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title: "貸倒引当金とは：計算方法と仕訳、法定繰入率と損金算入の要件、2026年改正の予想信用損失モデル"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/19203/"
published: 2026-11-02
updated: 2026-11-02
categories: ["会計"]
publisher: "株式会社一創"
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# 貸倒引当金とは：計算方法と仕訳、法定繰入率と損金算入の要件、2026年改正の予想信用損失モデル

期末の債権が3,500万円ある卸売業の中小法人なら、税務上は35万円まで貸倒引当金を損金にできます。貸倒引当金とは、売掛金や貸付金のうち将来回収できなくなる見込み額を決算で見積もり、債権から差し引いて表示する勘定科目です。この記事では、3つの債権区分と計算方法、差額補充法と洗替法の仕訳、取引先が倒産したときの処理、法定繰入率を同じ設例の数字で解説し、2026年10月公表の改正会計基準の影響と、年齢表から引当金を計算する仕組みも扱います。

## まとめ：貸倒引当金は債権を区分して見積もり、税務の限度額と改正基準を分けて管理する

貸倒引当金の額は、債権を「一般債権」「貸倒懸念債権」「破産更生債権等」の3つに分けて見積もります。一般債権は過去3年の貸倒実績率を掛け、倒産の申立てなどがあった取引先の債権は、担保や保証で回収できる額を引いた残りから個別に見積もります。

税務で繰入額を損金にできるのは、資本金1億円以下の普通法人などに限られます。中小法人は実績率に代えて業種別の法定繰入率を使え、卸売業・小売業なら債権の1,000分の10です。資本金1億円を超える一般の事業会社は、会計で計上しても全額を申告書で加算します。

2026年10月16日公表の改正金融商品会計基準は、2030年4月1日以後に始まる事業年度から適用され、売掛金は支払期日を過ぎた日数ごとの引当率で見積もれるようになります。

## 貸倒引当金とは：回収できない見込み額を売掛金から差し引く評価勘定の仕組み

売掛金は「いずれ入金される額」として資産に載ります。ところが取引先の一部は支払えなくなり、その分は帳簿上の資産と実際に入る現金がずれます。このずれを決算の時点で見積もって資産から差し引くのが、貸倒引当金です。

### 中小会計指針18項の計上義務と「取立不能のおそれ」を判断する3つの要素

令和7年9月に修正された[中小企業の会計に関する指針](https://www.asb-j.jp/jp/misc/misc%5Fothers/2025-0929.html)の18項は、金銭債権に取立不能のおそれがある場合、その取立不能見込額を貸倒引当金として計上しなければならないと定めています。任意ではなく、計上が義務です。

「取立不能のおそれがある場合」の判断に使う要素は、債務者の財政状態、取立てにかかる費用、手続の困難さの3つです。同じ3か月遅れでも、分割で払い続けている相手と連絡が取れない相手とでは結論が分かれます。売掛金そのものの性質と回収の管理は、[売掛金の仕訳と回収期日60日ルールを整理した記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/16556/)で扱っています。

引当金全般の種類と分類は、引当金を扱う別の記事で詳しく解説します。

### 貸倒損失・貸倒金との違い：見積りの段階と回収不能が確定した段階の区別

貸倒引当金は「回収できないかもしれない」段階の見積りで、債権そのものは帳簿に残します。貸倒損失（会社によっては貸倒金）は、取引先の再生計画で債権が切り捨てられた、債権を放棄したなど、回収できないことが確定した段階で債権を消す科目です。

税務で貸倒損失として落とせる場面は限られていて、[国税庁のタックスアンサーNo.5320](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5320.htm)は、法律上の貸倒れ、事実上の貸倒れ、取引停止後1年以上たった売掛債権などの形式上の貸倒れに分けています。債権放棄の通知書の書き方と、放棄が損金になる要件は[債権放棄の通知書と貸倒損失の要件を解説した記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/10764/)にまとめました。要件を満たすまでの間を埋めるのが貸倒引当金、という関係です。

