---
title: "カタルシスとは？意味と「カタルシスを感じる」の使い方・例文、語源と発散の実験結果"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/8525/"
published: 2025-09-01
updated: 2026-10-22
categories: ["ビジネス理論・用語"]
publisher: "株式会社一創"
---

# カタルシスとは？意味と「カタルシスを感じる」の使い方・例文、語源と発散の実験結果

カタルシスとは、心にためこんだ怒りや悲しみが外に出たときに感じる、浄化されたような解放感を指す言葉です。語源はギリシャ語の katharsis で、デジタル大辞泉は「浄化・排泄の意」と説明しています。日常では「映画のラストでカタルシスを感じた」のように、張りつめた感情がほどけた瞬間を言い表すときに使います。この記事では辞書と原典で意味と語源を確かめ、使い方と例文を型ごとに示したうえで、「吐き出せば楽になる」という通説を検証した心理学の実験まで紹介します。

## まとめ：カタルシスの意味・使い方・効果の要点

- **意味**：ためこんだ感情が解放され、心が浄化されたように感じること。精神分析では、抑圧された感情を言葉にして症状を和らげる治療法（通利療法）も指す。
- **使い方**：「カタルシスを感じる」「カタルシスがある」「カタルシスを得る」。高まった感情が解放される落差がある場面に使い、単に気分がよいだけの場面には使わない。
- **映画・物語**：抑圧が続いた末に状況が反転し、観客の緊張が一気に解ける展開を指す。「カタルシスがない」は、緊張を積み上げたのに解放を用意しなかった構成への批評。
- **語源**：ギリシャ語 katharsis（浄化・排泄）。アリストテレス『詩学』第6章の悲劇の定義が出発点。悲劇の効果としてこの語を使うのは、その定義の一度だけ。
- **表記**：「カタリシス」は catalysis（触媒作用）で別の語。「カルタシス」は誤記。
- **効果**：通説と逆の結果が出ている。怒らせた相手を思い浮かべながらサンドバッグを叩いた群は、何もしなかった群より怒りも攻撃性も高かった。泣いた場面の日誌調査でも、気分が上向いたのは約30%にとどまる。

## カタルシスの意味と語源――ギリシャ語 katharsis の「浄化」と「排出」

### 辞書が分ける2つの意味と、1906年の用例

[コトバンクの「カタルシス」](https://kotobank.jp/word/%E3%81%8B%E3%81%9F%E3%82%8B%E3%81%97%E3%81%99-3147400)に収められたデジタル大辞泉は、意味を2つに分けています。第一義は「文学作品などの鑑賞において、そこに展開される世界への感情移入が行われることで、日常生活の中で抑圧されていた感情が解放され、快感がもたらされること。特に悲劇のもたらす効果としてアリストテレスが説いた。浄化。」、第二義は「精神分析で、無意識の層に抑圧されている心のしこりを外部に表出させることで症状を消失させる治療法。通利療法。」です。芸術鑑賞の効果と治療の技法が、同じ見出し語に同居しています。

精選版 日本国語大辞典は第一義を、悲劇の与える「恐れや憐れみの情緒」を観客が味わうことで、鬱積していたそれらの感情を放出させ心を軽快にすること、と説明します。解放されるのは鬱積した感情一般ではなく、悲劇が呼び起こした恐れと憐れみそのもの。ここがアリストテレス解釈の核心です。

同じ辞典が挙げる初出の用例は、島村抱月『囚はれたる文芸』（1906年）の「其の浄化（カタルシス）の説」です。明治末には文芸批評の術語として使われていたことがわかります。「浄化」に「カタルシス」とルビを振る書き方は、訳語が先にあり原語を添えた当時の受け入れ方を残しています。

### 『詩学』第6章の一語――説明のないまま悲劇の定義に置かれたカタルシス

改訂新版 世界大百科事典によると、アリストテレスは『詩学』第6章で悲劇を定義し、悲劇の機能は観客に憐憫と恐怖を引き起こして「この種の感情のカタルシスを達成することにある」と述べました。日本大百科全書はその箇所をベッカー番号で1449b27〜28と特定しています。

