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title: "ダブルバインド（二重拘束）とは？具体例とかわし方・する人の特徴を原典の6条件で解説"
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published: 2025-09-04
updated: 2026-10-19
categories: ["ビジネス理論・用語"]
publisher: "株式会社一創"
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# ダブルバインド（二重拘束）とは？具体例とかわし方・する人の特徴を原典の6条件で解説

ダブルバインド（二重拘束）とは、表向きのメッセージと、その受け取り方を指示する裏のメッセージが食い違っていて、しかも「矛盾していますよね」と指摘することも、その場から降りることも許されていない状態です。1956年、文化人類学者グレゴリー・ベイトソンらが学術誌 Behavioral Science に発表した論文で名づけられました。どちらを選んでも責められるため、受け手はやがて自分の判断力そのものを疑い始めます。

この記事は、1956年の原典が挙げた6条件を起点に組み立てました。6条件を読むと「悪意のある人だけが仕掛けるもの」という前提が崩れ、かわし方も防ぎ方も「どの条件を外すか」という具体的な作業に変わります。

## まとめ：ダブルバインドの定義と見分け方・抜け出す順序

核心は「矛盾」そのものではありません。原典が挙げる一般的特徴の3つ目、受け手がそのメッセージについてコメントできない（メタコミュニケーション的な発言ができない）という点です。矛盾があっても「指示が二つあって困ります」と口に出せる関係なら、それはただの不整合です。指摘した瞬間に不機嫌になる、話をすり替えられる、「そんなつもりはない」と否定される。そこまで揃って、はじめてダブルバインドになります。

もう一つの誤解が「仕掛ける側には悪意がある」というものです。原典の6条件に、意図や悪意という要件は一つも入っていません。裏のメッセージは姿勢や声の調子といった非言語で伝わることが多く、送り手は自分が二重に縛っている自覚を持ちにくい。だから「悪い人かどうか」を見極めようとしても、状況は動きません。

抜け出す順序は、逃げ場の確保、矛盾を自分の困りごととして話題にする、第三者を入れる、の順です。指示を出す側が防ぐときは、確認されたら答える、を最優先にしてください。職場であれば、2026年10月1日から労働施策総合推進法第31条が、相談体制の整備と、相談を理由とする不利益な取扱いの禁止を定めています。

## ダブルバインドの意味：原典が列挙した6つの条件

### 1956年の原典が挙げた6条件と、そこに「悪意」が無い理由

ベイトソン、ジャクソン、ヘイリー、ウィークランドの4名による論文「[Toward a Theory of Schizophrenia](https://doi.org/10.1002/bs.3830010402)」（Behavioral Science 1巻4号251-264ページ、1956年）は、ダブルバインドが成立するために必要な要素を6つ列挙しています。以下は原典の記述を要約したものです。

1. **2人以上の人物。**うち1人を定義上「犠牲者」と呼ぶ。原典は「ダブルバインドが母親だけによって与えられるとは仮定しない」とし、母・父・きょうだいの組み合わせでも起こるとしています。
2. **反復される経験。**1回の外傷的な出来事ではなく、繰り返しによってダブルバインドの構造が習慣的な予期になること。
3. **第一次的な否定的禁止令。**「これをするな、さもなくば罰する」または「これをしなければ罰する」。罰とは、愛情の引き上げ、憎悪や怒りの表出、あるいは最も破壊的なものとして、親が極度の無力さを示すことで生じる見捨てられを指します。
4. **第一次と矛盾する、より抽象的なレベルの第二次的禁止令。**同じく罰や生存を脅かす合図で強化されます。原典は、これが多くの場合非言語で伝えられると明記しています。
5. **場から逃げ出すことを禁じる第三次的な禁止令。**原典は形式的には別項目にする必要がないかもしれないと断りつつ、気まぐれな愛情の約束のように、否定的とは限らない仕掛けで逃走が不可能になる場合があるとしています。
6. **パターンを学習した後は、全条件が揃わなくてもよい。**受け手が世界をダブルバインドのパターンで知覚するよう学習してしまえば、以後は一連の流れのごく一部だけでもパニックや怒りが引き起こされうる、と原典は述べています。

6条件のどこにも、送り手の意図・悪意・作為は登場しません。ここが実務上いちばん効きます。判定すべきは相手の内心ではなく、条件2から5が揃っているかどうかという構造です。条件6は、受け手の反応が周囲から過剰に見える理由も説明します。学習が済んだ後は、断片的なひと言でも全体が再生されるからです。

