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title: "労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針とは？12の行動と2026年改正"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/18429/"
published: 2026-10-17
updated: 2026-10-17
categories: ["ERP"]
publisher: "株式会社一創"
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# 労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針とは？12の行動と2026年改正

労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針は、内閣官房と公正取引委員会が2023年11月29日に策定し、2026年1月1日付で改正された行動指針です。発注者に6つ、受注者に4つ、双方に2つの計12の行動を求めています。指針に沿わない行為で公正な競争を阻害するおそれがあれば、公正取引委員会は独占禁止法と取適法に基づいて対処すると明記しました。この記事では、12の行動を発注者・受注者別に整理し、各行動に付いた「留意すべき点」、根拠にできる公表資料の具体値、2026年改正の中身を解説します。最後に、協議の予定と記録を受発注システムで回す要件と、そこまで要らない取引規模の線引きを示します。

## まとめ：労務費転嫁指針の12の行動と発注者が記録で示すべき協議の経緯

指針の中心は、発注者から協議の場を設けることと、根拠資料を公表資料に限ることの2点です。受注者から申入れがなくても、年1回や半年に1回など定期的に労務費の転嫁を話し合う場を発注者が用意します。根拠を求めるときは最低賃金の上昇率や春季労使交渉の妥結額といった公表資料にとどめ、それを使って示された額は合理的な根拠があるものとして尊重しなければなりません。

発注者の6つの行動と双方の2つの行動をすべて適切に採っていれば、十分に協議したと考えられ、通常は独占禁止法や取適法の問題は生じないとされています。逆に言えば、協議したことを後から示せない会社は、この安全圏に入れません。

取引先が数社なら、表計算の予定表とメールの記録で足ります。取引先が数十社を超える発注者は、定期協議の実施状況、公表資料と要請額の比較、満額を受け入れなかった理由を、取引先ごとに一覧で出せる仕組みを先に整えてください。

## 労務費転嫁指針の策定経緯と2026年1月改正で変わった取適法との関係

指針の本文は[公正取引委員会の指針ページ](https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/romuhitenka.html)にHTMLで全文が掲載されています。ここでは、なぜ労務費だけを切り出した指針が作られたのか、2026年の改正で何が変わったのかを整理します。

### 労務費の転嫁率30.0%と原材料価格80.0%の差から読む指針の策定理由

公正取引委員会は、コストに占める労務費の割合が高い業種を重点に、令和5年度の特別調査を行いました。コスト別の転嫁率を中央値で見ると、原材料価格80.0%、エネルギーコスト50.0%に対し、労務費は30.0%でした。平均値でも原材料価格67.9%、労務費45.1%と差は明らかです。

労務費の割合が特に高い業種として、ビルメンテナンス業及び警備業、情報サービス業、技術サービス業、映像・音声・文字情報制作業、不動産取引業、道路貨物運送業の6業種が挙がりました。システム開発の受託はこのうち情報サービス業に入ります。

回答者の声には「労務費の上昇は受注者の生産性向上で吸収すべきという意識が発注者に根強い」「詳細な資料の提出を求められる」「転注や失注が怖い」が並びました。指針の12の行動は、この3つの障害を1つずつ外す形で組まれています。

### 2026年1月1日付の改正で取適法の協議に応じない一方的な代金決定を反映

改正は2025年12月26日に公表されました（[公正取引委員会の報道発表](https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2025/dec/202512%5Froumuhi.html)）。中身は2点です。1つは、策定後の調査を踏まえた「労務費の適切な転嫁に向けた取組事例」の追加です。もう1つは、2026年1月1日施行の改正法で下請法が取適法（製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律）に改められたことに合わせた記載の見直しでした。

実務への影響が大きいのは後者です。改正後の指針は、各行動の「留意すべき点」で、明示的に協議せず長年価格を据え置く行為を優越的地位の濫用または買いたたきとして、協議の要請に応じず一方的に据え置く行為を「協議に応じない一方的な代金決定」として、それぞれ問題となるおそれがあると書き分けています。取適法で新設された禁止行為の全体像は[下請法とは？システム開発の委託で押さえる4義務・11禁止行為と2026年改正（取適法）](https://www.issoh.co.jp/column/details/13458/)で整理しています。

