レンタカー事業を始めるには、道路運送法80条1項に基づく「自家用自動車有償貸渡業」の許可が必要です。融資を受けるなら、その許可の段取りと、車両を何台・どの稼働率で回すかという収支計画を1冊の事業計画書にまとめます。審査では、その2つが事業計画書に書かれているかが確かめられます。
この記事では、運輸局が公表している許可基準と手続き、日本政策金融公庫(以下、公庫)の創業計画書の欄に沿った書き方を順に説明します。そのうえで、台数×稼働率×日単価で組む売上計画、5台体制の損益分岐稼働率、返済原資の検算を試算例で示します。公庫の経営指標では、自動車賃貸業の売上高営業利益率は平均でマイナス1.2%です。この水準を前提に、どこまで楽観を削るべきかも扱います。
まとめ:レンタカー開業の事業計画書で押さえる要点
- 許可基準は「欠格事由に当たらない」「2年以内に運送事業類似行為の処分を受けていない」「全車両が所定額以上の保険に加入する」の3点です。台数の下限はなく、個人でも申請できます。
- 標準処理期間はおおむね1か月で、許可後に登録免許税9万円を納めます。許可、わナンバー登録、開業の順なので、開業日と融資実行日はこの順序から逆算します。
- 保険は対人1人8,000万円・対物1件200万円・搭乗者1人500万円以上が条件です。保険料はレンタカー用途で見積もりを取り、計画書の経費に入れます。
- 売上は「台数×暦日×稼働率×平均日単価」で組みます。稼働率は通年一律にせず、繁忙月と閑散月、車検や整備で貸せない日を分けて置きます。
- 試算例(コンパクトカー5台・日単価6,000円・税金は考慮しない)では、支払利息まで含めた損益分岐稼働率は約64%です。生活費と元金返済まで賄うには約74%が必要です。
- 公庫の2025年度経営指標では、自動車賃貸業(法人26社)の売上高営業利益率は平均マイナス1.2%、損益分岐点比率は平均102.7%です。役員報酬の扱いをそろえて比べ、計画の利益率が大きく上回るなら、その理由を書きます。
- 貸自動車業用の乗用車の法定耐用年数は、総排気量2リットル以下が3年、3リットル以上が5年、その間が4年です。レンタカーの普通・小型乗用車は、2回目以降の車検が毎年です。返済期間が償却より長いなら、車両の入替資金も計画に入れます。
レンタカー開業に必要な許可と計画書への書き方
自家用自動車を業として有償で貸し渡すには、道路運送法80条1項により国土交通大臣の許可が必要です。申請先は、主たる事務所の所在地を管轄する運輸支局です。許可の可否と時期は開業日を左右するので、事業計画書では許認可の取得状況と予定を必ず書きます。
許可基準:欠格事由・処分歴・保険の3点
許可基準は、国土交通省の通達「貸渡人を自動車の使用者として行う自家用自動車の貸渡し(レンタカー)の取扱いについて」(最終改正 令和4年5月31日)に定められています。審査されるのは次の3点です。
- 申請者と役員が欠格事由に当たらないこと(1年以上の懲役・禁錮の刑の執行を終えてから2年を経過していない、運送事業やレンタカーの許可取消しから2年を経過していない、など)
- 申請日前2年以降に、自動車運送事業経営類似行為による処分を受けていないこと
- 貸渡自動車が、対人1人当たり8,000万円以上・対物1件当たり200万円以上・搭乗者1人当たり500万円以上の自動車保険に加入すること
基準に車両台数や資本金の下限はありません。滋賀運輸支局のよくある質問は、個人事業主でも申請でき、申請時点で使う車両を確定させておく必要はないと回答しています。
申請から「わ」ナンバー登録までの期間と費用
中部運輸局のレンタカー事業の案内では、申請から許可までは「概ね1か月程度」です。乗車定員11人以上の車両を含む申請は、関東運輸局の標準処理期間で2か月です。ただしマイクロバスの貸渡しは、レンタカー事業の2年以上の経営実績などが条件なので、新規開業ではまず対象外です。申請自体に費用はかかりません。許可になった時点で登録免許税90,000円の納税義務が生じます。富山運輸支局の手引きでは、納付期限は許可日から1か月以内です。
