Kimi K2.7 Codeは、中国のMoonshot AIが2026年6月12日に公開したコーディング特化のオープンウェイトモデルです。Kimi K2.6をベースに、長時間かかる開発タスクの完遂率を上げ、思考トークンを約30%減らしました。
公開から4か月で、使える場所は大きく変わりました。Kimi Codeの標準モデルは9月11日にK2.8 Previewへ切り替わり、GitHub Copilotでは10月2日に退役して後継がKimi K3になりました。一方でKimi APIとCloudflare Workers AIでは同じ単価のまま使え、量子化版のGGUFなら、提供元のUnslothが目安とするRAMとVRAMの合計約345GBの環境でも動かせます。この記事では、2026年10月13日時点の公式ドキュメントで、K2.7 Codeの料金・呼び出し方・ローカル実行の要件と、いまK2.7 Codeを選ぶ条件を整理します。
まとめ:Kimi K2.7 Codeの要点(2026年10月時点)
- 正体:総パラメータ1兆・アクティブ32BのMoE。コンテキスト262,144トークン、画像・動画入力に対応。思考モードは常時オンで切れない。
- API料金:100万トークンあたり入力0.95ドル・キャッシュヒット0.19ドル・出力4.00ドル。HighSpeed版(
kimi-k2.7-code-highspeed)はちょうど2倍。 - Kimi Codeでの扱い:標準の
kimi-for-codingの中身はK2.8 Preview。K2.7 CodeはHighSpeed枠(新プランのPro以上・消費3倍)でだけ選べる。 - 外部基盤:Cloudflare Workers AI(有料プラン)とOpenRouterでは使える。GitHub Copilotは2026年10月2日に退役、Microsoft Foundry(Azure直販)も退役日が10月3日。
- ローカル実行:公式のINT4ウェイトは約595GBで、公式ガイドの構成例はH200×8台。UnslothのGGUFなら2bit版のファイルが約339GBで、実行メモリの目安はRAMとVRAMの合計約345GB(コンテキスト長などの設定で増減)。Ollamaの公式ライブラリはクラウド実行タグのみ。
- 選ぶ条件:最高性能ならK3(入力3.00ドル)。K2.7 Codeは「K3の約3分の1の入力単価でコード生成を大量に流したい」「公開ウェイトを自社サーバーで動かしたい」場合に残る選択肢。
Kimi K2.7 Codeの仕様とK2.6からの変更点
アーキテクチャはK2.5・K2.6と同一で、Hugging Faceのモデルカードも「デプロイ方法はそのまま流用できる」と明記しています。中身はMoE(Mixture of Experts)で、トークンごとに384のエキスパートから8つを選んで計算します。
| 項目 | Kimi K2.7 Code |
|---|---|
| 総パラメータ/アクティブ | 1T/32B |
| エキスパート数 | 384(1トークンあたり8+共有1) |
| 層数・アテンション | 61層・MLA |
| コンテキスト長 | 262,144トークン |
| 入力 | テキスト・画像・動画(MoonViT 400M) |
| 量子化 | ネイティブINT4 |
| ライセンス | Modified MIT |
| APIモデルID | kimi-k2.7-code |
K2.6との違いは中身の構造ではなく、学習と挙動にあります。Moonshotは思考トークンの使用量がK2.6比で約30%減ったとしています。一方で、K2.6にあった非思考モードは廃止されました。APIでthinkingをdisabledにするとエラーになり、応答には必ずreasoning_contentが付きます。K2.6の特徴はKimi K2.6の解説記事で比較できます。
Kimi K2.7 Codeの性能|公表ベンチマークと第三者評価
Moonshotが公表した6項目の数値
モデルカードの評価表は次のとおりです。K2.7 CodeとK2.6はKimi Code CLI、GPT-5.5はCodex(xhigh)、Claude Opus 4.8はClaude Code(xhigh、MLS Bench Liteのみmax)で測った数値で、測定はMoonshot自身が行っています。
| ベンチマーク | K2.6 | K2.7 Code | GPT-5.5 | Opus 4.8 |
|---|---|---|---|---|
