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title: "AI事業者ガイドライン（第1.2版）とは？10の共通指針と3主体の責務・AI推進法との関係"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/2589/"
published: 2024-06-17
updated: 2026-08-13
categories: ["AI"]
publisher: "株式会社一創"
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# AI事業者ガイドライン（第1.2版）とは？10の共通指針と3主体の責務・AI推進法との関係

AI事業者ガイドラインは、総務省と経済産業省がAIの開発・提供・利用を担う事業者向けに示す統一的な枠組みで、2026年3月31日に第1.2版が公表されました。検索で出てくる解説の多くは第1.0版や第1.01版のまま止まっており、AIエージェントやフィジカルAIの追記、AI推進法の全面施行といった直近の変化が反映されていません。ここでは版の系譜、共通の指針10項目、AI開発者・AI提供者・AI利用者の区分、AI推進法および内閣府のAI指針との関係を、公表資料と条文にあたって整理します。

## まとめ：最新版は第1.2版、罰則は無くても既存法令はそのまま効く

- 最新版は第1.2版（2026年3月31日公表）です。第1.0版は2024年4月19日、第1.01版は2024年11月22日、第1.1版は2025年3月28日の公表で、第1.0版のまま止まっている解説は3世代前にあたります。
- ガイドラインは非拘束的なソフトローとして作られており、罰則はありません。AI推進法（令和7年法律第53号）にも罰則規定は置かれていませんが、個人情報保護法や著作権法はAIの利用にもそのまま適用されます。
- 共通の指針は10項目で、うち8項目が「各主体が取り組む事項」、公正競争確保とイノベーションの2項目が「社会と連携した取組が期待される事項」に分けられています。
- 対象はAI開発者・AI提供者・AI利用者の3区分で、データ提供者と業務外利用者は取り組む主体には含まれません。
- 本編42ページと別添185ページを通読する必要はありません。別添7のチェックリスト9項目で現在地を測り、答えに詰まった項目だけ本編に戻るほうが早く終わります。

以下、公表資料の記載に沿って各項目を確認します。

## AI事業者ガイドラインの位置づけと法的な効力

### ルールベースを避けたゴールベースの枠組み

本ガイドラインの目的は、事業者がAIのリスクを正しく認識し、必要な対策をライフサイクル全体で自主的に実行できるよう後押しすることです。本編は策定の考え方として、法律の整備・施行がAIの技術発展のスピードとの間でタイムラグを生むこと、細かな行為義務を規定するルールベースの規制はイノベーションを阻害しうることを挙げ、「関係者による自主的な取組を促し、非拘束的なソフトローによって目的達成に導くゴールベースの考え方で、ガイドラインを作成することとした」と述べています。

構成は本編と別添に分かれます。本編が「どのような社会を目指すのか（基本理念）」と「どのような取組を行うか（指針）」を示し、別添が「具体的にどのようなアプローチで取り組むか（実践）」を担当します。策定にあたっては、総務省のAI開発ガイドライン案とAI利活用ガイドライン、経済産業省のAI原則実践のためのガバナンス・ガイドライン Ver.1.1という3つの既存ガイドラインが統合され、内閣府の「人間中心のAI社会原則」が土台に置かれました。ガイドラインはアジャイル・ガバナンスの思想を参考にした「リビングドキュメント」と位置づけられ、実際に令和6年度・令和7年度と年度単位で更新されています。

### 罰則が無い理由とAI推進法の条文構成

ガイドラインは法令ではないため、これに従わないこと自体を理由とする制裁はありません。関連する法律として2025年に施行されたのが「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」（令和7年法律第53号、法令上の略称はAI法。AI推進法、AI新法とも呼ばれます）で、本編は同法が2025年6月に公布され、9月に全面施行されたと記載しています。条文を確認すると、構成は第1章総則、第2章基本的施策、第3章人工知能基本計画、第4章人工知能戦略本部の全28条と附則で、罰則を定める章そのものが置かれていません。

時系列も押さえておく必要があります。ガイドライン初版の公表は2024年4月で、AI推進法の公布より1年以上前です。ガイドラインは同法を根拠に作られた下位規範ではなく、法律より先にあった自主的取組の枠組みという関係になります。