### ジレンマ・ダブルスタンダード・ダブルメッセージとの違い

原典は6条件とは別に、ダブルバインド状況の一般的特徴を3つ挙げています。(A) 本人にとって重大な関係のなかにいて、どの種類のメッセージなのかを正確に見分けることが不可欠だと感じている。(B) 相手が2つの水準のメッセージを発し、一方が他方を否定している。(C) 本人がそのメッセージについてコメントできず、どちらに応じるべきかの判断を正す発言ができない。この(C)が、似た言葉との境目になります。

| 用語        | 二つあるもの   | ダブルバインドとの違い              |
| --------- | -------- | ------------------------ |
| ダブルバインド   | メッセージの水準 | 矛盾を指摘できず逃げられない           |
| ダブルメッセージ  | 言葉と態度    | 矛盾した発信そのもの。指摘できれば拘束にならない |
| ジレンマ      | 選択肢      | 板挟みを言葉にすること自体は禁じられていない   |
| ダブルスタンダード | 評価の基準    | 相手や場面で基準を使い分ける           |

ダブルメッセージは、ダブルバインドの材料にあたります。言葉では「いいよ」、表情では「だめ」という発信が一度あっただけなら、「どっちの意味？」と聞けば解消します。聞くこと自体が罰される関係で繰り返されたときに、ダブルバインドになります。原典が挙げた禅の例が分かりやすいでしょう。師が棒を頭上にかざし「この棒が本物だと言えば打つ。本物でないと言っても打つ。何も言わなくても打つ」と迫る。原典は、禅の弟子は手を伸ばして棒を取り上げられるが、統合失調症の状態にある人にはその選択肢がない、と続けます。棒を取り上げる、つまり枠組みそのものに触れる行為が、後述するかわし方の原型です。

## ダブルバインドの具体例：職場・子育て・恋愛で起きる矛盾

### 職場の例：指示と評価基準の食い違いと、確認を封じる沈黙

典型は「自分の頭で考えて動け」と言われた部下が、自分の判断で進めた途端に「なぜ相談しなかった」と叱責される場面です。相談すれば主体性がないと評価され、相談しなければ独断だと評価される。ここまでなら、ただの指示の不整合です。ダブルバインドに変わるのは、部下が「先週と今週で求められていることが違うように思うのですが」と確認したときに、上司が黙り込む、話題を変える、あるいは「そんなことは言っていない」と返す場合です。確認を封じる応答が特徴(C)に、評価を握られていて職場から簡単には降りられない事情が条件5にあたります。

会議での「率直な意見が欲しい」も多い例です。率直な意見を出すと、その場では礼を言われるのに、以後の割り当てが細かく管理されるようになる。言葉は歓迎、処遇は拒絶で、しかも処遇の変化は理由が説明されないので指摘の糸口がありません。矛盾を指摘できる場をどう設計するかは、[心理的安全性](/column/details/8443/)の議論とそのまま重なります。

### 子育て・家庭の例：「怒らないから正直に言って」と母親原因説の誤り

子育てでよく起きるのが「怒らないから正直に言いなさい」です。正直に話すと結局叱られ、黙っていると「なぜ言わない」と叱られる。「もう好きにしなさい」も同じ形で、言葉は許可なのに声の調子は不許可で、実際に好きにすると数日間の沈黙が返ってくる。条件3の「愛情の引き上げ」がそのまま罰になっています。子どもにとって親は特徴(A)のいちばん重大な関係で、家から出ていくこともできないので、条件5は最初から満たされています。

ここで注意したいのは、「ダブルバインドは母親が原因」という語られ方です。原典は条件1で母親だけが与えるとは仮定しないと明記し、条件4の説明では、一方の親がもう一方の親の禁止をより抽象的なレベルで打ち消す場合も挙げています。父親の「好きにしろ」と母親の「お父さんを怒らせないで」が重なれば、それも二重拘束です。誰か1人の責任にするより、家族のなかで指示がどう重なっているかを見るほうが、やめ方が見つかります。