| Kimi Code Bench v2(社内) | 50.9 | 62.0 | 69.0 | 67.4 |
| Program Bench | 48.3 | 53.6 | 69.1 | 63.8 |
| MLS Bench Lite | 26.7 | 35.1 | 35.5 | 42.8 |
| Kimi Claw 24/7 Bench(社内) | 42.9 | 46.9 | 52.8 | 50.4 |
| MCP Atlas | 69.4 | 76.0 | 79.4 | 81.3 |
| MCP Mark Verified | 72.8 | 81.1 | 92.9 | 76.4 |
K2.6からは全項目で伸びており、Kimi Code Bench v2は50.9から62.0(相対で約22%増)です。ただしGPT-5.5には6項目すべてで届かず、Opus 4.8を上回るのはMCP Mark Verifiedの1項目だけです。「クローズドの最上位と同等」と読むのは誤りです。K2.6を全項目で上回るという結果も、Moonshot自身の測定に限られます。
Artificial Analysisによる第三者評価
独立評価サイトのArtificial Analysisでは、総合指数(Intelligence Index v4.3.2)が25.8で、K2.6の27.0をわずかに下回っています(2026年10月13日取得)。ベンダー公表値のような「全項目でK2.6超え」は、第三者の総合評価では再現していません。自社で採用を決めるなら、自社リポジトリの実タスクを10件ほど流して比べる工程は省けません。
Kimi K2.7 Codeの料金|API・Kimi Code・外部基盤
Kimi APIの料金:標準版とHighSpeed版
Kimi API(platform.kimi.ai)は従量課金で、月額サブスクリプションはありません。公式の料金表にある100万トークンあたりの単価は次のとおりで、9月末から変わっていません(税別)。
| モデルID | キャッシュヒット | 入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
| kimi-k2.7-code | $0.19 | $0.95 | $4.00 |
| kimi-k2.7-code-highspeed | $0.38 | $1.90 | $8.00 |
| kimi-k2.6 | $0.16 | $0.95 | $4.00 |
| kimi-k3 | $0.30 | $3.00 | $15.00 |
K2.6とは入力・出力が同額で、キャッシュヒットだけ0.03ドル高くなっています。キャッシュヒットは通常入力の5分の1なので、同じリポジトリの文脈を何度も送るエージェント運用ほど安くなります。K3はキャッシュ書き込みが別料金(TTL5分で3.00ドル、1時間で6.00ドル)ですが、K2.7 Codeの表には書き込み料金の欄がありません。
Kimi Codeで使う場合の会員プランと消費量
Kimi Codeは、Kimiの会員プランに含まれるコーディング用サービスです(APIとは別契約)。CLI・VS Code拡張・9月17日に出たデスクトップ版から使え、枠は会員プラン全体と共有です。9月に会員プランが改定され、国際版の新規契約は公式ヘルプによるとPlus(月19ドル)・Pro(月39ドル)・Max(月99ドル)・Ultra(月199ドル)の4段階で、すべてにKimi Codeが含まれます(年払いなら月換算15〜159ドル)。Kimi Codeの会員ガイドによると、新プランでは週ごとの上限がなくなり、5時間単位の流量制限と月間の総量だけが残りました。旧プラン(Moderato・Allegretto・Allegro・Vivace)の契約者は、名称も週次の枠もそのまま続きます。
Kimi Codeのモデル一覧で選べるのは4つのモデルIDで、K2.7 Codeはそのうち1つだけです。
| モデルID | 中身 | コンテキスト | 必要な新プラン |
|---|---|---|---|
| k3 | K3 | 最大1M | Plus以上(1MはPro以上) |
| k3-256k | K3 | 256K | Plus以上 |
| kimi-for-coding | K2.8 Preview | 1M | Plus以上 |
| kimi-for-coding-highspeed | K2.7 Code HighSpeed | 256K | Pro以上(旧Allegretto以上) |