流れは、許可申請、許可書の交付、登録免許税の納付、レンタカー事業者証明書の交付、車両の登録(「わ」「れ」ナンバー)と保険加入、の順です。申請書には貸渡料金と貸渡約款のほか、事務所ごとの責任者、従業員への指導計画、保険の加入計画、整備管理者の配置計画を書いた「貸渡しの実施計画」を添えます。この実施計画は、事業計画書の運営体制の記述とそのまま重なるので、両方で内容をそろえておきます。
融資を申し込む時点で許可が下りていなくても、申請中であることと許可の見込み時期を書けば計画書は成り立ちます。ただし車両の購入代金を融資で払うなら、融資実行、車両の購入、登録、開業の順になります。許可待ちの1か月に車両代や駐車場代が先に出ていくことを、資金繰りに入れておきます。
開業後の義務:整備管理者・貸渡簿・年1回の実績報告
許可には条件が付きます。開業後の運営コストに関わるものは次のとおりです。
- 車両総重量8トン未満・乗車定員10人以下の車両を、1つの配置事務所に10両以上置くと、整備管理者の選任と整備管理規程の制定が必要です(道路運送車両法施行規則31条の3)。9台までの計画と10台以上の計画では、人の手当てが変わります。
- 貸渡簿を書面か電磁的記録で備え、貸渡しの終了日から2年間保存します。借受人には貸渡証を交付します(カーシェアリングを除く)。
- 毎年5月末までに、前年度の「貸渡実績報告書」と「事務所別車種別配置車両数一覧表」を運輸支局へ提出します。
- 運転者の手配・紹介・あっせんはできません。運転手付きの貸出しは旅客運送事業の類似行為に当たるため、計画書に「運転代行付きプラン」のようなサービスを書くと許可の前提と矛盾します。
通達は、貸渡状況と整備状況を配置事務所が把握して管理することも求めています。予約、貸渡簿、車検・点検の期日を1つの台帳で管理する仕組みを計画段階で決めておくと、実績報告の集計にもそのまま使えます。台数が増えて表計算で追いきれなくなったら、予約管理システムの開発で予約と車両台帳を連携させる方法もあります。
公庫の創業計画書に書くレンタカー事業の中身
公庫の創業計画書は、各種書式ダウンロードページから入手できます。欄は、1 創業の動機、2 経営者の略歴等、3 取扱商品・サービス、4 従業員、5 取引先・取引関係等、6 関連企業、7 お借入の状況、8 必要な資金と調達方法、9 事業の見通し(月平均)、10 自由記述欄の10区分です。独自様式の計画書でも構いませんが、この10項目は審査で聞かれるので漏らさないようにします。欄ごとの埋め方の全体は「事業計画書を1枚(A4)で書く方法」にまとめています。
| 欄 | レンタカー事業で書く内容 |
|---|---|
| 1 創業の動機 | 立地と需要の組み合わせ(空港・駅・観光地・整備工場の代車など) |
| 2 経営者の略歴等 | 自動車販売・整備・レンタカー店での経験、許可の申請状況 |
| 3 取扱商品・サービス | 車種別の台数と日単価、付帯料金、主な客層 |
| 4 従業員 | 貸渡・洗車・回送の担当、10台以上なら整備管理者 |
| 5 取引先・取引関係等 | 予約サイト、法人契約先、整備工場、保険会社 |
| 8 必要な資金と調達方法 | 車両・保険・駐車場・登録免許税・運転資金 |
| 9 事業の見通し | 台数×稼働率×日単価の売上と、償却費を含む経費 |
創業の動機と取扱サービスで示す需要の根拠
レンタカーの需要は、観光、出張、代車、引越しや帰省の短期利用で客層も繁閑も異なります。計画書では「誰が、どの曜日・季節に、何日借りるか」を1つか2つの柱に絞って書きます。観光地なら繁忙月と閑散月の差、整備工場や中古車販売店と組む代車需要なら紹介元と月の見込み台数、法人向けなら契約見込み先と期間が根拠になります。
計画書の日単価は、許可申請に添える貸渡料金表から計算で導ける数字にします。料金表は24時間・延長・免責補償料などの区分で組むことが多いので、「平均日単価」は、想定する利用日数の分布で料金表を加重平均した1日あたりの金額として書きます。たとえば代車需要で「紹介元の整備工場から月8件・平均3日」と見込むなら、月24台日です。5台体制(月150台日)の稼働率16%分にあたる、という形で需要の根拠を稼働率に換算しておくと、売上計画とつながります。
