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title: "ICT教育システムの導入事例｜自治体7例の成功要因と校務連携の範囲"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/17195/"
published: 2026-09-01
updated: 2026-09-01
categories: ["業務システム"]
publisher: "株式会社一創"
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# ICT教育システムの導入事例｜自治体7例の成功要因と校務連携の範囲

ICT教育システムの事例を探すと、授業風景の紹介記事ばかりが並びます。仕様書を書く立場で知りたいのは、どの体制で合意を取り、どの順番で移行し、どこでつまずいたかという工程の記録のほうでしょう。この記事では、文部科学省が令和7年3月に公表した「次世代の校務デジタル化推進実証事業」成果報告書に実名で載る新潟県・秋田県・岩手県・埼玉県新座市・福岡県春日市・佐賀県多久市などの取組を一次情報として読み、成功要因と改善点を体制・時期・研修の3軸で整理しました。校務系システムとの連携がどこで切れているか、自団体に移植できる条件は何かまで具体的に扱います。

## まとめ｜ICT教育システムの事例から移植できる3つの条件

公表事例から自団体に持ち込めるのは、製品名ではありません。移植できるのは、県域で意思決定する場を先に作ること、ネットワーク機器と端末の更新時期に移行計画を合わせること、操作研修より前に効果を実感させる順番を組むこと。この3つです。

逆に、事例の数値をそのまま自団体の効果見込みに転記すると外れます。新座市が23校で年間350万円の通信費を削った実績は、校務系回線を解約できる構成に移れたから生まれた差額であって、既存回線の契約形態が違えば同じ額にはなりません。事例は成果の量を借りる材料ではなく、成果が出る条件を確かめる材料として使ってください。

次世代校務DX環境の整備率は6.1%（2025年9月時点の文部科学省資料）にとどまります。参照できる実例が少ない今の段階では、報告書に改善点まで書かれた公的資料の価値が高くなります。

## 事例を読む前提｜整備率94.8%と次世代校務DX6.1%が示す到達点

他団体の事例が自団体に当てはまるかは、全国の整備がどこまで進んだかを押さえてから判断します。数字の出所は文部科学省の悉皆調査です。

### 統合型校務支援システム94.8%と学習者用端末1.1台という全国の現在地

令和6年度「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」の確定値（令和7年3月1日現在、令和7年10月公表）では、統合型校務支援システムの整備率は94.8%でした。前年度の91.4%から3.4ポイント伸びています。学校種別に見ると高等学校が99.3%に達する一方、義務教育学校は86.2%、特別支援学校は89.3%と差が残りました。児童生徒1人当たりの学習者用コンピュータは1.1台、普通教室の無線LAN整備率は97.1%です。対象校数は32,048校。つまり「入っていない団体を探すほうが難しい」段階まで来ています。事例を読むときは、機器を入れた話なのか、入れた後の運用の話なのかを最初に見分けてください。

### 次世代校務DXの導入済み6.1%が意味する事例の希少性と参照価値

一方で、校務支援システムをパブリッククラウドへ移し、校務系と学習系のネットワークを統合した「次世代校務DX環境」の整備率は6.1%です。文部科学省が令和8年度概算要求の説明資料（2025年9月25日）で示した数字で、導入時期を設定済みが18.8%、検討中が53.7%、検討していないが21.5%と続きます。9割以上が統合型校務支援システムを持ちながら、その多くは自前サーバ上にあり、校務処理が職員室から出られません。2026年度からの4年間で順次移行する方針が示されている以上、いま参照すべき事例は「導入した話」ではなく「移行した話」です。

### ベンダーの事例ページと国の実証報告で読み取れる情報量の違いを比較

製品ベンダーが公開する導入事例は、選定理由と満足度の声で構成されます。掲載の許諾を取る性質上、断念した要件や遅延の経緯は載りません。対して文部科学省の実証事業報告書には、各取組の総括として「工夫点・成功要因」と並んで「改善点」が書かれています。予算計上に時間を要した理由、移行期間を確保できなかった市町村があった事実まで残っている。仕様書やスケジュールを作る目的なら、参照の優先順位は公的資料が先です。製品層ごとの選び分けは[ICT教育システムの比較で整理した4層構造](https://www.issoh.co.jp/column/details/17175/)を先に読むと、事例の記述がどの層の話か見分けやすくなります。

## 都道府県主導の共同調達事例｜新潟県と秋田県で分かれた進み方の差

令和6年度の実証地域は新潟県と秋田県の2県でした。同じ事業でも、片方は環境構築フェーズ、もう片方は運用フェーズにあり、記録の内容が違います。

### 新潟県｜12市町村127校の環境構築と保健帳票統一までの合意形成

新潟県は全30市町村のうち12市町村・計127校を実証フィールドとして次世代校務DX環境を整備しました。工程は令和6年6月に共同調達の公告、8月に事業者と契約、12月末までにシステム構築、令和7年1月中旬から仮運用、4月から本運用という並びです。公告から本運用まで10か月。県は共同調達・共同利用WG、校務事務WG、評価委員会、連絡協議会を置き、調達と運用ルールを分けて議論しました。総括で成功要因に挙がったのは、想定より幅広い参加者でWGを開いた結果、合意形成には苦労した一方で市町村同士が情報を交換する風土ができ、県への問い合わせ負荷が下がったという点です。保健帳票の統一では、県医師会・歯科医師会という教育委員会の外の組織にまで働きかけて項目を整理しています。

