---
title: "参与観察とは？読み方・意味と具体例、やり方をわかりやすく解説"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/5980/"
published: 2025-03-24
updated: 2026-10-13
categories: ["マーケティング"]
publisher: "株式会社一創"
---

# 参与観察とは？読み方・意味と具体例、やり方をわかりやすく解説

参与観察（さんよかんさつ、英語では participant observation）は、調査者が対象の集団に自ら加わり、生活や活動をともにしながら観察する調査法です。この記事では辞典の定義と読み方、方法を確立したマリノフスキーの原典、参加の深さを分ける2つの類型（ゴールドの4類型とスプラッドリーの5段階）、準備からフィールドノートまでのやり方、国内外の具体例、非参与観察やエスノグラフィーとの違い、学会の倫理規定を順に扱います。

## まとめ：参与観察の要点

参与観察の設計で最初に決めるのは、どこまで参加するかと、調査であることを相手が知っているかの2点です。物差しにはレイモンド・L・ゴールドが1958年に示した4類型（完全な参加者／観察者としての参加者／参加者としての観察者／完全な観察者）が使えます。ただし類型は固定ではなく、調査の進行や場面に応じて関与の度合いが変わることがあります。

やり方の中心は記録です。現場では単語や断片だけを書き留め、できるだけ早く詳しい記述に起こし、それとは別に自分の感情や迷いを記す日誌と、解釈を書く欄を持つ。ジェームズ・P・スプラッドリーが1980年に示したこの4区分を守ると、「見たこと」と「思ったこと」が混ざらず、あとから分析をやり直せます。

身分を伏せる設計は既定値にはできません。日本文化人類学会の倫理綱領は調査の目的・方法・成果公表の一切に説明責任を課し、日本社会学会の研究指針は、事前の同意が得られない手法を取らざるをえない場合でも公表前に謝罪して公表の同意を得ることを原則としています。向くのは、数値では表せない意味づけ・関係性・慣行を当事者の視点から捉えたいときで、代表性のある比率や因果効果が必要な調査には使えません。

## 参与観察の意味と読み方

### 辞典が示す参与観察の定義：集団への参加と調査期間

読み方は「さんよかんさつ」です。[コトバンク](https://kotobank.jp/word/%E5%8F%82%E4%B8%8E%E8%A6%B3%E5%AF%9F-515023)に収録された3辞典の見出しはいずれも「さんよかんさつ」で、「さんようかんさつ」は誤読です。「さんよう」と入力して変換すると「山陽観察」などになり、辞典や文献が見つからないのはこの読み違いが原因です。

語釈は辞典ごとに重心が違います。デジタル大辞泉は「社会調査の方法の一。調査者自身が調査対象である社会や集団に加わり、長期にわたって生活をともにしながら観察し、資料を収集する方法」とし、精選版 日本国語大辞典は「調査者自身が調査対象とする社会や集団に赴き、その中でともに暮らしながら、そこで営まれている社会生活を観察し、資料を収集する」と定義します。百科事典マイペディアは「調査者が被調査者集団の内部で長期にわたって生活し、その実態を多角的に観察する方法」としたうえで「シカゴ学派の諸研究が有名」と添えています。

三者に共通するのは「加わる・ともに暮らす」で、デジタル大辞泉とマイペディアはさらに「長期」を明記します。一日だけの現場見学は、少なくともこの2辞典の定義には当たりません。国語辞典の2つは異文化社会の研究を用途に挙げますが、マイペディアがシカゴ学派を挙げるとおり対象は非西欧社会に限られず、教室・工場・病院・オンラインコミュニティでも成立します。

### 「参与観察法」「参加観察」「参与調査」と英語表記

英語は participant observation、調査を行う人は participant observer です。日本語では「参与観察法」「参加観察」「参加観察法」「参与調査」とも書かれ、いずれも同じ方法を指します。コトバンクには「参与観察」と別に「参与観察法」の項目も立っており、辞典の側でも見出しが一本化されていません。文献検索では表記によって結果が入れ替わるため、複数の表記で当たると取りこぼしを防げます。

