Cursor(カーソル、Anysphere社)とGoogle Antigravity(アンチグラビティ)は、どちらも複数のAIエージェントにコードを書かせる開発環境です。2025年11月にAntigravityが登場した当時は「人が操縦するCursor、AIが自走するAntigravity」という対比で語られていましたが、この対比は2026年9月時点ではもう当てはまりません。Cursorは3系でAgents Windowと並列エージェントを備え、Antigravityは2.0でコードエディタを本体から切り離しました。この記事では、2026年9月26日時点の公式情報をもとに、両者に今も残る違いを製品構成・料金・モデル・データの扱い・権限・ルールファイルの6点で比べ、どちらを選ぶかの判断基準までまとめます。
まとめ:CursorとAntigravityの違いと選び方の結論
- 製品の形:Cursorは1つのアプリの中でエディタとAgents Windowを切り替える。Antigravityは「2.0(エージェント管理アプリ)」「IDE」「CLI」「他社IDE向け拡張」「SDK」の5つに分かれている。
- 料金:CursorはPro 20ドルからの定額に、使用量プール2本が付く。Antigravityは無料のIndividualから始められ、上限を広げるにはGoogle AI Pro/Ultraに加入する。法人はGoogle Cloud経由の従量課金かGemini Enterprise同梱。
- モデル:CursorはClaude Opus 5.5・GPT-5.6 Sol・Grok 4.7まで選べる。Antigravityの個人向けはGemini 3.8 Flashなど Gemini系と、Claude Sonnet/Opus 4.6、gpt-oss-120b。
- データ:Antigravityの個人利用は、既定で操作データが学習に使われる(設定でオプトアウト可)。CursorはPrivacy Modeをオンにすれば学習に使われず、チームでは既定でオン。
- 選び方:既存リポジトリを日々編集し、最新のClaudeやGPTを使いたいならCursor。Google Cloud/Gemini Enterpriseを契約済みの組織や、VS Code・JetBrains・Xcodeなど今のエディタを変えずにエージェントを足したい人はAntigravity。
導入前に確かめるべきは2点です。法人で使うなら「その経路で必要なモデルが選べるか」、併用するなら「ルールファイルが両方で読まれるか」。どちらも後半で具体的に扱います。
CursorとAntigravityの製品構成の違い(2026年9月時点)
両者を比べる前に、「Antigravity」がどの製品を指すかを揃えておく必要があります。2.0以降のAntigravityは単一のエディタではなく、入口が5つある製品群です。
| 項目 | Cursor | Google Antigravity |
|---|---|---|
| 開発元 | Anysphere | |
| 確認した版 | 3.22.7(安定版) | 2.0はv2.17.0・IDEはv2.5.5・CLIはv1.2.9 |
| エディタ | VS Codeフォークの本体 | Antigravity IDE(別アプリ) |
| エージェント管理 | Agents Window/Projects | Antigravity 2.0 |
| ターミナル | Cursor CLI | Antigravity CLI(agy) |
| 他社IDEへの組み込み | なし | VS Code・Visual Studio・JetBrains・Zed・Xcode |
| クラウド実行 | Cloud Agents・自社マシン | ローカル実行(Remote Controlで遠隔操作) |
版はいずれも2026年9月26日に公式のダウンロード情報で確認したものです。Cursorの安定版はダウンロードAPIの返す値で3.22.7でした。版の追い方はCursorの最新バージョンと更新方法にまとめています。
Cursor:エディタとAgents Windowを1つのアプリで切り替える構成
Cursorの本体はVS Codeをフォークしたエディタで、コマンドパレットの「Open Agents Window」でエージェント中心の画面に切り替えます。Agents Windowは2026年4月2日のCursor 3.0で入った画面で、複数のリポジトリをまたいでエージェントを並列に走らせ、クラウドとローカルの間で作業を受け渡せます。2026年9月10日には、調整役のエージェントが数か月単位の作業を分割してサブエージェントへ配る「Projects」も加わりました。Projectsはクラウド上の専用マシンで動くので、ノートPCを閉じても止まりません。
Antigravity:2.0・IDE・CLI・IDE拡張・SDKの5つの入口