見落とされがちなのは、この語が『詩学』のなかで繰り返し論じられているわけではない点です。[Internet Encyclopedia of Philosophy の「Aristotle: Poetics」](https://iep.utm.edu/aristotle-poetics/)は、アリストテレスがこの語を使うのは悲劇の予備的な定義の一度だけだと記しています。厳密には第17章（1455b15）にも同じ語が出てきますが、こちらは『タウリケのイピゲネイア』の筋を説明する箇所で、オレステスが「清め」の儀式によって救われる、という儀礼の意味です。悲劇が観客に及ぼす効果としての用例は第6章の一度だけで、その内容の説明はありません。「カタルシス＝アリストテレスが唱えた心の浄化理論」という説明は広く出回っていますが、原典にあるのは理論ではなく、定義文に置かれた一語です。

### 浄化・純化・発散――事典が有力とする「排出」の読み

説明が残っていないため、後世の解釈は割れました。改訂新版 世界大百科事典は「古来さまざまな解釈があり、果てしない論争が続いてきた」としたうえで、感情の〈浄化〉とする倫理的な説、素材を変形する〈純化〉とする少数説を挙げ、「今日では、感情の〈発散〉という生理的機能を重視する見解が有力である」と整理しています。

ブリタニカ国際大百科事典は根拠まで示します。アリストテレス自身が『政治学』で、ある種の音楽の効果をヒポクラテス医学でいう排泄と同じ意味でカタルシスと呼んでいることから、感情の鬱積を瀉泄する（外へ出す）とする解釈のほうが有力だ、という判断です。同じ著者の別の著作での用法が決め手になっています。

もともと katharsis は、医術では体内の不要物を出すこと、祭儀では宗教的な清めを指す語でした。日本語の定訳「浄化」は、このうち祭儀寄りの面を選んだ訳です。「浄化という意味です」で説明を終えると、事典が有力とする排出・発散の側が抜け落ちます。

### 「カタリシス」「カルタシス」との違い――表記ゆれと別の語

「カタリシス」と書かれることがありますが、音の近い英語 catalysis は別の言葉です。[研究社『新英和中辞典』](https://ejje.weblio.jp/content/catalysis)は catalysis を化学の用語として「触媒作用，接触反応」と訳し、語源をギリシャ語の「溶解」としています。浄化・排泄を語源とする catharsis とは、綴りも由来も重なりません。心の解放感を言いたいときはカタルシスです。「カルタシス」「かるたしす」は音が入れ替わった誤記で、辞書の見出し語にはありません。

## 「カタルシスを感じる」の使い方と例文

### 「感じる」「得る」「ある」――型ごとの例文

「カタルシスを感じる」は、ためこんでいた感情が動いて外に出た結果、心が軽くなった瞬間を指します。動詞との組み合わせで少しずつ意味の置きどころが変わるので、型ごとに例文を挙げます。

| 型          | 置きどころ     | 例文                                |
| ---------- | --------- | --------------------------------- |
| カタルシスを感じる  | 本人の実感     | 張りつめた場面が終わり、涙が出たときにカタルシスを感じた。     |
| カタルシスを得る   | 結果として手に入る | 思い切り歌い切って、久しぶりにカタルシスを得た。          |
| カタルシスがある   | 作品・出来事の性質 | この小説は最終章に大きなカタルシスがある。             |
| カタルシスを味わう  | 時間をかけた体験  | 三部作を見終えて、積み重なった緊張がほどけるカタルシスを味わった。 |
| カタルシスが走る   | 場全体の一瞬    | 最後の一音で、客席全体にカタルシスが走った。            |
| カタルシスをもたらす | 原因の側から言う  | 言えずにいたことを伝えた一言が、彼にカタルシスをもたらした。    |

どの型にも共通するのは、感情がいったん高まってから解放される落差です。おいしい食事や快適な休日を「カタルシスを感じた」と言うと不自然に響くのは、解放されるべき溜まった感情が前提にないからです。日本語で近いのは「胸がすく」「溜飲が下がる」で、前者は鬱屈が晴れる爽快さ、後者は不満が解消して気が済む状態を指します。「心が洗われる」は静かな清らかさの言い方で、高まりと落差を必ずしも含みません。

### 映画・漫画・小説でいうカタルシスと「カタルシスがない」

映画・漫画・小説の感想や批評では、カタルシスはほぼ専門用語として使われます。主人公が長く抑えつけられてきた状況が終盤で反転し、観客の側に溜まっていた緊張が一気に解ける。その効果を指す語です。復讐が果たされる、不当な扱いが覆る、言えなかった本心がようやく口にされる、といった展開が典型です。デジタル大辞泉が第一義に「文学作品などの鑑賞において」と置いているのは、アリストテレス以来これがこの語の中心的な使われ方だからです。

