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title: "サーチ理論とは？留保賃金・最適停止・ノーベル賞3氏のモデルを数値例で解説"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/9629/"
published: 2025-11-04
updated: 2026-09-27
categories: ["ビジネス理論・用語"]
publisher: "株式会社一創"
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# サーチ理論とは？留保賃金・最適停止・ノーベル賞3氏のモデルを数値例で解説

サーチ理論は、取引相手や価格を見つけるのに時間と費用がかかる市場で、人がどこで探すのをやめるか、その結果として同じ商品の価格がばらつき、求人と失業が同時に残るのはなぜかを説明する経済学の理論です。需要と供給の交点で全員の取引が片づくという教科書的なモデルでは、この「探す手間」（サーチ摩擦）が扱えません。

出発点は1961年のスティグラーの論文で、1970年代以降にダイヤモンド、モーテンセン、ピサリデスの3人が労働市場のモデルへ発展させ、2010年のノーベル経済学賞を受けました。この記事では、留保価格の計算例、秘書問題の37%ルール、DMPモデルとベバリッジ曲線、よく混同されるマッチング理論との違い、日本の均衡失業率までを原論文の巻号とあわせて整理します。

## まとめ：サーチ理論の要点

- **何を説明するか**：情報が不完全で、探すたびに費用がかかる市場での意思決定。価格のばらつき、摩擦的失業、取引の遅れがその帰結です。
- **探索をやめる基準**：もう1回探したときに見込める改善額が探索費用を下回った時点でやめます。この境目の値を、賃金なら留保賃金、価格なら留保価格と呼びます。
- **2010年ノーベル賞**：ダイヤモンド、モーテンセン、ピサリデスの3人が1/3ずつ、授賞理由は「for their analysis of markets with search frictions」です。
- **労働市場のモデル**：DMPモデルはマッチング関数で求職者と求人の出会いを表し、失業率と欠員率の右下がりの関係（ベバリッジ曲線）を導きます。
- **マッチング理論とは別物**：2012年に受賞したロスとシャプレーの業績につながる、ゲール＝シャプレーの安定マッチングは、参加者ごとの選好順位をもとに割り当てを決める理論で、探す費用は扱いません。
- **日本の数値**：JILPTのUV分析では2026年7月の均衡失業率（構造的・摩擦的失業率）が2.63%で、完全失業率2.38%を上回っています。

## サーチ理論の定義：需要と供給のモデルが扱わない「探す手間」

ノーベル賞委員会が2010年に公表した解説資料「Markets with Search Frictions」は、現実の取引の多くで買い手と売り手が互いを探す必要があり、その探索に時間と資源がかかると述べています。需要と供給が1か所に集まり取引条件をすぐ比べられる、理想化された市場のモデルと違い、就職活動や住宅探しのように応募や内見を1件ずつ重ねて相手を見つける市場では、全体として求人が求職者より多くても、決まらない人が残ります。

九州大学の今井亮一氏は日本労働研究雑誌No.621（2012年4月）の「労働市場サーチ理論」で、この取引の局所的・分権的な性格を正面からモデル化するのがサーチ理論だと説明しています。充足されない求人と職を探す失業者が均衡でも同時に存在する点が、需要と供給のモデルとの最大の違いです。

## 留保賃金と留保価格：どこで探すのをやめるかの基準

### スティグラー1961とマッコール1970の停止ルール

スティグラーは「The Economics of Information」（Journal of Political Economy 69巻3号、213〜225頁、1961年）で、探索費用が探索の期待限界収益と等しくなるところで最適な探索量が決まると書きました。原文は「If the cost of search is equated to its expected marginal return, the optimum amount of search will be found.」です。スティグラーは、何店を回るか（件数 n）を先に決め、n 店を回ったときの期待最低価格と探索費用を比べる形で考えました。

これを1件ずつ見て、その都度やめるか続けるかを決める逐次型にしたのが、マッコールの「Economics of Information and Job Search」（Quarterly Journal of Economics 84巻1号、113〜126頁、1970年）です。ノーベル賞の解説資料によると、最適な探索行動は留保賃金、つまり職に就くことと失業を続けることが無差別になる賃金で表されます。提示された賃金が留保賃金以上なら受け入れ、下回れば断って探し続けます。消費者が安い店を探す場合は向きが逆になり、支払ってもよい上限が留保価格です。