ただし、罰則が無いことと責任を問われないことは別です。AIの学習や出力に伴う個人情報の取扱いや著作物の利用は、個人情報保護法や著作権法など既存の法令がそのまま適用されます。ガイドラインが求める記録や説明の準備は、これらの法令に照らして自社の対応を説明できる状態を作る作業でもあります。

## 版の系譜と第1.2版で変わった点

### 第1.0版から第1.2版までの公表日

総務省の掲載ページでは、旧版も含めた各版の公表日が版ごとに明記されています。

| 版      | 公表日         | 主な位置づけ         |
| ------ | ----------- | -------------- |
| 第1.0版  | 2024年4月19日  | 3ガイドラインを統合した初版 |
| 第1.01版 | 2024年11月22日 | 本編・別添の修正版      |
| 第1.1版  | 2025年3月28日  | 令和6年度更新        |
| 第1.2版  | 2026年3月31日  | 令和7年度更新（最新）    |

第1.2版では別添7のチェックリストとワークシートも同日付で更新されています。一方、別添8「主体横断的な仮想事例」は第1.0版のものが「更新なし」として引き続き掲載されており、旧版の資料が全て無効になるわけではありません。あわせて、ガイドラインの内容を検索できるチャットボットが2026年3月26日に、「活用の手引き（案）」が3月31日に公表されました。

### 令和7年度更新の7論点

第1.1版から第1.2版への更新内容は、総務省・経済産業省が2026年3月12日付でまとめた資料に論点と方針の形で整理されています。

- AI技術の動向の反映：AIエージェントとフィジカルAIについて、定義・便益・リスク・留意事項・システム例を追加
- AIによるリスクの記載の見直し：リスクベースアプローチに関する内容の追記と一部リスクの分類見直し
- 主体区分の整理：AI開発者の定義の補足と、一般的なAI活用の流れにおける主体の対応の見直し
- 特定単語の整理：多義的に受け取られていた「学習」「推論」「データ」の定義・表現の見直し
- ユーザビリティの改善：活用の手引きとチャットボットの提供
- AIガバナンスに関する動向の反映：AI法や広島AIプロセスの動向の追記と取組事例の追加
- その他：脚注記載内容やリンクの更新

背景として同資料が挙げるのは、AIエージェントやフィジカルAIの社会浸透によるリスク顕在化事例の増加と、ボリュームが増える中で地方自治体や小規模事業者にも使えるバランスを保つ必要です。旧版で理解が止まっている場合、AIエージェント関連の記述が丸ごと抜け落ちます。

## AI推進法・AI指針・AI事業者ガイドラインの三層構造

### AI推進法第13条が求める指針の整備

AI推進法の施行により、日本のAIルールは三層で見るとわかりやすくなりました。最上位が法律、その下に法律に基づく政府の指針、実務の手引きとしてAI事業者ガイドラインが位置します。

法律側の要となるのが第13条（適正性の確保）で、「国は、人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正な実施を図るため、国際的な規範の趣旨に即した指針の整備その他の必要な施策を講ずるものとする」と定めています。これを受けて、2025年12月19日に人工知能戦略本部が「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針」を決定しました。この指針は自らを「AI法第13条に基づく」ものと明記し、章立ては基本的な考え方、研究開発機関および活用事業者が特に取り組むべき事項、国および地方公共団体が特に取り組むべき事項、国民が特に取り組むべき事項の4部構成です。

指針の脚注は、広島AIプロセス・フレンズグループに60の国・地域が参加し、国際行動規範の報告枠組みに24組織が回答を提出した状況（いずれも2025年12月時点）を示しています。国・地域ごとの規制の違いは[AI規制の各国比較と企業対応](/column/details/13789/)で整理しました。

### 活用事業者の責務として条文が定める範囲

AI推進法は第4条から第8条で、国・地方公共団体・研究開発機関・活用事業者・国民それぞれの責務を定めています。事業者に関係するのは第7条（活用事業者の責務）で、対象は「人工知能関連技術を活用した製品又はサービスの開発又は提供をしようとする者その他の人工知能関連技術を事業活動において活用しようとする者」です。自社で開発していなくても、事業活動でAIを使う時点で活用事業者に含まれます。