### 秋田県｜協議会の設置から運用2年目と令和11年度100%目標までの道筋

秋田県は令和4年度に全県の教育長会議で方針を確認し、令和5年度に県内すべての公立小中学校等の設置者で構成する「秋田県教育情報化推進協議会」を設置しました。統合認証基盤と端末セキュリティ対策としてMicrosoft 365 A5を県域で共同導入し、校務支援システムとダッシュボードはパブリッククラウド上に置いています。注目したいのは移行結果の内訳です。ネットワーク機器や端末の更新時期が合わない団体のために「暫定接続環境」「移行期環境」を用意し、最終的に暫定接続4市町村、移行期3市町村、次世代校務DX環境7市町村という三段構えになりました。全団体を同時に同じ環境へ運ぶ計画にしなかったことが、実際に動いた要因です。県は令和11年度までに次世代型校務支援システムの導入率100%を目指しています。

### 岩手県｜全33市町村の共同調達で県と市町村に分けた費用負担の内訳

岩手県は県と県内全33市町村でクラウド型校務支援システムを共同調達しました。令和3年に検討へ着手、令和5年に構築を開始し、令和6年4月から令和8年にかけて全市町村へ順次導入する計画です。令和6年4月時点で11自治体と県が共同利用を始め、令和7年4月からは新たに14自治体が加わる予定でした。費用分担は明快で、システム導入の共通経費を県が持ち、初期設定費用と保守・運用費を市町村が負担します。初期設定費用は児童生徒数に応じて算定され、中身は教職員名簿の登録作業が主です。利用料は学校数に応じた負担でした。導入前の令和5年度中の初期費用には、デジタル田園都市国家構想交付金を充てています。

## 市区町村単位の導入事例｜新座市・春日市・多久市に共通する統合の型

県域の枠組みがない団体でも、単独で統合まで進めた記録があります。3市に共通するのは、更改の時期に合わせて一気に構成を変えた点です。

### 埼玉県新座市｜ゼロトラスト採用で年間350万円の通信費を削減した構成

新座市は小学校17校・中学校6校、児童生徒約1万3千人の規模です。令和5年9月の教育ネットワーク更改で、ネットワーク分離を前提としない認証によるアクセス制限、いわゆるゼロトラストアーキテクチャを採用し、あわせてフルクラウド構成へ移りました。回線は各校ローカルブレイクアウト方式で統合し、教職員と児童生徒が同じ回線を使います。この構成変更により、分離型で使っていた校務系ネットワークの回線を解約でき、市内23校合計で年間350万円の通信費削減につながりました。教職員用端末は生体を含む二要素認証を必須とし、シングルサインオンで負担を抑えています。SASE中心の構成を選んだ理由は、特定事業者への依存を避けるためでした。仕様の確定にあたっては運用開始時期から逆算し、機能の必要性を知る教職員を8つの研究班に組織して提案を評価させています。

### 福岡県春日市｜ネットワーク統合と端末1台化を同年度に進めた手順

春日市の規模は令和6年5月時点で小学校12校（児童7,056人・教員465人）、中学校6校（生徒3,698人・教員258人）です。校務系と学習系が分離しており、校務支援システムは未整備という状態から、令和6年度にクラウド型校務支援システムの整備、ネットワーク統合、教職員用端末の1台化を同時に進めました。推進役は教育総務課の施設計画担当で、教育委員会内の各部署とつながりが多く、部署をまたいで動けたことが効いています。全教職員が使える問い合わせフォームで意見を集め、過去の問い合わせをFAQとして公開したことで、聞く側と答える側の双方の負担が減りました。校務のロケーションフリー化にあたっては、教職員用端末を持ち運べる小型端末にする配慮も入っています。

### 佐賀県多久市｜校内サーバ廃止から始まったフルクラウドの構成と運用

多久市には義務教育学校が3校あります。平成30年、各学校に置いていたサーバをなくし、3校分のデータをクラウド上で管理する構成へ変えました。県内では初の試みです。学習系はSaaSで構成し、校務系はIaaS上にファイルサーバと校務支援システムを載せる形にしています。教職員は端末を持ち帰り、自宅の回線から校務系クラウドへ接続できます。市長が教育環境の整備に理解を示したことが、取組を進めやすくした要因として報告書に記されました。小規模団体でも、意思決定者が近いことが速度になる例です。なお兵庫県宝塚市のように、指導者用端末が学級数分しかなく教員の半数程度しか使えない状態から、校務用と指導者用を兼ねる端末の導入とネットワーク統合を同時に検討した例もあります。