Antigravity 2.0は、2026年5月19日に公開されたデスクトップアプリです。プロジェクトをまたいで複数のエージェントを管理し、コードを直接書く画面は持ちません。手でコードを編集するにはAntigravity IDEを別に入れるか、2026年8月20日に公開されたIDE拡張を使って、VS Code・Visual Studio・JetBrains製品(2026.2.1以降)・Zed・Xcodeの中からAntigravityを呼び出します。エディタを乗り換えずにエージェントだけ足せる点は、Cursorにない形です。動作環境は2.0もIDEも共通で、macOSはAppleのセキュリティ更新が続いている版(最低でも12)、64ビット版のWindows 10以降、glibc 2.28以上かつglibcxx 3.4.25以上のLinux(Ubuntu 20以降など)です。2.0で何が変わったかはAntigravity 2.0で変わった点、ターミナル版はAntigravity CLI(agy)の使い方で扱っています。
開発スタイルの違い:クラウドに任せるCursor、手元で束ねるAntigravity
並列エージェント、計画の事前レビュー、定期実行は、いまや両方にあります。差が出るのは、エージェントがどこで動き、人がどこで確認するかです。
Cursorは、重い作業をクラウドへ出す設計です。Agents Windowで /in-cloud と打つと作業をクラウドのサブエージェントへ渡せ、各タスクは専用のVMとブランチで進みます。2026年9月2日からは、自社ネットワーク内のマシンでツール実行を完結させる「self-hosted machines」も使えます。計画を先に立てる場合は、チャット入力欄でShift+Tabを押してPlan Modeに切り替えます。作った計画は既定ではホームディレクトリに保存され、「Save to workspace」を押したときだけリポジトリ側に置かれます。
Antigravity 2.0は、手元のマシンでエージェントを束ねる設計です。フォルダやGitリポジトリをまとめた「Project」ごとに権限と設定を持ち、エージェントは作業フォルダでそのまま動く「Local Mode」か、隔離したGit worktreeで動く「New Worktree Mode」で起動します。定期実行はcronで指定する「Scheduled Tasks」、実装前の質問攻めは /grill-me、完了まで止まらずに走らせるなら /goal です。外出先からはRemote Controlを使い、ブラウザで手元のセッションを操作します。エージェントが動いている間、Antigravityはパソコンをスリープさせません。
何日も回し続けたい作業があるならCursorのProjects、ビルドやテストを手元のマシンで回したいならAntigravityのローカル実行が合います。ただしローカル実行でも、プロンプトとコードの文脈はモデルに送られ、個人利用では操作の記録がGoogleに保存されます。外部送信を防ぐ仕組みではない点は、後述のデータの扱いとあわせて判断してください。
CursorとAntigravityの料金比較:定額の使用量プールとGoogle AIプランの利用枠
料金の考え方がそもそも違います。Cursorはツールそのものに月額を払う方式です。Antigravityのツール自体は無料で、利用上限を広げたい人がGoogleの個人向けAIプランに加入します。
| 区分 | Cursor | Google Antigravity |
|---|---|---|
| 無料 | Hobby(エージェント回数に制限) | Individual 0ドル(週次の基本上限) |
| 個人の有料 | Pro 20ドル/Pro+ 60ドル/Ultra 200ドル | AI Pro 19.99ドル/Ultra 100ドル・200ドル |
| チーム | Teams Standard 40ドル・Premium 120ドル(1人月額) | Google Cloud経由の従量課金 |
| 大規模組織 | Enterprise(個別見積) | Gemini Enterprise(Standard・Plus)に同梱 |
| 上限を超えたら | オンデマンド課金(後払い) | AIクレジット/上位プラン |
金額はいずれも米国での月額表示です。Googleは2026年5月の改定で、100ドルのUltraを新設し、最上位のUltraを250ドルから200ドルへ下げました。上限の量はProを基準に、100ドルのUltraが5倍、200ドルのUltraが20倍です。Cursorの価格は税抜きのドル建てで、販売は公式サイトだけです。公式は、リセラー経由で買ったアカウントは停止されることがあると明記しています。
Cursorの使用量プール2本と、繰り越しのない月次枠
