SGU(スーパーグローバル大学)は、文部科学省が2014年度に始めた「スーパーグローバル大学創成支援事業」に選ばれた37の大学を指します。補助期間は2023年度で終わり、2025年3月28日に事後評価が公表されました。この記事では37校の一覧に、中間評価2回と事後評価の結果を大学ごとに並べ、予算と1件あたりの支援額がどう変わったのか、事業が終わった今この肩書きをどう読めばよいのかを、文部科学省と日本学術振興会(JSPS)の公表資料で確認できた範囲で整理します。なお「SGU」は札幌学院大学(sgu.ac.jp)の略称としても使われており、こちらはこの事業とは関係ありません。
まとめ:37校の内訳と評価・予算の結論
選ばれたのはタイプA(トップ型)13校とタイプB(グローバル化牽引型)24校の計37校で、国立21校・公立2校・私立14校です。地域では関東が17校、そのうち15校が東京に集中しています。
評価はS〜Dの5段階で3回行われ、C・D評価は3回とも0校でした。2025年の事後評価でSを得たのは東北大学・千葉大学・国際教養大学・上智大学・立命館大学・立命館アジア太平洋大学の6校で、3回すべてSだったのは上智大学だけです。
お金の面では、事業全体の予算が2014年度の77億円から2023年度(予算案)の26億円まで減りました。2023年度予算案の積算単価は1件あたりタイプA 1億500万円、タイプB 4,700万円で、2014年度の標準的な支援額の約4分の1です。2024年度からは後継の「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」が始まり、選定13件のうち11件をSGU採択校が占めています。
スーパーグローバル大学37校の一覧と評価結果(タイプA・タイプB別)
大学名と設置形態は文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援の採択校リンク集に、評価はJSPSが公表した大学別の評価結果表に基づきます。「中間1」は2018年2月公表の第1回中間評価、「中間2」は2021年3月公表の第2回中間評価、「事後」は2025年3月公表の事後評価です。
タイプA(トップ型)13校:旧帝大7校と慶應・早稲田
| 大学名 | 設置 | 所在 | 中間1 | 中間2 | 事後 |
|---|---|---|---|---|---|
| 北海道大学 | 国立 | 北海道 | A | A | A |
| 東北大学 | 国立 | 宮城 | A | S | S |
| 筑波大学 | 国立 | 茨城 | S | A | - |
| 東京大学 | 国立 | 東京 | A | A | A |
| 東京医科歯科大学 | 国立 | 東京 | A | A | - |
| 東京工業大学 | 国立 | 東京 | A | A | - |
| 名古屋大学 | 国立 | 愛知 | S | S | A |
| 京都大学 | 国立 | 京都 | A | B | - |
| 大阪大学 | 国立 | 大阪 | A | A | - |
| 広島大学 | 国立 | 広島 | A | A | - |
| 九州大学 | 国立 | 福岡 | B | B | - |
| 慶應義塾大学 | 私立 | 東京 | A | A | - |
| 早稲田大学 | 私立 | 東京 | A※ | A | A |
タイプAは国立11校と私立2校で、公立大学は入っていません。旧帝大7校はすべてタイプAです。東京医科歯科大学と東京工業大学は統合して東京科学大学になり、文部科学省のリンク集でも2校のリンク先はいずれも東京科学大学のサイトを指しています。採択時点では13大学ですが、現存する大学としては12大学です。
タイプAの事後評価でSを得たのは東北大学だけでした。東北大学は自校の発表で「採択校全13大学の中で本学のみ」と書いています(東北大学のニュース、2025年3月28日)。中間評価で2回続けてSだった名古屋大学は、事後評価ではAでした(名古屋大学のお知らせ、2025年4月1日)。
タイプB(グローバル化牽引型)24校:私立12校と公立2校
| 大学名 | 設置 | 所在 | 中間1 | 中間2 | 事後 |
|---|---|---|---|---|---|
| 千葉大学 | 国立 | 千葉 | A | A | S |
| 東京外国語大学 | 国立 | 東京 | A | A | - |
| 東京藝術大学 | 国立 | 東京 | A※ | A | - |
| 長岡技術科学大学 | 国立 | 新潟 | A | A | - |
| 金沢大学 | 国立 | 石川 | A | A | - |