### 貸借対照表は債権からの控除表示、繰入額は販売費・営業外費用・特別損失に分ける

貸倒引当金は負債ではなく、資産のマイナスです。中小会計指針の18項(4)は、対象となった売掛金や貸付金ごとに「△」を付けて控除する形式を原則とし、流動資産や投資その他の資産からまとめて控除する方法、債権から直接差し引いて注記する方法も認めています。

損益計算書の繰入額は、債権の性質で表示区分が分かれます。売掛金や受取手形など営業取引から生じた債権の分は販売費、貸付金など営業外の債権の分は営業外費用、臨時かつ巨額のものは特別損失です。取り崩した額が繰入額を上回ったときは、差額を特別利益に計上します。科目ごとの区分の振り分けは[損益計算書の勘定科目を7区分で一覧にした記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/18476/)で確認できます。

## 貸倒引当金の計算方法：一般債権・貸倒懸念債権・破産更生債権等の3区分で見積もる手順

中小会計指針18項(3)は、債務者の財政状態と経営成績で債権を3つに分け、区分ごとに算定方法を変えるとしています。

| 区分      | 債務者の状態            | 算定方法                     |
| ------- | ----------------- | ------------------------ |
| 一般債権    | 経営状態に重大な問題が生じていない | 過去の貸倒実績率などで一括して算定        |
| 貸倒懸念債権  | 破綻前だが弁済に重大な問題がある  | 担保・保証分を引き、財政状態で算定        |
| 破産更生債権等 | 経営破綻または実質的に破綻している | 債権額から担保・保証の回収見込額を引いた残額全部 |

取引先の大半は一般債権で、個別に見るのは倒産の申立てなどの兆候が出た数社です。

### 一般債権は過去3年の貸倒実績率で見積もる：実績率の算式と卸売業の計算例

貸倒実績率は、過去3年間に出た貸倒損失を1年あたりにならし、同じ3年間の期末債権の平均で割って出します。[国税庁のタックスアンサーNo.5501](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5501.htm)（令和8年4月1日現在法令等）は、税務上の実績率は小数点以下4位未満を切り上げるとしています。

設例は、資本金5,000万円の卸売業、3月決算の会社です。過去3年の貸倒損失は合計54万円、各期末の一括評価の対象債権は3,000万円・3,200万円・3,400万円でした。1年あたりの貸倒損失は54万円×12÷36か月で18万円、期末債権の平均は3,200万円です。18万円÷3,200万円＝0.005625を切り上げて、実績率は0.0057になります。

当期末の対象債権が売掛金3,000万円と受取手形500万円の計3,500万円なら、実績率による繰入額は3,500万円×0.0057で199,500円です。

### 貸倒懸念債権と破産更生債権等は担保・保証の回収見込額を引いて個別に見積もる

当期中に、取引先のB社が民事再生手続の開始を申し立てたとします。B社への売掛金は税込220万円で、担保も保証もありません。B社の債権は破産更生債権等にあたり、一般債権の3,500万円とは分けて個別に見積もります。

会計上の原則では、回収見込みのない220万円の全額が取立不能見込額です。ただし中小会計指針は、法人税法の繰入限度額が取立不能見込額を明らかに下回る場合を除き、その限度額を引当金にしてよいとしています。再生手続の申立てによる税務の限度額は50％で、税務に合わせる会社の計上額は110万円です。支払いが遅れ始めた段階で与信枠を見直せば、債権額そのものを減らせます。見直しの手順は[与信限度額の決め方と途上与信の手順を解説した記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/16563/)で扱っています。

### 対象になる債権とならない債権：売掛金・貸付金と敷金・前渡金・預金の線引き

一括評価の対象になる債権の範囲は、[国税庁のタックスアンサーNo.5500](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5500.htm)が具体的に並べています。売掛金、貸付金のほか、未収の加工料や請負金、立替金、保証債務を履行した後の求償権、割り引いたり裏書したりした受取手形も対象です。