HighSpeed枠は通常の3倍の枠を消費します。プランが足りないまま呼ぶと401が返ります。また公式FAQによると、HighSpeedのモデルIDをkimi-for-coding-highspeed以外に誤記すると、エラーにならずに標準のkimi-for-codingへ黙って切り替わります(「K3」のようにモデルIDでなく版名を入れた場合は呼び出し自体が失敗します)。Kimi Codeで思考をオフにしたリクエストは、K3系・K2.8 Previewとも思考なしのK2.8 Previewが処理します。kimi.comの日本語版リソースページには「K2.7 CodeがKimi Codeの既定モデル」「思考オフはK2.6が処理」という公開時の記述が残っていますが、現行のモデル一覧とは食い違うので、モデル一覧を正としてください。
Cloudflare・OpenRouterでの提供条件と単価
- Cloudflare Workers AI:
@cf/moonshotai/kimi-k2.7-code。モデルページの単価はKimi APIと同じ0.95/0.19/4.00ドル。Workersの無料プランでは使えず、Workers Paidか前払いのAI Gatewayクレジットが必要です。 - OpenRouter:
moonshotai/kimi-k2.7-code。複数の推論事業者を束ねており、10月13日時点のモデル一覧APIでは100万トークンあたり入力約0.67ドル・出力約3.35ドル・キャッシュ読み出し0.18ドルでした(事業者により変動)。
GitHub Copilot・Microsoft Foundryの退役日と代替モデル
GitHub Copilotでは2026年7月1日に一般提供が始まり、Copilotのモデル選択に並んだ初のオープンウェイトモデルでした。しかしGitHubの変更履歴によると、10月2日にClaude Opus 4.7などと一緒に全機能から退役し、代替はKimi K3です。CopilotでKimiを使い続けるなら、組織の管理者がモデルポリシーでK3を有効にする必要があります。オープンウェイトのモデルは、Business・Enterpriseでは既定のポリシーにかかわらず無効で始まるためです。
Microsoft Foundryでは、Azureが直接販売するモデルとしてKimi-K2.7-CodeがPreviewで提供されていましたが、Foundryのモデル退役スケジュールでは退役日が2026年10月3日です。同じ表でKimi-K2.6の退役日は2027年4月16日なので、Azure上でKimiを使うなら現時点ではK2.6が残る選択肢です。
Kimi K2.7 Code HighSpeedの速度と使いどころ
HighSpeed版は、同じモデルを速く出力させる別枠です。Kimi APIのモデル一覧では出力速度が毎秒約180トークン、短いコンテキストなら最大毎秒260トークンとされています。Kimi Codeのモデル一覧は「標準の5〜6倍」と説明しています。APIのクイックスタートには、計算資源が限られているため速度が変動しうるとの注記があります。
ただし速くなるのはモデルの出力だけです。ファイルの読み書き・テスト実行・コマンド待ちが1ターンの大半を占める作業では、体感はほとんど変わりません。APIで単価2倍、Kimi Codeで消費3倍を払う価値があるのは、長いコード生成やリファクタ案の出力を人が待っている対話型の作業です。夜間に回すバッチ処理でも、標準版の速度で完了期限に間に合うなら、HighSpeedに払う理由はありません。
Kimi K2.7 CodeをAPIとClaude Codeから呼ぶ手順
OpenAI互換APIでの呼び出し
Kimi APIはOpenAIのSDKでそのまま呼べます。事前にpip install openaiでSDKを入れ、Kimi APIのキーを環境変数MOONSHOT_API_KEYに設定しておきます。K2.7 Codeのクイックスタートによると、temperatureは1.0、top_pは0.95、nは1、presence_penaltyとfrequency_penaltyは0.0に固定されており、別の値を渡すとエラーになります。指定しないのが正解です。tool_choiceに渡せるのはautoかnoneだけで、requiredはエラーになります。
import os
from openai import OpenAI
client = OpenAI(
api_key=os.environ["MOONSHOT_API_KEY"],
base_url="https://api.moonshot.ai/v1",
)