Pro・Pro+・Ultraには、毎月リセットされる使用量のプールが2本付きます。1本目の「Cursor Models」はGrok 4.7・4.6・4.5とComposer 2.5用で、多めの枠があります。2本目の「Other Models」はClaudeやGPTなど他社モデル用で、各モデルのAPI価格で減っていきます。使い残しは翌月に繰り越されません。TeamsとEnterpriseでは、自分のAPIキーで呼んだ他社モデルにも100万トークンあたり0.25ドルの「Cursor Token Rate」がかかります。個人プランで自分のキーを使った場合はプールから引かれず、料金はモデル提供元に直接払います。プランごとの細かな差はCursor Proの料金プランと無料版との違い、Cursor独自モデルの性能はComposer 2の性能・料金を参照してください。
Antigravityの週次上限と5時間上限、Gemini系とClaude系の別枠
Antigravityの上限は、Gemini系と「ClaudeとGPT系」の2系統に分かれて表示されます。GoogleはGemini以外のモデルについて、容量の制約から固定の別枠にしていると説明しています。無料のIndividualでも、Tab補完とCommand(エディタ内の自然言語指示)は回数無制限で、エージェントの枠は週ごとに回復します。AI ProとUltraでは枠が5時間ごとに回復し、週の上限も広がります。2026年5月の改定でAIクレジットは基本プランの付属から外れ、枠を使い切ったあとに購入したクレジットを充てる超過用の仕組みになりました。上限の具体的な数値は公開されていません。Googleは2025年12月以降、上限の仕組みを何度か改定しているため、金額と上限は申し込む直前にAntigravityの公式料金ページとプラン改定の告知で確かめてください。
費用で選ぶなら、判断は単純です。まずAntigravityの無料枠で試し、週次の上限に何度も当たるようになった時点で、Cursor ProとGoogle AI Proの月額を比べます。
使えるAIモデルの違い:最新のClaude・GPTはCursor、Gemini中心はAntigravity
| 提供元 | Cursor(有料プラン) | Antigravity(個人) | Antigravity(法人) |
|---|---|---|---|
| Gemini 3.8 Flash・3.1 Pro | Gemini 3.8/3.7/3.6 Flash・3.1 Pro | 同左 | |
| Anthropic | Claude Fable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5 | Claude Sonnet 4.6・Opus 4.6 | なし |
| OpenAI | GPT-5.6 Sol・Terra・Luna | gpt-oss-120b | なし |
| 独自・その他 | Composer 2.5・Grok 4.7 | なし | なし |
Antigravityで選べるClaudeは4.6世代で、OpenAI系はオープンウェイトのgpt-oss-120bだけです。最新世代のClaudeやGPTでエージェントを動かしたいなら、Cursorを選ぶことになります。Antigravityを法人契約(Gemini Enterprise)で使う場合は、ClaudeとGPT-OSSが選択肢から外れ、Gemini系だけになります。社内でClaudeを標準にしている組織は、この一点でAntigravityの法人導入が難しくなります。
商用利用とデータの扱い:学習利用の既定値と法人契約の違い
生成物の扱いについて、Googleの利用規約は「サービスでユーザーが作ったオリジナルのコンテンツの所有権を主張しない」と定めています。AntigravityでClaudeなど第三者のモデルを選んだ場合はそのモデルの規約も適用され、Anthropicのモデルについては同社の商用規約(Commercial Terms)に同意したことになります。実務で差が出るのは、入力したコードや操作の記録がモデルの学習に使われるかどうかです。
Antigravity個人利用の学習設定とオプトアウト
Antigravityの追加利用規約は、ユーザーのデータや操作の記録(Interactions)を、Googleの製品と機械学習技術の改善に使うと定めています。Googleの従業員や委託先が内容を閲覧する場合があることも書かれています(Antigravity追加利用規約)。使われたくない場合は、設定画面からいつでもオプトアウトできます。ただしオプトアウトは学習への利用を止める設定で、会社のコードを個人アカウントで扱ってよいかは別の問題です。業務のコードは、まず会社の契約と利用規程を確認し、許可されていなければ次の法人経路で使ってください。