## マリノフスキーが示した3つの経路と最終目標

参与観察を人類学の標準的な方法として確立したのは、ポーランド出身の人類学者ブロニスワフ・マリノフスキーです。第一次世界大戦中にニューギニア東方のトロブリアンド諸島に長期滞在し、その成果を『Argonauts of the Western Pacific』（1922年）にまとめました。邦訳は『西太平洋の遠洋航海者』（増田義郎訳、講談社学術文庫、2010年）です。

この本が方法論として読み継がれているのは、序章に手順が書かれているからです。[原著（Project Gutenberg 版）](https://www.gutenberg.org/files/55822/55822-h/55822-h.htm)の序章第IX節で、マリノフスキーは民族誌のフィールドワークには「3つの経路（three avenues）」から接近しなければならないと述べます。第一に、部族の組織と文化の骨格を、具体的で統計的な記録によってはっきり描くこと。第二に、その枠を「実生活の量りがたいもの（imponderabilia of actual life）」、つまり日々の仕事の段取りや食事の作法、会話の調子といった、質問や文書では記録できず観察するしかない事柄で埋めていくこと。第三に、特徴的な語り・典型的な発話・民間伝承・呪文を集めて「碑文集成（corpus inscriptionum）」として残すことです。

3つの経路が向かう最終目標は「原住民の視点（the native’s point of view）、彼の生への関わりをつかみ、彼の世界像を捉えること」とされます。この一節は、参与観察が目指す「当事者の視点で理解する」という姿勢を表しています（引用はいずれも原著からの引用者訳）。

実務に引き写すと、この3分割はそのまま記録の設計図になります。人数・役職・頻度といった数えられる骨格をまず押さえ、聞いても出てこない日常のふるまいを観察で埋め、当事者の発話は要約せず原文のまま別に残す。序章の別の節では「先入見（preconceived ideas）はいかなる科学的研究にとっても有害だが、予示された問題（foreshadowed problems）は科学的思考者の主要な資産である」とも書いています。問いを持たずに現場へ行くのが正しいのではなく、問いを多く持ち込み、事実と合わなければ捨てる、というのが原典の立場です。

## 参加の深さの類型：ゴールドの4類型とスプラッドリーの5段階

### ゴールドの4類型：調査者の役割と調査目的の開示

方法論の教科書で標準的に使われるのは、Gold, Raymond L. “Roles in Sociological Field Observations”, Social Forces 36(3), 1958, pp.217-223（[DOI: 10.2307/2573808](https://doi.org/10.2307/2573808)）の4類型です。論文の書き出しは「ビューフォード・ジャンカーが、フィールドワークを行う社会学者にとって理論上ありうる4つの役割を示した」で、ゴールドはジャンカーの研究チームの一員として概念化に加わり、その思考を拡張したと書いています。4類型の初出はゴールド本人ではありません。

| 類型         | 原語                      | 相手の認識   | ゴールドの挙げる用途       |
| ---------- | ----------------------- | ------- | ---------------- |
| 完全な参加者     | complete participant    | 知られない   | 工場・タクシー運転手・宗教セクト |
| 観察者としての参加者 | participant-as-observer | 双方が認識   | コミュニティ研究         |
| 参加者としての観察者 | observer-as-participant | 面接として明示 | 1回限りの面接          |
| 完全な観察者     | complete observer       | 知られない   | 立ち聞き・下見          |

完全な参加者は「真の身元と目的が、観察される人々に知られていない」役割で、ゴールドは工場で働く調査者、大都市のタクシー運転手を調べるために自らタクシーを運転した調査者、入信志望者を演じて宗教セクトに入る調査者を例に挙げます。観察者としての参加者は双方が調査関係だと認識している役割で、最も多い用途はコミュニティ研究とされます。参加者としての観察者は接触が短いぶん、対象への過剰同一化（going native）の危険は前の2つより低い一方、相手を誤解しやすい役割です。完全な観察者については「4つのうち、これだけが主たる役割になることはほとんどない」と限定しており、単独の選択肢というより、ほかの役割の準備として使うものです。

### スプラッドリーの5段階と、調査中の類型の移行

もう一つよく引かれるのが、James P. Spradley『Participant Observation』（Holt, Rinehart and Winston, 1980年）の5段階です。こちらは、人々や活動への関与の度合いを軸に並べた分類です。

| 段階                    | 関与のしかた        | スプラッドリーの例       |
| --------------------- | ------------- | --------------- |
| 非参加（nonparticipation） | 関与なし          | テレビ番組の分析        |
| 受動的参加（passive）        | その場にいるが交流しない  | 法廷の傍聴席          |
| 中程度の参加（moderate）      | 内と外の均衡をとる     | ピンボールの見物と実際のプレー |
| 能動的参加（active）         | 人々と同じ行動を習得する  | イヌイットのアザラシ猟     |
| 完全な参加（complete）       | もともと当事者として調べる | 日常的に利用するバスの乗客   |

