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介護BCP(業務継続計画)とは?義務化と未策定減算・策定手順

介護BCP(業務継続計画)とは?義務化と未策定減算・策定手順

介護BCPは、感染症や自然災害が起きても利用者へのサービスを止めず、止まった場合も早期に再開するための計画です。2024年4月1日にすべての介護サービス事業者で策定が義務となり、2025年4月1日には未策定事業所への基本報酬の減算が全サービスに適用されました。猶予はすでに終わっており、「まだ作っていない」状態は毎月の報酬が目減りする状態と同じです。この記事では、減算の仕組み、サービス種別ごとの要件、厚生労働省ガイドラインが示す備蓄や優先業務の考え方を、告示資料と一次資料の記述に沿って整理します。

まとめ

介護BCPをめぐる要点は5つです。第一に、策定義務は2021年度(令和3年度)介護報酬改定で運営基準に入り、3年間の経過措置を経て2024年4月1日から全サービスで義務になりました。第二に、2024年度改定で新設された業務継続計画未策定減算は、施設・居住系サービスが所定単位数の100分の3、その他のサービスが100分の1です。第三に、訪問系サービス・福祉用具貸与・居宅介護支援は2025年3月31日まで減算の適用外でしたが、この猶予は終了しています。第四に、研修と訓練は別々に、入所は年2回以上、通所・訪問は年1回以上の実施が必要で、訓練は机上(テーブルトップ)でも差し支えありません。第五に、備蓄は「被災後3日目まで自力で持ちこたえる」量が厚生労働省ガイドラインの基準です。

介護BCPの定義と防災計画との役割分担

BCP(Business Continuity Plan:業務継続計画)は、感染症や非常災害が発生した場合でも利用者へのサービス提供を継続し、非常時の体制で早期に業務を再開するための計画です。根拠は厚生労働省令(人員、設備及び運営に関する基準等)にあり、「災害から身を守る計画」ではなく「サービスを止めないための計画」である点が出発点になります。介護施設・事業所は、喀痰吸引や人工呼吸器の管理、服薬管理、排せつ介助といった、止まれば利用者の生命に直結する業務を抱えています。厚生労働省の自然災害ガイドラインも「たとえ災害時であっても、生命を維持するための業務は休止できないことに留意する」と明記しており、限られた人員と物資でこれらをどう回すかがBCPの中身です。

防災計画がBCPの大前提になる関係

防災計画(消防計画・避難確保計画・非常災害対策計画)を作成する主な目的は、身体・生命の安全確保と物的被害の軽減です。厚生労働省の自然災害ガイドライン(第1.1版、2024年3月31日改訂)は、この目的が「BCPの主な目的の大前提となっています」としたうえで、BCPでは防災計画の目的に加えて優先的に継続・復旧すべき重要業務の継続または早期復旧を目指すと整理しています。両者は対立する計画ではなく、BCPが防災計画を包含して一段先まで求める関係にあります。したがって既存の防災マニュアルを流用しただけでは、優先業務の選定、最低限必要な人数、ライフライン停止時の代替手段という記載事項がまるごと欠けたままになります。BCPの全体像や国内の公的ガイドラインの位置づけは、BCP対策の全体像と国内公的ガイドラインが果たす位置づけ・実務上の活用条件で整理しています。

感染症BCPと自然災害BCPを分けて作る必要性

介護分野では、感染症に係るBCPと自然災害に係るBCPの2本が求められます。記載事項が根本的に異なるためです。感染症BCPは、平時からの備え(体制構築・整備、感染防止に向けた取組、備蓄品の確保)、初動対応、感染拡大防止体制の確立(保健所との連携、濃厚接触者への対応、関係者との情報共有)を書きます。自然災害BCPは、平常時の対応(建物・設備の安全対策、電気・水道等のライフライン停止時の対策、必要品の備蓄)、緊急時の対応(業務継続計画の発動基準、対応体制)、他施設および地域との連携を書きます。減算の要件は「感染症若しくは災害のいずれか又は両方の業務継続計画が未策定の場合」に減算するという書き方で、片方だけでは要件を満たしません。