規約はもう1つ、見落とされやすい禁止事項を定めています。Antigravityのログインを第三者のツール(公式FAQはClaude Code・OpenClaw・OpenCodeを例示)で使い回すことは規約違反で、アカウント停止の理由になります。Geminiを他のエージェントから使いたい場合、公式はGemini EnterpriseかGoogle AI StudioのAPIキーを使うよう案内しています。またAntigravityは18歳未満では使えず、Workspaceアカウントでのサインインに失敗する場合は個人の@gmail.comを試すよう案内されています。
Antigravityの法人利用はGemini Enterprise経由で、単体IDEは対象外
2026年8月20日から、AntigravityはGemini Enterprise(StandardとPlus)のライセンスに含まれるようになりました。この経路ではGoogle Cloudの利用規約が適用され、公式ブログは「コードが基盤モデルの学習に使われることはない」と明言しています。監査ログ、予算の上限、サンドボックスやMCPの権限制限も管理者が設定できます。ただし法人展開に対応しているのは2.0・CLI・IDE拡張で、単体のAntigravity IDEは法人展開の対象外です。法人でエディタから使うなら、VS CodeかVisual StudioにIDE拡張を入れる構成が本命です。JetBrains・Zed・Xcode向け拡張の法人対応は、2026年9月時点でPreviewです。
CursorのPrivacy Modeと、チームで強制できる範囲
CursorのPrivacy Modeをオンにすると、コードはCursorにもモデル提供元にも学習に使われません。モデル提供元とはデータを保持しない契約(ZDR)を結んでいます。ただし例外が3つあります。自分のAPIキー(BYOK)で呼んだ場合は提供元のポリシーに従うこと、提供元でのデータ保持が必要な一部のモデルはZDRの対象外であること(既定でオフ・管理者の承認が必要)、不正利用の検知に引っかかったデータは調査のために保存される場合があることです。個人では設定画面(Cmd+Shift+J)のGeneralから自分でオンにします。Teamsでは全メンバーが既定でオンになり、管理者がダッシュボードから組織全体に強制すれば、メンバーは外せません。一方、データ処理契約(DPA)が適用されるのはTeamsとEnterpriseだけで、個人プランはプライバシーポリシーに従います。ISO 27001・ISO 42001・AIUC-1の認証と、SOC 2 Type IIの保証報告書(attestation)も取得しています。法人がCursorを使うなら、個人のProを配るのではなく、Teams以上で契約してPrivacy Modeを強制するのが筋です。
エージェントの権限とサンドボックスの違い:コマンド自動実行の既定値
エージェントにターミナルを触らせる以上、どこまで自動で実行させるかの初期設定は、製品選びの材料になります。
| 段階 | Cursor(Run Modes) | Antigravity(権限プリセット) |
|---|---|---|
| 推奨・既定 | Auto-review | Default |
| 承認を重視 | Allowlist(許可リストは自動) | Request Review(常に確認) |
| 全部自動 | Run Everything | Turbo |
| サンドボックス | シェルは可能な範囲で隔離 | Defaultで有効(macOS・Linux) |
CursorのAuto-reviewは、許可リストにあるコマンドはすぐ実行し、それ以外のシェルコマンドは可能ならサンドボックスで動かします。サンドボックスに入れられない操作は、分類器が審査してから実行します。AntigravityのDefaultでは、ターミナルコマンドはネットワークを遮断したサンドボックスで動き、読み書きできるのはワークスペースと一時フォルダだけです。~/.ssh や .env も見えません。ネットワークが要るコマンドは原則としてサンドボックスの外で動かす許可を求められますが、command(git push) のような許可ルールに入れたコマンドは確認なしで通り、承認済みのドメインにはサンドボックス内からも接続できます。許可と拒否のルールは「Deny>Ask>Allow」の順に優先されます(Antigravityの権限設定、CursorのRun Modes)。
この既定値が意味を持つのは、エージェントIDEへのプロンプトインジェクションが両製品で実際に見つかっているからです。Pillar Securityは、Antigravityのファイル検索ツールを悪用して、自動実行をオフにしていても任意のコードを実行できる問題を報告しました。Googleは2026年2月28日に修正済みとしています。同社はCursorでも同種の脆弱性(CVE-2026-22708)を報告しています。どちらを選んでも、Run EverythingやTurboのように全部を自動で通す設定は、信頼できないWebページや依存パッケージを読ませる作業では使わないでください。