この用法では、カタルシスは作品の出来を評価する尺度になります。「カタルシスがない」「カタルシスに欠ける」という批評は、緊張を積み上げておきながら解放を用意しなかった構成への指摘で、「面白くなかった」という感想とは別のことを言っています。逆に、抑圧の場面を短く切り上げて解放だけを繰り返すと、落差が小さくなりカタルシスは弱まります。解放の手応えは、それまでに積み上げた緊張が支えている、という構成上の見方です。

### 使わない場面と英語の catharsis

カタルシスは「解放感」の言い方なので、達成感や満足感の言い換えとしては使いません。「目標の売上を達成してカタルシスを感じた」は、達成までの重圧が強調されていれば成立しますが、単に成果を喜ぶ文脈なら「達成感」で足ります。体の排泄を指して使うのも、医学史の語源を説明する場面以外では誤解を招きます。

英語の catharsis も意味の幅はほぼ同じです。[Cambridge Dictionary](https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/catharsis) は「書くことや演劇など特定の活動や体験を通じて強い感情を解き放ち、その感情を理解する助けにする過程」と定義しており、解放だけでなく理解までを含めている点が日本語の辞書より一歩踏み込んでいます。形容詞の cathartic もよく使われ、“a cathartic experience” は「胸のつかえが下りる体験」に当たります。

### 昇華・ガス抜き・浄化との使い分け

近い語と混ざりやすいので、指しているものを分けます。

| 語     | 指すもの                | 出所          | 感情の行き先      |
| ----- | ------------------- | ----------- | ----------- |
| カタルシス | 感情の解放と、それに伴う浄化感     | アリストテレス『詩学』 | 外に出して終わる    |
| 昇華    | 受け入れがたい衝動を別の活動へ向け直す | 精神分析の防衛機制   | 創作・仕事へ形を変える |
| ガス抜き  | 不満が爆発する前に小出しにさせる    | 日本語の慣用表現    | 圧力の一時的な低下   |
| 浄化    | けがれを取り除くこと一般        | 宗教・日常語      | 対象を問わない     |

とくに紛らわしいのが昇華です。カタルシスが「出して終わる」のに対し、昇華は感情のエネルギーを別の対象に向け直して形を変えます。怒りを叫んで発散するのがカタルシス寄り、その怒りを原動力に作品を仕上げるのが昇華寄り。両者の効果を直接比べた実験はありませんが、後で見る研究は「出して終わる」発散の側が期待ほど働かないことを示しています。

## カタルシス療法の来歴――アンナ・O.の「talking cure」と、残った疑問

### ブロイアーとアンナ・O.――患者自身が名づけた治療法

カタルシスが心理療法の用語になったのは19世紀末です。改訂新版 世界大百科事典は、フロイトとブロイアーが「催眠中に生ずる過去の情動の表現に対してこの語を用いた」と記しています。原点は、ヨーゼフ・ブロイアーが1880年から1882年にかけて診た患者、通称アンナ・O.の症例でした。本名はベルタ・パッペンハイム（1859-1936）で、治療は1882年6月7日に終わっています。

症状のきっかけになった出来事を催眠下で語らせると、症状が和らぐ。この方法を「talking cure（お話療法）」「chimney-sweeping（煙突掃除）」と名づけたのは、治療者ではなく患者本人でした。症例は1895年刊の『ヒステリー研究』（Studien über Hysterie）の先頭に収められ、フロイトによる4症例が続きます。

### 「完全に回復した」という報告と、手放された技法

ブロイアーは症例報告を、彼女はその後完全に回復した、と結んでいます。この記述は後世に疑われてきました。カール・グスタフ・ユングは1925年に、この最初の症例は治療的成功として称賛されたがそのようなものではなかった、と述べています。パッペンハイム自身は治療中に処方されたモルヒネへの依存に苦しみ、現代の研究者は症状が消えたのか形を変えただけなのかを問題にしています。

フロイトはその後ブロイアーの催眠を次第に退け、思い浮かぶことを自由に語らせる方法へ移りました。カタルシス法は精神分析の到達点ではなく、入口にあって早い段階で置き換えられた技法です。なおパッペンハイムは、1888年にフランクフルトへ移ってからは社会事業家・女性運動家として生き、1904年に発足したユダヤ女性同盟（Jüdischer Frauenbund）を率いて20年間会長を務めました。