resp = client.chat.completions.create(
model="kimi-k2.7-code", # 速度優先なら kimi-k2.7-code-highspeed
messages=[
{"role": "system", "content": "You are a senior Python engineer."},
{"role": "user", "content": "次の関数に型ヒントとpytestのテストを追加してください。\n\ndef add(a, b):\n return a + b"},
],
max_tokens=32768, # 既定値も32768。思考トークンもこの上限に含まれる
)
print(resp.choices[0].message.content)
ツール呼び出しを何ステップも続ける場合は、直前のアシスタント応答のreasoning_contentを会話履歴に残して送り返します。省いてもエラーにはなりませんが、公式は推論の一貫性とツール呼び出しの質が落ちうるとしています。
Claude Codeで使う設定
Kimi APIにはAnthropic互換のMessages APIがあり、Claude Codeの接続先を差し替えるだけで使えます。公式ガイドの設定例は、主モデルをK3、軽量枠(Haiku)をK2.7 Codeにする構成です。~/.claude/settings.jsonのenvに書きます。
{
"env": {
"ANTHROPIC_BASE_URL": "https://api.moonshot.ai/anthropic",
"ANTHROPIC_AUTH_TOKEN": "YOUR_MOONSHOT_API_KEY",
"ANTHROPIC_MODEL": "kimi-k3[1m]",
"ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL": "kimi-k3[1m]",
"ANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL": "kimi-k3[1m]",
"ANTHROPIC_DEFAULT_HAIKU_MODEL": "kimi-k2.7-code",
"ANTHROPIC_DEFAULT_FABLE_MODEL": "kimi-k3[1m]",
"CLAUDE_CODE_SUBAGENT_MODEL": "kimi-k3[1m]",
"CLAUDE_CODE_AUTO_COMPACT_WINDOW": "1000000",
"CLAUDE_CODE_EFFORT_LEVEL": "max"
}
}
K2.7 Codeを主モデルにするなら、ANTHROPIC_MODEL以下のモデル指定をすべてkimi-k2.7-codeに揃えます。そのうえで、CLAUDE_CODE_AUTO_COMPACT_WINDOWをコンテキスト長の262,144トークンより小さい値にします(公式ガイドは、大きすぎるとコンテキスト長エラーになると注意しています)。一部の枠だけ設定すると、その枠の処理(要約・サブエージェント)が失敗します。
もう1つの落とし穴が思考モードです。K2.7 Codeは思考を切れないため、Claude Code側でThinkingをオフにしたまま送ると400 invalid thinking: only type=enabled is allowed for this modelで拒否されます。macOSはOption+T、Windows・LinuxはAlt+Tでオンにしてから使います。OpenCodeから使う場合は、Kimi公式のOpenCode接続ガイドが組み込み認証での手順を載せています。OpenCode本体の導入はOpenCodeの解説を参照してください。
Kimi K2.7 Codeのローカル実行|必要メモリと動かし方
公式INT4ウェイトのvLLM・SGLangでの実行要件
Hugging Faceの公式ウェイトはネイティブINT4で量子化済みですが、合計595.20GBあります(2026年10月13日にリポジトリのファイル一覧で集計)。デプロイガイドの構成例は次の3つです。
- vLLM:H200を8枚積んだ1ノードでテンソル並列8。本番用途はvLLM 0.19.1を推奨。
--tool-call-parser kimi_k2と--reasoning-parser kimi_k2が必須。使い方はvLLMの解説にまとめています。 - SGLang:v0.5.10以降。こちらもH200×8の例。
