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ホワイト500とは?ブライト500・ネクストブライト1000の違いと認定要件

ホワイト500とは?ブライト500・ネクストブライト1000の違いと認定要件

ホワイト500は、健康経営優良法人(大規模法人部門)のうち、健康経営度調査の評価順位が上位500位の法人に付く冠です。中小規模法人部門には上位500位のブライト500と、501位から1500位のネクストブライト1000があります。ただし順位だけで決まるわけではなく、評価結果の開示に同意しない法人は500位以内でも冠が付きません。健康経営優良法人2027の申請受付は2026年8月17日に始まり、大規模法人部門は2026年10月9日17時が締切です。この記事では、経済産業省の発表資料と認定事務局が公開している申請書・調査票をもとに、違い・要件・費用・締切を整理します。

まとめ:ホワイト500とブライト500の要点

  • ホワイト500は大規模法人部門の評価順位上位500位、ブライト500は中小規模法人部門の上位500位、ネクストブライト1000は同501位から1500位に付く冠です。
  • 認定するのは日本健康会議で、制度を設計しているのが経済産業省です。2016年度創設で、健康経営優良法人2026が第10回にあたります。
  • ホワイト500は「上位500位以内」だけでは足りず、評価結果の一括開示への同意と5つの上乗せ要件を満たす必要があります。
  • ブライト500の配点は公開されており、健康経営のPDCAに関する取り組み状況が35%と最大の比重を占めます。
  • 健康経営優良法人2027の申請料は大規模法人部門が税込88,000円、中小規模法人部門が税込16,500円です。
  • 健康経営優良法人2026では発表時点で大規模法人部門3,765法人、中小規模法人部門23,085法人が認定されました。ホワイト500は「ホワイト企業ランキング」ではありません。

ホワイト500とは:健康経営度調査の上位500位に付く冠

健康経営優良法人認定制度は、優良な健康経営を実践している法人を見える化し、従業員や求職者、関係企業や金融機関から社会的な評価を受けられる環境を整えることを目的に、2016年度に経済産業省が創設した制度です。評価基準は健康経営推進検討会が定め、認定主体は日本健康会議という、行政の全面的な支援のもとで民間組織が連携する活動体です。国の機関そのものが認定する制度ではありません。

部門は大規模法人部門と中小規模法人部門の2つです。大規模法人部門で認定を受けるには健康経営度調査に回答する必要があり、その評価順位が上位500位の法人が「ホワイト500」として認定されます。経済産業省が2026年3月9日に発表した健康経営優良法人2026では、大規模法人部門に3,765法人、中小規模法人部門に23,085法人が認定されました。認定期間は2026年3月9日から2027年3月31日までで、毎年申請し直す必要があります。

上位500位以内でもホワイト500にならない場合

健康経営度調査の回答用ファイルには、評価結果の公表可否を尋ねる設問があり、その注記に「開示不可の場合、評価結果が500位以内であってもホワイト500ではない優良法人認定となります」と明記されています。つまり上位500位以内は必要条件であって十分条件ではなく、投資家や求職者が参照できるデータベースへの掲載に同意することが冠の条件に組み込まれています。

また、認定法人一覧は発表後も返納や取消を反映して更新されます。令和8年3月9日公表分を令和8年5月12日に更新した一覧では、ホワイト500が501法人、ブライト500が495法人と、名称の「500」と実数は一致していません。数字を引用するときは、参照した版の更新日を添えるのが安全です。

「ホワイト企業トップ500」という誤解と実際の評価対象

「ホワイト企業トップ500」という語で検索されることが多い制度ですが、残業時間の短さや離職率、給与水準の順位を付けたものではありません。評価されるのは健康経営度調査への回答内容、すなわち健康経営の方針・体制・施策・効果検証の整備状況です。加えて申請しなければ対象にならないため、健康経営に熱心でも申請していない企業は一覧に載りません。労働環境の良し悪しを網羅的に格付けした指標として読むと、実態を取り違えます。

ホワイト500・ブライト500・ネクストブライト1000・健康経営銘柄の違い

4つの呼称は対象部門も選定主体も異なります。健康経営優良法人2026の実績で並べると、次のように整理できます。

名称 部門・対象 位置づけ 法人数(5月12日更新版) 申請料(税込)
ホワイト500 大規模法人部門 評価順位が上位500位 501 88,000円
健康経営優良法人(大規模) 大規模法人部門 冠なしの認定 3,260 88,000円
ブライト500 中小規模法人部門 評価順位が上位500位 495 16,500円
ネクストブライト1000 中小規模法人部門 同501位から1500位 1,005 16,500円
健康経営優良法人(中小規模) 中小規模法人部門 冠なしの認定 21,577 16,500円
健康経営銘柄 東証上場企業 経産省と東証が共同選定 28業種44社(3月9日発表) 88,000円(大規模申請が前提)