対象外になるのは、預貯金、保証金や敷金、手付金や前渡金、後で精算する費用の仮払金などです。「その他の流動資産」をまとめて対象に入れると繰入額が過大になり、税務調査で否認されます。法定繰入率を使うときは、同じ取引先への買掛金など実質的に債権とみられない部分を差し引いてから率を掛けます。

## 貸倒引当金の仕訳：差額補充法と洗替法、実際に貸し倒れたときの取崩しまで

期末の仕訳には、差額補充法と洗替法の2つがあります。どちらでも期末の残高は同じで、違うのは損益計算書に出る科目と金額です。

### 期末債権3,500万円の設例：差額補充法で前期残高との差額だけを繰り入れる仕訳

設例の会社が法定繰入率で35万円を引き当てるとします。前期末の一般債権の引当金残高は25万円、B社の分は当期に新たに110万円を積みます。

| 対象                 | 借方                  | 貸方               |
| ------------------ | ------------------- | ---------------- |
| 一般債権（35万円－前期残25万円） | 貸倒引当金繰入額 100,000円   | 貸倒引当金 100,000円   |
| B社（個別評価）           | 貸倒引当金繰入額 1,100,000円 | 貸倒引当金 1,100,000円 |

中小会計指針は差額補充法を原則にしています。一般債権分の繰入額は販売費に、B社分も売掛金なので販売費に入りますが、額が臨時かつ巨額なら特別損失です。期末に入れる他の整理仕訳との並びは[決算整理仕訳の主な9項目を一覧にした記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/17978/)で確認できます。

### 洗替法の戻入と繰入：法人税法の原則に合わせた処理と中小会計指針の扱い

洗替法は、前期末の残高25万円をいったん全額戻し、当期の35万円を改めて積む方法です。仕訳は「貸倒引当金 25万円／貸倒引当金戻入 25万円」と「貸倒引当金繰入額 35万円／貸倒引当金 35万円」の2本になります。

法人税の計算は、前期に損金にした繰入額を翌期の益金に戻す洗替の形が原則です。中小会計指針18項(6)は、会計で差額補充法を使っていても、申告書の明細書に洗替法の金額を書けば税務上は洗替法として扱われると説明しています。

### 取引先が破産したときの取崩し仕訳と、引当金を超えた損失・消費税の処理

翌期、B社の再生計画が認可され、債権の80％が切り捨てられたとします。税込220万円のうち176万円が回収不能に確定し、法律上の貸倒れとして貸倒損失になります。税抜経理の会社なら仕訳は次のとおりです。

| 借方               | 貸方             |
| ---------------- | -------------- |
| 貸倒引当金 1,100,000円 | 売掛金 1,760,000円 |
| 貸倒損失 500,000円    |                |
| 仮受消費税等 160,000円  |                |

引当金110万円を先に取り崩し、足りない50万円が当期の貸倒損失です。切り捨てられた176万円には消費税16万円が含まれており、売上時に納めた消費税を貸倒れの期に取り戻せるため、仮受消費税等の減額で処理します。残りの44万円は再生計画に沿って分割で入金される債権として帳簿に残ります。

## 税務上の扱い：損金算入できる法人と法定繰入率、個別評価の繰入限度額の計算

会計では債権を持つすべての会社が引当金を検討しますが、税務で損金にできる会社と金額には上限があります。

### 損金算入は資本金1億円以下の法人等に限られ、損金経理が条件になる

[法人税法](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034)第52条で貸倒引当金の繰入額を損金にできるのは、国税庁No.5501の整理では次の法人です。

- 資本金が1億円以下の普通法人（資本金5億円以上の大法人に100％支配されている法人などを除く）
- 公益法人等・協同組合等と、人格のない社団等
- 銀行、保険会社など
- 金融に関する取引から生じた金銭債権を持つ一定の法人