義務化の経緯と未策定減算の完全適用

義務化の時期は3段階に分かれており、混乱の元になっています。制度の起点は運営基準の改正、罰則にあたるのが報酬の減算、という二階建てで押さえてください。

令和3年度改定から令和6年4月1日までの経過措置

2021年度(令和3年度)の介護報酬改定で、感染症や災害への対応力を強化する観点から、すべての介護サービス事業者に業務継続計画の策定、従業者への周知、定期的な研修・訓練の実施、定期的な見直しが基準省令上で義務づけられました。ただし3年間の経過措置が設けられていたため、実質的な義務化は2024年4月1日からです。同じ日には、栄養管理と口腔衛生管理、認知症介護に係る研修の受講、感染症の予防およびまん延防止のための取組、虐待の発生・再発を防止するための措置も義務化されました。BCPだけを単体で整備するのではなく、これらをまとめた運営基準の対応表を作るほうが漏れが出ません。

業務継続計画未策定減算の減算率と対象サービス

2024年度(令和6年度)改定では、計画策定の徹底を求める観点から、基本報酬を減算する仕組みが告示改正で新設されました。減算率は事業形態で二分されます。

区分 減算率 1回あたりの目安
施設・居住系サービス 所定単位数の100分の3 基本報酬に比例(サービスにより異なる)
その他のサービス 所定単位数の100分の1 平均7単位程度/日・回

対象は全サービスで、居宅療養管理指導と特定福祉用具販売(介護予防を含む)だけが除かれます。定率で設定された理由は告示資料に明記されており、2006年度(平成18年度)に施設・居住系サービスへ身体拘束廃止未実施減算を導入した際は5単位/日の定額だったのに対し、今回はサービスごとに基本サービス費や算定方式が異なることを踏まえたためです。減算の要件は「計画を策定すること」と「当該業務継続計画に従い必要な措置を講ずること」の2つで、文書を作っただけで研修も訓練もしていない状態は後者を満たしません。なお同じ告示資料の単位数欄では「業務継続計画未実施減算」という名称が使われており、自治体資料の「未策定減算」と表記が揺れています。原典を確認するときは同じ減算だと考えてください。

訪問系・居宅介護支援の猶予が切れた2025年4月1日

減算には2種類の経過措置がありました。ひとつは全サービス共通で、2025年3月31日までは感染症の予防およびまん延の防止のための指針の整備と、非常災害に関する具体的計画の策定を行っていれば減算を適用しない、というものです。もうひとつは対象を限った措置で、訪問系サービス、福祉用具貸与、居宅介護支援については2025年3月31日まで一律に減算を適用しない扱いでした。どちらも2025年3月31日で終わり、2026年8月時点では全サービスが減算の対象です。訪問介護やケアマネジャーの事業所で「うちはまだ猶予がある」という理解が残っているなら、それは1年以上前の情報にもとづいています。なお2027年度(令和9年度)の介護報酬改定に向けた議論は2026年4月27日の社会保障審議会介護給付費分科会から始まっており、要件が動く可能性は残ります。

減算を避けるための届出と策定状況の外部公表

見落とされやすいのが、計画を作っただけでは減算を回避できない自治体があるという点です。計画の中身と同じくらい、事務手続きの期限管理が結果を左右します。

「基準型」の届出を出さない事業所の扱い

指定権者のなかには、減算に該当しないことを届出で確認する運用を取る自治体があります。藤沢市の案内では、適切に措置を講じたうえで市への届出書の提出が必要とされ、期限までに「基準型」としての届出がない場合は「減算型」とみなされます。計画を策定していても、届出を失念すれば減算型として扱われるということです。届出様式・期限・提出先は指定権者ごとに異なるため、自事業所を指定した自治体の介護保険担当課のページを必ず確認してください。加算・減算の届出は指定申請や更新の書類と一緒に期限管理表へ載せておくと、担当者の交代時にも引き継げます。居宅介護支援事業所の提出書類の考え方は居宅介護支援事業所の事業計画書が指定申請と融資審査で果たす役割で扱っています。

介護サービス情報公表システムでの可視化

告示資料には、事業所への働きかけを強化する方策として、介護サービス情報公表システムに登録すべき事項へ業務継続計画に関する取組状況を追加すること、県別の計画策定状況を公表することが明記されています。介護サービス情報公表システムは利用者や家族が直接検索できる公開データベースです。未策定の状態は減算という形で収入に効くだけでなく、公開情報としても残ります。