難易度の比較で誤解されやすいのが母数です。認定法人数で見ると、ブライト500は中小規模法人部門23,077法人に対する上位500位、ホワイト500は大規模法人部門3,761法人に対する上位500位にあたります。ただしこれは選定の母集団そのものではありません。ブライト500はブライト500に申請した法人だけから選ばれるため実際の母数はこれより小さく、ホワイト500の順位は健康経営度調査に回答した法人全体で付くため実際の母数はこれより大きくなります。公開されている数字だけでは、比率の直接比較はできません。

健康経営銘柄との違い

健康経営銘柄は、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する上場企業向けの顕彰で、TOKYO PRO Marketを除く東証上場企業が対象です。健康経営度調査の評価順位が上位500位以内、ホワイト500の認定要件に加えて投資家との対話実績を満たすことが候補の条件で、そこに財務スクリーニングが加わります。ROEは直近3年間平均が0%以上、または直近3年連続で下降していない企業が対象で、ROEが高い企業と前年度回答企業には加点があります。33業種ごとに原則1社、1業種最大5枠という選定枠も設けられています。

健康経営銘柄2027からは、銘柄2027に選定されたうえで過去10回以上選定されている企業を「健康経営銘柄Premier」として選定する仕組みが加わりました。Premierに選定された企業は、次年度以降ホワイト500の認定を継続すればPremierとして継続選定される一方、健康経営銘柄2028以降は銘柄本体の選定対象から外れる予定とされています。

ホワイト500の認定要件:17項目中14項目に5つの上乗せ

大規模法人部門の認定を受けるには、経営理念・組織体制・法令遵守などの必須項目をすべて実施したうえで、制度・施策実行の評価項目17項目のうち14項目以上を実施する必要があります。ホワイト500と健康経営銘柄は、これに加えて次の5つも必須です。

  • 従業員パフォーマンス指標及び測定方法の開示
  • 他社からの派遣社員等や家族への健康支援
  • トップランナーとして健康経営の普及に取り組んでいること
  • 健康経営推進に関する経営レベルの会議での議題・決定
  • 従業員への健康経営の理解・促進

さらに、評価結果等の一括開示に同意することも条件です。この上乗せ要件は毎年入れ替わります。令和7年度調査(健康経営優良法人2026)では「健康経営の推進方針の浸透」が挙げられていましたが、令和8年度調査ではこれが外れ、代わりに「他社からの派遣社員等や家族への健康支援」と「従業員への健康経営の理解・促進」が加わりました。前年に通った構成のまま出すと落ちる年がある、ということです。従業員パフォーマンス指標の開示が必須である点は、人的資本経営の情報開示と要求内容が重なります。

必須項目には、定期健診の実施、従業員50人以上の事業場でのストレスチェック実施、労働基準法または労働安全衛生法に係る違反による送検がないことなどが含まれます。健診受診率は100%が求められ、産業医・保健師の関与や健保組合等保険者との協議・連携も必須です。健康づくり責任者は役員以上である必要があります。

ブライト500・ネクストブライト1000の選定基準

中小規模法人部門の冠については、認定申請書に配点そのものが公開されています。評価は次の6要素で、合計100の比重で配分されます。

評価要素 ウエイト
健康経営のPDCAに関する取り組み状況 35
経営者・役員の関与の度合い 20
企業の健康風土の把握 20
組織への浸透に向けた取り組み 10
自社からの発信状況 10
外部からの依頼による発信状況 5

最大の比重を占めるのはPDCAで、施策を並べることよりも、計画・実行・検証・改善が回っている証跡のほうが配点上は重く扱われます。一方、外部メディアからの取材など自社で制御しにくい発信は5にとどまります。

注意したいのは、ネクストブライト1000がブライト500の申請法人のなかから選定される点です。申請書のQ33でブライト500に申請する旨を選択していなければ、順位が501位から1500位に相当する実力でも対象になりません。要件も重くなります。冠なしの認定は評価項目17項目について小分類ごとの下限(④から⑩で2項目以上、⑪から⑰で4項目以上など)を満たせば足りますが、ブライト500・ネクストブライト1000は17項目のうち16項目以上の実施が求められます。

大規模法人部門と中小規模法人部門の分かれ目

どちらの部門で申請するかは、法人格の分類・業種・従業員数で決まります。会社法上の会社等と士業法人の場合、基準は次のとおりです。従業員数には正社員だけでなく、常時使用する非正社員や自社が派遣元となる派遣社員も含めます。