もう1つの注意点は、Antigravityのこの権限方式がmacOSとLinuxだけで動くことです。Windowsでは以前の方式のままで、プリセット(Default・Full machine・Turbo mode)のどれを選んでもサンドボックスは有効になりません。Windowsで機密性の高いリポジトリを扱うなら、Turbo modeは選ばず、「Terminal Command Auto Execution」をRequire Review、フォルダ外のファイルアクセスをAlways Askにした設定から始めてください。
ルールファイルの書き換え:CursorとAntigravityを移行・併用するとき
乗り換えや併用で最初に詰まるのが、エージェントへの指示を書いたルールファイルです。両者とも「常に適用」「内容を見てAIが判断」「ファイルパターン」「手動で呼ぶ」の4種類を持っていますが、置き場所と書式が違います。
| 項目 | Cursor | Antigravity |
|---|---|---|
| 置き場所 | .cursor/rules/ | .agents/rules/ |
| 拡張子 | .mdc(.mdは無視) | .md |
| 常に適用 | alwaysApply: true | trigger: always_on |
| AIが判断 | description のみ指定 | trigger: model_decision |
| パターン | globs | trigger: glob + globs |
| 手動 | 3項目とも未指定 | trigger: manual |
| サブフォルダ | 読み込む | 無視(rules.jsonで登録) |
| 共通で読むファイル | AGENTS.md | AGENTS.md・GEMINI.md |
Cursorの .cursor/rules/frontend/react.mdc をそのまま移すと、2つの理由で読まれません。拡張子が .mdc であることと、Antigravityは .agents/rules/ の直下しか読まないことです。frontmatterの書き方にも罠があります。Antigravityの trigger に alwaysOn のようなキャメルケースを書くと、エラーも出ずにそのルールが捨てられます。Cursorの書き方に慣れていると、ここで気づけません。
Cursorの「ファイルパターンで適用」のルールを移すと、次のようになります。移行前のCursor側のファイルは .cursor/rules/api.mdc です。
---
description: API層の実装規約
globs: src/api/**/*.ts
alwaysApply: false
---
- レスポンスは必ず zod でスキーマ検証する
移行後のAntigravity側のファイルは .agents/rules/api.md です。
---
trigger: glob
description: "API層の実装規約"
globs: "src/api/**/*.ts"
---
- レスポンスは必ず zod でスキーマ検証する
Antigravityのルール仕様では、* で始まるパターンはYAMLの別名記号と誤読されないよう、引用符で囲むよう求められています。両方を併用するなら、全員に常に効かせたい規約はリポジトリ直下の AGENTS.md に書くのが最も手間がかかりません。両製品とも読み込むので、二重に管理せずに済みます。なお、Antigravity IDEで手順書として使われてきた「Workflows」は2026年11月1日までに廃止され、Skills(SKILL.md)へ移ります。チャットで /migrate-workflows を実行すると自動で移行できます。Cursorの側で .cursorrules という旧形式が残っている場合は、先に.cursorrulesから新しいProject Rulesへの移行を済ませてから変換してください。
どっちを選ぶか:CursorとAntigravityの判断基準
Cursorを選ぶ条件
- 最新世代のClaude(Opus 5.5・Fable 5.1)やGPT-5.6でエージェントを動かしたい
- 数日から数か月かかる作業をクラウドで回し続けたい(Projects・Cloud Agents)
- チームでPrivacy Modeを強制し、SAML/OIDCのSSOで管理したい
- Windowsでもサンドボックス付きの既定設定を使いたい(CursorはWSL2の中でLinuxのサンドボックスを動かす)