- KTransformers:CPUとGPUを併用する構成。L20×8枚+Xeon 2基で、48並列時の生成速度は毎秒24.51トークン(公式値)。
Unsloth GGUFの必要メモリとllama.cppでの実行手順
H200を用意できない場合の現実解が、Unslothが公開しているKimi-K2.7-Code-GGUFです。GGUF形式なので、llama.cppでGPUのVRAMに載らない分をRAMへ逃がして動かせます。リポジトリのファイル一覧から集計した主な量子化版のサイズは次のとおりです(画像入力用のmmprojなどは別)。
| 量子化版 | 合計サイズ | 位置づけ(Unslothの説明) |
|---|---|---|
| UD-IQ1_M | 303.91GB | 最小 |
| UD-Q2_K_XL | 339.46GB | サイズと品質の釣り合いで推奨 |
| UD-Q3_K_XL | 463.90GB | 3bit |
| UD-Q4_K_XL | 583.71GB | ほぼ元の精度 |
| UD-Q8_K_XL | 594.54GB | 公式INT4と同等(無損失) |
表はファイルの大きさで、実行に要るメモリとは別物です。Unslothのガイドの経験則は「RAMとVRAMの合計 ≒ 量子化版のサイズ」で、UD-Q2_K_XLの手順では少なくとも345GBのRAMを案内しています。コンテキスト長を伸ばせばKVキャッシュの分だけ上積みが要り、足りなくても動くもののオフロードで大きく遅くなります。余裕を持たせるなら、384GB以上のメモリを積んだワークステーションや、512GBの統合メモリを持つMacが構成候補になります。24GB級のGPUを1枚挿しただけのPCでは、どの量子化版も実用速度は望めません。手順はUnslothのガイドに沿うと次のとおりです(Apple SiliconのMacは-DGGML_CUDA=OFFでビルドすればMetalが有効になります)。
# llama.cpp をビルド(GPUが無い・Macなら -DGGML_CUDA=OFF)
git clone https://github.com/ggml-org/llama.cpp
cmake llama.cpp -B llama.cpp/build -DBUILD_SHARED_LIBS=OFF -DGGML_CUDA=ON
cmake --build llama.cpp/build --config Release -j --target llama-cli llama-server
# 2bit版と画像入力用のmmprojを取得(約340GB)。hfコマンドが無ければ先に導入
pip install -U huggingface_hub
hf download unsloth/Kimi-K2.7-Code-GGUF \
--local-dir unsloth/Kimi-K2.7-Code-GGUF \
--include "*mmproj-F16*" --include "*UD-Q2_K_XL*"
# 対話モードで起動。temperatureとtop_pは公式の固定値に合わせる
./llama.cpp/build/bin/llama-cli \
--model unsloth/Kimi-K2.7-Code-GGUF/UD-Q2_K_XL/Kimi-K2.7-Code-UD-Q2_K_XL-00001-of-00008.gguf \
--mmproj unsloth/Kimi-K2.7-Code-GGUF/mmproj-F16.gguf \
--temp 1.0 --top-p 0.95
2bit版は手軽な代わりに精度が落ちます。Unslothが公表したパープレキシティ(低いほど良い)は、UD-Q2_K_XLが約2.41、UD-Q4_K_XLが約1.84です。社内コードの生成に使うなら、2bit版でAPIと同じタスクを流して差を確かめてから決めてください。Unsloth自体の使い方はUnslothの解説で扱っています。
Ollama公式ライブラリのクラウド実行タグ
Ollamaのライブラリにあるのはkimi-k2.7-code:cloudだけで、手元にダウンロードして動かすタグはありません(10月13日にタグ一覧で確認)。ollama run kimi-k2.7-code:cloudはOllamaのクラウドで推論するので、データは手元から出ます。ローカルで完結させたいなら、上のllama.cppかvLLMを使います。
K3・K2.8 Previewが出た今、Kimi K2.7 Codeを選ぶ条件