条文が求めるのは、基本理念にのっとって自ら積極的にAIを活用し事業活動の効率化・高度化と新産業の創出に努めること、そして国と地方公共団体が実施する施策に協力することの2点です。前者は努力義務、後者は協力義務であり、具体的な行為義務や報告義務は書かれていません。その具体をAI指針とAI事業者ガイドラインが担う構造です。

## 基本理念3つと共通の指針10項目

### 人間中心のAI社会原則が掲げる3つの価値

AI事業者ガイドラインの基本理念は、2019年3月29日に統合イノベーション戦略推進会議が決定した「人間中心のAI社会原則」から引き継がれています。原典は「以下の3つの価値を理念として尊重し、その実現を追求する社会を構築していくべき」として、人間の尊厳が尊重される社会（Dignity）、多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会（Diversity & Inclusion）、持続性ある社会（Sustainability）の3つを挙げました。3つ目は第1.2版の概要資料では「持続可能な社会」と表記されており、原典と言い回しが異なります。

### 各主体が取り組む8項目と社会と連携する2項目

基本理念を実現するための原則が「共通の指針」で、第1.2版でも10項目です。ただし10項目が横並びなのではなく、性質の異なる2群に分かれています。

| 分類         | 指針          | 要求の中心               |
| ---------- | ----------- | ------------------- |
| 各主体が取り組む事項 | 1）人間中心      | 偽情報への対策、社会的弱者への配慮   |
| 各主体が取り組む事項 | 2）安全性       | リスク分析、目的外利用による危害の回避 |
| 各主体が取り組む事項 | 3）公平性       | 不当な偏見の排除、人間の判断の介在   |
| 各主体が取り組む事項 | 4）プライバシー保護  | 関連法令の遵守、方針の策定・公表    |
| 各主体が取り組む事項 | 5）セキュリティ確保  | 機密性・完全性・可用性の維持      |
| 各主体が取り組む事項 | 6）透明性       | 検証可能性の確保、情報提供       |
| 各主体が取り組む事項 | 7）アカウンタビリティ | トレーサビリティ確保、文書の保管    |
| 各主体が取り組む事項 | 8）教育・リテラシー  | 関係者のAIリテラシー確保       |
| 社会と連携した取組  | 9）公正競争確保    | 公正な競争環境の維持          |
| 社会と連携した取組  | 10）イノベーション  | 相互運用性、標準仕様への準拠      |

この分け方は実務上の優先順位に直結します。1）から8）は自社の取組として求められるのに対し、9）と10）は社会と連携して「期待される」水準です。社内規程を作る際に10項目を同じ粒度で条文化すると、公正競争確保やイノベーションの記述だけが具体性を欠いて浮きます。

### 説明を求められたときに効くアカウンタビリティの中身

10項目の中でも、社外から問われたときに準備の有無がそのまま出るのが7）アカウンタビリティです。本編が各主体に求めるのは、データの出所とAIの開発・提供・利用中に行われた意思決定を技術的に可能かつ合理的な範囲で追跡・遡求できる状態にすること、「共通の指針」の対応状況を定期的に情報提供すること、AIガバナンスやプライバシーに関するポリシーを策定して公表すること、関係する情報を文書化して一定期間保管し必要なときに参照できる状態にしておくことです。

本編はAI開発者について、予期せぬ事故が発生した際にバリューチェーンに連なる者が説明を求められる立場に立ちうると述べ、どのような関与を行ったかを合理的に説明できるよう記録を残すよう促しました。アカウンタビリティは事故が起きてから作れるものではなく、記録の設計が実質になります。

### AI社会原則7原則との対応

「人間中心のAI社会原則」側のAI社会原則は7つで、（1）人間中心の原則、（2）教育・リテラシーの原則、（3）プライバシー確保の原則、（4）セキュリティ確保の原則、（5）公正競争確保の原則、（6）公平性、説明責任及び透明性の原則、（7）イノベーションの原則です。この7原則は国や自治体を含む社会全体で実現されるべき枠組みに関する原則で、事業者が個々の開発・提供・利用の場面で使う粒度ではありません。