| 豊橋技術科学大学 | 国立 | 愛知 | S | A | - |
| 京都工芸繊維大学 | 国立 | 京都 | A | A | - |
| 奈良先端科学技術大学院大学 | 国立 | 奈良 | A | A | - |
| 岡山大学 | 国立 | 岡山 | A | A | - |
| 熊本大学 | 国立 | 熊本 | B | B | - |
| 国際教養大学 | 公立 | 秋田 | A | S | S |
| 会津大学 | 公立 | 福島 | B | B | A |
| 国際基督教大学 | 私立 | 東京 | S | S | - |
| 芝浦工業大学 | 私立 | 東京 | A | S | A |
| 上智大学 | 私立 | 東京 | S | S | S |
| 東洋大学 | 私立 | 東京 | A | A | A |
| 法政大学 | 私立 | 東京 | B | A | A |
| 明治大学 | 私立 | 東京 | B | A | A |
| 立教大学 | 私立 | 東京 | B | A | A |
| 創価大学 | 私立 | 東京 | S | S | A |
| 国際大学 | 私立 | 新潟 | A | A | - |
| 立命館大学 | 私立 | 京都 | A | A | S |
| 関西学院大学 | 私立 | 兵庫 | A | A | - |
| 立命館アジア太平洋大学 | 私立 | 大分 | A | S | S |
事後評価全体はS 6校・A 25校・B 6校でした。大学別の一覧を載せていたJSPSのページは閉鎖されているため、事後評価のAは各大学の自校発表で確認できた11校(北海道・東京・名古屋・早稲田・会津・芝浦工業・東洋・法政・明治・立教・創価)だけを載せています。「-」の20校は、A 14校とB 6校のどちらかですが、大学別の区分は確認できませんでした。「中間1」の※は、早稲田大学と東京藝術大学の第1回の結果表が保存版に残っておらず、第1回の総括に書かれた件数(S 6・A 25・B 6)から逆算してAとしたものです。
大学名は正式名称で書きました。文部科学省の一覧では「東京芸術大学」と新字ですが、正式名称は東京藝術大学です。タイプBは国立10校・公立2校・私立12校で、公立は国際教養大学と会津大学の2校、どちらも東北の大学です。国際教養大学のように教養教育を軸にした大学をほかにも探すなら、リベラルアーツの意味と学べる日本の大学一覧が参考になります。
地域別の偏り:37校中17校が関東、うち15校が東京
文部科学省の事業概要図(PDF)は37校を7つの地域ブロックに分けており、北海道1校、東北3校、関東17校、北陸・甲信越・東海5校、近畿6校、中国・四国2校、九州・沖縄3校です。関東17校のうち筑波大学(茨城)と千葉大学(千葉)を除く15校が東京都内に本部を置いています。
四国4県、山陰、静岡・岐阜・三重、沖縄県には採択校が1校もありません。九州・沖縄ブロックも九州大学・熊本大学・立命館アジア太平洋大学の3校だけです。通える範囲でSGU採択校を探すと、東京圏と京阪神以外では選択肢がかなり限られます。
タイプAとタイプBの違い:ランキング目標の有無
2つのタイプは格の上下ではなく、狙う成果が違います。事業概要では、タイプAが「世界ランキングトップ100を目指す力のある大学を支援」、タイプBが「これまでの実績を基に更に先導的試行に挑戦し、我が国社会のグローバル化を牽引する大学を支援」と説明されています。世界大学ランキングを目標に据えるかどうかが分かれ目でした。
選ばれる難しさは逆でした。2014年の公募には109件の応募があり、内訳はタイプA 16件(国立13・公立1・私立2)、タイプB 93件(国立44・公立11・私立38)です。採択予定はA 10件程度・B 20件程度でしたが、実際はA 13件・B 24件が通りました。採択率はタイプAが81.3%(13/16)、タイプBが25.8%(24/93)です。タイプAは応募が16件と少なく、採択率で見れば狭き門だったのはタイプBの方です。1大学が申請できるのは各タイプ1件までで、A・B両方に申請してAが採択されるとBは自動的に不採択になる規定でした。
補助金の額と予算の推移:77億円から26億円へ
公募時に示された年間の補助金基準額は、タイプAが5億円、タイプBが入学定員1,000人以上で3億円、1,000人未満で2億円でした。ただし公募要領はこの金額を「本事業において支援できる上限」と位置づけ、別に「標準的な支援額(タイプA420百万円、タイプB172百万円)」を示しています。2014年度の予算もこの標準額で組まれており、文部科学省の平成26年度の事業資料(PDF)には「トップ型:420百万円×10件」「グローバル化牽引型:172百万円×20件」「平成26年度予算額77億円」と書かれています。