対象は平成23年度の税制改正でこの範囲に絞られました。もう1つの条件が損金経理で、帳簿に繰入の仕訳を入れていない分を申告書の上だけで損金にすることはできません。

### 業種別の法定繰入率：卸売・小売1,000分の10からその他の事業1,000分の6まで

中小法人等は、実績率に代えて次の法定繰入率で一括評価の限度額を計算できます（No.5501・令和8年4月1日現在法令等）。

| 業種                        | 法定繰入率     | 債権3,500万円の限度額 |
| ------------------------- | --------- | ------------- |
| 卸売業・小売業（飲食店業等を含む）         | 1,000分の10 | 350,000円      |
| 製造業（電気・ガス・熱供給・水道業、修理業を含む） | 1,000分の8  | 280,000円      |
| 金融業・保険業                   | 1,000分の3  | 105,000円      |
| 割賦販売小売業・信用購入あっせん業         | 1,000分の7  | 245,000円      |
| その他の事業（サービス業・情報通信業など）     | 1,000分の6  | 210,000円      |

設例の卸売業では、実績率による199,500円より法定繰入率の35万円が大きくなります。貸倒れがほとんどない会社ほど、法定繰入率が有利です。割賦販売小売業等の率は令和3年4月1日以後に始まる事業年度から1,000分の7で、以前の1,000分の13を載せた解説が残っています。所得の年平均額が15億円を超える適用除外事業者は、法定繰入率を使えません。

### 個別評価の繰入限度額：債務超過の継続は全額、破産手続開始の申立ては50%

個別評価の限度額は[法人税法施行令](https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000097)第96条が類型ごとに定めており、中小会計指針18項(3)②の表は次のように整理しています。

- 更生計画の認可などで5年を超えて分割で弁済される債権：5年を超えて弁済される部分（担保などで回収できる見込み分を除く）
- 債務超過が1年以上続き事業の好転の見通しがない場合などの債権：債権額の全額（同上を除く）
- 破産・更生・再生手続の開始申立てや手形の取引停止処分があった債権：実質的に債権とみられない部分と担保などで回収できる見込み分を除いた額の50％

個別評価に回した債権は、一括評価の対象から外して二重に引き当てないようにします。

### 会計上の見積額が税務の限度額を超えたときの別表四での加算と翌期の減算

B社の債権を会計の原則どおり220万円全額で引き当てた場合、税務の限度額110万円を超える110万円は損金になりません。申告書の別表四で「貸倒引当金繰入超過額」として加算（留保）し、債権が貸倒損失として確定した期に減算します。

資本金1億円を超える会社では、繰入額の全額がこの加算の対象です。損金になる時期が後ろにずれるだけです。税効果会計を適用する会社では、この加算額が将来減算一時差異になります。税効果会計の仕組みは、税効果会計を扱う別の記事で詳しく解説します。

## 2026年10月の改正金融商品会計基準：予想信用損失モデルで変わる売掛金の引当

企業会計基準委員会は2026年10月16日、[改正企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」等](https://www.asb-j.jp/jp/accounting%5Fstandards/y2026/2026-1016.html)を公表しました。貸倒引当金の見積りを、過去の実績中心から、将来の予測を織り込む予想信用損失モデルに切り替える改正です。

### 2030年4月以後開始の事業年度から強制適用、2027年4月以後は早期適用できる

同時に公表された[「公表にあたって」](https://www.asb-j.jp/jp/wp-content/uploads/sites/4/ecl20261016%5F01.pdf)によると、改正基準は2030年4月1日以後に開始する連結会計年度・事業年度の期首から適用されます。2027年4月1日以後に開始する年度の期首からの早期適用も認められていますが、その場合は同時に改正されたリース会計基準や収益認識会計基準なども一緒に適用する必要があります。

適用まで約3年半あるのは、主に金融機関の体制整備とシステム開発の期間を見込んだためです。

### 売掛金は期日経過日数ごとの引当率を掛ける方法が実務上の便法として認められた

一般事業会社の通常の営業取引から生じる受取手形や売掛金には、IFRS第9号の「単純化したアプローチ」の定めが取り入れられました。さらに、適切に調整した貸倒実績をもとに、期日経過日数に応じた引当率を決める方法が実務上の便法として使えます。