## 感情の発散は本当に効くのか――実験が出した答え

### サンドバッグ実験（2002年）――相手を思い浮かべた群が最も攻撃的

「怒りは溜めずに出したほうがよい」という考えは、カタルシス仮説と呼ばれて広く信じられてきました。これを正面から検証したのが、ブラッド・J・ブッシュマンが Personality and Social Psychology Bulletin 28巻6号 724-731ページ（2002年）に発表した[研究](https://doi.org/10.1177/0146167202289002)です。

参加者をわざと怒らせたうえで、サンドバッグを叩きながら怒らせた相手のことを考える群（反芻群）、叩きながら体を鍛えることを考える群（気そらし群）、叩かない対照群に分けました。最終的な参加者は大学生600人（各群男女100人ずつ）です。叩いた後に怒りの強さを自己報告させ、相手へ大音量のノイズを浴びせる機会を与えて攻撃性を測りました（2つの測定の順番は参加者によって入れ替えています）。

怒りが最も強かったのは反芻群で、気そらし群・対照群との差はどちらも統計的に有意でした。攻撃性の平均は反芻群・気そらし群・対照群の順に高く、有意差が出たのは反芻群と対照群の間です。抄録の結論は、反芻は怒りと攻撃性を減らすのではなく増やした、何もしないことのほうが怒りを発散するより効果的だった、これらの結果はカタルシス理論と真っ向から矛盾する、というものです。同じように叩いた気そらし群でも、怒りは叩かなかった対照群より下がっていません。叩けば怒りが抜けるという想定は、この実験では支持されませんでした。

### 信念の実験（1999年）――「発散は効く」と信じて叩いた人ほど攻撃的

ブッシュマンはその3年前、ロイ・F・バウマイスター、アンジェラ・D・スタックと組んで信念の側を調べています。Journal of Personality and Social Psychology 76巻3号 367-376ページ（1999年）の[研究](https://doi.org/10.1037/0022-3514.76.3.367)では、参加者に「攻撃的な行動はリラックスと怒りの軽減に有効だ」とする文章か、それを否定する文章のどちらかを読ませました。

肯定文を読んだ参加者は、サンドバッグを叩きたいという意欲を強く示しました。問題はその先です。実際に叩かせると、肯定文を読んで叩いた人は否定文を読んだ人より攻撃的になっていました。「叫べばストレスが抜ける」「物に当たれば落ち着く」という説明が流通していること自体が、結果を悪くする方向に働きうる、ということです。

### 泣いた場面の日誌調査（2011年）――気分が上向いたのは約30%

涙のほうはどうか。ローレン・バイルスマらが Journal of Research in Personality 45巻4号 385-392ページ（2011年）に発表した[日誌研究](https://doi.org/10.1016/j.jrp.2011.04.007)は、女性を対象に、日々の記録から1,004件の泣いた場面を集めて前後の気分を追いました。気分が上向いた場面は約30%、変化がなかったものが60.8%で、残りは直後にかえって悪化しています。

同じ研究者らが2008年に Current Directions in Psychological Science の[論文](https://doi.org/10.1111/j.1467-8721.2008.00614.x)で取り上げた3,000件を超える回顧的な報告では、過半数が改善を報告していました。あとから思い出して答える形式より、日々つけた記録のほうが改善の割合はずっと小さく出ています。別々の研究の比較なので断定はできませんが、回顧の答えには記憶の歪みや「泣けばすっきりする」という通念が混ざりうる、という点は日誌法が使われる理由として挙げられています。この2008年の調査では、泣いている最中に周囲から支えを受けた人ほど改善を報告しやすい、という傾向も出ています。

2011年の研究では、一人で泣いた場面や複数の人がいた場面より、そばに他者が1人いた場面のほうが気分の改善と結びつきやすく、強く泣いた場面ほど改善しやすい傾向も出ています。抄録は、泣くことの効果は、起きる場合でも、周囲の環境と泣く人の感情面の特徴に左右されると結論しています。

### 脳科学・ドーパミンで説明できるか――言えることと言えないこと

「カタルシスでドーパミンが出る」という説明を見かけますが、この記事の調査（2026年10月）では、発散や涙と気分の回復をドーパミンで結びつけた実証研究は見つかりませんでした。根拠がある程度そろっているのは、涙についての議論です。