サービス種別ごとに変わるBCPの要件

「介護BCP」と一括りにされますが、減算率も訓練回数もひな形もサービス種別で変わります。自事業所がどの区分かを最初に確定させてください。

施設・居住系(減算率3%)と夜間人員の確保

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護医療院、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等)、地域密着型のこれらのサービスが該当します。24時間365日サービスを休止できない事業であるため、優先業務の範囲が最も広く、夜間帯の人員をどう確保するかが計画の中心です。減算率は100分の3と最も重く、研修・訓練も入所として年2回以上が必要になります。厚生労働省のひな形は「感染症ひな形(入所系)」と「自然災害ひな形(共通+サービス固有)」を使います。

通所系の休止判断基準と在宅利用者の安否確認

通所介護(デイサービス)、地域密着型通所介護、通所リハビリテーション(デイケア)、認知症対応型通所介護が該当します。通所系に特有の論点は、サービスを休止した場合に在宅で過ごす利用者の安否をどう確認するかという点です。自然災害ガイドラインも、台風などで甚大な被害が予想される場合はサービスの休止・縮小を余儀なくされることを想定し、あらかじめその基準を定めておくよう求めています。警報の発表、送迎ルートの冠水といった条件を数値や事象で書き込んでおけば、当日の判断が属人化しません。ひな形は「感染症ひな形(通所系)」を使います。

訪問系・居宅介護支援の訪問順位づけ

訪問介護、訪問看護、訪問入浴介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、および居宅介護支援(ケアマネジャー)が該当します。2025年4月1日から減算が適用されている区分です。訪問系は施設と違って利用者が地域に分散しているため、優先順位づけの考え方が変わります。安否確認を最優先とし、次に喀痰吸引や服薬管理といった医療的ケアを要する利用者から訪問する順序を、あらかじめ名簿の形にしておいてください。居宅介護支援事業所は自らサービスを提供しないため計画のイメージが湧きにくいのですが、担当利用者の安否確認とサービス調整という業務そのものが継続対象になります。

短期入所・小規模多機能型など区分の判断が要るサービス

短期入所生活介護・短期入所療養介護(ショートステイ)、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、福祉用具貸与も減算の対象です。これらは「泊まり」を含みながら施設サービスとは異なるため、減算率が施設・居住系(100分の3)とその他(100分の1)のどちらに置かれるかを自事業所の報酬告示または指定権者の改定資料で確認してください。区分が変わると減収額が3倍違います。訓練回数についても、泊まりのある事業所を入所として扱うかは種別ごとの解釈通知で決まるため、同じ資料で併せて確認するのが確実です。

策定手順と優先業務の絞り込み

ゼロから書き起こす必要はありません。厚生労働省が公開しているひな形が実質的な標準様式であり、指定権者もこれを前提に確認します。

厚生労働省ひな形を起点にした作成手順

厚生労働省の「介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援」ページには、感染症(入所系・通所系・訪問系)のひな形が基本版と令和5年度の例示入り版の2系統で、自然災害のひな形が基本版1本と令和5年度例示入り版(共通・サービス固有)で掲載されています。自然災害のサービス固有版は例示入り版だけの提供です。例示入り版には記載例が埋まっているため、白紙から考えるより着手が速くなります。手順は、(1)自事業所のサービス種別に合うひな形をダウンロードする、(2)ハザードマップで自施設の想定被害(浸水深、想定震度)を確認して埋める、(3)ライフライン停止時の代替手段を実際の設備名まで書く、(4)優先業務と必要人数を決める、(5)研修・訓練の年間計画に落とす、という流れです。ハザードマップの確認を飛ばすと記載例をそのまま残した汎用的な計画になり、実効性について指導を受けやすくなります。

