Salesforce Headless 360は、Salesforceの機能とデータを、Salesforceの画面を開かずにAPI・MCPツール・CLIコマンドから使えるようにする取り組みです。2026年4月15日、開発者向けイベントTDX 2026で発表されました。Claude Code、Cursor、ChatGPTのような外部のAIエージェントが、ユーザー本人の権限のままSalesforceを操作できるようになります。この記事では、4月の発表と8月19日の拡張で何がどこまで使えるようになったのかを整理します。あわせて、Hosted・Headless 360・DXの3つのMCPサーバーの関係、Headless Experience Layer、接続手順と費用も、Salesforceの一次情報をもとに説明します。
まとめ:Headless 360で使えるものと導入前の要点
- Headless 360は単体で買う製品ではなく、既存のプラットフォームにAPI・MCP・CLIの入口を揃える機能群の呼び名です。規模は「60以上のMCPツール、4000以上のAPI、220以上のCLIコマンド」とされています。
- 外部のAIエージェントからの入口はHosted MCP Serversです。2026年4月にEnterprise Edition以上で一般提供となりましたが、Flex Creditsが前提で、サーバーの利用に対して課金される場合があります。
- 2026年7月にHeadless 360 MCP Server(Beta)が加わりました。4つのツールで裏側の操作を探して実行する設計で、現状は管理者向けのSetup作業が中心です。
- Claude CodeやCursorから開発プロジェクトを操作するなら、ローカルのSalesforce DX MCP Server(
@salesforce/mcp0.30.15)を使います。 - チャットにカードや承認ボタンを出すHeadless Experience Layerは8月19日にopen betaとなり、正式対応の表示先はAgentforce・ChatGPT・Claude・Slackbotの4つです。
- エージェントはユーザーの権限と共有ルールをそのまま引き継ぎます。権限設計の乱れや古いデータも引き継ぐため、導入前の棚卸しが欠かせません。
Headless 360の定義と、4月の発表・8月の拡張
Salesforceの公式発表は、Headless 360を「Salesforce上のあらゆるものがAPI、MCPツール、CLIコマンドになり、エージェントがそのすべてを使える」状態だと説明しています。2026年5月27日の日本向け記者説明会でも、製品の構成は変えずに、各レイヤーへ外部のAIエージェントが直接アクセスするためのMCP・API・CLIを公開していくものだと説明されました。
名称のHeadは画面(UI)を指します。セールスフォース・ジャパンの広報ブログ(2026年6月24日)は、Headlessの意味を「UIがない」ではなく「UIはなんでもいい」と補足しています。360は、従来から掲げてきたCustomer 360を引き継いだ表現です。
TDX 2026(4月15日)で発表された3つの新機能
4月15日の発表で示された新機能は次の3つです。
- コーディングエージェント向けの新しいMCPツールとスキル:60以上の新しいMCPツールと30以上の事前構成済みコーディングスキルを、Claude Code、Cursor、Codex、Windsurfなどから使えるようにするものです。Salesforce内で動くAI開発ツールAgentforce Vibesも2.0になりました。
- 新しいエクスペリエンスレイヤー:エージェントの処理内容と表示方法を分け、Slack、Voice、WhatsAppなどにリッチな画面要素を出すための仕組みです。のちのHeadless Experience Layerにあたります。
- 本番でのエージェントの振る舞いを統制するツール:リリース前の検証にはTesting CenterとCustom Scoring Evals、リリース後の監視にはObservability・Session Tracing・A/Bテストを使います。複数ベンダーのエージェントを1つの管理基盤で統制するAgent Fabric(2025年9月提供開始)の拡張も、同じ発表に含まれています。
入口が設けられるのは、発表で示された4つの層すべてです。Data 360(文脈)、Customer 360(業務)、Agentforce(エージェント)、Slack(人とエージェントの接点)の4つです。
8月19日の拡張で一般提供・ベータになった機能
2026年8月19日、SalesforceはHeadless 360の拡張を発表しました。対象はMarketing、Sales、Service、Commerce、MuleSoft、Informatica、Tableauまで広がっています。8月19日の公式発表のAvailability節に書かれた提供状況は次のとおりです。
| 機能 | 8月19日時点の提供状況 |
|---|---|
| Headless 360 MCP Server | open beta |
| Data 360 MCP Server | 一般提供 |
| Agent Skills for Data 360 | 2026年8月中に一般提供予定 |
| Salesforce Multi-framework(React) | 一般提供 |
