門が作るならCopilot Studio、Azure上で独自のアプリやエージェントを作るならFoundry、というのがMicrosoftの選定ガイドの線引きです。
Microsoft Foundryでできること:機能と提供状況
Microsoft Learnの概要ページは、Foundryで作れるものを「エージェント」「モデル」「ツールとナレッジ」の3つで説明しています。そのうえで、評価・トレース・ガードレールといった運用機能を全プロジェクト共通の基盤として載せています。ポータルの各機能がGAかプレビューかは提供状況の一覧と、2026年10月15日公開の公式ブログ「What’s new in Microsoft Foundry(2026年9月)」で確認できます。本番の判断に効く行を抜き出すと次のとおりです。
| 機能 | 役割 | 状態(2026年10月) |
|---|---|---|
| プロンプトエージェント | 指示文・モデル・ツールを宣言して動かす | GA |
| ホステッドエージェント | 自前のコードをコンテナで実行 | GA |
| 音声エージェント(Voice Live) | 音声で対話するエージェント | プレビュー |
| Routines | 時刻・定期・GitHub・Teamsのイベントで起動 | GA(2026年9月) |
| ツール検索/A2A | ツール定義の遅延読込/エージェント間連携 | GA(2026年9月) |
| Toolbox | エージェントが呼べるツールの束 | ホステッドはGA・プロンプトはプレビュー |
| Foundry IQ | 社内データの検索(ナレッジ) | API GA・ポータルはプレビュー |
| メモリ | セッションをまたぐ記憶 | プレビュー |
| 評価/レッドチーミング | 品質の採点/攻撃的な検査 | GA(一部の評価器はプレビュー) |
| トレース | エージェントの実行記録 | プロンプト・ホステッドはGA |
| 監視ダッシュボード/Insights | 本番の挙動と傾向の分析 | プレビュー |
| ガードレール | コンテンツフィルター等の安全制御 | モデル向けGA・エージェント向けプレビュー |
| Control Plane(Operate)/AI Gateway | 複数プロジェクトの統制 | プレビュー |
| ワークフロー | 複数エージェントの流れ | プレビュー・2026年12月1日終了 |
エージェント:プロンプトエージェントとホステッドエージェント
開発の中心はエージェントで、作り方はどこまで自分で制御するかで2つに分かれます。プロンプトエージェントは、指示文・モデル・ツールをポータルかSDKで宣言するだけの形式です。実行環境はFoundryが持つので、アプリのコードもコンテナも要りません。ホステッドエージェントは、Microsoft Agent Framework・LangGraph・Semantic Kernelなどで書いたコードをコンテナにし、Foundryがエンドポイント・スケーリング・IDごと実行します。セッションごとに仮想マシンで分離されたサンドボックスが割り当てられ、サイズは0.5 vCPU/1 GiBから2 vCPU/4 GiBまでの3段です。
社内FAQボットのように、指示文とナレッジ検索で足りる用途はプロンプトエージェントで十分です。状態管理や独自の承認フローをコードで握りたい場合に限って、ホステッドエージェントへ移ります。実行基盤の料金や旧Azure AI Agent Serviceからの移行はFoundry Agent Serviceとは?旧Azure AI Agent Serviceからの移行・料金とブラウザ自動化の実装手順【2026年10月】で解説しています。
モデル:Azureが販売するモデルとパートナーモデル
モデルカタログの規模は、Microsoft Learnでは「10,000超」、料金ページでは「11,000超」と案内されています。どちらも下限の表現で、差の理由は説明されていません。区分は「Foundry Models sold by Azure」と「Foundry Models from partners and community」の2つです。前者はAzure OpenAIを含む、Microsoftがホストして販売するモデルで、課金はAzureのメーターに載ります。後者はAnthropicのClaudeやHugging Faceのモデルなどで、サーバーレス提供分はAzure Marketplace経由の課金です。
この区分は支払い方に直結します。Azure Prepayment(旧Monetary Commitment)のクレジットで払えるのはAzure販売モデルだけで、Marketplace課金のパートナーモデルには充当できません。
ツールとナレッジ:ToolboxとFoundry IQ
エージェントに道具を持たせる推奨の方法はToolboxです。MCPサーバーやAPIなどのツールを1つのMCP互換エンドポイントにまとめ、認証も一か所で設定します。LangGraphなど、Foundry以外のMCP対応エージェントからも呼べます。ツールのGA/プレビューはカタログ上でツールごとに表示が違うため、本番に載せる前に個別のラベルを確認します。社内文書を根拠に答えさせる場合は、Azure AI Searchを土台にしたFoundry IQを使います。数ファイルをアップロードして検索させるだけなら、より軽いファイル検索で足ります。
Azure AI StudioからMicrosoft Foundryへの改称と構成・APIの変更点