優先業務の選定と最低限必要な人数の逆算

自然災害ガイドラインは、複数の事業(入所、通所、訪問等)を運営する施設・事業所では、どの事業を優先しどの事業を縮小・休止するかを法人本部と連携して決めるよう求めています。そのうえで優先する業務を選定し、「優先業務の洗い出しとともに最低限必要な人数についても検討しておくと有用」としています。ここで判断を避けた計画は、発災当日に機能しません。同ガイドラインは生命維持に関わる業務を休止できないと明示する一方、入浴については「優先業務から外すことで、生活用水の節約にもつながる」と休止側の具体例まで挙げ、記載例でも給湯設備の代替策を「入浴は中止し、清拭」としています。何を止めるかを先に決めるのが、この作業の本体です。参集可能な職員数を発災時刻別に見積もるには、平時のシフトと通勤圏のデータが要ります。夜勤・シフトの実績を整理しておくと見積もりの精度が上がるため、介護施設の勤怠管理システムとは?夜勤・シフト・人員配置基準に強い選び方【2026年】で扱った記録の整備も併せて進めておくと効率的です。

備蓄品の数量目安と管理の勘所

3日分という数量の根拠

備蓄量の根拠として使えるのは、厚生労働省の自然災害ガイドラインが示す「行政支援開始の目安である被災後3日目まで、自力で業務継続するため備蓄を行う」という基準です。1週間分を目安とする解説も見かけますが、ガイドラインが明示している基準は3日になります。

品目 1人1日 3日分
水 3リットル 9リットル
食料 3食 9食
毛布 1枚 1枚

1人当たりの数量に日数を掛け合わせた値が目安になります。飲料水については「一般成人が1日に必要とする飲料水は、1.5〜3.0リットル程度」と補足されており、上記の3リットルは調理等も含んだ余裕を見た数値です。備蓄品リストの例としては、食料品(無洗米、飲料水、缶詰、経管栄養食、高カロリー食)、看護・衛生用品(消毒剤、おむつ、マスク、ウェットティッシュ)、日用品(紙容器、ラップ、カセットコンロ、電池)、災害用備品(ブルーシート、ポリ袋、給水受け用のポリタンク)が挙げられています。マスク、体温計、ゴム手袋、フェイスシールド、ガウン等の個人防護具も在庫量・必要量を管理し、数日分の備蓄が望ましいとされています。

ライフライン停止を前提にした設備側の確認事項

備蓄の量より先に確認したい前提が3つあります。第一に、都市ガスが停止した場合は復旧まで1か月以上を要する可能性があり、カセットコンロは火力が弱く大量調理に向きません。第二に、自家発電機はカバーできる時間と範囲を確認したうえで使用設備に優先順位をつけます。ガイドラインの例示は、最優先が医療機器と情報収集、次いで照明・空調という順です。第三に、被災地域内では電話がつながりにくくなるため、遠方の交流のある施設を中継点として安否情報を集約する「三角連絡法」が紹介されています。備蓄品リストは賞味期限・使用期限のあるものを中心に、メンテナンス担当者を決めて定期的に入れ替えてください。

研修・訓練の回数と机上訓練が認められる範囲

減算の要件は「計画に従い必要な措置を講ずること」であり、研修と訓練の実施記録がその証跡になります。実地訓練を毎回行う必要はありません。

入所は年2回以上、通所・訪問は年1回以上

自然災害ガイドラインの比較表は、介護事業所等に課される義務として「業務継続計画の作成。研修・訓練(シミュレーション)の実施。研修・訓練は、入所:年2回以上、通所、訪問:年1回以上(感染症も含む)。」と明記しています。研修(内容の理解を促す職員教育)と訓練(役割分担の確認や実践するケアの演習)は別の取り組みとして数えるため、入所系では研修2回・訓練2回が必要です。新規採用時には別途研修を実施し、実施内容を記録として残します。泊まりを含む地域密着型サービスなど区分が判断しづらい種別は、指定権者が示す運営基準の解釈通知で回数を確認してください。

感染症対策の研修・訓練との一体実施

負担を抑える方法として、感染症に係る業務継続計画の研修・訓練は、感染症の予防およびまん延防止のための研修・訓練と一体的に実施して差し支えないとされています。訓練の実施方法についても「机上を含めその実施方法は問わない」と明記されており、テーブルトップ演習だけでも要件は満たせます。ただし同じ資料は「机上及び実地で実施するものを適切に組み合わせながら実施」とも述べています。全回を机上で済ませる運用は要件上は通っても、停電時に自家発電機を実際に起動できるかは机上では検証できません。年1回は実地を混ぜる設計を推奨します。