| Headless Experience Layer | open beta |
| Agent Skillsリポジトリ(100以上) | 一般提供 |
| Headless Commerce | 一般提供 |
| Slackbot MCP Server・Client | 一般提供 |
7月以降にMCP ServerやHXLの提供状況が変わっているため、5月以前の情報を参照する際は、公式ドキュメントで現在の提供状況を確認する必要があります。比較検討に使う資料の日付は必ず確かめてください。
API・MCP・CLIの3つの入口と使い分け
Headless 360の入口は、呼び出す側によって使い分けます。Summer ’26の開発者向けガイドは、Salesforce CLIの220以上のコマンドをHeadless 360の中核と位置づけています。同じリリースでAPIバージョン67.0も出ました。
| 入口 | 呼び出す側 | 代表的な使い道 |
|---|---|---|
| API(REST・GraphQLなど) | 自社アプリ・連携基盤 | レコード同期、外部システム連携 |
| MCP(Hosted・DX) | Claude・ChatGPT・Cursorなど | 自然言語での照会・更新・設定作業 |
| CLI(sfコマンド) | 開発者・CI/CD | デプロイ、テスト、エージェントの検証 |
| Agent Skills | コーディングエージェント | Salesforce開発の手順を渡す |
判断の基準は単純です。処理の流れが決まっていて毎回同じ結果がほしい連携はAPIで組みます。人が自然言語で頼む作業や、どのAPIを呼ぶかをエージェントに選ばせたい作業はMCPに向いています。デプロイやテストのようにCIで繰り返す作業はCLIが確実です。API方式の選び方とコール上限の設計はSalesforceのシステム連携の解説で詳しく扱っています。
Agent Skillsは、コーディングエージェントにSalesforce開発の手順を教えるためのファイル群です。GitHubの forcedotcom/sf-skills(Apache-2.0)で公開されており、Agentforce Vibesには最初から入っています。そのほかのエージェントでは npx skills add forcedotcom/sf-skills で追加します。2026年10月9日に確認した時点で、skillsディレクトリには agentforce-generate や agentforce-test など245個のフォルダがありました。発表時の「30以上」から大きく増えています。
Hosted・Headless 360・DX MCPサーバーの関係と選び方
Salesforceの名前が付くMCPサーバーは複数あり、混同しやすい点に注意が必要です。外部のAIクライアントから組織のデータや設定を扱うならHosted MCP Servers、その中で設定作業までまとめて任せたいならHeadless 360 MCP Server、開発プロジェクトを手元で操作するならDX MCP Serverを選びます。MCPそのものの仕組みはMCPとは?AIと外部ツールをつなぐ標準規格の解説を参照してください。
Hosted MCP Serversの標準サーバー一覧
Hosted MCP Serversは、Salesforceがホストするエンドポイントです。サーバーを立てる必要はなく、Setupで有効化すれば使えます。2025年春のパイロット、2025年10月のベータを経て、2026年4月にEnterprise Edition以上の組織で一般提供となりました。標準サーバーは既定で無効で、管理者が有効化します。標準サーバーのツール構成は変更できません。
| 標準サーバー | できること |
|---|---|
| SObject All | 全オブジェクトの作成・参照・更新・削除、検索 |
| SObject Reads | 参照と検索のみ |
| SObject Mutations | 作成と更新のみ(削除なし) |
| SObject Deletes | 削除のみ |
| Backup and Recover | バックアップの確認と復元 |
| Content Read-Only/Content Write | Salesforce CMSのコンテンツ操作 |
| Data 360 | Data 360の統合顧客データの照会 |
| Headless 360(Beta) | Setupとプラットフォーム機能全般 |
| Tableau Next | セマンティックモデルの探索、KPIの照会 |
| CRM Analytics(Beta) | データセットの確認、SAQLの実行 |
標準サーバーで足りない場合はカスタムサーバーを作れます。Apexの @InvocableMethod、自動起動フロー、Apex REST、@AuraEnabled メソッド、Named Query API、Prompt Builderのプロンプト、Agentforceエージェントを、コネクタのコードを書かずにMCPツールとして公開できます。
実務では、SObject Allよりも用途を絞ったサーバーから始めるのが安全です。参照用途ならSObject Readsを有効にします。削除権限を持つユーザーでも、エージェント経由の削除は経路ごと閉じておけます。
Headless 360 MCP Server(Beta)の4ツール