注意したいのは、同じ complete でも意味が違うことです。ゴールドの complete participant は身分を伏せた参加者を指し、スプラッドリーの complete participation は、すでにその場の普通の参加者である人が調べる場合を指します。レポートで類型を書くときは、どちらの枠組みかを明記してください。

実務で大事なのは、類型が1つの調査の中で移っていく点です。スプラッドリー自身、シアトルの刑事裁判所で傍聴人として観察を始めたときは誰にも身元を知られていなかったが、のちに裁判官に面接し、書記と話し、出廷する人々と親しい関係を築いたと書いています。スプラッドリーは、公共の場での参与観察はこうした距離のある立場から始まることが多いとしています。逆向きの例もあり、16年間バレエを習った経験のある研究者が、6つのスタジオで許可を得て、授業には加わらず脇で観察とメモに徹した調査も紹介されています。設計時には「最初の類型」と「どこまで関与を変えるか」を分けて決めておくと、途中で同意の取り直しが必要になる場面を予測できます。

## 参与観察のやり方：準備から記録までの手順

### 調査設計：問い・フィールド・期間・参加の深さ

設計段階で決めるのは、問い・フィールド・期間・参加の深さ・記録手段の5つです。問いは前述の「予示された問題」として持ち込み、現場の事実と合わなければ書き換えます。フィールドは、その現場が問いに答えうる出来事を実際に含んでいるかを、下見や既存資料で確かめてから決めます。

期間の目安は対象の周期です。学校なら学期、農村なら農事暦、企業なら決算期や繁忙期の一巡を含めないと、季節の変動を通年の姿と取り違えます。同意の取り方・記録の保管方法・公表時の匿名化の方針は、着手前に文書で固めておきます。

### 現場への入り方：立場の説明・インフォーマント・ラポール

初期に必要なのは、自分が何者で何を調べに来たのかを、責任者だけでなく現場の人々に伝わる言葉で説明することです。何をどこに書き、名前をどう扱うかまで平易に言い直し、質問を受ける時間を取ります。

次に、現場の事情に通じたインフォーマント（情報提供者）を見つけます。決まった探し方はなく、知り合いの紹介をたどって有力な人に行き着くことが多くなります。古典的な例が、ウィリアム・フット・ホワイトの調査です。ホワイトは1930年代後半、ハーバード大学のフェローとしてボストンのイタリア系移民街に住み込み、作中で「ドック」と呼ばれる街角集団のリーダーの仲介で集団に受け入れられました。一人の案内役が入口を開く一方で、その人の立場から見た世界に記述が偏る危険もあるため、インフォーマントは複数持つのが原則です。

ラポール（信頼関係）は、役に立とうとすることより、約束を守り続けることで積み上がります。記録を見せると言ったら見せる、書かないと言った話は書かない。関係が深まりすぎると going native が起き、現場で当たり前になった事柄が記述から抜け落ちるので、定期的に現場を離れて記録を読み返します。関係づくりの理論は[ラポールとは？意味と語源（「架け橋」は誤り）・ラポール形成の3要素と看護・営業での使い方](/column/details/6942/)で扱っています。

### 観察の焦点化：記述的・焦点的・選択的観察の手順

スプラッドリーは、観察を3段階で絞っていく手順を示しています。最初は場の全体像をつかむ記述的観察（descriptive observation）、初期の記録を分析したあとは対象を絞った焦点的観察（focused observation）、さらに分析と観察を重ねて選択的観察（selective observation）へ進みます。焦点を絞ったあとも、記述的観察は調査の終わりまで続けるとしています。

記述的観察の段階で何を見ればよいか迷ったら、スプラッドリーが挙げる社会状況の9つの次元が使えます。空間（space）、行為者（actor）、活動（activity）、モノ（object）、行為（act）、出来事（event）、時間（time）、目標（goal）、感情（feeling）です。ノートの見出しにこの9語を並べておくと、空間や時間の記述が抜けているといった偏りに気づけます。