10項目と7原則の差は、7原則の（6）が公平性・説明責任・透明性を1本にまとめているのに対し、共通の指針では公平性・透明性・アカウンタビリティが独立した3項目に分解されている点にあります。「AI社会原則は7つなのにガイドラインは10項目」という食い違いは、対象範囲と粒度の違いによるものです。事業者が参照すべきは共通の指針10項目のほうです。

## AI開発者・AI提供者・AI利用者の区分と取り組む事項

### 3区分の定義と主体に含まれない立場

ガイドラインはAIの事業活動を担う主体を3つに大別しています。定義は概要資料に次のとおり示されています。

- **AI開発者**：AIシステムを開発する事業者（AIを研究開発する事業者を含む）
- **AI提供者**：AIシステムをアプリケーション、製品、既存のシステム、ビジネスプロセス等に組み込んだサービスとして、AI利用者、場合によっては業務外利用者に提供する事業者
- **AI利用者**：事業活動において、AIシステム又はAIサービスを利用する事業者

「データ提供者」と「業務外利用者」は取り組む主体としては対象外です。ただし業務外利用者への必要な対応はガイドライン内に記載されており、一般の消費者が視野の外に置かれているわけではありません。注意すべきは区分が固定ではない点です。自社で生成AIを業務に使うだけならAI利用者ですが、そのAIを組み込んだ機能を顧客向けサービスとして出した時点でAI提供者に移り、求められる事項が増えます。「うちは使う側だから軽い」という整理は、社外提供を始めた瞬間に成立しなくなります。

### 開発者・提供者・利用者で変わる記録と説明の範囲

AI開発者に求められるのは、モデルを直接設計・変更できる立場を前提とした事前対応です。データ前処理時のプライバシー・バイ・デザインとデータ品質の管理、開発時のセキュリティ・バイ・デザイン（D-5）i.）、事後検証のための作業記録の保存（D-6）i.）、開発過程やデータ収集・ラベリング、使用アルゴリズムの文書化（D-7）ii.）が並びます。

AI提供者は、開発者が設定した範囲内でAIを稼働させることが軸です。想定利用環境と実際の利用環境に違いがないかの検討、入出力と判断根拠の定期的な評価によるバイアスのモニタリング（P-3）i.）、システムアーキテクチャとデータ処理プロセスの文書化（P-6）i.）、サービス規約とプライバシーポリシーの明示（P-7）ii.）が求められます。

AI利用者は、提供者が想定した範囲内での利用と、出力の精度とリスクを理解したうえでの判断が中心になります。個人情報や機密情報を不適切に入力しないこと（U-4）i.）、提供された文書を保管し規約を遵守すること（U-7）ii.）、出力を特定の個人や集団の評価に使う場合は人間による合理的な判断のもとで説明責任を果たすこと（U-7）i.）です。従業員が会社の把握しないままAIサービスを使う状態は、この前提を崩します。実態と対策は[シャドーAIによる情報漏洩リスクと対策](/column/details/13379/)で詳しく扱っています。

## AIガバナンスの構築とアジャイル・ガバナンスのサイクル

共通の指針と主体別の事項を実際に回すための仕組みが、本編第2部Eの「AIガバナンスの構築」です。本編は、AIを取り巻く社会が複雑で変化が速くリスクの統制が困難であることから、事前にルールや手続を固定するのではなく、「環境・リスク分析」「ゴール設定」「システムデザイン」「運用」「評価」というサイクルをマルチステークホルダーで継続的かつ高速に回転させる「アジャイル・ガバナンス」の実践が重要だとしています。

出発点は環境・リスク分析です。ライフサイクル全体の便益とリスク、社会的受容、外部環境の変化、自社のAI習熟度を踏まえて分析し、開発・提供・利用するか否かを判断します。実施する場合は、AIガバナンスに関するポリシーの策定を通じて「AIガバナンス・ゴール」を設定します。このゴールは各主体の存在意義や理念・ビジョンといった経営上のゴールと結びつけて検討するものとされており、現場の運用ルールから積み上げる性質のものではありません。本編がAIガバナンスの構築を単なるコストではなく先行投資と捉えるよう求め、経営層のリーダーシップを前提に置いているのはこのためです。統制の枠組み全体の組み立て方は[AIガバナンスの枠組みと最新ガイドライン対応](/column/details/13377/)で個別に扱っています。