Headless 360 MCP Serverは、2026年7月に始まったベータサービスです。Salesforceの数千ある機能を個別のMCPツールにすると、モデルは数千のツール説明を読んでから1つを選ぶことになります。その分のコンテキストと時間を消費するため、このサーバーは4つのツールだけを公開し、実際の操作は裏側のスキルライブラリに置く設計にしています。
| ツール(内部名) | 役割 |
|---|---|
| Discover(discover) | 依頼内容から候補の操作を意味検索 |
| Describe(describe) | API・パラメータ・依存関係・手順を返す |
| Dispatch(dispatch) | 選んだ操作を実行 |
| Dispatch Read-Only(dispatch_readonly) | データや設定を変えない操作だけ実行 |
開発者ブログでは、ベータ開始時点の裏側のスキルは約100で、その多くが管理者向けのSetup作業だとしています。ユーザーの作成・無効化・凍結、権限セットの割り当て、Apexトリガーの読み書きとデプロイ、プラットフォームイベントと変更データキャプチャ(CDC)、イベントリレー、指定ログイン情報の作成などです。たとえば「取引先が変わったらAWSへイベントを送る連携を作って」と頼むと、エージェントは次の順で処理します。
- DiscoverでCDC・指定ログイン情報・イベントリレーの操作を見つける
- Describeで、指定ログイン情報を先に作る必要があるといった手順を確かめる
- Dispatchで実行する
利用の前提は、APIバージョン67.0以降、mcp_api スコープを持つ外部クライアントアプリケーション(External Client App)、OAuth認証を設定したMCPクライアントの3つです。接続先は本番が https://api.salesforce.com/platform/mcp/v1/platform/headless-360、Sandboxとスクラッチ組織が https://api.salesforce.com/platform/mcp/v1/sandbox/platform/headless-360 です。なお、Data 360 MCP Serverは別の製品です。公式ドキュメントは、Data 360サーバーはData 360のデータだけを扱い、Headless 360サーバーはSalesforce全体を扱うと明記しています。
ローカルで動くSalesforce DX MCP Server
Salesforce DX MCP Serverは、開発者の手元でMCPクライアントから起動するサーバーです。npmパッケージ @salesforce/mcp の最新版は0.30.15(2026年7月9日公開)で、Node.js 20以上で動きます。組織への接続にはSalesforce CLIで認証済みの組織情報を使うため、先に sf コマンドで組織にログインし、操作対象をデフォルト組織に設定しておきます。以下の DEFAULT_TARGET_ORG はデフォルト組織を参照するため、対象を固定する場合は認証済み組織のエイリアスに置き換えてください。VS CodeとCopilotの場合、プロジェクトの .vscode/mcp.json に次のように書きます。
{
"servers": {
"Salesforce DX": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@salesforce/mcp",
"--orgs", "DEFAULT_TARGET_ORG",
"--toolsets", "orgs,metadata,data,users"]
}
}
}
--toolsets には、orgs・metadata・data・users・testing・devops・lwc-experts・code-analysisなど16種類を指定できます。READMEでは、全ツールを有効にする all は60以上のツールでLLMのコンテキストを圧迫するため、使うものだけを選ぶよう勧めています。ベータのツールまで使う場合は --allow-non-ga-tools を追加します。
Headless Experience Layer(HXL)の役割と対応チャネル
Headless Experience Layer(HXL)は、エージェントの応答をテキストだけでなく、カード・承認ボタン・データの一覧などの画面要素で返すための仕組みです。4月の発表では、航空便の状況カードや再予約の手順、判断用のタイルが例に挙げられました。処理の中身と表示の方法を分けることで、1つのエージェントを複数のチャネルに出せるようにしています。
- 提供状況:2026年8月19日からopen betaです。APIバージョン67.0以降のベータ機能で、Setupの[Headless Experience Layer Settings]でベータ規約に同意して有効化します。
- 対応チャネル:発表文ではSlack、モバイル、ChatGPT、Claude、Gemini、TeamsなどMCPアプリに対応するクライアント全般が挙げられています。ただしHXLのコンポーネントリファレンスで、ベータ時点で正式にサポートされると明記されているのはAgentforce、ChatGPT、Claude、Slackbotの4つです。
- 料金:製品ページのFAQは、Agentforce 360 Platformのライセンスに含まれる機能で、ライセンス済みのSalesforceサーフェスで使う分には追加のユーザー単位料金はないとしています。