想定は30件程度でしたが、実際の採択は37件でした。そのうえ事業全体の予算は年々削られています。文部科学省の予算資料で確認できた年度を並べると次のとおりです。
| 年度 | 事業全体の予算額 | 出典 |
|---|---|---|
| 2014(平成26) | 77億円 | 平成26年度事業資料 |
| 2016(平成28) | 70億円 | 事業概要図 |
| 2017(平成29) | 63億円 | 事業概要図 |
| 2018(平成30) | 40億円 | 2019年度予算資料 |
| 2019(令和元) | 34億円(案) | 2019年度予算資料 |
| 2022(令和4) | 30億円 | 令和5年度予算資料 |
| 2023(令和5) | 26億円(案) | 令和5年度予算資料 |
最終年度の予算案の積算単価は、令和5年度予算(案)の資料(PDF)に「トップ型 13件×@105百万円」「グローバル化牽引型24件×@47百万円」とあります。2014年度の標準的な支援額と比べるとタイプAは25%、タイプBは27%の水準です。予算案の積算単価なので、各大学に交付された実額とは一致しない場合があります。公募要領には「2年目以降の補助金基準額については、予算の範囲内で調整する場合があります」「最大10年間(国の財政事情等により10年間を必ず保証するものではありません。)」と書かれていたので、減額そのものは規定どおりです。大学ごとの交付決定額は公表資料から確認できませんでしたが、事業全体の予算は2014年度の約3分の1まで縮んでいます。
採択大学が背負った数値目標(KPI)16項目と37校合計の変化
この事業では、大学が自ら数値目標を掲げ、その達成状況で評価されました。事業概要図には、主な成果指標が国際化10項目・ガバナンス3項目・教育改革3項目の計16項目で示されています。
国際化関連は、外国人および外国の大学で学位を取った専任教員等の割合、外国人留学生の割合、単位取得を伴う留学経験者の割合、協定に基づく派遣学生数の割合、外国語による授業科目の割合、外国語のみで卒業できるコースの在籍者割合、外国語力基準を満たす学生の割合、シラバスの英語化割合、混住型学生宿舎に入る日本人学生の割合、柔軟な学事暦(クォーター制等)の10項目です。ガバナンス関連は年俸制・テニュアトラックの導入割合と事務職員の外国語力、教育改革関連は科目ナンバリング、TOEFL等の学部入試への活用、学生による授業評価の実施割合です。
37校を合わせた変化は、第1回中間評価の中間評価結果の総括(PDF)に集計があります。
| 指標(37校合計) | 2013年度 | 2016年度 | 増加 |
|---|---|---|---|
| 外国語による授業科目数 | 19,533科目 | 32,846科目 | 約1.7倍 |
| 単位取得を伴う海外留学経験者数 | 16,055人 | 23,532人 | 約1.5倍 |
| 受入れ外国人留学生数 | 49,618人 | 69,119人 | 約1.4倍 |
外国語のみで卒業できるコースも、事業開始前より221コース増えて873コースになりました。一方で同じ総括は、学生の語学力基準の達成について「最終的な目標の達成に向けて今後より一層の取組を期待したい」と書いています。授業や制度の器は早く増えましたが、学生の語学力は追いつきにくかったということです。
16項目には、学事暦の変更、外国語だけで卒業できるコースの設置、シラバスの英語化、科目ナンバリングが含まれます。これらは履修登録・成績処理・学籍の扱いに関わるため、設定変更で済むか部分改修が要るかを含めて、大学の基幹システムの要件を見直すことになります。どこまで作り替えるかの考え方は学務システムの機能範囲と導入判断や学籍管理システムの採番と在籍異動の設計で扱っています。英語と日本語で教材や課題を配る仕組みを自前で持つ場合は、eラーニングシステム(LMS)の開発も検討対象になります。
中間評価2回と2025年の事後評価:結果の推移
評価は支援4年目と7年目の中間評価、期間終了後の事後評価の3回です。どれもS〜Dの5段階で、Sの定義は中間評価が「優れた取組状況であり、事業目的の達成が見込まれる」、事後評価が「優れた取組状況で事業目的が十分に達成され、今後も持続的な発展が確実に期待できる」でした。