## 別添7のチェックリストから着手する進め方

### 全主体向けチェックリスト9項目

本編42ページと別添185ページを合わせると227ページあり、最初から通読する進め方は続きません。着手点として実用的なのは別添7のチェックリストで、第1.2版では2026年3月31日付で更新されています。全主体向けのチェックリストは「第2部C.共通の指針」を要約したもので、次の9項目です。

- 人間中心の考え方を基に、憲法が保障する又は国際的に認められた人権を侵すことがないようにしているか
- AIに関わる全ての者の生命・身体・財産、精神及び環境に危害を及ぼすことがないよう安全性を確保しているか
- 潜在的なバイアスをなくすよう留意し、それでも回避できないバイアスがあることを認識しつつ、回避できないバイアスが人権及び多様な文化を尊重する公平性の観点から許容可能か評価しているか
- プライバシーを尊重・保護し、関係法令を遵守しているか
- 不正操作によってAIの振る舞いに意図せぬ変更又は停止が生じないよう、セキュリティを確保しているか
- 透明性を確保するために、AIやAIシステム・サービスの情報をステークホルダーに合理的で技術的に可能な範囲で提供しているか
- データの出所やAIの意思決定等のトレーサビリティに関する情報やリスクへの対応状況等について、関連するステークホルダーに対して合理的な範囲でアカウンタビリティを果たしているか
- AIガバナンスやプライバシーに関するポリシー等を策定しているか
- 上記の実現のため、各事業者の状況に応じた具体的なアプローチは検討しているか

9項目のうち答えに詰まったものだけ本編の該当箇所に戻れば、読む範囲は大きく絞れます。逆に、チェックリストを埋めること自体を目的にすると9項目目の「具体的なアプローチ」が空欄のまま残ります。同時に公開されているワークシートは、この9項目目を詰めるための様式です。セキュリティ項目の技術的な中身は[AI固有のリスクと必要な対策・体制](/column/details/15306/)で補えます。

### 全AI関係者向けの広島プロセス12項目と適用の強さ

別添7にはもう1本、本編第2部Dの「全てのAI関係者向けの広島プロセス国際指針」に対応するチェックリストがあり、こちらは12項目です。名称に「高度なAIシステム」を含む項目が並ぶため開発大手向けと誤読されがちですが、本編は「高度なAIシステムを開発する組織にのみ適用可能な要素もあることを認識しつつ」と断ったうえで、全てのAI関係者に対し適用されるべきものと位置づけています。

12項目は、リスクの特定・評価・軽減、導入後の脆弱性と悪用インシデントの特定、能力・限界・使用領域の公表、開発組織間での情報共有とインシデント報告、リスクベースのAIガバナンス方針の策定と開示、セキュリティ管理への投資、電子透かし等のコンテンツ認証と来歴のメカニズム、軽減策への研究投資、気候危機や世界保健などの課題への貢献、国際的な技術規格の開発推進、データインプット対策による個人データと知的財産の保護、そして高度なAIシステムの信頼でき責任ある利用の促進と貢献です。

適用の強さには差があります。資料は①から⑪について「適時適切に、適切な範囲で、適用されるべきである」とする一方、⑫については「従うべきである」と区別しました。その⑫は、偽情報の拡散といった課題を含めて自身と他者のデジタル・リテラシーや訓練、認識を向上させる機会を求めるべきという内容で、自社で基盤モデルを開発していなくても実行できる範囲です。