前身のAzure AI Studioは2023年5月のBuild 2023で発表され、2024年5月のBuild 2024で一般提供になりました。2024年11月のIgnite 2024で「Azure AI Foundry」、2025年11月のIgnite 2025で「Microsoft Foundry」へ改称されています。音声・視覚・言語などのAzure AI ServicesもFoundry Toolsに名前が変わりました。ただし、Azure上のリソース型は今も Microsoft.CognitiveServices/accounts のままで、既存リソースを作り直す必要はありません。
変わったのは名前だけではありません。概要ページの新旧対応表のうち、移行作業に効く行は次のとおりです。
| 項目 | 以前 | 現在 |
|---|---|---|
| ポータル | Foundry (classic) | Foundry(新ポータル) |
| リソース構成 | ハブ+Azure OpenAI+Azure AI Services | Foundryリソース(配下にプロジェクト) |
| エージェントAPI | Assistants API | Responses API(Agents v2) |
| APIバージョン | 毎月の api-version |
v1安定ルート(/openai/v1/) |
| SDK | 複数パッケージ×5以上のエンドポイント | azure-ai-projects 2.x+OpenAI() |
| 用語 | Threads/Messages/Runs | Conversations/Items/Responses |
権限ロールも、Azure AI UserがFoundry User、Azure AI Project ManagerがFoundry Project Managerというように置き換わりました。ロールIDと権限の中身は同じなので、過去の手順書の旧名はそのまま読み替えられます。
新ポータルとclassicポータルの違い:移行前に確認する3点
ポータルは新ポータルとclassicの2系統が並んでおり、画面上部の「New Foundry」トグルで切り替えます。ドキュメントも /azure/foundry/ と /azure/foundry-classic/ に分かれています。新ポータルはGAですが、classicのすべてを引き継いだわけではありません。
新ポータルに表示されないリソース
新ポータルに出るのはFoundryプロジェクトだけで、ハブベースのプロジェクトと、プロジェクトに接続していない単体のAzure OpenAIリソースは表示されません。新ポータルでプロジェクトが見当たらない場合は、まずリソースの種類を確認します。classicへ切り替えるか、Foundryプロジェクトへ移行します。Azure OpenAIリソースはFoundryリソースへアップグレードでき、エンドポイント・APIキー・既存の状態は保持されます。画面の対応はAzure OpenAI Studioの移行先:Foundryポータルの入口と画面対応にまとめています。
終了済み・終了予定のAPIと機能
| 対象 | 期日 | 移行先 |
|---|---|---|
| Assistants API | 2026年8月26日(終了済み) | Responses API |
azure-ai-inference パッケージ |
2026年8月26日(終了済み) | openai パッケージ |
| Foundryのワークフロー(プレビュー) | 2026年12月1日 | Microsoft Agent Framework |
移行手順はMicrosoft Learnのclassicポータルからの移行ガイドにあります。ワークフローには新しい本番処理を載せないでください。ワークフローの概要ページも、移行先としてまずMicrosoft Agent Frameworkを勧めています。マルチエージェントの流れは、最初からMicrosoft Agent Framework 1.0とは|Semantic KernelとAutoGenを統合した.NET/Python共通エージェントSDKで組めば移行が要りません。
認証とネットワークの制約
多くの機能はAPIキーでも呼べますが、評価・データセット・Content Understanding・エージェント・ワークフローはMicrosoft Entra ID認証が必須です。キー認証で組んだ既存アプリにエージェントを足すと、そこで認証方式の変更が要ります。閉域網では、トレースとワークフローエージェントがネットワーク分離に完全には対応していません。ホステッドエージェントのイメージをネットワークで保護したAzure Container Registryに置けるのは、2026年6月25日より後に作成したプロジェクトだけです。
Microsoft Foundryの料金の仕組み
AzureのMicrosoft Foundry料金ページのFAQは「Foundryプラットフォームは無料で利用・試用でき、利用した個々の機能が通常料金で課金される」と答えています。Foundryの月額料金は存在せず、構成したサービスの合計がそのまま請求額です。料金計算ツールにもFoundry専用のページはないため、Azure OpenAI・Azure AI Search・Azure Speechなど使うサービスを1つずつ積み上げて見積もります。
課金の単位とホステッドエージェントの単価
| 課金対象 | 単位 |
|---|---|
| Azure販売モデル(Azure OpenAI等) | 入出力トークン(Azureメーター) |
| パートナーモデル | モデル別(Azure Marketplace) |
| Claudeの新規デプロイ | トークン使用量をCCUに換算 |
| プロンプトエージェント | 追加料金なし(トークン・ツールは別) |