業種 大規模(従業員数) 中小規模(従業員数) 中小規模(資本金・出資金)
製造業その他 301人以上 1人以上300人以下 3億円以下
卸売業 101人以上 1人以上100人以下 1億円以下
小売業 51人以上 1人以上50人以下 5,000万円以下
サービス業 101人以上 1人以上100人以下 5,000万円以下

中小規模法人部門は従業員数と資本金のいずれかを満たせば該当します。そのため、従業員数が大規模法人部門に該当し、かつ資本金または出資金額が中小規模法人部門に該当する場合は、どちらの部門に申請するかを選べます。両方への申請はできず、両方に申請があった場合はいずれの部門でも認定されません。業種の判定は日本標準産業分類に準拠します。

特定非営利活動法人、医療法人・社会福祉法人・健保組合等保険者、社団法人・財団法人・商工会議所などは資本金の基準がなく、従業員数のみで区分されます。地方公共団体は301人以上が大規模法人部門です。地方公共団体には特例があり、教育委員会や公安委員会など指揮命令系統が大きく異なる組織単位での申請が認められています。この特例で認定された場合、公表は組織名付きとなり、ロゴマークの使用も認定された組織の範囲内に限られます。

小規模事業者向け特例:従業員20人以下の対象範囲と3年以内の見直し

中小規模法人部門には、2025認定から小規模事業者向け特例が設けられています。対象は常時使用する従業員数が製造業その他で20人以下、卸売業・小売業・サービス業および会社法上の会社等以外の法人で5人以下の法人です。自社課題を踏まえて優先度の高い取り組みに注力してもらう趣旨で、評価項目のうち求められる実施数が通常より少なく設定されています。ただし認定事務局は、試験的導入であり3年以内での見直しを想定していると明記しています。恒久的な仕組みとして中期の計画に組み込むのは避けたほうが安全です。

健康経営優良法人2027の申請スケジュールと費用

健康経営優良法人2027の申請受付は2026年8月17日に始まりました。締切と費用は次のとおりです。申請前に満たすべき認定基準は健康経営優良法人の認定基準2027:必須項目と選択項目数・適合基準を部門別に解説で部門別に確認できます。

  • 大規模法人部門(健康経営度調査への回答):2026年10月9日17時まで。締切の延長は行われません。
  • 中小規模法人部門(認定申請書のアップロード):2026年10月16日17時まで。
  • 申請料:大規模法人部門は80,000円(税込88,000円)。グループ会社を同時認定する場合は1社ごとに15,000円(税込16,500円)が加算されます。中小規模法人部門は15,000円(税込16,500円)です。
  • 請求書は2026年11月上旬に届き、支払期限は2026年12月31日15時です。この時点の入金確認をもって認定審査が行われ、不認定でも返金はありません。
  • 大規模法人部門の評価結果(フィードバックシート)の発送は2026年12月下旬頃、認定発表は2027年3月頃の予定です。

中小規模法人部門は、申請の前提として保険者や自治体が実施する健康宣言事業への事前参加が必要です。参加方法は加入している保険者によって異なります。大規模法人部門では、本社のみ・1事業所のみといった一部事業所だけの回答では健康経営優良法人に申請できません。回答範囲は原則として全社・全従業員です。なお健康経営度調査には「申請しない」という回答も用意されており、その場合も評価結果のフィードバックは送られます。自社の位置を測る目的だけで回答するという使い方も可能です。誓約事項には法人の役員または従業員自らが調査票を入手して申請すること、すなわち代理申請を行っていないことも含まれます。

令和8年度調査で新設された設問

令和7年度調査票と令和8年度調査票を比較すると、令和8年度で「ライフデザイン経営の認知度・必要性・取り組み」「睡眠の質向上に向けた取り組み」「健康経営の推進に係る投資額」「ベストプラクティス選定へのエントリー」が新たに加わっています。いずれも令和7年度調査票には登場しない語です。健康投資の金額を直接尋ねる設問が入った点は、開示を前提に準備しておく価値があります。なお「プレコンセプションケア」に関する設問は令和7年度調査票にもあり、令和8年度の新設ではありません。

認定されない取り組み:事務局が明示する不適合例

申請書には、健康経営の推進計画における「取り組み」や「指標」として認められない例が具体的に列挙されています。形式的に埋めた計画が不認定につながるため、事前に突き合わせておくべき部分です。