### 発注者と双方の8つの行動を採れば通常は問題が生じないとされる指針の性格

指針は法律ではありません。それでも軽く扱えない理由が、総論の「本指針の性格」に書かれています。

1つは、12の行動に沿わない行為で公正な競争を阻害するおそれがある場合、公正取引委員会が独占禁止法と取適法に基づき厳正に対処するという一文です。もう1つは、発注者の6つの行動と双方の2つの行動をすべて適切に採っていれば、取引当事者間で十分に協議が行われたと考えられ、通常は両法の問題は生じないという一文です。

発注者にとって、指針は違反の目安であると同時に、問題がないことを示すための手順書でもあります。受注者の4つの行動はこの安全圏の条件に含まれていない点も押さえておくとよいでしょう。公正取引委員会は匿名で通報できる[労務費の転嫁に関する情報提供フォーム](https://www.jftc.go.jp/soudan/jyohoteikyo/romuhitenka.html)を設けており、寄せられた情報を各種調査に使うとしています。

## 発注者が採るべき6つの行動と各行動に付された留意すべき点の読み方

発注者の行動は6つあり、うち5つに「留意すべき点」として独占禁止法・取適法上問題となるおそれのある行為が添えられています。先に一覧で示します。

| 行動 | 求められること                   | 留意すべき点の要旨     |
| -- | ------------------------- | ------------- |
| ①  | 経営トップが転嫁の方針を決め、書面等で社内外に示す | なし            |
| ②  | 申入れがなくても定期的に協議の場を設ける      | 協議なしの長年据え置き   |
| ③  | 根拠資料は公表資料に限り、示された額を尊重する   | 内部情報まで求めて据え置き |
| ④  | 受注者の先の取引先の労務費も判断に入れる      | 先の取引先分の協議を拒む  |
| ⑤  | 協議のテーブルにつき、不利益な扱いをしない     | 労務費を理由に協議を拒む  |
| ⑥  | 申入れの巧拙を問わず協議し、算定方法を提案する   | 特定の算定式以外を認めない |

実務でまず押さえるのは②と③です。②は協議の有無、③は根拠の求め方の問題で、どちらも記録が残らない運用では後から説明できません。

### 経営トップの関与と年1回・半年に1回の定期協議を発注者から設ける行動

行動①は、転嫁を受け入れる取組方針を経営トップまで上げて決め、書面等の形に残る方法で社内外に示し、その後の取組状況を定期的に経営トップへ報告することです。経営トップには代表権を持つ取締役も含まれます。取組事例には、調達部門から独立した専門部署を新設し、状況を四半期ごとに役員会へ報告している輸送用機械器具製造業の例が載っています。

行動②は、受注者から求められていなくても、業界の慣行に応じて1年に1回や半年に1回、発注者から協議の場を設けることです。長年価格が据え置かれてきた取引や、スポット取引と称して同じ価格で更新を続けている取引は、特に協議が必要とされました。情報サービス業の事例では、毎年の定例単価改定で全受注者から見積りを取り、労務費の上昇分を翌期の単価に反映しています。協議の時期の選び方は[価格転嫁とは？意味・できない理由と取適法で必要になる協議記録の残し方](https://www.issoh.co.jp/column/details/17870/)で解説しています。

### 根拠資料を最低賃金と春季労使交渉の妥結額などの公表資料に限る行動

行動③は、労務費上昇の理由や根拠資料を求めるなら公表資料に基づくものとし、受注者が公表資料を使って示した希望価格を合理的な根拠のあるものとして尊重することです。満額を受け入れない場合は、その根拠や合理的な理由を説明することが求められています。

指針が例に挙げる公表資料は、都道府県別の最低賃金とその上昇率、春季労使交渉の妥結額とその上昇率、国土交通省の[公共工事設計労務単価](https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1%5F6%5Fbt%5F000217.html)、一般貨物自動車運送事業の標準的な運賃です。参考資料として、毎月勤労統計調査、消費者物価指数、ハローワークの求人票に載った同業他社の賃金も挙がっています。