| ホステッドエージェント | vCPU時間+メモリ(GiB時間) |
| メモリ(プレビュー) | 保存件数・取り出し回数 |
| Foundry IQ | 検索基盤のプラン+無料枠超過後の検索トークン |
| ファインチューニング | 学習+ホスティング(時間)+推論 |
Foundry Agent Serviceの料金ページは、プロンプトやワークフローで作るエージェントの作成・実行に追加料金はないと明記しています。費用が読みにくいのはホステッドエージェントです。AzureのRetail Prices APIで取得した、2026年10月25日時点の東日本(japaneast)のUSD小売単価は次のとおりです。
| メーター(japaneast) | 単価(USD) |
|---|---|
| Hosted vCPU Usage | 0.10934/vCPU時間 |
| Hosted Memory Usage | 0.01298/GiB時間 |
| Skills Execution Container | 0.0363/時間 |
| Short Term Memory Events Stored | 0.275/1,000件 |
| Long Term Memory Memories | 0.275/1,000件・月 |
| Memory Retrievals | 0.55/1,000回 |
1 vCPU・2 GiBのセッションなら1時間あたり0.10934+0.01298×2=約0.135ドルです。この単価は1セッション分で、課金はアクティブな全セッションのCPUとメモリの合計にかかります。同時に10セッションを1日8時間、月20日動かせば約216ドルになる計算です。最後のリクエストからアイドルタイムアウト(既定15分、2〜240分で設定)が過ぎるまでコンピュートは解放されないので、セッションのサイズとタイムアウトは必要な分だけに絞ります。
エージェント関連の支出がまとまる組織向けには、Agent Commit Units(ACU)を1年分前払いするMicrosoft Agent Pre-Purchase Planがあります。20,000・100,000・500,000 ACUの各段で5%・10%・15%の割引です。ACUはFoundryとCopilot Studio(Copilot Credit)の利用に共通で充当できます。
見落としやすい課金
- 上限で止める仕組みがない:Azure OpenAIには、OpenAI本家にある支出のハードリミットがありません。予算アラートは通知だけなので、止めたい場合はアクショングループから自動処理を自作します。
- 使っていないファインチューニング済みモデル:デプロイしている間はホスティング料が時間単位でかかります。検証が終わったらデプロイを削除します。
- Foundryリソースの外で発生する費用:Azure Monitor Logsへのログ送信やアラートは別サービスとして課金され、Foundryリソースのスコープでコスト分析しても見えません。パートナーモデルのメーターもリソースグループ側に計上されるため、コストはリソースグループ単位で見ます。
Microsoft Foundryの始め方:プロジェクト作成から最初の呼び出しまで
前提:Azureサブスクリプションとロール
ポータルの閲覧だけならAzureアカウントは要りませんが、エージェントを作り始めるにはAzureサブスクリプションが必要です。ロールはMicrosoft LearnのRBACページ(2026年9月16日更新)の権限表で次のように分かれます。
| ロール | プロジェクト作成 | プロジェクト内で開発 | エージェント公開 |
|---|---|---|---|
| Foundry User | 不可 | 可 | 不可 |
| Foundry Project Manager | 不可 | 可 | 可 |
| Foundry Account Owner | 可 | 不可 | 不可 |
| Foundry Owner | 可 | 可 | 可 |
作成済みのプロジェクトとデプロイ済みのモデルを使う開発者なら、最小構成はFoundry Userです。次の手順のようにプロジェクトの作成やモデルのデプロイまで自分で行う場合は、Foundry Account OwnerかFoundry Ownerも必要です。ロール割り当て権限のあるユーザーがポータルでプロジェクトを作ると、本人とプロジェクトのマネージドIDに自動で付与されますが、SDKやCLIで作った場合は手動で割り当てます。完成したエージェントを呼ぶだけの利用者にはFoundry Agent Consumerを使います。名前が似た「Azure AI Developer」はハブ向けのロールで、Foundryプロジェクトには効きません。
ポータルでのプロジェクト作成とモデル試用の手順
https://ai.azure.comにサインインし、上部の「New Foundry」トグルをオンにします。- 「Create a new project」で名前・リソースグループ・リージョンを決めて作成します。ホステッドエージェントは東日本・西日本を含む31リージョンで使えます。
- Discoverのモデルカタログからモデルをデプロイすると、プレイグラウンドでそのまま対話できます。
- BuildのAgentsで「Create agent」を選び、指示文を入れるとプロンプトエージェントになります。
デプロイを省く「インスタントモデル」(プレビュー)もありますが、プレビュー中はWest US 3リージョンのプロジェクトでしか使えません。
Python SDKによるモデル・エージェントの呼び出し例