  • 紙たばこから電子たばこへの切り替えの推奨。禁煙促進となるエビデンスがないためで、電子たばこに限らず吸引デバイス全般が対象です。
  • 同じ血液型同士でチームを割り振るなど、科学的な根拠に乏しい取り組み。
  • 特定の従業員の体重推移を社内報で共有するなど、プライバシーへの配慮を欠く計画。
  • 屋外を含め全面禁煙としつつ社用車内での喫煙を認める運用。受動喫煙を引き起こす可能性があるためです。
  • 1人当たりの医療費削減を目標指標にすること。真に必要な医療費まで削りかねないためです。
  • 傷病手当金の申請日数の削減を目標指標にすること。必要な申請を躊躇させかねないためです。傷病による欠勤日数の削減は問題ありません。
  • 時間外労働を月100時間から月85時間へ減らすといった、長時間労働の領域を出ない目標値。年5日の有給休暇取得など法令の範囲内にとどまる目標値も同様です。
  • 「コミュニケーションの取りやすさ」など判断者の主観による定性指標、「売り上げの向上」など健康経営との関連性が薄い指標。

認定法人一覧の見方と分布

認定法人の一覧は、認定事務局のポータルサイトACTION!健康経営で公開されています。大規模法人部門・中小規模法人部門ともExcel形式で、法人番号・加入保険者・本社所在地・業種の列を備えたシートとして配布されており、自社や取引先の認定状況を機械的に照合できます。さらに健康経営優良法人2026からは、開示に同意した大規模法人部門2,938法人分(うち上場企業874社)の評価結果が公開され、一覧性のあるExcel形式データも提供されています。

ホワイト500の501法人を法人格で分けると、会社法上の会社等が475、医療法人・社会福祉法人・健保組合等保険者が13、社団法人・財団法人・商工会議所などが6、士業法人が1、地方公共団体以外の公法人・特殊法人が1、その他の国内法に基づく法人が5です。地方公共団体と特定非営利活動法人は0でした。業種別の内訳は会社法上の会社等475法人について公開されており、情報・通信業68、サービス業56、電気機器41、輸送用機器38、銀行業28が上位を占めます。

中小規模法人部門の23,077法人を本社所在地で見ると、大阪府2,659、愛知県2,385、東京都1,737の順で、東京都は3位にとどまります。中小規模法人部門は保険者や自治体の健康宣言事業への参加が申請の前提であるため、地域の推進体制の厚さが認定数に反映されやすい構造といえます。なお健康経営優良法人2026では、国の機関として初めて経済産業省自身が認定されました。

よくある質問

ホワイト500とブライト500はどちらが取りにくいのですか?

公開されている認定法人数で見るとブライト500ですが、選定の母集団が公開されていないため断定はできません。準備の重さでいえば大規模法人部門のほうが大きく、健康経営度調査という詳細な調査への回答が前提で、ホワイト500には5つの上乗せ要件と評価結果の開示同意が加わります。

ホワイト500の企業一覧はどこで確認できますか?

認定事務局のポータルサイト「ACTION!健康経営」の認定法人一覧ページで、Excel形式のファイルとして公開されています。大規模法人部門はホワイト500・冠なしの認定・業種別認定数がシートに分かれ、中小規模法人部門はブライト500・ネクストブライト1000・冠なしの認定・都道府県別認定数・業種別認定数という構成です。発表後も返納や取消を反映して更新されるため、参照した版の更新日を控えておくと数字の食い違いを避けられます。

認定は毎年申請し直す必要がありますか?

必要です。認定期間は1年間で、継続するには毎年の健康経営度調査への回答または認定申請書の提出と、申請料の支払いが必要になります。

認定されると具体的に何が得られますか?

経済産業省は、健康経営優良法人ロゴマークの使用が可能になるほか、自治体や金融機関においてさまざまなインセンティブが受けられると説明しています。内容は自治体・金融機関ごとに異なるため、実際の効果を見積もるには自社の所在地と取引先金融機関の制度を個別に確認する必要があります。ロゴマークは使用規約に従い、認定有効期間内に限って使用できます。健康経営優良法人2027であれば、認定後から2028年3月31日までです。

ホワイト500に意味がないと言われるのはなぜですか?

前述のとおり労働環境の格付けだと受け取られやすい名称でありながら、実際に評価しているのは健康経営の取り組み体制であり、しかも申請した法人だけが対象という制度設計のギャップが理由の一つです。加えて認定法人数は大規模法人部門だけで3,000法人を超えており、認定そのものの希少性は限定的です。一方で、評価結果のフィードバックシートが開示され、認められない取り組みまで明文化されている点は、自社の施策を外部基準で点検する材料として実務的な価値があります。

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※「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です(経済産業省の制度ページおよび健康経営度調査票・認定申請書の表記による)。

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