### フィールドノートの書き方：4種類の記録と3つの原則

フィールドノートは参与観察の成果物そのものです。スプラッドリーは、ノートを次の4種類に分けて持つことを勧めています。

| 記録の種類                              | 書くタイミング  | 中身              |
| ---------------------------------- | -------- | --------------- |
| 簡略記録（condensed account）            | 現場か直後    | 語句・単語・断片的な文     |
| 拡張記録（expanded account）             | 各回の終了後すぐ | 簡略記録を手がかりに詳細を補う |
| フィールドワーク日誌（journal）                | 日付ごと     | 経験・迷い・失敗・感情     |
| 分析と解釈（analysis and interpretation） | 随時       | 一般化・解釈・思いつき     |

現場で全部を書くことはできないため、まず簡略記録を取り、その場でメモが取れないなら近くの場所に移ってすぐ書きます。Emerson, Fretz & Shaw『Writing Ethnographic Fieldnotes』（第2版、University of Chicago Press、2011年）も、その場の走り書き（jottings）を「キーワードや語句で捉えた出来事と印象の短い記録」と定義し、その日のうちに詳細を思い出す手がかりとして位置づけています。

拡張記録を書くときの原則として、スプラッドリーは3つを挙げます。誰の言葉かを区別して書く（language identification principle）、発話はそのまま書く（verbatim principle）、抽象語でまとめず具体的に書く（concrete principle）です。「店員は不機嫌だった」と書くのでなく、何と言い、どんな動作をしたかを書く。解釈は日誌か分析の欄へ回します。レポートや論文にまとめる段階では、拡張記録を証拠として引き、分析と解釈の欄で育てた考えを論にします。日本語の手引きとしては、佐藤郁哉『ワードマップ フィールドワーク 増訂版 書を持って街へ出よう』（新曜社、2006年）が広く使われています。

## 参与観察の具体例

### 文化人類学とシカゴ学派の古典

人類学側の代表例は、マリノフスキーによるトロブリアンド諸島の調査です。島々のあいだで貝の首飾りと腕輪を交換し合う「クラ」を、船造りや遠征準備、船団の到着や交換の観察と、人々への聞き取りを通じて記録しました。

社会学側の代表例が、前述のホワイト『Street Corner Society』（1943年）です。街角の若者集団の序列や、地域の政治・賭博組織との関係を内側から描きました。邦訳は『ストリート・コーナー・ソサエティ』（奥田道大・有里典三訳、有斐閣、2000年）で、巻末のアペンディクスAに調査の経緯と方法が記されており、参与観察の教材として広く読まれています。

### 国内の例：佐藤郁哉『暴走族のエスノグラフィー』

日本語で読める代表例が、佐藤郁哉『暴走族のエスノグラフィー：モードの叛乱と文化の呪縛』（新曜社、1984年10月、[国立国会図書館サーチの書誌](https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000039-I12015097)）です。佐藤氏は[経営行動科学学会のシンポジウム記録](https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaas/24/3/24%5F211/%5Fpdf)で、シカゴ大学への留学期間中に「京都にあった暴走族集団・右京連合への参与観察をしました。これが，1983 年から 84 年にかけてですね」と振り返り、京都にアパートを借りて調査したと述べています。外部からは閉ざされた集団の内側を描くという、参与観察が最も力を発揮する用途の実例です。

### ビジネス調査での応用

企業の調査では、製品開発やサービス改善の文脈で使われます。設計例としては、調査者が店舗スタッフとして接客に加わり、そのやり取りを記録する方法があります。家庭訪問でも、一連の家事を見学するだけか、作業に加わるかによって参加の度合いが異なります。狙いは、インタビューでは語られない手順の省略や道具の転用を拾うことです。利用者が不便と意識していない手順は、不満を直接尋ねるだけでは把握しにくいため、実際の行動の観察も組み合わせます。

企業調査で身分を伏せると、結果を社内に還元する段になって説明が立たなくなります。実務では調査であることを明示した「観察者としての参加者」に寄せるのが扱いやすい選択です。定性的な手法全体の位置づけは[定性調査とは？手法の種類・進め方・分析方法をデータで解説](/column/details/6206/)で、面接手法との使い分けは[デプスインタビューとは？やり方6ステップと質問項目の作り方、費用・人数の目安](/column/details/6223/)で整理しています。