現在の状況と将来の予測で実績を調整する点が、今の実績率法との違いです。設例の率を置くと次の表になります。

| 期日経過日数 | 債権残高    | 引当率（設例） | 引当額      |
| ------ | ------- | ------- | -------- |
| 期日未到来  | 3,000万円 | 0.3％    | 90,000円  |
| 1〜30日  | 300万円   | 2％      | 60,000円  |
| 31〜90日 | 150万円   | 10％     | 150,000円 |
| 91日以上  | 50万円    | 40％     | 200,000円 |

合計は50万円で、同じ3,500万円の債権でも、遅延している債権の比率で引当額が動きます。景気後退の予測が出たら率を上げる、といった将来予測の反映を、この表の率で行う形です。なお敷金や差入保証金、ゴルフ会員権は、改正後も現行の扱いが続きます。

### 改正の対象になる会社と、中小会計指針で決算書を作る会社が今やっておくこと

改正基準が直接かかるのは、企業会計基準に従って決算書を作る会社、つまり上場会社や会社法の会計監査人を置く会社です。中小会計指針で決算書を作る会社の貸倒引当金は、2025年9月修正版の18項がそのまま有効で、税務の繰入限度額による計上も続けられます。中小会計指針がこの改正をどこまで取り込むかは、今後の指針の修正で確かめる必要があります。

上場準備中の会社や上場会社の子会社は、適用前に期日経過日数別の債権残高を出せるようにしておきます。請求データに支払期日が無ければ、日数区分は計算できません。

## 債権管理の年齢表から貸倒引当金を自動で計算する連携設計とシステム化の境界

貸倒引当金の計算で手間がかかるのは、率を掛ける作業より、その前の債権の集計です。

### 引当金の計算に要るデータは会計ソフトの外にある：取引先別・期日別の債権残高

会計ソフトの売掛金は取引先別の残高を持っていても、請求書ごとの支払期日と消込状況までは持たないのが普通です。債権を区分するにも日数区分の表を作るにも請求と入金の明細が要り、それは販売管理や債権管理システムの側にあります。

支払期日を過ぎた債権を日数で区分した表が、債権の年齢表（エイジングリスト）です。年齢表の作り方と、そこから督促や貸倒処理につなぐ流れは[滞留債権を年齢表で検知して貸倒処理まで進める運用設計の記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/16855/)で解説しています。

### 年齢表から期日経過区分ごとの引当率を掛け、決算整理仕訳を起こす5つの工程

決算の引当計算を仕組みにするなら、次の順で処理を組みます。

1. 販売管理・請求のデータから、期末日時点の未回収の請求を取引先別・支払期日別に抽出する
2. 前受金・買掛金との相殺分や、預り保証金で回収できる額を差し引く
3. 再生手続の申立てなど、与信の担当が個別評価に指定した取引先を一般債権から外す
4. 一般債権に実績率または法定繰入率（改正後は日数区分ごとの引当率）を掛け、個別評価分と合算する
5. 前期末残高との差額で「貸倒引当金繰入額／貸倒引当金」の仕訳を作り、会計システムへ渡す

3番目の個別評価の指定だけは人の判断です。ここを取引先マスタの区分として持たせておくと、毎期同じ基準で集計でき、監査や税務調査で根拠を示しやすくなります。債権管理システムの機能の全体は[債権管理システムの機能とExcel管理から移る判断基準をまとめた記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/10654/)が参考になります。

### 表計算で足りる会社と、債権管理と会計の連携を組むべき会社の取引件数の境界

取引先が50社程度で、毎月の請求が数十件、法定繰入率で年1回引き当てる会社は、会計ソフトの売掛金残高に率を掛ければ足ります。この規模で連携の仕組みを作るのは過剰です。