泣くと涙と一緒にストレスホルモンが体外へ流れ出る、という説は1985年にフレイが唱えたものです。グラチャニン、バイルスマ、ヴィンゲルフーツが2014年に Frontiers in Psychology に発表した[レビュー](https://doi.org/10.3389/fpsyg.2014.00502)によると、感動的な映画を見た女性では、強く泣いた人ほど唾液中のコルチゾールが大きく下がったという結果があります。ところが、情動の涙を流さないアカゲザルの子でも、母親から離されて鳴き声を上げたあとに同じような変化が見られました。レビューはこれを、涙による排出説を深刻に揺るがす結果としています。そのうえで、泣くことには自己鎮静の働きがあるという仮説を立て、副交感神経の活性化とオキシトシンを候補の仕組みとして挙げています。

怒りと涙の研究の多くは、行動と自己報告で結果を測っています。コルチゾールのような生理指標を測った研究はありますが、仕組みの説明はまだ仮説の段階です。脳内物質の名前で説明されている記事に出会ったら、その主張が測定に基づくのか、もっともらしい推測なのかを分けて読む必要があります。

## 逆効果になる発散と、語り直し・聞き手の位置づけ

### 反芻と語り直しの違い――実験が測ったのは反芻の側だけ

研究を並べると、境目は「感情を外に出したかどうか」ではなく「出しながら何をしていたか」に引かれます。2002年の実験で怒りが増えたのは、叩きながら相手を思い返し続けた群でした。この実験の範囲では、出来事を頭の中で再生し続ける反芻を伴った発散で、怒りは薄れずに強まっていました。反芻が止まらなくなる仕組みと止め方は[rumination（反芻）の意味と反芻思考の止め方](/column/details/9800/)で扱っています。

反芻の反対側に置けるのが、起きたことを順序立てて言葉にし直す作業です。何が起きて、自分は何が嫌で、いま何を求めているのかを一度並べ替える。出来事を再体験するのではなく、対象として扱い直す作業です。ただし、上の実験はこの語り直しの効果を測ったものではありません。反芻が逆効果だったことからの提案として読んでください。終わっていない物事が頭に残り続ける現象は[未完了タスクがストレスになる理由とツァイガルニク効果](/column/details/8658/)、禁止されるほど気になる逆向きの現象は[カリギュラ効果](/column/details/8527/)にまとめました。

### 聞き手の有無――1人の他者がいた場面で改善が多かった日誌研究

2011年の日誌研究では、他者が1人いた場面で気分の改善が多く、一人のときや複数の人がいたときは少なめでした。観察研究なので、聞き手がいたから改善したとまでは言えません。それでも、一人で発散する行為と、受け止める相手のいる場で話す行為は、同じ「感情を出す」でも分けて考えたほうがよさそうです。

聞き手の側でできるのは、助言がほしいのか、まず聞いてほしいのかを相手に確かめることです。話す側が言葉を探している間は遮らずに待ち、助言は求められてから出す。研究で確かめられた手順ではありませんが、語り直しを相手の言葉で進めてもらうための実務上の工夫です。

### 避けたほうがよい発散――実験の結果と、そこからの推論

実験が直接示しているのは1つ目だけで、残りは運用上の推論です。区別して読んでください。

- **相手を思い浮かべながらの物理的な発散〔2002年実験が測定〕**：怒りと攻撃性が最も高くなった条件そのもの。
- **本人に届く形での怒りのぶつけ合い〔推論〕**：発散した側の攻撃性が下がらないうえ、相手側に新たな怒りを生む。
- **不特定多数に向けた投稿での発散〔推論〕**：反応が返るたびに反芻が起動しうる。SNSを対象にした測定ではない。
- **同じ相手への同じ愚痴の繰り返し〔推論〕**：語り直しではなく再生になった時点で、反芻と同じ働きが予想される。

2002年の実験で最も成績がよかったのは、何もしなかった対照群でした。怒っているときは発散の手段を探すより、いったん距離を置くほうが結果はよい。直感に反しますが、実験が示しているのはこの向きです。

## 職場でカタルシスを持ち出すときの線引き

### 1on1への応用案――訂正・原因推測・対策提案を後回しにする進め方

カタルシス効果はビジネスの文脈でも、傾聴の効用として紹介されることの多い概念です。ここまでの区別を持ち込むと、面談で目指すのは「不満を吐き出させる場」ではなく「起きたことを言葉にし直せる場」です。紹介した研究は職場の面談を対象にしたものではないので、以下は研究から引き出した応用案として読んでください。

違いは進め方に出ます。相手が状況を説明している間は事実関係を訂正しない。原因の推測を先に置かない。話が終わる前に対策の話へ移らない。理解を確かめたいときは、話が一区切りしてから「〜という理解で合っていますか」と、相手が訂正できる形で返します。行動と考えの食い違いに苦しんでいる相手なら[認知的不協和](/column/details/8708/)、課題の切り分けという観点なら[アドラー心理学の課題の分離](/column/details/9053/)を知っておくと、話の聞き方が変わります。