### 恋愛・友人関係の例：「怒ってないよ」と不機嫌のセット

恋愛では「怒ってないよ」が該当します。返答を額面どおり受け取れば「何も分かってない」と責められ、態度のほうを信じて確認すれば「疑うのか」と責められる。「好きにしていいよ」と言われて友人と出かけたら帰宅後に口をきいてもらえない、という形もあります。友人関係では「気にしてないから大丈夫」と言いながら誘いが減り、「何か怒ってる？」と聞くと「気にしてないって言ったよね」と返される形で表れます。いずれも、関係が本人にとって重要であるほど（特徴A）逃げ場がなくなります。原典が特徴(A)で重大な関係を前提にしているとおり、関係が大切なほど確認も離脱もしにくくなります。

## ダブルバインドをする人の特徴と心理：自覚を伴わない非言語の禁止令

「する人の特徴」を調べるとき、相手に悪意があるのかを確かめたくなるのは自然です。しかし原典を読む限り、そこは空欄です。条件4が指すのは、姿勢・身振り・声の調子・言葉に隠された含みといった非言語のチャンネルで、送り手が意識的に選んでいるとは限りません。原典は第二次的禁止令の言語化の例として「これを罰だと受け取るな」「私を罰する側と見るな」などを挙げていますが、これらは第二次的禁止令を言葉にするとこうなる、という例で、実際には態度で伝わることが多いと原典は書いています。

実務的に意味があるのは、次の3つのパターンの区別です。

- **本人のなかで要求が割れている。**成果も欲しいが失敗の責任は負いたくない上司は、指示を曖昧にすることで両方を確保します。
- **矛盾の指摘を攻撃と受け取る。**指摘されると防衛的になり、結果として条件5（逃げ場の封鎖）が強化されます。
- **送り手が1人ではない。**部長と課長、父と母のように、2人の方針が食い違っていて、どちらも自分は一貫していると思っている。

この3つはいずれも、相手を責めても解けません。1つ目は要求の優先順位を書面で確定させる、2つ目は矛盾ではなく自分の困りごととして提示する、3つ目は両者を同席させる、が対処になります。相手の人格を決めつけるより、発言・処遇・確認への応答を記録するほうが打ち手につながります。人格や言動の傾向を主題にした整理は、[クラッシャー上司の特徴と弱点](/column/details/10316/)にまとめています。

## 受け手に起きること：巻き込まれやすい関係と「統合失調症の原因」説の現在地

### 混乱と自己否定、そして反応が学習される仕組み

受け手の負担は、矛盾した内容そのものより「どちらの水準を信じるか」を絶えず判定させられる点から生じます。判定に失敗すれば罰があり、判定作業は言語化を禁じられているため誰とも共有できません。結果として起きやすいのが、自分の感じ方への不信です。「傷ついた」と感じた直後に「考えすぎかもしれない」と打ち消す反復が、自己評価を削っていきます。

原典の条件6は、パターンを学習した後は一部の合図だけでも強い反応が起こりうると述べています。関係から離れた後も似た口調や沈黙に反応してしまうことを、本人の弱さとして片づけない見方です。眠れない、気分が落ち込むといった状態が2週間以上続く場合や、期間にかかわらず生活に支障がある場合は、心療内科や精神科、自治体の精神保健福祉センターへの相談を優先してください。

### 巻き込まれやすいのは性格より関係の条件

「真面目で責任感が強い人が巻き込まれやすい」という説明をよく見かけますが、原典の特徴(A)に照らすと順序が逆です。決め手は、相手からのメッセージを正確に読み分けることが自分にとって死活問題になっているかどうか、という関係の側にあります。評価や契約更新を握られている部下、生活を親に頼っている子ども、別れを考えられないほど相手に依存している恋人。どれも性格に関係なく、読み違えたときの損失が大きいので降りられません。

性格のせいにすると、対処が「もっと鈍感になる」「気にしない練習をする」に向かいます。関係の条件として見れば、打ち手は依存先を増やすこと、つまり相談相手や異動・転職の選択肢、経済的な余地を作ることになります。こちらの方が、次の関係でも同じ構造に入らずに済みます。

### ベイトソン自身による1969年の訂正

1956年の論文は統合失調症の理論として提示されたため、「ダブルバインドは統合失調症の原因」と要約されがちです。しかしベイトソンは1969年8月、米国心理学会のダブルバインドのシンポジウムでの報告（『精神の生態学』所収「Double Bind, 1969」）で、「私たちの最初の論文には、物象化の問題を明確に検討していなかったことによる誤りが多数含まれる」と自ら書いています。同じ報告で、この理論が扱うのは単一の症候群ではなく症候群の一族で、その大半は通常は病的とみなされないと述べ、「理論の枠内には、ある個人が道化になるか、詩人になるか、統合失調症者になるか、あるいはそれらの組み合わせになるかを決めるものは何もない」と明言しました。成因には当然、遺伝的要因もあるとも書いています。