Teams、Gemini、WhatsAppへの表示を前提に業務を設計するのは、まだ早い段階です。正式サポートの4チャネルで試作してください。
Hosted MCPへの接続手順と権限設計
Hosted MCP Serversへの接続は、組織側の準備とクライアント側の設定に分かれます。Hosted MCP Serversの開発者ガイドの手順は、組織の設定、MCPクライアントの接続、接続テスト、ベストプラクティスの確認の4段階です。
- Setupのクイック検索で「MCP Servers」を開き、使うサーバーを有効化する(Headless 360 MCP Serverは一覧の
headless-360で[Activate]) mcp_apiとrefresh_tokenのスコープを付け、利用するMCPクライアントのコールバックURLを登録した外部クライアントアプリケーションを作る(コールバックURLはClaudeならhttps://claude.ai/api/mcp/auth_callback、Cursorならhttp://localhost:8787/callback)- MCPクライアント(Claude、ChatGPT、Cursor、Postmanなど)にサーバーURLを登録し、ユーザー単位のOAuth 2.0(PKCE)でログインする
- Sandboxで読み取り系の依頼から動作を確かめ、それから本番へ広げる
すべてのトランザクションは、認証したユーザー本人として実行されます。オブジェクト権限、項目レベルセキュリティ、共有ルール、プロファイル、権限セットがそのまま適用され、監査証跡にも本人の名前が残ります。Salesforceの画面でできないことは、エージェント経由でもできません。
逆に言えば、システム管理者のアカウントで接続したエージェントは、管理者と同じ範囲を変更できます。公式ドキュメントは、組織の設定やデータを変えるツールについては実行のたびに承認を求めるよう、クライアント側で設定することを勧めています。管理者や開発者は権限が広いため、特にこの設定が重要です。Slackから使う場合の権限の考え方はSlack MCPサーバーの接続手順と権限設計も参考になります。
既存連携の認証方式も見直す時期です。Summer ’26のガイドによると、APIバージョン31.0〜64.0のSOAP login() はSummer ’27で廃止されます。ユーザー名とパスワードでログインしている連携は止まるため、外部クライアントアプリケーションとJWTによるOAuthへの移行が求められています。
費用:Flex Credits・Agentforce Vibesの料金と課金されない機能
Headless 360という名前の料金表はありません。費用は、使う機能ごとの課金体系で決まります。
| 機能 | 課金の考え方 |
|---|---|
| Hosted MCP Servers | Flex Credits保有が前提、利用に課金される場合あり |
| Agentforce Vibes(定額) | 1ユーザー月額15,000円(125米ドル) |
| Agentforce Vibes(従量) | Flex Credits 10万あたり60,000円(500米ドル) |
| Testing Center | Summer ’26以降は非従量 |
| Session Tracing | 現時点でFlex Credits等を消費しない |
| Headless Experience Layer | プラットフォームのライセンスに含まれる |
Hosted MCP Serversについて、開発者ガイドは「Flex Creditsを持つ顧客向けで、サーバーの利用に対して請求される場合がある」と明記しています。Flex Creditsの契約がない組織は、営業担当に相談するか、Salesforce Foundationsの無償クレジットから始めることになります。
Agentforce Vibesは、Developer、Enterprise、Partner Developer、Performance、Unlimitedの各エディションで提供されます。Group、Professional、Essentialsの各エディション、EU Operating Zone、Government Cloudでは使えません。Agentforce Vibesの料金ページのFAQによると、使うAIモデルを変えても料金は変わりません。Developer Editionの組織か、Salesforce Foundationsの無償Flex Creditsで試せます。
本番前の検証:CLIでのプレビューとテスト
エージェントは同じ入力でも毎回同じ結果を返すとは限りません。そのため、Headless 360では検証もヘッドレスに回せるようにしています。Summer ’26でSalesforce CLIのエージェントプレビューが一般提供になり、対話のテストをスクリプトで最初から最後まで流せるようになりました。@salesforce/plugin-agent 2.2.2のコマンド定義に基づく例は次のとおりです。認証済みの開発組織とDXプロジェクトを用意し、My_Agent_Bundleは作成済みのオーサリングバンドル名、my-dev-orgは組織のエイリアス、Resort_Manager_Testは組織に作成済みのテスト定義名に置き換えます。プレビューの送信・終了例は、対象エージェントの有効なプレビューセッションが1つの場合を前提とします。