### 愚痴の場を常設しない理由

原因への対処を伴わない、ガス抜きだけを目的にした定例の場は勧めません。理由は二つあり、どちらも研究からの推論です。

一つは、同じ不満を同じ相手に定期的に話す構造が、語り直しではなく反芻の繰り返しになりやすいことです。1999年の研究で攻撃性が高まったのは、発散が効くと信じたうえでサンドバッグを叩いた人でした。会話での発散を測った実験ではありませんが、「ここで吐き出せば楽になる」と位置づけた定例の場は、似た条件を組織の側から整えてしまうおそれがあります。

もう一つは、発散の場があること自体が、原因に手をつけない口実になることです。負荷や体制の問題は、話して楽になっても解消しません。カタルシスは状態を一時的に動かす働きで、原因を処理する働きではない。先に手をつけるべきは負荷そのものを下げる設計で、ストレス下で立て直す力の捉え方は[レジリエンスの意味と高める方法](/column/details/9206/)で扱っています。

## カタルシスに関するよくある質問

### カタルシスとはどういう意味ですか？

ためこんでいた感情が解放され、心が浄化されたように感じることです。デジタル大辞泉は語源のギリシャ語 katharsis を「浄化・排泄の意」とし、第一義に文学作品などの鑑賞で抑圧されていた感情が解放され快感がもたらされること、第二義に精神分析の治療法（通利療法）を挙げています。日常では、映画や音楽で強く心が動いたあとの解放感を指して使うのが一般的です。

### 映画でカタルシスを感じるとはどういう意味ですか？

物語の中で溜まっていた緊張が、終盤の展開で一気に解けたときの解放感を指します。主人公が長く追いつめられてきた状況が覆る、不当な扱いが正される、言えなかった本心が口にされる、といった場面が典型です。「最後の逆転でカタルシスを感じた」のように使います。反対に「カタルシスがない」は、緊張を積み上げたのに解放を用意しなかった構成への批評です。解放の手応えは、それまでの緊張の積み上げが支えています。

### カタルシス効果とは何ですか？

感情を外に出すことで心の緊張がやわらぐ働きを指す言葉です。ただ、実験で検証すると通俗的な理解とは逆の結果が出ています。ブッシュマンが2002年に発表した研究では、怒らせた相手を思いながらサンドバッグを叩いた群が最も怒りが強く、最も攻撃的でした。研究から言えるのは、相手を思い返しながらの発散は逆効果になりうること、泣いたときの気分の変化は周囲の状況や本人の特徴で変わることまでです。

### カタルシスと昇華の違いは何ですか？

感情の行き先が違います。カタルシスは感情を外に出して解放されることで、出して終わります。昇華は精神分析でいう防衛機制のひとつで、受け入れがたい衝動を創作や仕事など社会的に認められる活動へ向け直すことです。怒りを叫んで発散するのがカタルシス、その怒りを原動力に作品を仕上げるのが昇華です。

### 叫んだり物に当たったりするとストレス発散になりますか？

怒っている相手のことを考えながら行う場合、なりません。むしろ逆に働きます。2002年の実験では、サンドバッグを叩きながら怒らせた相手を思い返した群が、叩かなかった対照群より怒りも攻撃性も高くなりました。1999年の研究では、「発散は有効だ」という文章を読んでから実際に叩いた人のほうが、その後より攻撃的でした。怒りが強いときは、発散の手段を探すより一度距離を置くほうが結果はよくなります。

## 関連記事

- [rumination（反芻）の意味とは？発音・語源から反芻思考の原因と止め方まで](/column/details/9800/)
- [カリギュラ効果とは？禁止されるほど気になる心理の由来・研究論文・シロクマ効果との違い](/column/details/8527/)
- [認知的不協和とは？理論の意味・身近な例と解消法、原典の数値と再現性](/column/details/8708/)
- [レジリエンスとは？意味・語源と高める方法｜研究データで見る回復力の実像](/column/details/9206/)
- [未完了タスクがストレスになる理由と減らし方｜ツァイガルニク効果の例と研究](/column/details/8658/)

---

出典: [カタルシスとは？意味と「カタルシスを感じる」の使い方・例文、語源と発散の実験結果](<https://www.issoh.co.jp/column/details/8525/>)（株式会社一創）