## 他の政府ガイドラインと海外規制の使い分け

### 契約・著作権・調達で変わる参照先

AI関連の政府文書はAI事業者ガイドラインだけではありません。内閣府はAI指針のページで各府省庁のガイドライン等の一覧を所管・策定時期つきで公開しています。分野横断の基本を押さえるのがAI事業者ガイドラインで、そこから自社の論点に応じて個別文書へ降りる構造です。契約実務であれば経済産業省の「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」（2025年2月）と「AI・データの利用に関する契約ガイドライン」、著作権の判断であれば文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」（2024年3月）、行政向けの調達であればデジタル庁の「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」（2025年5月）が対応します。技術的なセキュリティ対策には、総務省が2026年3月に示した「AIのセキュリティ確保のための技術的対策に係るガイドライン」があります。著作権については別添の脚注が、学習・開発段階は著作権法30条の4により享受を目的としない場合に許諾なく利用できる一方、生成・利用段階は通常の著作権侵害と同様に依拠性・類似性で判断されると整理しています。社内ルールの作り込みは[生成AIのリスクとガバナンス対策](/tech/details/12777/)にまとめています。

### EU AI Actなど海外規制との関係

共通の指針は、EUの「信頼性を備えたAIのための倫理ガイドライン」（信頼できるAIのための倫理ガイドラインとも訳されます）、OECDの人工知能に関する理事会勧告（OECD AI原則）、UNESCOの人工知能の倫理に関する勧告、米国NISTのAI RMF 1.0、米国ホワイトハウスのAI権利章典の青写真、G7の広島AIプロセス包括的政策枠組みという海外6文書に加え、国内の「人間中心のAI社会原則」「AI開発ガイドライン」「AI利活用ガイドライン」「AI原則実践のためのガバナンス・ガイドライン」から共通要素を抽出して整理されたものです。国際的な原則と大枠がそろっているのはこのためで、参照先は別添9「海外ガイドライン等の参照先」にまとめられています。

ただし性質は異なります。日本のガイドラインが自主的取組の枠組みであるのに対し、EU AI Actは違反に制裁金が科される規制です。EU域内にサービスを提供する場合、AI事業者ガイドラインへの対応だけでは足りません。リスク分類と域外適用の考え方は[EU AI Actのリスク分類と日本企業の対応](/column/details/13785/)で確認できます。

## よくある質問

### AI事業者ガイドラインに違反すると罰則はありますか？

ガイドラインは非拘束的なソフトローとして作られており、これに従わないことを理由とする罰則はありません。関連するAI推進法（令和7年法律第53号）にも罰則を定める章は置かれていません。ただし個人情報保護法や著作権法など既存の法令はAIの利用にもそのまま適用されるため、法令違反があればそれぞれの制裁の対象になります。

### 最新版はどれですか。第1.0版の資料はもう使えませんか？

最新版は2026年3月31日公表の第1.2版です。ただし別添8「主体横断的な仮想事例」は第1.2版でも第1.0版のものが「更新なし」として掲載されており、旧版の資料が全て差し替えられたわけではありません。本編・別添・チェックリスト・ワークシート・別添9は第1.2版を参照してください。

### AI社会原則の7つの原則とは何ですか？

「人間中心のAI社会原則」（2019年3月29日決定）が定める（1）人間中心、（2）教育・リテラシー、（3）プライバシー確保、（4）セキュリティ確保、（5）公正競争確保、（6）公平性、説明責任及び透明性、（7）イノベーションの7原則です。社会全体で実現されるべき枠組みに関する原則であり、事業者が実務で参照するのはこれを踏まえた共通の指針10項目のほうです。

### 自社はAI開発者・AI提供者・AI利用者のどれに当たりますか？

AIシステムを自社で開発していればAI開発者、開発したかどうかにかかわらずAIを組み込んだサービスを他者に提供していればAI提供者、事業活動でAIシステムやAIサービスを使っていればAI利用者です。複数に該当することもあり、その場合は該当する全ての区分の事項が対象になります。

### AI推進法が定める活用事業者の責務とは何ですか？

第7条が定めるのは、基本理念にのっとって自らAIを積極的に活用し、事業活動の効率化・高度化と新産業の創出に努めること、および国と地方公共団体が実施する施策に協力することの2点です。個別の報告義務や許認可は規定されておらず、実務上の具体は内閣府のAI指針とAI事業者ガイドラインが担っています。

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出典: [AI事業者ガイドライン（第1.2版）とは？10の共通指針と3主体の責務・AI推進法との関係](<https://www.issoh.co.jp/column/details/2589/>)（株式会社一創）