レンタカーの売上計画:台数×暦日×稼働率×日単価の算式
レンタカーの売上は「台数×暦日×稼働率×平均日単価+付帯収入」で組みます。稼働率は「貸し出した日数÷(台数×暦日)」です。要素に分けておくと、売上を左右する前提(台数、稼働率、単価)ごとに根拠を説明できます。
月別稼働率の設定:繁閑差と貸出不能日の反映
稼働率を年間一律で置くと、閑散月の資金不足が計画に表れません。月別に置き、少なくとも次の3つを織り込みます。
- 繁閑:観光需要なら大型連休と夏休み、代車需要なら整備工場の繁忙期(車検の集中する時期)
- 貸せない日:車検、定期点検、修理、清掃の日。レンタカーの普通・小型乗用車は初回2年・2回目以降1年ごとに車検があります(軽自動車は除く。国土交通省の案内)。
- 事故・故障時の代替:1台が修理で止まると、5台体制なら供給の20%が消えます。予約を受けられない日として見込みます。
開業1年目は認知が低く、予約サイトの評価もゼロから始まります。開業から数か月は通常期より低い稼働率で置き、上がっていく月の根拠(法人契約の開始時期、口コミの蓄積など)を書くと、計画の筋が通ります。
5台体制の月次収支と損益分岐稼働率の試算
コンパクトカー5台で始める場合の試算例です。数字はすべて説明のための仮定です。前提は、個人事業主が1人で運営し従業員の給与はなし、車両代は3年で均等に費用化、税金は考慮しない、の3点です。保険料・駐車場代・車両価格は、自分の地域の見積もりで置き換えてください。
| 項目(月額) | 仮定 | 金額 |
|---|---|---|
| 減価償却費 | 1台150万円×5台÷3年÷12か月 | 208,333円 |
| 自動車保険 | 1台年18万円×5台 | 75,000円 |
| 駐車場 | 1台1万円×5台 | 50,000円 |
| 事務所家賃 | 小規模事務所 | 40,000円 |
| 車検・点検・タイヤ | 1台年12万円×5台 | 50,000円 |
| 自動車税等 | 1台年4万円×5台 | 16,667円 |
| 通信・予約システム・広告 | 月額 | 30,000円 |
| 支払利息 | 借入700万円 | 15,000円 |
| 固定費合計 | 485,000円 |
売上は平均日単価6,000円、変動費は予約サイト手数料などで売上の8%と、洗車・消耗品で1貸出日あたり500円と置きます。1貸出日あたりの限界利益は 6,000円×0.92−500円=5,020円です。
- 会計上の損益分岐:485,000円÷5,020円=約97日。5台×30日=150日に対して稼働率は約64%です。
- 生活費と元金返済まで賄う水準:個人事業主は生活費を経費でなく利益から払います。償却費208,333円は現金が出ないので戻し、元金返済83,333円(700万円を7年)と生活費20万円を足します。必要な限界利益は560,000円で、約112日、稼働率は約74%です。
| 稼働率 | 月の売上 | 利息控除後の利益 | 返済・生活費後の現金 |
|---|---|---|---|
| 50% | 450,000円 | −108,500円 | −183,500円 |
| 60% | 540,000円 | −33,200円 | −108,200円 |
| 70% | 630,000円 | 42,100円 | −32,900円 |
| 80% | 720,000円 | 117,400円 | 42,400円 |
表の利益は支払利息を差し引いた税引前の金額で、現金の列も税金を考慮していません。この仮定では、稼働率70%で黒字になっても、返済と生活費を払うと手元の現金は減っていきます。計画書でこの数字が出たら、楽観的な稼働率で埋めるのではなく、日単価を上げる(車種構成、免責補償料などの付帯収入)、固定費を下げる(駐車場、事務所の兼用)、生活費の一部を他の収入で賄う、のどれで埋めるかを書きます。税金は省略しているので、実際の計画では所得税等も差し引きます。