公開時は「Kimiの最新コーディングモデル」でしたが、2026年10月時点では位置づけが変わりました。Kimi APIでの最上位はK3(2.8兆パラメータ・100万トークン)で、Kimi Codeの標準はK2.8 Previewです。K2.8 PreviewはKimi Code専用で、APIのモデル一覧には載っていません。GitHub CopilotとMicrosoft Foundryからも外れ、K2.7 Codeを使う主な経路はKimi API・Cloudflare・OpenRouter・Ollamaのクラウド・Kimi CodeのHighSpeed枠・自前運用になりました。
この状況でK2.7 Codeを選ぶのが妥当なのは、次のいずれかに当てはまる場合に限られます。
- 単価を抑えたいAPI利用:入力0.95ドルはK3(3.00ドル)の約3分の1、出力4.00ドルは同(15.00ドル)の約4分の1。社内ツールのコード整形やテスト生成を大量に流すなら差が効きます。
- 公開ウェイトを自社サーバーで動かしたい:K3もKimi K3 Licenseでウェイトを公開していますが、合計約1,561GBあり、H200×8台のGPUメモリ合計(約1,128GB)に収まりません。約595GBのK2.7 CodeはH200×8台の1ノードで動き、ライセンスもModified MITです。
- Cloudflare上で完結させたい:Workers AIのモデル一覧に並ぶKimiはK2.6とK2.7 Codeで、コーディング用途ならK2.7 Codeが候補になります。
逆に、難しい設計判断や大規模リファクタで品質を最優先し、外部APIとK3の単価を許容できるなら、比較評価の第一候補はK3です。Kimi Codeの会員なら標準のK2.8 Previewで足り、K2.7 CodeはHighSpeed枠の速度が欲しいときだけの選択肢です。オープンウェイト同士の比較では、DeepSeek V4も同じ価格帯の候補に入ります。
データの扱いも経路で変わります。Kimi APIに送ればMoonshotの基盤で処理され、Cloudflare経由ならCloudflareが、OpenRouter経由なら振り分け先の推論事業者が処理します。社内規程で送信先が限られる場合は、同じモデルでも経路を選び直すことで要件を満たせることがあります。社外にコードを出せない案件で、どの経路と基盤を選ぶかの設計から相談したい場合は、生成AI導入支援でも承っています。
Kimi K2.7 Codeに関するよくある質問
Kimi K2.7 Codeは無料で使えますか?
ウェイトはHugging Faceから無料でダウンロードできますが、公式版は約595GB、UnslothのGGUFでも最小で約304GBあり、動かすには数百GBのメモリが要ります。APIは従量課金、Cloudflare Workers AIは有料プランが必要で、Kimi Codeも月19ドルのPlus以上の有料会員向けなので、手軽な無料枠はありません。
Kimi K2.7 CodeはClaude Codeで使えますか?
使えます。ANTHROPIC_BASE_URLをhttps://api.moonshot.ai/anthropicにし、モデル名にkimi-k2.7-codeを指定します。Claude Code側でThinkingをオンにしないと400エラーになります。
Kimi K2.7 CodeのHighSpeed版の料金はいくらですか?
Kimi APIのkimi-k2.7-code-highspeedは、100万トークンあたり入力1.90ドル・キャッシュヒット0.38ドル・出力8.00ドルで、標準版のちょうど2倍です。Kimi Codeでは標準の3倍の枠を消費し、新プランのPro(旧プランのAllegretto)以上が必要です。
Kimi K2.7 CodeはOllamaやローカルPCで動きますか?
Ollamaの公式ライブラリにあるのはkimi-k2.7-code:cloudというクラウド実行タグのみで、Ollamaでは手元で動かせません。手元で動かすならUnslothのGGUFをllama.cppで使い、2bit版でもRAMとVRAMの合計で約345GBが提供元の目安です(コンテキスト長の設定で増えます)。
Kimi K2.7 CodeはGitHub CopilotやAzureで使えますか?
GitHub Copilotでは2026年10月2日に退役し、代替はKimi K3です。Microsoft Foundry(Azure直販)のKimi-K2.7-Codeも退役日が10月3日で、Azure上ではKimi-K2.6が残っています。