コードからは azure-ai-projects 2.x を使います。PyPIの最新は2.9.0(2026年10月17日公開)で、Python 3.10以上が必要です。SDKの概要ページ(2026年10月6日更新)は、2.x系のサンプルに openai 3.0.0以上を求めるよう改められました。1.x系はclassic向けで、2.x系とはサンプルに互換性がありません。下のコマンドは、後述の動作確認に使った版に固定しています。
pip install "azure-ai-projects==2.9.0" "openai==3.37.0" "azure-identity==1.26.0"
az login
プロジェクトのエンドポイントは https://<リソース名>.services.ai.azure.com/api/projects/<プロジェクト名> の形式です。モデル呼び出しは、プロジェクトクライアントから取得したOpenAI互換クライアントでResponses APIを呼びます。
from azure.identity import DefaultAzureCredential
from azure.ai.projects import AIProjectClient
from azure.ai.projects.models import PromptAgentDefinition
ENDPOINT = "https://<resource-name>.services.ai.azure.com/api/projects/<project-name>"
project = AIProjectClient(endpoint=ENDPOINT, credential=DefaultAzureCredential())
# モデルを直接呼ぶ(model にはデプロイ名を渡す)
openai = project.get_openai_client()
response = openai.responses.create(model="gpt-5-mini", input="RAGとは何かを1文で説明して")
print(response.output_text)
# プロンプトエージェントを作成し、会話履歴つきで呼ぶ
# この例は社内規程を接続していないため、実際の経費精算の締め日は回答できない
project.agents.create_version(
agent_name="MyAgent",
definition=PromptAgentDefinition(
model="gpt-5-mini",
instructions="社内規程に関する質問へ簡潔に答えてください。この例では社内規程を参照できないため、締め日など社内固有の事実は推測せず、確認できないと回答してください。",
),
)
agent_client = project.get_openai_client(agent_name="MyAgent")
conversation = agent_client.conversations.create()
reply = agent_client.responses.create(conversation=conversation.id, input="経費精算の締め日は?")
print(reply.output_text)
2026年10月25日に python:3.12-slim コンテナへ azure-ai-projects 2.9.0・openai 3.37.0 を入れ、架空のエンドポイントでクライアントを組み立てて接続先を出力しました(Azureへの通信はしていません)。
base_url: https://myres.services.ai.azure.com/api/projects/myproj/openai/v1/
agent base_url: https://myres.services.ai.azure.com/api/projects/myproj/agents/MyAgent/endpoint/protocols/openai/
get_openai_client() はプロジェクトの /openai/v1/ に、agent_name を渡すとそのエージェント専用のエンドポイントに向きます。create_version の引数も2.9.0で agent_name と definition のままでした。つまずきやすいのは model の値で、モデル名ではなくデプロイ名を渡します。
開発ツールの選び方:VS Code・azd・コーディングエージェント
Foundryはポータル以外にも入口を用意しています。Microsoft Learnの機能マップが示す使い分けを、作業の場面に置き換えると次のとおりです。
- VS Codeで作る:拡張機能「Foundry Toolkit」を入れます。旧称はAI Toolkitで、別配布だったMicrosoft Foundry拡張の機能もここに統合されました。Foundry Localなどのローカルモデルとクラウドのプロジェクトを同じ画面で扱えます。
- ホステッドエージェントを繰り返しデプロイする:Azure Developer CLIの
azd ai agent initで、フレームワークとPython/.NETごとのテンプレートからプロジェクトを作ります。拡張は2026年10月時点でベータで、9月30日のbeta.18では実行定義をazure.yamlに直接書く形へ変わりました。 - GitHub CopilotやClaude Codeに作業させる:Foundry Skillと、プレビューのFoundry MCP Server(