ターミナル中心で使いたい場合は、Cursor CLIの使い方も比較の材料になります。
Antigravityを選ぶ条件
- まず費用ゼロで、並列エージェントを試したい(Individualは0ドル)
- Google Cloud・Gemini Enterpriseを契約済みで、請求と監査をGoogle側にまとめたい
- VS Code・JetBrains・Xcodeなど、今のエディタを変えずにエージェントを足したい
- Gemini Code AssistやGemini CLIの個人向け提供終了(2026年6月18日)を受けて、Googleの移行先を探している
Gemini Code Assistからの移行事情はGemini Code Assistの個人向け提供終了とAntigravity移行、Antigravityそのものの全体像はアンチグラビティ(Google Antigravity)とはで説明しています。
Cursor・Antigravityの導入を避ける条件
Claudeを社内の標準モデルにしている組織が、Antigravityを法人契約で入れるのはやめるべきです。法人経路ではClaudeとgpt-oss-120bが選べず、Gemini系に限られるからです。導入するなら、個人アカウントでの業務利用を規程で禁じ、Claudeが必要な作業はCursorなど別の契約で賄う運用を先に決めてください。Cursorでも、DPAの適用やPrivacy Modeの組織的な強制が必要な業務を、個人のHobbyやProのまま回すのは避けてください。個人プランにはDPAが適用されず、Privacy Modeも各自の設定任せになります。Kiroなど仕様駆動型のツールも候補に入っている場合は、KiroとCursor・GitHub Copilotの違いもあわせて比べてください。
よくある質問
CursorとAntigravityはどっちがいいですか?
既存のリポジトリを毎日編集し、最新のClaudeやGPT-5.6を使いたいならCursorです。費用ゼロで試したい人、Google Cloudを契約済みの組織、今のエディタを変えたくない人にはAntigravityが合います。2026年9月時点では両者とも並列エージェントを備えているので、「自律性が高いほう」で選ぶ根拠はもうありません。
Antigravityは無料で使えますか?料金はCursorより安いですか?
無料のIndividualプランがあり、Tab補完とCommandは無制限、エージェントには週次の上限がかかります。上限を広げるにはGoogle AI ProかUltraに加入します。CursorにもHobbyという無料プランがあるので、始める費用はどちらも0円です。違いは無料枠の中身で、Antigravityは補完とCommandが無制限でエージェントに週次の上限、CursorのHobbyはエージェントの回数が限られ、本格的に使うならPro(月額20ドル)以上が前提です。日常的に使う段階では、実際の消費量で比べてください。
Antigravityは商用利用できますか?
Googleの利用規約は、ユーザーがサービスで作ったオリジナルのコンテンツの所有権を主張しないと定めています。Claudeを選んだ場合はAnthropicの商用規約も適用されます。注意すべきは入力データの扱いです。個人アカウントでは、操作の記録がGoogleの機械学習の改善に使われ、従業員や委託先が閲覧する場合もあります。設定からオプトアウトできます。会社のコードを扱うなら、Google Cloudの規約が適用され、基盤モデルの学習に使われないGemini Enterprise経由で使ってください。
Cursorのルールや設定はAntigravityでそのまま使えますか?
そのままでは使えません。Cursorのルールは .cursor/rules/ の .mdc ファイルで、Antigravityは .agents/rules/ 直下の .md ファイルに trigger を書く形式です。.agents/rules/ の中にさらにフォルダを切ると、そこに置いたルールは rules.json に登録しない限り読まれません。alwaysOn のようなキャメルケースのtriggerを書くと、エラーも出ずにそのルールが読み込み対象から外れます。両方で効かせたい規約は、双方が読む AGENTS.md に書くのが確実です。
Claude CodeとAntigravityはどう違いますか?
Claude CodeはAnthropicのコーディングエージェントで、ターミナルから使うのが基本です。Antigravityはデスクトップアプリ・IDE・CLIを持つGoogleの製品群で、Claudeは4.6世代を選べます。注意点として、AntigravityのログインをClaude Codeなど第三者のツールで使い回すことは規約違反で、アカウント停止の対象です。両方を使う場合は、それぞれ正規の契約で使ってください。