## 非参与観察・フィールドワーク・エスノグラフィーとの違い

混同されやすい4つの語を、指すものと成果物の軸で並べます。

| 語        | 指すもの     | 調査者の立ち位置 | 成果物      |
| -------- | -------- | -------- | -------- |
| 参与観察     | データ収集の技法 | 集団に加わる   | フィールドノート |
| 非参与観察    | データ収集の技法 | 第三者として見る | 観察記録     |
| フィールドワーク | 現地調査の総称  | 現地に赴く    | 技法により異なる |
| エスノグラフィー | 方法と記述の総称 | 技法により異なる | 民族誌（記述）  |

参与観察と非参与観察の違いは、加わるか外から見るかです。甲南大学の[社会調査工房オンライン](http://kccn.konan-u.ac.jp/sociology/research/03/1%5F1.html)は、参与観察を「調査者が、その対象の社会や集団に成員として参加しながら観察」する方法、非参与観察を「調査者が、第三者として対象をありのままに観察」する方法と説明し、「参与観察法が踊る阿呆なら、非参与観察法は見る阿呆」という言い回し（大谷ほか 1999: 281）を紹介しています。観察法全体の分類は[観察法とは｜直接・間接・自然・実験・参与・非参与の種類と違いを解説](/column/details/5711/)にまとめています。

フィールドワークは現地に出向いて行う調査の総称で、参与観察はその一技法です。フィールドワークには聞き取りや資料収集、計測も含まれます。エスノグラフィーは、参与観察を中心とする調査の進め方と、その結果として書かれた記述の両方を指します。参与観察はデータ収集の一技法で、エスノグラフィーはその技法などを用いる調査の進め方と、成果としての記述を指します。ビジネス文脈での用法は[エスノグラフィーとは？意味・語源とマーケティングでの使い方、企業事例](/column/details/10106/)、現地調査の段取りは[エスノグラフィのフィールドワーク実践｜民族誌との違いと調査の進め方](/column/details/5583/)で扱っています。

## 精神医学でいう「関与しながらの観察」

participant observation という語には、社会調査とは別系統の使われ方があります。アメリカの精神科医ハリー・スタック・サリヴァンが精神科面接の原理として用いた「関与しながらの観察」で、邦訳は『精神医学的面接』（中井久夫ほか訳、みすず書房、1986年）です。「関与的観察」「関与観察」とも訳されます。

ここで焦点となるのは、精神科面接の当事者としての面接者自身と、患者との相互作用です。面接者は中立な計測装置ではなく、その場に関与することで相手の反応を生み出している当事者だ、という前提に立ちます。観察者の影響を記録するという考え方自体は社会調査にもあり、スプラッドリーも調査者自身が「主要な調査道具」になるとして、内省を日誌に残すよう求めています。違いは適用の場面で、社会調査の参与観察が集団の慣行や意味づけの記述を目指すのに対し、サリヴァンの「関与しながらの観察」は精神科面接で患者を理解するための原理です。

## 参与観察の長所・短所と倫理上の制約

### 参与観察の長所と短所：文脈理解と一般化の限界

長所は、外部からは見えない考え方や感情の動き、言葉にされない慣行を、当事者の文脈ごと捉えられることです。外部に閉ざされた集団にも入れます。百科事典マイペディアも長所として「外部から観察できない事象や人々の考え方、感情の動きなどを理解できること」を挙げています。

短所ははっきりしています。一つの現場を深く見ても、それが全体の何割かは分からないため、代表性を要する問いには届きません。別の調査者が入れば同じ記述にはならず、記述の質が調査者個人の観察力と記述力に依存します。長期の関与が要るため、費用と時間の負担も大きくなります。マイペディアは短所として「調査結果の客観性を得にくいことや、被調査者集団の生活に密着するあまり、観察が一面的になりやすい」点を挙げ、「非参与的な方法と併用することが望ましいとされる」と結んでいます。

したがって「利用者の何％が不満か」を知りたい調査に参与観察を当てるのは誤りで、そこはアンケートなどの量的手法の領分です。逆に、量的調査の設問を作る前段で「そもそも何を聞くべきか」を掘り当てる用途では効率が高くなります。現場への関与を通じて課題解決そのものを目指すなら、[アクションリサーチとは？意味・進め方の4ステップと事例をわかりやすく解説](/column/details/5399/)で扱う枠組みが近くなります。