### 留保価格の数値例：探索費用の低下による受入価格の変化

ある商品の価格が店ごとに9,000円から11,000円の間で一様にばらついており、各見積もりは同じ分布から独立に得られ、最初の1件を含めて毎回費用 c がかかり、探索回数の上限や時間割引はないとします。すでに価格 r の見積もりを持っているとき、もう1件取って得られる改善額の期待値は (r−9,000)²÷(2×2,000) 円です。これが c と等しくなる r が留保価格で、r を下回る見積もりが出た時点で買います。以下は、この仮定のもとで式から求めた理論値です。

| 1件あたりの探索費用 | 留保価格    | 平均の見積もり件数 | 支払総額の期待値（価格＋探索費用） |
| ---------- | ------- | --------- | ----------------- |
| 25円        | 9,316円  | 6.3件      | 9,316円            |
| 100円       | 9,632円  | 3.2件      | 9,632円            |
| 400円       | 10,265円 | 1.6件      | 10,265円           |

探索費用が16分の1になると、買い手が受け入れる上限は949円下がり、見積もりの件数は4倍近くに増えます。支払総額の期待値が留保価格とぴったり一致するのは、この型のモデルの性質です。売り手から見ると、比較サイトや価格の一括表示で顧客の探索費用が下がるほど、1件目で決めてもらえる価格帯が狭くなることを意味します。

### 秘書問題の37%ルールとの違い

最適停止の例として有名な秘書問題は、総数が分かっている候補者がランダムな順番で1人ずつ現れ、その場で採否を決め、断った相手には戻れないという条件で、最良の1人を選ぶ確率を最大にする問題です。ギルバートとモステラーの「Recognizing the Maximum of a Sequence」（Journal of the American Statistical Association 61巻313号、35〜73頁、1966年）などで知られ、候補者が多いときは最初の約1/e（36.8%）を見送り、それまでの最良を上回る人が現れたら選ぶのが最適で、成功確率も約1/eになります。

| 候補者数 | 最適な見送り人数 | 最良の1人を選べる確率 |
| ---- | -------- | ----------- |
| 10人  | 3人       | 39.9%       |
| 20人  | 7人       | 38.4%       |
| 50人  | 18人      | 37.4%       |
| 100人 | 37人      | 37.1%       |

ただし秘書問題は、候補の順位しか分からず、分布も探索費用も入らず、目的が「最良の1人」だけという特殊な設定です。マッコール型のサーチ理論は、提示額の分布が分かっていて、探すたびに費用がかかり、期待値で損得を比べます。マッチングアプリや採用の場面で「37%見送れ」を使うのは、前提が合わないことがほとんどです。

## 価格のばらつきと探索費用：一物一価が崩れる理由

### スティグラーの観察と「価格分散は無知の尺度」

スティグラーは同じ論文の214頁で、同質の商品でも価格のばらつきはどこにでもあると指摘し、「Price dispersion is a manifestation—and, indeed, it is the measure—of ignorance in the market.」と書きました。価格分散は市場の無知の表れであり、その尺度でもある、という意味です。買い手が多く探索するほど、また売り手が価格を広告するほど、提示価格のばらつきは縮むとも論じています。

### ダイヤモンド・パラドックス：探索費用と独占価格の均衡

ダイヤモンドの「A model of price adjustment」（Journal of Economic Theory 3巻2号、156〜168頁、1971年）は、売り手が顧客に会う前に価格を決め、買い手が1店ずつ探す環境では、探索費用がごくわずかでも、売り手が多数いても、すべての売り手が独占価格をつける均衡になることを示しました。1店目より少し高くても、次の店へ行く費用を払うよりは買ったほうが得なので、各店が少しずつ値上げできてしまうからです。ノーベル賞の解説資料はこれを「Diamond paradox」と呼び、価格のばらつきが均衡で残るかという問いの中心的な結果に位置づけています。

現実には価格がばらつくので、その後の研究は情報の差でパラドックスを解きました。バーデットとジャッドの「Equilibrium Price Dispersion」（Econometrica 51巻4号、1983年）は、複数の価格を知る買い手と1つしか知らない買い手が混在すると、均衡で価格分散が生まれることを示しています。

### ネット通販の探索費用：価格比較と比較を難しくする販売手法

ブリニョルフソンとスミスの「Frictionless Commerce?」（Management Science 46巻4号、563〜585頁、2000年）は、書籍とCDの8,500件超の価格を41店舗で15か月にわたり比べ、ネット店舗の価格が実店舗より9〜16%低いと報告しました。一方で、ネット店舗どうしの価格差は平均で書籍33%、CD25%と大きく残り、ブランド、認知、信頼が店舗間の違いを生む重要な要因として残ると結論づけています。