実証面でも、オルソンの研究レビュー（[Family Process 11巻1号69-94ページ、1972年](https://doi.org/10.1111/j.1545-5300.1972.00069.x)）の抄録は、概念の定義と操作化が難しいためにほとんどの研究が仮説の実質的な論点を検証できていないと結論づけています。現在の公的な説明として、国立精神・神経医療研究センターの「[こころの情報サイト](https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?%40uid=tQtLd1xVUp1wHJMQ)」は統合失調症について「発症の原因は正確にはよくわかっていません」とし、生涯に発症する人は人口の0.7%、日本の患者数は約80万人と示しています。原典が示したのは家族内のコミュニケーションと症状を結びつける仮説で、原因として実証されたものではなく、現在の公的解説も発症の原因を親の育て方に帰していません。なお、ダブルバインドは精神疾患の診断名でも人格（パーソナリティ）障害の一類型でもなく、二者以上の関係に生じるコミュニケーションの型を指す言葉です。

## 否定的ダブルバインドと肯定的ダブルバインドの違い：治療的用法は別系統

日本語の解説では、どちらを選んでも不利益になるものを否定的ダブルバインド、どちらを選んでも前進するものを肯定的ダブルバインドと呼び分けるのが一般的です。ここまでの原典の6条件は、すべて否定的ダブルバインドの記述です。原典は罰と生存の脅威を要件に据えており、「良い選択肢を二つ示す」話はしていません。

肯定的と呼ばれるものの出所は、精神科医ミルトン・エリクソンの臨床技法です。エリクソンとロッシの論文「[Varieties of Double Bind](https://doi.org/10.1080/00029157.1975.10403733)」（American Journal of Clinical Hypnosis 17巻3号143-157ページ、1975年）の抄録は、エリクソンの治療的ダブルバインドと、ベイトソンの統合失調症を生むダブルバインドとを明確に区別すると明記しています。同じ語でも系統が違うので、混同したまま「ダブルバインドは使える技法だ」と紹介すると、条件3から5を満たす有害な話法まで肯定することになります。

営業で「AとBのどちらになさいますか」と選択肢を絞る話法は、この治療的な系統から派生したものとして語られます。使い方・例文・注意点は[二者択一法（ダブルバインド話法）の記事](/column/details/8707/)にまとめました。**本記事では、相手の逃げ場を塞ぐ形の話法は推奨しません。**最初の分かれ目は、断るという第三の選択肢が残っているかです。残っていない話法は肯定的とは呼べず、反復や確認の封鎖が重なれば否定的ダブルバインドの条件に近づきます。

## ダブルバインドのかわし方：定義の条件を外す5ステップと言い方の例

### 逃げ場→記録→困りごと→決定→第三者の5ステップ

かわし方は、気の利いた返し文句ではありません。原典の一般的特徴(A)(B)(C)と条件5のうち、外せるものから外していく作業です。順序に意味があります。いきなり(B)の矛盾を突くと、相手の防衛を招いて(C)の禁止だけが強まりやすいからです。威圧や報復のおそれがある場合は、1と5を先に行い、直接の働きかけは省いて構いません。

1. **逃げ場を先に作る（条件5を外す）。**物理的にその場を離れられる、担当を替えられる、記録が残る形で連絡できる。この余地がゼロのまま指摘に進むと、反撃を受けたときに退避先がありません。
2. **事実を時系列で記録する（(B)を可視化する）。**日付、発言、その場の指示内容を、解釈を混ぜずに残します。「矛盾していると感じた」ではなく「12日は自分で判断せよ、15日は事前に相談せよ」と並べるだけで十分です。
3. **矛盾ではなく自分の困りごととして持ち出す（(C)を外す）。**「言っていることが違います」は相手の非を主題にするため防衛を招きます。自分の詰まりを主題にします。
4. **優先順位を相手に決めさせ、決定を書面に残す。**口頭で終わらせると、次に同じ矛盾が再生されたときに証拠がありません。
5. **変化がなければ第三者を入れる。**職場なら相談窓口や人事、家庭や恋愛なら第三者の同席や公的機関の相談窓口を使います。