### 学会の倫理規定：身分を明かさない調査の扱い

日本の主要学会は、身分を伏せた参与観察に異なる強さで制約をかけています。[日本文化人類学会倫理綱領](https://www.jasca.org/onjasca/ethics.html)（2008年6月1日施行、全12条）は第4条で「調査地・調査対象の人々に対して当該調査・研究の目的、方法およびその成果公表などの一切に関する説明責任を負う」と定め、第5条で危害や不利益が生じないよう「万全の体制を整えて」調査に臨むことを求めています。説明の対象が目的だけでなく方法と成果公表に及ぶ点が要点です。

[日本社会学会の倫理綱領にもとづく研究指針](https://jss-sociology.org/about/researchpolicy/)（2025年10月一部改訂）は、さらに踏み込んで「事例調査や参与観察における調査者の立場および調査目的の開示の仕方の工夫」という項を設けています。研究者としてのアイデンティティをいったん措いて対象の世界にとけこむ手法では、事前の説明が自然な関係づくりを妨げる懸念が生じうると認めたうえで、事前に同意を得ることが困難な手法を「とらざるをえない場合には、調査結果の公表前に、調査対象者に対して調査を行っていたことを謝罪し、研究目的について丁寧に説明したうえで、公表に関する同意を得ることが原則」とし、それも困難なら「匿名性を高める等の工夫を試みましょう」と書いています。

設計への落とし込みは次のとおりです。既定は事前の説明と同意で、身分を伏せる手法は取らざるをえない場合の例外として扱います。その場合は公表前の謝罪・説明・公表同意の取得を原則として計画し、事後の同意も困難なときは匿名性を高めるなどの対応を検討します。参加の類型としては、調査であることを伝えた「観察者としての参加者」を既定値に置くべきです。同指針は倫理審査を必須とはしていませんが、「調査開始に先立って、第三者的な視点から研究計画の妥当性を評価してもらうこと」は重要だとしており、身分を伏せる設計ほどこの事前評価を省くべきではありません。

## よくある質問

### 参与観察の読み方は何ですか？

「さんよかんさつ」と読みます。デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典・百科事典マイペディアのいずれも見出しの読みは「さんよかんさつ」で、「さんようかんさつ」は誤読です。

### 参与観察を英語で何といいますか？

participant observation です。調査を行う人は participant observer と呼びます。ゴールドの4類型は complete participant、participant-as-observer、observer-as-participant、complete observer という原語で示されています。

### 「参与観察法」「参加観察」「参与調査」も同じ意味ですか？

同じ方法を指す表記ゆれで、英語はいずれも participant observation です。文献や事例を探すときは、複数の表記で検索すると取りこぼしを防げます。

### 参与観察のレポートやフィールドノートはどう書きますか？

現場では語句だけの簡略記録を取り、その日のうちに詳しい拡張記録へ起こし、感情や迷いは日誌に、解釈は分析の欄に分けて書きます。レポートでは拡張記録の具体的な記述を証拠として引きながら論を組み立てます。

### 参与観察とフィールドワークの違いは何ですか？

フィールドワークは現地に出向いて行う調査の総称で、参与観察はその中の一技法です。フィールドワークには聞き取り調査や資料収集、計測も含まれるため、「参与観察を用いたフィールドワーク」という言い方は成立しますが、その逆は成立しません。

## 関連記事

- [観察法とは｜直接・間接・自然・実験・参与・非参与の種類と違いを解説](/column/details/5711/)
- [エスノグラフィーとは？意味・語源とマーケティングでの使い方、企業事例](/column/details/10106/)
- [エスノグラフィのフィールドワーク実践｜民族誌との違いと調査の進め方](/column/details/5583/)
- [定性調査とは？手法の種類・進め方・分析方法をデータで解説](/column/details/6206/)
- [デプスインタビューとは？やり方6ステップと質問項目の作り方、費用・人数の目安](/column/details/6223/)

---

出典: [参与観察とは？読み方・意味と具体例、やり方をわかりやすく解説](<https://www.issoh.co.jp/column/details/5980/>)（株式会社一創）