留意すべき点では、公表資料が出ているのに受注者のコスト構造に関わる内部情報まで求め、それが出ないことを理由に据え置くと、実質的に協議の要請を拒んだと評価され得るとしています。取組事例には「受注者が求める引上げ率が最低賃金の上昇率以下なら受け入れる」という判定ルールを置く会社が5業種で紹介されました。

### 受注者の先の取引先の労務費まで要請額の妥当性判断に入れる行動

行動④は、直接の取引先がその先の取引先との価格を適正化すべき立場にいることを意識し、要請額の判断に反映させることです。一次取引先の労務費だけを見て査定すると、二次以降の値上げ分が切り落とされます。

多重下請けになりやすいシステム開発では、元請けが再委託先の単価の引上げ要望を聞いてから要請額を決める流れになります。指針の受注者側の事例にも、外注先の単価に関する要望を聞いて要請額を設定した情報サービス業の例があり、発注者は要請額に再委託先の分が含まれているかを確認したうえで判断することになります。

### 協議のテーブルにつき申入れの巧拙を問わず算定方法を提案する行動

行動⑤は、労務費の上昇を理由に引上げを求められたら協議のテーブルにつき、それを理由に取引停止など不利益な扱いをしないことです。過去に上げた賃金分だけでなく、これから賃金を上げるために必要な分の転嫁も協議の対象に含まれます。

行動⑥は、申入れの巧拙にかかわらず協議し、必要に応じて算定方法を提案することです。事例には「受注者の労務費上昇率×売上高に占める労務費の割合」を単価に掛ける算定式の提案が載っています。ただし、特定の算定式やフォーマット以外を受け付けず、一方的に低い単価を定めると問題になり得るとされました。様式を用意する場合も、それ以外の申入れを門前払いしない運用が前提です。

## 受注者が採るべき4つの行動と公表資料を根拠に希望価格を示す進め方

受注者の行動は、①相談窓口などで情報を集めて交渉に臨む、②根拠資料には公表資料を使う、③申し出やすいタイミングを選ぶ、④発注者の提示を待たずに希望価格を示す、の4つです。ここでは②と④の具体を扱います。

### 最低賃金と2026年の春季賃上げ5.18%を根拠資料にするときの示し方

指針は、自社のコスト構造を開示すると逆に原価を査定され、別の費目で値下げを求められるおそれがあると指摘しています。そのため根拠が必要なら公表資料を使うべきだとしています。

春季労使交渉の数字なら、厚生労働省の[令和8年 民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況](https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage%5F74889.html)（2026年7月31日発表）が使えます。資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業428社で、平均妥結額は18,167円、賃上げ率は5.18%でした。前年の5.52%より0.34ポイント下がったものの、3年連続の5%台です。最低賃金は、厚生労働省の[賃金に関するページ](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou%5Froudou/roudoukijun/chingin/index.html)から都道府県別の改定額と発効日をたどれます。

申入れでは、どの資料の何年度の数字かを書き添えます。発注者が同じ数字を自分で確かめられると、社内決裁が通りやすくなります。

### 要請額を決める4つの方法と発注者の提示を待たずに出す希望価格

指針は、要請額の決め方を4つの型に分けて事例を載せています。

1. 公表資料の指標の変動に連動させる（例：所在地の最低賃金の上昇率と同率の単価引上げ）
2. 実際に増えたコストや見込まれるコストを積み上げる
3. 先に必要な要請額を決め、その根拠を後から集める
4. 自社の発注先やその先の取引先の労務費も含めて決める

システム開発の受託では、1の型だけでは足りない場面があります。エンジニアの単価は経験や技量で決まり、最低賃金の動きとは連動しにくいからです。指針の情報サービス業の事例は、担当エンジニアの技量や仕事量から説明できる要請額を設定しています。特定の費用を根拠にすると他の費目で削減を求められると考え、あえて定性的な説明を選んだ、というのが事例の注記です。申入れの文面は、指針の[別添「価格交渉の申込み様式（例）」（Word）](https://www.jftc.go.jp/roumuhi%5Fbetten.docx)が下敷きになります。