sf agent preview start --authoring-bundle My_Agent_Bundle --target-org my-dev-org --simulate-actions
sf agent preview send --utterance "What can you help me with?" --authoring-bundle My_Agent_Bundle --target-org my-dev-org
sf agent preview end --authoring-bundle My_Agent_Bundle --target-org my-dev-org
sf agent test run --api-name Resort_Manager_Test --wait 10 --target-org my-dev-org
--simulate-actions を付けると、アクションを実際には実行せずに会話の流れだけを確かめられます。本番データに触れる前の確認に向いています。preview end はトレースファイルの場所を返すので、エージェントがどのアクションへ処理を振り分けたかを後から追えます。
リリース後の監視はSession Tracingが担います。ユーザーとの対話の開始から終了まで、推論エンジンの実行、アクション、プロンプト、エラー、最終応答をセッションID単位で記録します。決定論的に動かしたい部分は、構築の段階でAgent Scriptに書いておくと、テストで確かめる範囲を絞れます。
導入を急ぐべき組織と見送るべき条件
Headless 360が効くのは、すでにSalesforceのデータと権限が整理されている組織です。Salesforceのデータを毎日ChatGPTやClaudeに手で貼り付けている営業チームや、Setupの定型作業(ユーザー追加、権限セットの割り当て)に時間を取られている管理者は、Hosted MCP Serversの参照系から始める価値があります。開発チームなら、DX MCP ServerとAgent Skillsが最初の一歩として手軽です。どちらもオープンソースで公開されており、ツール自体に料金はかかりません。ただし、使うAIクライアントとSalesforce組織の費用は別にかかります。
次の条件に当てはまる場合は、本格導入を見送るか、範囲を絞ってください。
- エディションと契約が要件を満たさない:Hosted MCP ServersはEnterprise Edition以上が対象で、Flex Creditsが前提です。Professional EditionではAgentforce Vibesも使えません。
- 権限セットが整理されていない:エージェントはユーザーの権限をそのまま使います。過剰な権限を持つユーザーが多い組織では、エージェント経由の誤更新がそのまま本番に入ります。先に権限の棚卸しをしてください。
- Headless 360 MCP Serverに本番の書き込みを任せたい:ベータサービスで、裏側の操作は今も増えている途中です。ベータ規約の範囲で、Sandboxと読み取り専用のDispatch Read-Onlyから始めるのが妥当です。
- Teams・Gemini・WhatsAppでの表示が業務の前提になっている:HXLのベータで正式サポートされているのは4チャネルだけです。
Claudeから使う場合の具体的なスキル構成はClaudeforceの解説、Salesforce製品全体の位置づけはSalesforceとは?CRMの機能・料金の解説にまとめています。
よくある質問
Salesforce Headless 360は追加購入が必要な製品ですか?
単体製品の料金はありません。ただしHosted MCP ServersはFlex Creditsが前提で、Agentforce Vibesには定額か従量の料金がかかります。
Headless Experience Layerとは何ですか?
エージェントの応答を、カードや承認ボタンなどの画面要素としてチャットに表示する仕組みです。2026年8月19日からopen betaで、プラットフォームのライセンスに含まれます。
Headless 360 MCP ServerとData 360 MCP Serverは同じものですか?
別の製品です。Data 360 MCP ServerはData 360のデータだけを扱う一般提供の製品で、Headless 360 MCP ServerはSalesforce全体を扱うベータサービスです。
Claude CodeやCursorからSalesforceを操作するには何を使いますか?
開発プロジェクトを操作するなら、ローカルで動くSalesforce DX MCP Server(npmの @salesforce/mcp)を使います。組織のデータや設定を扱うならHosted MCP Serversに接続します。開発の手順を教えるには、forcedotcom/sf-skills のAgent Skillsを追加します。
Professional EditionでもHeadless 360を使えますか?
Hosted MCP Serversの一般提供はEnterprise Edition以上が対象です。Agentforce VibesもProfessional Editionでは提供されません。Professional Editionで使えるのは、APIやCLIのうち、そのエディションで利用できる範囲に限られます。