探索費用が下がると、売り手は逆に比較を難しくする方向へ動きます。エリソン夫妻の「Search, Obfuscation, and Price Elasticities on the Internet」（Econometrica 77巻2号、427〜452頁、2009年）は、価格比較サイトが支配するPCメモリ市場を分析し、比較しやすい128MB・PC100の低品質品では自己価格弾力性が−24.9と絶対値で大きい一方、保証や品質で差をつけた上位品では比較が難しくなり、利幅が確保されていることを示しました。低品質品の利幅は製品群によって異なり、128MB品ではマイナス、256MB品ではプラスでした。

## 労働市場のサーチ・マッチングモデル：DMPモデルとベバリッジ曲線

### マッチング関数：失業者数・求人数と雇用成立数の関係

ダイヤモンド、モーテンセン、ピサリデスの頭文字をとったDMPモデルは、一定期間に成立する雇用の数を、失業者数 u と求人数 v の関数 m(u, v) で表します。これがマッチング関数です。摩擦がなければ雇用数は u と v の小さいほうになりますが、実際にはそれより少なくなります。ペトロンゴロとピサリデスのサーベイ「Looking into the Black Box: A Survey of the Matching Function」（Journal of Economic Literature 39巻2号、390〜431頁、2001年）は、各国の推計を整理し、失業者数に対する弾力性の妥当な範囲を0.5〜0.7とし、少数の例外を除いて推計は規模に関して収穫一定を支持するとまとめています。

### 雇用創出・雇用喪失と失業率の決まり方

モーテンセンとピサリデスの「Job Creation and Job Destruction in the Theory of Unemployment」（Review of Economic Studies 61巻3号、397〜415頁、1994年）は、仕事ごとの生産性が変動するショックを入れ、雇用の創出と喪失の両方をモデルの中で決まるようにしました。雇用創出は求人を出しただけでは起こらず、求人を持つ企業と労働者が出会って生産を始めた時点で起こると定義されています。

今井氏の解説によると、このモデルは最終的に有効求人倍率と「雇用関係を解消する閾値の生産性」の2つを、雇用創出条件（右下がり）と雇用喪失条件（右上がり）の交点で決めます。この2つが決まれば賃金と失業率は自動的に決まります。定常状態では失業への流入と流出が釣り合い、失業率が高いときほど求人率が低いという右下がりの関係が導かれます。これが、イギリスの経済学者ベバリッジの名を冠したベバリッジ曲線（日本ではUV曲線）です。

### 政策への示唆：失業保険・解雇規制・ホシオス条件

ノーベル賞の解説資料によると、標準的なDMPモデルでは、解雇時の割増退職金のような労使間の所得移転は雇用の総余剰を変えず、雇用創出と失業率に影響しません。今井氏も、規制が労使間の移転にとどまる限りという条件つきで同じ結論を紹介しています。一方、手続きの煩雑さのような実物の費用は総余剰を減らします。今井氏の解説では、失業保険は保険料の引き上げでも給付の増額でも閾値の生産性を上げて解雇を起こりやすくし、有効求人倍率を下げて失業率を上げる方向に働くとされています。

失業率は低ければ低いほどよいわけでもありません。ホシオスの1990年の論文（Review of Economic Studies 57巻）が示したホシオス条件は、マッチングの失業者数に対する弾力性と労働者の交渉力が等しいとき、均衡が制約付きで効率的になるというものです。今井氏は、日本の失業率がアメリカより低いことは、人材が既存企業に固定され資源配分が妨げられている可能性の裏返しでもあると指摘しています。

### 日本の均衡失業率：2026年7月は2.63%

サーチ理論の考え方は、日本の労働統計にもUV分析として組み込まれています。労働政策研究・研修機構（JILPT）は、完全失業率を、欠員と同時に存在する分の均衡失業率（構造的・摩擦的失業率）と、需要が戻れば解消する需要不足失業率に分けて毎月推計しています。2026年9月3日掲載の季節調整値は次のとおりです。均衡失業率は推計値で、月次値は四半期の推計式による参考値です。

| 時点         | 完全失業率 | 均衡失業率 | 需要不足失業率 |
| ---------- | ----- | ----- | ------- |
| 2009年第3四半期 | 5.42% | 3.48% | 1.94%   |
| 2026年第2四半期 | 2.49% | 2.70% | −0.21%  |
| 2026年7月    | 2.38% | 2.63% | −0.25%  |