### 場面別の切り出し方：困りごとを伝える確認の例文

3番目のステップの言い方は、場面ごとに次のように組み立てます。どれも「あなたは矛盾している」とは言わず、どちらに従えばよいか決めてもらう形にしています。

| 場面          | 避ける言い方         | 切り出し方の例                   |
| ----------- | -------------- | ------------------------- |
| 上司の指示       | 前と言っていることが違います | 判断と相談、今回はどちらで進めればよいですか    |
| 確認後のメール     | （口頭だけで終える）     | 先ほどの件、A優先で進めます。違えばご指摘ください |
| 親の「好きにしなさい」 | 好きにしていいって言ったよね | 本当に決めていい？だめなら理由を聞きたい      |
| 恋人の「怒ってない」  | 絶対怒ってるでしょ      | 言葉と様子が違って見えて、どう動けばいいか迷ってる |

事実・感情・提案・選択肢の順に述べる型で組み立てたいときは、[DESC法の4ステップ](/column/details/4423/)の定型が使えます。相手の言葉をそのまま返す[オウム返し（バックトラッキング）](/column/details/8739/)は、矛盾を相手自身に聞かせる効果を狙えますが、相手が責められたと受け取ることもあるので、使うなら記録と併用してください。

採用してはいけない対処もはっきりしています。**「相手の本音を推測して先回りする」戦略は取らないでください。**これは(C)の禁止を受け入れたまま判定精度だけを上げる試みで、確認できない関係そのものは残ります。摩擦が減ったように見えても、構造は何も変わっていません。

## ダブルバインドを防ぐ方法：上司・親が矛盾を確認できる関係づくり

### 指示を出す側の点検項目：矛盾の調整と確認への応答

自分がダブルバインドを仕掛けていないかを点検するときも、6条件がそのまま使えます。言葉と態度を完全に一致させるのは無理なので、目標は「矛盾をゼロにする」ではなく「矛盾を確認できる状態を保つ」です。

| やること               | 外れる条件          |
| ------------------ | -------------- |
| 原則と例外を一文で言う        | (B) 二水準の否定     |
| 方針を変えたら理由を添える      | (B) 二水準の否定     |
| 確認されたら礼を言い、その場で答える | (C) コメント不能     |
| 率直な意見の後に処遇を変えない    | 条件4 非言語の禁止令    |
| 上司同士・両親で方針をそろえる    | 条件4 別の人による打ち消し |

本記事で優先するのは3行目です。「自分で判断していい。ただし顧客への値引きは事前に相談」のように例外を添えても、状況が変われば必ず矛盾は出ます。そのとき部下や子どもが「前と違うように思うのですが」と言えて、その場で「状況が変わったから今回はこちら」と答えが返ってくれば、条件はそろいません。逆に、確認するたびに不機嫌な表情が返ってくれば、部下は確認そのものをやめ、(C)の状態ができあがっていきます。

### 子育てのダブルバインドのやめ方：許可・禁止の明示と両親の方針調整

家庭でやめたいときは、「怒らないから」と前置きしない、許可するなら態度ごと許可する、許可できないなら言葉で「だめ」と言う、の3つから始めます。言葉で禁止されるほうが、言葉で許可されて態度で禁止されるより、子どもにとってはるかに扱いやすい。子どもが「どっちなの？」と聞けたら、それは(C)が外れている良い兆候なので、叱らずに答えます。夫婦で言うことが違う場合は、子どもの前で一方を否定せず、後で2人で方針を決め直します。

## 職場のダブルバインドとパワハラ：第31条が定める3要素と相談の保護

矛盾指示が就業環境を壊している場合、それは個人の相性の問題ではなく事業主の措置義務の問題になります。根拠条文は、令和7年法律第63号による改正で2026年10月1日から第30条の2が第31条へ繰り下がりました。現行の[労働施策総合推進法](https://laws.e-gov.go.jp/law/341AC0000000132)第31条第1項は次のとおりです。「事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。」

条文から読み取れる要素は3つです。優越的な関係を背景とした言動であること、業務上必要かつ相当な範囲を超えていること、就業環境が害されていること。矛盾する指示それ自体が直ちにこの3要素を満たすわけではありません。焦点は、確認や相談を封じている運用のほうです。厚生労働省の[パワハラ指針（令和2年厚生労働省告示第5号）](https://www.mhlw.go.jp/web/t%5Fdoc?dataId=00011660&dataType=0&pageNo=1)が挙げる6つの類型に「矛盾した指示」という項目はありません。近いのは「過大な要求（業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害）」で、両立しない二つの指示を両方満たせと迫り、満たせないことを繰り返し叱責する運用はこれに重なります。指針は例示が限定列挙ではないと明記し、広く相談に対応するよう事業主に求めているので、「パワハラに当たるか分からない」段階でも窓口に持ち込んで構いません。