https://mcp.ai.azure.com)を使います。Skillだけならnpx skills add https://github.com/microsoft/azure-skills --skill microsoft-foundryで入ります。
環境構築そのものでつまずく場合は、2026年9月15日に発表されたインストーラー「Foundry Dev Pack」から始める手もあります。
Microsoft Foundryを選ぶ条件:Copilot Studio・Microsoft 365 Copilotとの使い分け
3製品の役割分担
MicrosoftのAI導入ガイド(Cloud Adoption FrameworkのAI戦略)は、3製品を次のように位置づけています。
| 製品 | 向いている用途 | 課金 |
|---|---|---|
| Microsoft 365 Copilot | Microsoft 365アプリでの個人の生産性 | ユーザー単位のライセンス |
| Copilot Studio | ローコード・自然言語でエージェントを作るSaaS | エージェント利用量のクレジット |
| Microsoft Foundry | 独自のAIアプリ・エージェントをAzure上で作る | モデル・ツールの利用量 |
線引きは「誰が作り、どこまで作り込むか」です。業務部門が画面操作でTeams向けの社内ボットを作るならCopilot Studioとは?基本機能・トピックの作り方・料金・始め方まで解説の範囲で、Foundryを持ち出す理由はありません。外部APIへの接続はCopilot Studioでもできるので、それだけでは決め手になりません。自前のコードやフレームワークをコンテナで動かしたい、モデルを選び分けて評価とトレースで品質を管理したい、Azureのネットワークと権限の下で構成を制御したい、という要件が出た時点でFoundryを選びます。Foundryで作ったエージェントをMicrosoft CopilotとTeamsへ公開する機能はGAなので、作る場所と使う場所は分けて考えられます。社内のエージェントを一元管理する層はMicrosoft Agent 365とは|SDK・CLIで自社エージェントを登録する手順と料金が担います。
Foundryでエージェントを内製するか、外部に設計から任せるかで迷う場合、一想のAIエージェント開発では要件定義から運用まで支援しています。
Foundryが向かないケース
- 単発のモデル呼び出しだけで済む:ツール連携も評価もトレースも使わないなら、Foundryの管理機能は遊びます。既存のAzure OpenAIリソースをそのまま呼ぶ構成で足ります。
- 本番の中核がプレビュー機能に依存する:メモリ・監視・AI Gateway・Control Planeはプレビューで、ワークフローは終了日も決まっています。GA機能だけで組めるかを先に確かめます。
- ネットに出せない端末や拠点で推論したい:クラウドのFoundryではなく、端末上で動くFoundry Localとは?使い方・対応モデル・SDK実装を解説【Microsoft製ローカルAI】の領域です。
- IDとデータが別のクラウドにある:Entra IDとMicrosoft 365を全社で使っているからこそ、Teams公開やRBAC統合が効きます。AWSやGoogle Cloudの基盤と比べる場合はAgentCore比較:Google Agent Runtime・Foundryと料金と上限を並べて選ぶを参照してください。
よくある質問
Microsoft Foundryは無料で使えますか?
プラットフォーム自体は無料で、モデル推論やホステッドエージェントの実行など、実際に使った機能だけが課金されます。ポータルの閲覧にはAzureアカウントも要りませんが、エージェントを作るにはAzureサブスクリプションが必要です。無料試用や学生向けのクレジットだけのサブスクリプションでは、Marketplace課金のClaudeなどは使えません。
Azure AI FoundryやAzure OpenAIとの違いは何ですか?
Azure AI FoundryはMicrosoft Foundryの旧名で、2025年11月のIgnite 2025で改称されました。Azure OpenAIはFoundryの中で使えるモデル提供サービスの1つで、Foundryはその上にエージェント・ツール・評価・統制を重ねた基盤です。旧名「Azure AI Studio」時代の活用例はAzure AI Studioの活用事例|企業の導入例と使いどころを整理(現Microsoft Foundry)で紹介しています。
Microsoft Foundryの読み方は?
「マイクロソフト ファウンドリー」と読みます。Foundryは英語で鋳造所を意味する語です。
Microsoft Foundry on Windowsとは何ですか?
WindowsアプリにローカルのAI機能を組み込むための総称で、Windows AI APIs・Foundry Local・Windows MLを含みます。2025年に使われた旧称は「Windows AI Foundry」です。クラウドのMicrosoft Foundryとは別の製品群ですが、Foundry Localのモデルは前述のFoundry Toolkitからも扱えます。
Cloud FoundryとMicrosoft Foundryは関係がありますか?
関係はありません。Cloud FoundryはオープンソースのPaaS(アプリケーション実行基盤)で、名前が似ているだけの別製品です。Cloud Foundryの機能や費用は、Cloud Foundry Foundationや各提供事業者の資料を参照してください。
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