2009年第3四半期の均衡失業率は、完全失業率から需要不足失業率を引いた値です。需要不足失業率がマイナスなのは、この推計で完全失業率が均衡失業率を下回ったことを意味し、個々の失業原因を直接特定するものではありません。ただ、需要不足失業率が1.94%あった2009年と比べると、推計上の失業の中身は探索とミスマッチの側に寄っています。職業紹介、求人情報の公開、職業訓練のようにマッチング関数の側に働く施策が論点になりやすい局面ですが、効果はそれぞれ検証する必要があります。

## 2010年ノーベル経済学賞：3氏の貢献の分担

3氏の貢献は、価格形成の基礎理論と労働市場モデルの発展に整理できます。

| 受賞者           | 主な貢献         | 代表的な論文                          |
| ------------- | ------------ | ------------------------------- |
| ピーター・ダイヤモンド   | 価格形成・探索の外部性  | JET 1971、JPE 1982               |
| デール・モーテンセン    | 職探しの最適化・雇用喪失 | REStud 1994（共著）                 |
| クリストファー・ピサリデス | 均衡失業・マッチング関数 | Equilibrium Unemployment Theory |

ダイヤモンドは1982年の「Aggregate Demand Management in Search Equilibrium」（Journal of Political Economy 90巻5号、881〜894頁）で、探索する人が他の探索者への影響を考慮しない「探索の外部性」から、複数の均衡が生まれることを示しました。モーテンセンは1970年代の職探しのミクロモデルから出発し、ピサリデスとの1994年の共著で雇用喪失を内生化しました。ピサリデスは1985年の論文と著書『Equilibrium Unemployment Theory』で、マッチング関数と賃金交渉を組み合わせた均衡失業の枠組みを確立しています。

## サーチ理論とマッチング理論（安定マッチング）の違い

日本語の解説では、2010年の受賞を「マッチング理論の功績」と紹介する例がありますが、2012年のノーベル賞を受けたマッチング理論とは別の系譜です。2012年の授賞理由は、ロスとシャプレーの「for the theory of stable allocations and the practice of market design」でした。

| 比較軸    | サーチ理論（2010年賞）       | 安定マッチング（2012年賞）            |
| ------ | ------------------- | -------------------------- |
| 前提     | 相手がどこにいるか分からない      | 参加者ごとの選好順位をもとに割り当てる        |
| 中心の問い  | いつ探すのをやめるか・失業はなぜ残るか | 誰と誰を組ませれば互いに乗り換えたいペアが残らないか |
| 主な道具   | 留保賃金・マッチング関数        | 受け入れ保留方式（DAアルゴリズム）         |
| 代表的な応用 | 失業分析・失業保険・価格分散      | 研修医配属・学校選択・腎臓交換            |
| 原典     | McCall 1970、MP 1994 | Gale & Shapley 1962        |

ゲールとシャプレーの「College Admissions and the Stability of Marriage」（American Mathematical Monthly 69巻1号、9〜15頁、1962年）が扱う安定性は、現在の相手よりも互いを選び合う2人が存在しない状態を指します。サーチ理論のマッチング関数が「出会えるかどうか」を確率で表すのに対し、安定マッチングは「出会った後の割り当て」を設計します。オークションを含むマーケットデザインの具体例は[セカンドプライスオークション（第二価格オークション）の仕組み](/column/details/6104/)で、戦略的な相互依存の基礎は[ゲーム理論の囚人のジレンマとナッシュ均衡](/column/details/5832/)で扱っています。

## マーケティングへの応用：顧客の探索費用に基づく施策判断

サーチ理論をマーケティングに持ち込むと、自社の価格決定力の一部は商品力ではなく顧客の探索費用から来ている、という見方になります。ダイヤモンド・パラドックスが示すとおり、他社を比べる手間が大きい市場では、売り手は競合が多くても価格を上げられます。逆に、比較サイトへの掲載や価格表示の標準化で探索費用が下がると、先の数値例のとおり顧客の留保価格は下がり、1件目で決めてもらえる余地は小さくなります。