## 発注者と受注者の双方に求められる定期的な対話と交渉記録の双方保管

双方に求められる行動は2つです。どちらも、協議が一度きりで終わらないようにするための仕掛けと読めます。

### 3月と9月の価格交渉促進月間を使う定期的なコミュニケーションの場

双方の行動①は、定期的にコミュニケーションをとることです。発注者には、毎年3月と9月の価格交渉促進月間や既存の定例会合を使って、受注者のコストアップの状況をつかむ仕組みを用意するよう求めています。事例には、全受注者を対象に3月と9月の年2回、価格転嫁の要望を確認する場を設けている道路貨物運送業の例があります。

この行動は発注者の行動②と重なりますが、狙いは少し違います。②が価格の協議そのものを指すのに対し、こちらは人材流出の危機など受注者の状況の変化を日頃から把握することが目的です。受注者側にも、何でも相談できる関係を作ることが求められています。

### 交渉記録を作成し発注者と受注者の双方で保管する目的と残し方の事例

双方の行動②は、価格交渉の記録を作成し、発注者と受注者の双方で保管することです。指針は、記録が認識のずれを防ぎ、人事異動の後も次の交渉を円滑に始められる点を利点に挙げています。同時に、記録の作成が目的化しては本末転倒だとして、担当者の上司とも共有するなど使い方を併せて考えるよう求めました。

事例は具体的です。口頭で要請された場合も必ずメールで回答して双方に記録を残す情報サービス業、面談記録を受注者に確認してもらい署名を得て双方で保管する小売業、受注者ごとに交渉記録と資料を電子データで保存するプラスチック製品製造業が載っています。取適法には取引記録を作成して2年間保存する義務もあり、発注・支払の記録項目は[取適法のガイドラインとは？運用基準・テキスト・規則の読み分けと発注・支払システムの改修点](https://www.issoh.co.jp/column/details/18102/)で確認できます。

## 指針の12の行動を受発注システムで回すための要件と見送るべき場面

12の行動のうち、システムで支えられるのは発注者の①②③と双方の②です。ここでは、取引先の数が増えたときに手作業で破綻しやすい箇所に絞って要件を示します。単価履歴と協議記録のテーブル設計は[価格転嫁とは](https://www.issoh.co.jp/column/details/17870/)の記事で扱っているので、ここでは繰り返しません。

### 定期協議の予定と実施日を取引先ごとに管理し未協議の取引を抽出する仕組み

行動②を守れているかは、取引先ごとに「最後に労務費を協議した日」があれば判定できます。取引先マスタに協議の周期（年1回・半年に1回）と直近の協議日を持たせ、周期を過ぎた取引先を毎月一覧に出す仕組みです。

一覧には、単価の最終改定日も並べます。協議日も改定日も2年以上前の取引は、指針が名指しする「長年価格が据え置かれてきた取引」の候補です。スポット扱いで毎回同じ単価の発注が続いている取引も、発注実績から抽出できます。

### 公表資料の上昇率と要請額を並べて満額不受入れの理由を残す承認フロー

行動③の運用では、申入れごとに「要請された引上げ率」と「根拠にした公表資料の上昇率」を同じ画面に並べます。最低賃金の上昇率以下なら担当者決裁で受け入れ、上回る場合や減額回答をする場合は上位者の承認に回す、という分岐を承認フローに組み込めます。

満額を受け入れないときは、理由の入力を必須にしてください。指針は、満額を受け入れない場合にその根拠や合理的な理由の説明を求めています。理由欄が空のまま回答できる運用では、説明した証拠が残りません。

### 交渉記録を受注者と共有して双方保管にする方法と経営トップへの定期報告

双方保管を手作業で続けるのは、取引先が増えるほど難しくなります。受発注のポータルを持っている会社なら、協議記録を取引先ごとの画面に載せ、受注者が内容を確認した日時を記録するだけで双方保管の形になります。ポータルがない場合は、議事録をメールで送り、確認の返信を記録と一緒に保存する運用が現実的です。

行動①の定期報告には、取引先別の協議実施率、申入れ件数、満額受入れの割合、未協議の取引先数を四半期ごとに集計した表が使えます。転嫁の水準を数値で追うなら、[価格転嫁率とは？計算方法と業種別54.2%の実態、自社の転嫁率を集計する仕組み](https://www.issoh.co.jp/column/details/18427/)で解説した受入率の集計を同じ表に加えます。