小規模事業所がBCPを短期間で作り切る現実解

未策定が残っているのは、ほぼ小規模事業所です。ここは精神論ではなく、実データと制度上認められている手段で解きます。

策定に要した期間の実データ

社会保障審議会介護給付費分科会に提出された調査(調査時点は2023年7月、有効回答5,200事業所)では、義務化の直前時点で自然災害BCPを策定完了していた事業所は27.0%、策定中が55.2%、未策定(未着手)が17.0%でした。感染症BCPも策定完了29.5%にとどまります。この調査は介護報酬改定の検証資料として分科会に提出されたもので、減算導入時の議論の前提になった数値です。規模別に見ると差はさらに明確で、自然災害BCPの策定完了は職員50人以上の事業所で39.8%(未策定8.6%)、職員1〜9人の事業所で22.6%(未策定20.8%)でした。

着手を先延ばしにしがちな事業所に効く数字は、策定に要した期間です。策定を完了した事業所のうち、2〜3か月程度以内で作り終えたのは感染症BCPで69.4%、自然災害BCPで65.7%でした。6か月程度かかった事業所は感染症で30.1%、自然災害で34.0%です。つまり多数派は3か月以内に到達しています。減算は基本報酬に定率でかかるため、着手を1か月遅らせるたびに、その分の減収が積み上がる計算になります。

事業所間連携と自治体の支援制度

小規模事業所には、告示資料に明記された現実的な選択肢があります。「1年間の経過措置期間中に全ての事業所で計画が策定されるよう、事業所間の連携により計画策定を行って差し支えない旨を周知する」という記述で、同一法人内の他事業所や、地域の同種サービス事業所と共同で作業することが認められています。ハザード情報や連絡体制の設計は地域で共通する部分が多く、ひな形の埋め込み作業を分担するだけでも工数は大きく下がります。あわせて、BCP策定支援の補助金・助成金を設けている自治体もあるため、指定権者の案内も見ておいてください。企業向けのBCP関連補助制度の全体像は中小企業のBCP対策に使える補助金・助成金の全体像と制度選定の基本で整理しています。

よくある質問

介護のBCP義務化はいつからで、猶予はいつまででしたか?

2021年度(令和3年度)の介護報酬改定で運営基準に策定義務が入り、3年間の経過措置を経て2024年4月1日から全サービスで義務になりました。未策定事業所への報酬減算は2024年度改定で新設され、訪問系サービス・福祉用具貸与・居宅介護支援に設けられていた猶予も2025年3月31日で終了しています。2026年8月時点で残っている猶予はありません。

BCPを策定していないとどのくらい減算されますか?

施設・居住系サービスは所定単位数の100分の3、その他のサービスは100分の1です。告示資料の注記では、その他サービスの減算は平均して1日・1回あたり7単位程度に相当するとされています。対象は全サービスで、居宅療養管理指導と特定福祉用具販売(介護予防を含む)のみ除かれます。

介護BCPの事例やひな形はどこで入手できますか?

厚生労働省の「介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援」ページで公開されています。感染症は入所系・通所系・訪問系の3種、自然災害は共通とサービス固有があり、記載例が埋まった令和5年度例示入り版も用意されています。作成手順を解説した研修動画も同じページから視聴できます。

BCPの研修と訓練は年に何回必要ですか?

厚生労働省の自然災害ガイドラインでは、入所が年2回以上、通所・訪問が年1回以上(感染症も含む)と示されています。研修と訓練は別々に数えます。訓練は机上を含め実施方法を問わないとされ、感染症の予防およびまん延防止のための研修・訓練と一体的に実施することもできます。

備蓄は何日分を用意すればよいですか?

厚生労働省の自然災害ガイドラインは、行政支援が始まる目安である被災後3日目まで自力で業務を継続できる量を基準としています。数量の考え方は、水が1人1日3リットル(3日で9リットル)、食料が1人1日3食(3日で9食)、毛布が1人1枚です。感染対策の防護具は数日分の備蓄が望ましいとされています。

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