判断の基準は、自社が探索費用を下げる側と上げる側のどちらで得をするかです。後発で認知が低い企業は、探索費用が下がれば見つけてもらえる確率が上がるので、価格の公開や比較サイトへの参加が有利に働きます。先行して選ばれている企業にとっては、探索費用の低下は既存顧客の流出経路になります。囲い込みの手段としては[スイッチングコスト（スイッチコスト）の種類と高める戦略](/column/details/6076/)や、利用者が増えるほど価値が上がる[ネットワーク効果](/column/details/8074/)のほうが持続します。複数の参加者群を結び、探索や照合の手間を減らす事業形態の一つが[マルチサイドプラットフォーム](/column/details/9965/)です。

採用すべきでないのは、比較を難しくして利幅を守る手口です。エリソン夫妻が分析した市場のように、比較しやすい低価格品で集客し、比較しにくい上位品で稼ぐ構造は理論上は合理的です。しかし日本では、実際より著しく有利と誤認させる価格表示が景品表示法の有利誤認表示に当たります。追加料金の有無や適用条件は、購入判断の前に分かるように表示すべきです。ブリニョルフソンとスミスが示したとおり、ネットでも店舗間の違いを生む要因としてブランド、認知、信頼が残ります。探索費用を上げて守るより、探索の結果として選ばれる理由を作るほうが長く続きます。

## サーチ理論の限界：シマー・パズルと前提の制約

今井氏の解説は、標準的なDMPモデルでアメリカ経済をシミュレーションすると、現実の失業と求人の変動がモデルの予測よりはるかに大きいことを、シマーが「The Cyclical Behavior of Equilibrium Unemployment and Vacancies」（American Economic Review 95巻1号、25〜49頁、2005年）で指摘し、大きな論争になったと紹介しています。賃金の硬直性を入れる、失業中の効用を高く置く、転職を考慮するといった修正が試みられてきましたが、今井氏の2012年の解説の時点では決着はついていないとされています。

個人の探索行動についても、モデルは合理的な期待値計算を前提にしています。提示額の分布が既知という基本モデルでは、分布の学習や最初の価格に引きずられる行動は扱いません。ただしマッコールの1970年論文にも、未知の分布を学習する拡張があります。また、マッチング関数は出会いの仕組みを「ブラックボックス」として置いたもので、ペトロンゴロとピサリデス自身が、集計したマッチング関数がなぜコブ＝ダグラス型になるのかを説得的に示した基礎づけはないと認めています。

## よくある質問

### サーチ理論を簡単に言うとどういう理論ですか？

相手や価格を探すのに手間がかかる市場で、人がどこで探すのをやめ、その結果として価格のばらつきや失業が残る理由を説明する経済学の理論です。もう1回探して得られる改善額の期待値が探索費用を下回った時点でやめるのが基本の考え方で、本文の価格探索例では、1件100円の探索費用に対して留保価格は9,632円となり、それ以下の見積もりが出たら購入します。

### サーチコスト（探索費用）とは何ですか？

取引相手や価格の情報を集めるためにかかる費用で、交通費や手数料だけでなく、比較に使う時間も含みます。スティグラーは1961年の論文で、探索費用の主な中身は時間であり、所得の高い人ほど時間の価値が高いと述べています。

### 留保賃金とは何ですか？

求職者が、職に就くことと探し続けることが無差別になる賃金の水準です。提示された賃金がこれ以上なら受け入れ、下回れば断って探し続けます。1970年のマッコールの職探しモデルで中心に置かれた概念で、失業給付が手厚いほど、また賃金提示のばらつきが大きいほど高くなります。

### サーチ理論は誰がノーベル賞を受賞しましたか？

2010年にピーター・ダイヤモンド、デール・モーテンセン、クリストファー・ピサリデスの3人が、探索摩擦のある市場の分析で受賞しました。2012年のロスとシャプレーの受賞は安定マッチングとマーケットデザインに対するもので、サーチ理論とは別の業績です。

### マッチングアプリに最適停止理論は使えますか？

秘書問題の37%ルールは、相手の順位しか分からず、断った相手に戻れず、最良の1人以外は失敗とみなす前提で導かれます。実際のマッチングアプリは複数の相手と並行してやり取りでき、相手の側も選ぶので、この前提はほぼ成り立ちません。37%という数値をそのまま使うのではなく、相互選択や並行したやり取りを含む条件に合わせて考える必要があります。

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出典: [サーチ理論とは？留保賃金・最適停止・ノーベル賞3氏のモデルを数値例で解説](<https://www.issoh.co.jp/column/details/9629/>)（株式会社一創）