### 表計算とメールで足りる取引規模とシステム化に進む条件の線引き

取引先が10社未満で、単価の見直しが年1回程度なら、システム化は見送ってください。協議予定の表と、メールで送った議事録のフォルダがあれば、指針の行動は十分に示せます。この規模で専用の仕組みを作っても、入力の手間が増えるだけです。

システム化を検討すべきなのは、次のいずれかに当てはまる場合です。

- 労務費の比率が高い外注先（開発・保守・警備・清掃・運送など）が数十社以上ある
- 申入れが半期で数十件を超え、承認の滞留が出ている
- 協議記録が担当者のメールに分散し、異動のたびに経緯が追えなくなる
- 取引先ごとの協議状況を経営会議に出すのに、毎回手作業の集計が要る

この場合も、一度に全部を作る必要はありません。取引先マスタへの協議周期の追加、申入れと回答の記録、未協議取引の月次一覧の順に進めると、行動②の確認から先に効果が出ます。株式会社一創では、既存の発注・検収データに協議記録と承認フローをつなぐ[受発注システム開発](https://www.issoh.co.jp/service/business%5Fsystem/order-management/)を承っており、パッケージの設定で足りるか追加開発が要るかの判断からご相談いただけます。

## よくある質問

労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針について、検索の多い質問に答えます。

### 労務費転嫁指針とは簡単に言うと何ですか？

人件費の上昇分を取引価格に乗せるための交渉について、発注者と受注者がとるべき行動をまとめた政府の指針です。内閣官房と公正取引委員会が2023年11月29日に策定し、2026年1月1日付で取適法に合わせて改正されました。発注者6、受注者4、双方2の計12の行動からなり、発注者から定期的に協議の場を設けることや、根拠資料を最低賃金などの公表資料に限ることが柱です。

### 指針に従わなかった場合に罰則はありますか？

指針そのものに罰則はありません。ただし、12の行動に沿わない行為で公正な競争を阻害するおそれがある場合、公正取引委員会は独占禁止法と取適法に基づいて厳正に対処するとしています。協議せずに長年価格を据え置く行為は優越的地位の濫用や買いたたきに、協議の要請に応じない据え置きは取適法の「協議に応じない一方的な代金決定」に当たるおそれがあると指針は明記しています。取適法違反は、勧告や企業名公表の対象にもなり得る点に注意が必要です。

### 指針でいう公表資料には具体的に何がありますか？

指針が挙げる主なものは、都道府県別の最低賃金とその上昇率、春季労使交渉の妥結額とその上昇率、国土交通省の公共工事設計労務単価、一般貨物自動車運送事業の標準的な運賃です。参考として、毎月勤労統計調査の賃金指数、総務省の消費者物価指数、ハローワークの求人票に載った同業他社の賃金も挙がっています。2026年の春季賃上げは、厚生労働省の集計で平均妥結額18,167円、賃上げ率5.18%でした。

### システム開発の受託取引も指針の対象になりますか？

対象になります。指針は業種を限定しておらず、策定時の特別調査では情報サービス業が労務費の割合の高い6業種の1つに挙がりました。取適法の適用関係では、プログラムの作成委託は情報成果物作成委託、保守運用などは役務提供委託に当たり得ます。システム開発は多重下請けになりやすいため、元請けとして発注する立場では、再委託先の労務費まで要請額の判断に入れる行動④が特に関わります。

### 価格交渉の申込み様式はどこで入手できますか？

公正取引委員会の指針ページに、別添「価格交渉の申込み様式（例）」がWord形式で掲載されています。受注者が発注者に労務費の転嫁の交渉を申し込む際の一例として示されたもので、使用は義務ではありません。発注者の側でも、協議用のフォーマットを受注者と共有している事例が指針に載っています。ただし、自社のフォーマット以外での申入れを受け付けない運用は、留意すべき点として問題視されています。

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出典: [労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針とは？12の行動と2026年改正](<https://www.issoh.co.jp/column/details/18429/>)（株式会社一創）