| 評価 | 公表 | S | A | B | C・D |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1回中間評価 | 2018年2月 | 6 | 25 | 6 | 0 |
| 第2回中間評価 | 2021年3月 | 8 | 25 | 4 | 0 |
| 事後評価 | 2025年3月28日 | 6 | 25 | 6 | 0 |
第1回は総括の件数、第2回はJSPSの大学別結果表37本の総括評価欄を集計した数で、国際基督教大学も「全37大学中、8大学が同評価を獲得」と発表しています(国際基督教大学のニュース)。事後評価の件数はJSPSの令和6年度の業務実績報告(PDF)に「S評価 6件、A評価 25件、B評価 6件」と記載されています。
大学ごとに追うと、Sは固定されていません。3回ともSだったのは上智大学だけで、同大のプレスリリースも「3回すべてで『S』評価を達成した唯一の大学」としています(上智大学プレスリリース、2025年3月31日(PDF))。中間で2回Sだった名古屋大学と創価大学は事後評価ではA、国際基督教大学もSには入らず、逆に千葉大学と立命館大学は中間2回ともAから事後評価でSになりました。会津大学は中間2回がBで、事後評価はAです。京都大学は第2回中間評価でBでした。
Sを取った大学でも全KPIを達成したわけではありません。上智大学の事後評価結果表には「数値目標において非常に高い成果を達成されたことは評価できるが、一部未達のものも見受けられる」と書かれています。上智大学の外国語で実施する科目は924科目(13.6%)から1,847科目(23.5%)へ、外国人留学生の受入れは年1,358人から年2,480人へ増えましたが、日本人の留学者数は年625人から年889人で、伸びは受入れより小さめでした。
公式資料の公開状況と確認先(2026年10月時点)
2026年10月20日に確かめたところ、事業の基幹サイトだった tgu.mext.go.jp はドメイン名の解決ができず、JSPSの事業サイト(jsps.go.jp/j-sgu/)も404でした。2026年8月の時点では取得できたJSPSの公募要領PDFや事業パンフレットPDF、事後評価の大学別結果表PDFも、JSPSサイト上の元の場所では404を返します。文部科学省側の採択校リンク集と事業概要図PDFは取得できます。
この記事の大学別の中間評価は、インターネットアーカイブ(Wayback Machine)に保存されたJSPSの評価結果表(上智大学の第2回中間評価結果表の保存版など)から読み取りました。特定の大学の事後評価を詳しく知りたいときは、大学名と「事後評価」で各大学の自校の発表を探すのが確実です。
後継事業「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」の選定13件
SGUと入れ替わるように、2024年度から「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」が始まりました。選定結果の公表は2024年11月19日で、補助期間は2024〜2029年度、中間評価は2027年度、事後評価は2030年度に予定されています(JSPSの選定事業一覧)。
| タイプ | 申請 | 選定 | 採択率 |
|---|---|---|---|
| タイプI 地域等連携型 | 15 | 10 | 66.7% |
| タイプII 海外展開型 | 8 | 3 | 37.5% |
| 合計 | 23 | 13 | 56.5% |
タイプIは東北大学、埼玉大学、長岡技術科学大学、金沢大学、豊橋技術科学大学、大阪大学、岡山大学、広島大学、関西大学(大阪公立大学と連携)、立命館アジア太平洋大学(九州工業大学と連携)の10件、タイプIIは北海道大学、筑波大学、名古屋大学の3件です。SGU採択校でないのは埼玉大学と関西大学だけで、タイプIIの3件はすべてSGUのタイプA校でした。公立大学からの申請は両タイプとも0件です。
予算規模はSGUより小さく、2026年3月16日付の文部科学省の説明資料では令和8年度予算案が15億円(前年度15億円)です(令和8年度予算額(案)の状況(PDF))。SGUの初年度77億円と比べると5分の1以下です。ただし大学の国際化に関する国の予算はこの事業だけではなく、同じ資料には大学の世界展開力強化事業や留学生交流の支援も並んでいます。
進学先選びにおけるSGU採択実績の位置づけ
2026年の進学先選びで、「SGU採択校かどうか」を判断材料の上位に置く必要はありません。採択は2014年時点の構想への評価で、補助は2023年度で終わっています。今の教育内容を知るには、採択の有無より次の順で確かめる方が役に立ちます。