月の請求が数百件を超え、支払期日が取引先ごとに違う会社や、上場準備で改正基準への対応を求められる会社は別です。年齢表を表計算で作り直すたびに集計の基準がぶれ、引当額の根拠を説明できなくなります。既製の債権管理システムで会計連携が足りるかは[債権管理システムをタイプ別に比較し会計連携の判断をまとめた記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/15715/)で確認が可能です。製品のままでは自社の会計システムへ仕訳を渡せない場合、一創の[会計・経理システム開発](https://www.issoh.co.jp/service/business%5Fsystem/accounting/)では、請求・入金データから年齢表と引当率の計算を行い、決算整理仕訳として会計システムへ連携する仕組みを設計します。

## よくある質問

貸倒引当金についてよく出る質問です。

### 貸倒引当金は必ず計上しなければなりませんか？

会計上は、取立不能のおそれがある債権があれば計上が必要で、中小企業の会計に関する指針18項も「計上しなければならない」と定めています。税務の繰入は損金経理を条件に認められる任意の制度です。計上しないと、取引先が倒産した期に損失が一度に出て、利益が急に落ち込みます。

### 貸倒引当金は資産ですか、それとも負債ですか？

資産のマイナスとして扱う評価勘定です。貸借対照表では、売掛金や貸付金の下に「貸倒引当金 △35万円」のように控除して表示するのが原則です。賞与引当金のように将来の支払いに備える負債の引当金とは性質が違います。負債の引当金の計算と仕訳は[賞与引当金の計算方法と仕訳を解説した記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/17996/)で確認できます。

### 資本金1億円を超える会社は貸倒引当金を計上できないのですか？

会計上は計上でき、取立不能のおそれがあれば計上が必要です。できないのは税務上の損金算入で、銀行・保険会社などを除き、繰入額の全額を別表四で加算します。貸倒損失が確定した期に、対応する額を減算します。

### 貸倒実績率と法定繰入率は、どちらを選べばよいですか？

中小法人等なら、両方で限度額を計算して大きい方を使うのが基本です。設例の卸売業では、実績率0.0057で199,500円、法定繰入率1,000分の10で35万円となり、法定繰入率が有利でした。過去3年に大口の貸倒れがあって実績率が1％を超える会社では、実績率の方が大きくなります。所得の年平均額が15億円を超える適用除外事業者は、法定繰入率を選べません。

### 前期に貸倒損失で落とした債権が回収できたときは、どう処理しますか？

回収した額を「償却債権取立益」として収益に計上します。引当金を取り崩す処理ではありません。引当中の債権が回収できた場合は、期末の見積りで不要になった引当金を、差額補充法なら繰入額から差し引き、洗替法なら戻入で調整します。

## 関連記事

- [滞留債権とは？年齢表での検知から督促フロー・貸倒処理までの運用設計【2026年】](https://www.issoh.co.jp/column/details/16855/)：引当金の前段にある年齢表の作り方と督促の流れを扱っています。
- [決算整理仕訳とは？主な9項目の仕訳一覧と期末商品棚卸高の設例、税務の要件と会計システムで定型化する範囲【2026年版】](https://www.issoh.co.jp/column/details/17978/)：貸倒引当金を含む期末の整理仕訳の全体を整理しています。
- [売掛金とは？仕訳・回収期日60日ルールと管理体制の判断【2026年】](https://www.issoh.co.jp/column/details/16556/)：引当の対象になる売掛金の仕訳と回収管理を確認できます。
- [債権管理システムの比較｜クラウド・無料・オンプレのタイプ別選び方と会計連携の判断【2026年】](https://www.issoh.co.jp/column/details/15715/)：年齢表を出せる債権管理システムの選び方を比較しています。
- [賞与引当金とは：計算方法と仕訳、未払賞与との区別、損金不算入の扱いと月次計上の仕組み](https://www.issoh.co.jp/column/details/17996/)：負債側の引当金の計算と税務の扱いを解説しています。

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出典: [貸倒引当金とは：計算方法と仕訳、法定繰入率と損金算入の要件、2026年改正の予想信用損失モデル](<https://www.issoh.co.jp/column/details/19203/>)（株式会社一創）