実務上いちばん重要なのが同条第2項です。労働者が相談を行ったこと、または相談への対応に協力して事実を述べたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならないと定めています。「相談したら立場が悪くなる」という懸念は条件5の逃げ場の封鎖と同じ働きをするので、この規定は逃げ場を作る法的な根拠になります。規定があるだけで報復の懸念が消えるわけではないので、相談の経緯も記録に残してください。厚生労働省の[令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査](https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001541299.pdf)では、過去3年間にパワハラを受けた人は回答者8,000人の19.3%で、受けた1,546人のうち36.9%が「何もしなかった」と答えています。その理由（570人・複数回答）は「何をしても解決にならないと思ったから」が65.6%、「職務上不利益が生じると思ったから」が20.7%でした。後者の懸念に法律の側から答えているのが第2項です。続く第32条は、事業主に研修などで労働者の言動への注意を促すよう努めることを、労働者自身にも他の労働者への言動に注意を払うよう努めることを求めています。社内の窓口が機能しない場合は、都道府県労働局や労働基準監督署などに置かれた総合労働相談コーナー（全国378か所・2026年4月1日現在）が使えます。厚生労働省の[令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況](https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage%5F00235.html)では、総合労働相談は119万8,010件でした。改正の全体像と措置の項目は[パワハラ防止法の解説](/column/details/17352/)で整理しています。

## ダブルバインドに関するよくある質問

### ダブルバインドとは簡単に言うとどういうことですか？

「どちらを選んでも責められ、しかもそのおかしさを口に出せない状態」です。たとえば「自分で考えろ」と言われて動くと「なぜ相談しない」と叱られ、その食い違いを聞くと黙り込まれる。1956年にベイトソンらが提唱し、日本語では二重拘束と訳されます。矛盾があるだけでは成立せず、指摘も逃走もできないことが条件です。

### ダブルバインドをする人の特徴は？

意図や悪意は要件ではありません。裏のメッセージが声の調子や表情で伝わるため、本人は二重に縛っている自覚を持ちにくいのが特徴です。要求が本人のなかで割れている、指摘を攻撃と受け取る、送り手が複数いて方針が食い違っている、の3パターンに分けると対処が決まります。

### 恋愛におけるダブルバインドの例は？

「怒ってないよ」と言いながら態度で不機嫌を示し、言葉を信じれば「分かってない」、態度を信じて確認すれば「疑うのか」と責められる形が典型です。関係が本人にとって重大であるほど拘束は強まるので、関係の深さを理由に我慢を続けると負担が積み上がります。

### ダブルバインドは人格障害ですか？

いいえ。精神疾患の診断名でも人格（パーソナリティ）障害の一類型でもなく、二者以上の関係に生じるコミュニケーションの型を指す言葉です。統合失調症の原因とする説についても、提唱者のベイトソン自身が1969年に、最初の論文には誤りが多数あったと認め、理論は人が統合失調症になるかどうかを決めないと書いています。

### ダブルバインドとダブルスタンダードの違いは何ですか？

ダブルスタンダードは、相手や場面によって評価の基準を使い分けることです。不公平ではあっても、「基準が違いませんか」と指摘すること自体は概念上禁じられていません。指摘まで封じられれば、ダブルバインドと重なります。ダブルバインドは、メッセージの二つの水準が互いを否定し、しかもその矛盾を指摘することも場から降りることもできない状態を指します。分かれ目は、指摘できるかどうかです。

### 否定的ダブルバインドと肯定的ダブルバインドの違いは？

否定的ダブルバインドはどちらに従っても罰が待つ状態で、原典の6条件が記述しているのはこちらです。肯定的ダブルバインドはエリクソンの臨床技法に由来する別系統で、エリクソンとロッシ（1975年）もベイトソンのものと明確に区別しています。断る選択肢を残さない話法は、呼び名にかかわらず肯定的とは言えません。

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出典: [ダブルバインド（二重拘束）とは？具体例とかわし方・する人の特徴を原典の6条件で解説](<https://www.issoh.co.jp/column/details/8660/>)（株式会社一創）