1つ目は、志望する学部・学科に英語で受けられる科目や留学プログラムが実際にあるかです。KPIは「外国語のみで卒業できるコースの在籍者割合」であって、全学部が英語で卒業できるという意味ではありません。上智大学の英語学位プログラムSPSFは6学科の連携で、2023年秋の在籍者は約170人でした。「SGU採択校だから英語で学べる」と思って入学し、志望学科に英語コースが無かったという失敗はここから起きます。大学単位でなく学科単位で確認してください。
2つ目は事後評価の結果とコメントです。上の表で事後評価がSの6校は、10年間の取組が事業目的を十分に達成したと判定されました。3つ目は後継のソーシャルインパクト創出支援事業に選ばれているかで、国際化への投資が今も続いているかの目安になります。
採択校であることが今も効く場面もあります。交換留学の協定校は事業期間中に大きく広がり、上智大学は2024年3月時点で63カ国343校でした。現在の協定先は各大学の留学ページで確認してください。留学先の選択肢の広さを重視するなら、採択校かどうかは今でも意味を持ちます。入学前後に長期の海外経験を入れる計画なら、ギャップイヤーの日本の現状と大学制度もあわせて確認しておくと判断しやすくなります。
よくある質問
SGUは何の略ですか?
SGUは「スーパーグローバル大学」の略で、Super Global University の頭文字にあたります。ただし事業の正式名称は「スーパーグローバル大学創成支援事業」で、文部科学省・JSPSが使った公式の英語名は Top Global University Project です。明治大学の英語ページのように Super Global University(SGU)と書く大学もあり、SGUは日本語名から広まった通称と考えると整理しやすくなります。なお札幌学院大学も sgu.ac.jp のドメインでSGUを略称に使っており、こちらはこの事業とは無関係です。
スーパーグローバル大学の制度は今も続いていますか?
補助事業としては2023年度で終わり、2025年3月28日の事後評価公表で評価も完了しました。採択の事実が取り消されたわけではありません。事業で作った体制をどう続けているかは大学ごとに違うため、各大学の事後評価結果や国際化のページで確認してください。2024年度からは後継の「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」が2029年度までの補助期間で動いています。
東京にあるSGU採択校は何校ですか?
15校です。タイプAが東京大学・東京医科歯科大学・東京工業大学・慶應義塾大学・早稲田大学の5校、タイプBが東京外国語大学・東京藝術大学・国際基督教大学・芝浦工業大学・上智大学・東洋大学・法政大学・明治大学・立教大学・創価大学の10校です。東京医科歯科大学と東京工業大学は東京科学大学に統合されたため、現存する大学では14校になります。
スーパーグローバル大学に選ばれると大学ランキングは上がりますか?
タイプAは「世界ランキングトップ100を目指す力のある大学」の支援と定義されていましたが、評価は順位だけで決まるものではなく、各大学が自ら設定したKPIの達成状況が中心でした(大学独自の指標にランキングを含めた大学もあります)。事後評価でSを得た6校のうち5校はタイプBの大学です。採択されたからランキングが上がる、という仕組みではありません。
SGUは失敗だったと言われるのはなぜですか?
公表資料から確認できる論点は2つです。1つは予算で、事業全体が77億円から26億円(2023年度予算案)まで減り、2023年度予算案の1件あたり積算単価は当初の標準額の約4分の1でした。もう1つは目標の一部未達で、最高評価の上智大学の結果表にも「一部未達」と書かれ、学生の語学力は中間評価の時点で課題とされていました。一方で3回の評価でC・Dは1校も無く、外国語による授業科目は37校合計で約1.7倍に増えています。公表資料からは、事業全体を失敗と言い切る根拠は出てきません。
SGUの前にも似た事業があったのですか?
2009年度からの「大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業」、通称グローバル30(G30)が前身にあたり、文部科学省では「国際化拠点整備事業」とも呼ばれていました。政府の「留学生30万人計画」を受けた留学生受入れの拠点づくりが中心でした。SGUは留学生の受入れに加え、教員の人事制度や学事暦、シラバスの英語化といった大学内部の体制までKPIに含めた点が違います。