公庫の経営指標で見る自動車賃貸業の利益水準
計画の利益率が妥当かは、公庫の2025年度「小企業の経営指標調査」(サービス業)の「自動車賃貸業」と比べます。調査対象は従業者50人未満の法人で、自動車賃貸業は26社と少なく、カーリースなども含む業種区分なので、目安として使います。法人は経営者の役員報酬を人件費として差し引いた後の利益なので、生活費を利益から払う個人事業の試算と比べるときは、生活費を経費に含めた利益で比べます。
| 指標 | 平均値 | 中央値 | 黒字かつ自己資本プラス企業平均 |
|---|---|---|---|
| 売上高総利益率 | 72.1% | 76.0% | 70.7% |
| 売上高営業利益率 | −1.2% | 1.7% | 5.6% |
| 売上高経常利益率(償却前) | 9.7% | 8.5% | 16.6% |
| 人件費対売上高比率 | 18.7% | 14.8% | 15.2% |
| 損益分岐点比率 | 102.7% | 98.8% | 93.3% |
| 従業者1人当たり売上高 | 2,496万円 | 1,923万円 | 2,837万円 |
営業利益率は平均でマイナス、黒字かつ自己資本プラスの企業でも5.6%です。一方、同じ経常利益率で比べると償却後が平均0.6%、償却前が平均9.7%で、利益の多くが減価償却で消えている業種だと読めます。計画書で営業利益率10%を超える数字を置くなら、立地・単価・稼働の根拠を数字で示す必要があります。償却前の利益で返済できるかを示すのが、この業種の計画書の要点です。
必要資金と返済原資:車両・保険・運転資金
先の5台の例で必要資金を組むと、車両750万円、自動車保険の年額90万円、事務所の保証金と看板50万円、登録免許税9万円、予約サイト登録・システム・備品30万円、運転資金71万円で、合計1,000万円です。運転資金71万円は、費用で見た固定費のうち償却費を除く約27.7万円の約2.5か月分です。保険は初期資金で年額を払っている一方、元金返済や生活費、予約サイトからの入金時期も手元資金に効くので、実際に何か月持つかは資金繰り表で確かめます。調達は自己資金300万円、公庫からの借入700万円という形が一例です。
車両の調達方法:新車・中古・リースの比較
| 調達方法 | 初期資金 | 計画書での扱い |
|---|---|---|
| 新車購入 | 大きい | 設備資金。小型車は3年で償却 |
| 中古車購入 | 中程度 | 設備資金。車検の残りと修理費を見込む |
| リース | 契約による | 経費か資産計上かは契約条件による |
国税庁の耐用年数表では、貸自動車業用の自動車は、小型車(総排気量2リットル以下)が3年、大型乗用車(同3リットル以上)が5年、その他が4年です。自家用の普通乗用車(6年)より短いので、同じ車両価格でも月々の償却費は重くなります。中古車は購入価格を抑えられますが、京都運輸支局の案内では、初回検査後の車をレンタカーに変更すると、有効期間の残りが1年を超える場合は変更登録日から1年に短縮されます。購入前に車検証で残りの期間を確かめ、その後は毎年の車検と、走行距離に応じて増える修理費を見込みます。経費に修理費を多めに置いておきます。
中古車の仕入れを自社で行う計画なら、販売業とは別の論点が出ます。在庫と仕入資金の考え方は「中古車販売業の事業計画書の書き方」を参照してください。
返済原資の検算:償却期間と返済期間のずれ
返済原資は「税引後利益+減価償却費」です。レンタカーは償却費が大きいので、営業利益が小さくても返済原資は確保できることがあります。先の試算で稼働率80%なら、利息控除後の利益117,400円に償却費208,333円を足した約32.6万円から、元金83,333円と生活費20万円を払える計算です。これは税金を差し引く前の概算なので、実際の計画では納税額と納付時期も反映します。
注意したいのは、車両の償却が3年で終わるのに、返済を7年で組んでいる点です。3〜4年で車両を入れ替えるなら、入替時の売却額と次の車両代をどう賄うかも計画に書きます。入替を考えずに7年返済のまま進めると、4年目以降は償却の終わった車両で返済が続きます。車両の古さで単価や稼働が下がる場合も想定し、下振れの試算を並べておきます。月ごとの入出金は資金繰り表で追い、「資金繰りとは?資金繰り表の見方」のように3か月先まで見通せる形にしておきます。
新規開業・スタートアップ支援資金の条件
公庫の創業向け融資の中心は新規開業・スタートアップ支援資金です。対象は新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の人です。融資限度額は7,200万円、返済期間は設備資金20年以内・運転資金10年以内(いずれも据置期間5年以内)です。制度ページに自己資金の割合の要件は示されていませんが、自己資金の額と貯めた経緯は審査で聞かれるので、通帳で説明できる形にしておきます。
1台・個人でレンタカーを開業する場合の計画
許可基準に台数の下限はないので、1台でも開業できます。ただし1台では、車検・点検・修理の日がそのまま売上ゼロの日になり、予約が重なっても断るしかありません。1台開業の計画書は、本業(整備工場、中古車販売、宿泊施設など)の付帯サービスとして位置づけ、本業の顧客から需要を見込む形にすると説得力が出ます。
個人事業主として始め、台数が増えてから法人化する場合は、許可の名義が個人から法人に変わります。変更届で済むのか、法人として新たに申請が要るのかを、申請先の運輸支局に事前に確認しておきます。法人で始める場合は、登記の目的に「自家用自動車有償貸渡業」など、レンタカー事業を行うことが分かる記載を入れます。
レンタカー開業で失敗しやすい計画の共通点
次の計画は、開業後の資金不足や許可条件との不整合につながります。
- 稼働率を年間一律で置き、閑散月と車検月の売上減を計画に入れていない
- 利益だけを見て、生活費と元金返済を払った後の現金が残るかを検算していない
- 保険料を一般の自家用車の感覚で見積もり、レンタカー用途の見積もりを取っていない
- 返済期間を償却期間より長く組み、車両の入替資金を計画に入れていない
- 運転手付きの貸出しなど、許可の条件で禁止されているサービスを売上に入れている
稼働率と季節変動は月別の売上試算で、保険料はレンタカー用途の見積書で、返済と入替資金は月次の資金繰り表で、禁止サービスは許可の条件(通達)で確かめます。業界の平均が損益分岐点の近くにあるという経営指標の数字は、稼働率を楽観的に置かない根拠になります。運送系の許認可と計画の関係は「運送業の事業計画書の書き方」も参考になります。
よくある質問
レンタカーは1台から開業できますか?
できます。許可基準は欠格事由・処分歴・保険の3点で、車両台数の下限はありません。ただし1台では車検や修理の日に売上がゼロになるため、本業の付帯サービスとして位置づけるなど、稼働を確保する計画が必要です。
レンタカー開業の資金はいくら必要ですか?
台数と車両の調達方法で大きく変わります。本文の試算例(コンパクトカー5台を購入)では、車両750万円・保険90万円・事務所50万円・登録免許税9万円・システム等30万円・運転資金71万円の合計1,000万円です。リースや中古車を使えば初期資金は下がりますが、月々の経費や修理費は増えます。
個人事業主でもレンタカー事業の許可は取れますか?
取れます。運輸支局のFAQでは、個人事業主も申請でき、その場合は住民票の原本を提出するとされています。申請時点で使用する車両を確定させておく必要もありません。
許可が下りる前に融資を申し込めますか?
申し込めます。計画書には許可の申請状況と取得予定時期を書きます。標準処理期間はおおむね1か月なので、許可、車両の登録、開業の順に日程を組み、その間に出ていく車両代や駐車場代を資金繰りに入れます。
レンタカー事業は儲かりますか?
業界の平均では利益は薄い事業です。公庫の2025年度経営指標で、自動車賃貸業(法人26社)の売上高営業利益率は平均マイナス1.2%、中央値1.7%です。償却前の経常利益率は平均9.7%あるので、償却前の利益で返済を賄い、稼働率と日単価の根拠を示せるかが分かれ目です。