## 校務系システムとの連携範囲｜事例でつながった領域と残った手作業

事例のなかで最も参考になるのは、成果ではなく「まだつながっていない箇所」の記述です。ここが自団体でも同じ場所で詰まります。

### 出欠連絡が学習eポータルから校務支援システムへ手入力で残る区間

岩手県の課題として明記されているのは出欠連絡の流れです。保護者が学習eポータルの保護者連絡機能で欠席を伝え、教師がそれを確認して校務支援システムの健康観察へ手入力する。健康観察に入力すれば出席簿へ反映されるため一定の効率化はできているものの、入力の1回分は人が担ったままでした。学習系と校務系が別ベンダーで、連携仕様が製品側に用意されていない場合、この形が残る構造です。仕様書を書く段階で、学習eポータル側の出欠データを校務支援システムの健康観察へ引き渡す要件を明示しておくかどうかで、運用開始後の教員の作業量が変わります。[統合型校務支援システムが持つ機能範囲](https://www.issoh.co.jp/column/details/16659/)を先に把握しておくと、どちらの製品に持たせる要件かを切り分けやすくなります。

### ダッシュボードの前提になる児童生徒アカウントの紐付け作業の実際

春日市の課題は、整備した校務支援システムに学習環境の児童生徒アカウント情報が紐付いていないことでした。複数のデータを集めて可視化するには、まず各データを結ぶ作業が要ります。同市では校務支援システム側のダッシュボードとは別に、学習データ用のダッシュボードが学習eポータルにあり、一元化には設計のやり直しが必要な状態です。多久市も、教育データを結び付けて学級の状況を一目で見られる仕組みは未構築だと記しています。ダッシュボードは製品を買えば動く機能ではなく、名寄せのルールを決めて維持する運用が伴う機能だと考えたほうが、計画の精度は上がります。

### 災害時に効く共有範囲｜輪島市の記録から読む安否確認と引き継ぎ

成果報告書には石川県輪島市のコラムが収録されています。令和6年1月1日、マグニチュード7.6・最大震度7の能登半島地震により、公立の小学校9校・中学校3校と県立高校2校を含む学校の体育館が避難所に指定され、被害の少ない校舎へ児童生徒を集約して再開しました。ここで効果が想定されたのは3つの場面です。クラウド化された保護者連絡ツールによる安否確認、市外から派遣された支援チームが受け取った児童生徒の様子を教職員間で共有すること、そして受入先の学校へ在籍情報をデジタルで引き渡すこと。いずれも平時に統合しておかなければ災害時だけ使うことはできません。同じ地震の影響で、令和6年度の実態調査では輪島市の12校が集計対象から外れています。

## 失敗要因の実際｜事例の改善点に繰り返し現れる予算・期間・研修の不足

報告書の「改善点」は、そのまま失敗要因の一覧として読めます。3県の記述に共通して現れたものを挙げます。

### セキュリティ費用の説明不足で市町村の予算計上が遅れる典型的な流れ

新潟県は、前年度から市町村へ共同調達の説明を重ねていました。それでも予算計上に時間がかかっています。原因として挙げられたのは、予算化時に必要な作業の概要と、強固なアクセス制御を前提としたセキュリティ対策による費用負担増の説明が足りなかったことでした。改善点として県が示したのは、「従来のセキュリティ対策の更改」ではなく対策の概念自体が変わったこと、構築・保守だけでなく運用の人件費まで含めた総額で訴えることの2点です。首長部局への説明と、教育長同士が情報交換する場の整備も挙がりました。ネットワーク分離をやめる構成は、既存費目の置き換えに見えて実際は新規費目になります。

### ネットワーク機器の更新時期がずれて統合が翌年度に持ち越される事情

秋田県では、NW機器の更新時期の関係で、一部市町村のネットワーク統合が翌年度以降になりました。改善点は計画策定段階での既存環境調査と、機器・端末の更新時期を踏まえた計画づくりです。新潟県でも、市町村ごとに既存環境の設計が異なるため全体説明だけでは理解が進まず、委託事業者と協力して個別に移行支援を行う場面が生まれました。移行・切替に十分な期間を取れなかった市町村もあったと記されています。統合の可否を決めるのは技術ではなく、機器のリース満了日です。[校務支援システム導入の進め方で扱う工程設計](https://www.issoh.co.jp/column/details/16665/)と突き合わせ、調査を先に置いてください。

### 操作研修だけでは運用が進まず、効果実感の先出しが要る理由を検証

秋田県は前年度から操作研修を実施していましたが、運用開始当初から進まない市町村・学校が残りました。総括に書かれた改善点は、操作研修と並行して次世代校務DX環境を運用する意義と効果を伝える取組が要ったというものです。同県は重点取組の自治体・学校を先に選び、現場の声として効果を他校へ届ける形を取ったところ、重点以外への浸透が速く進みました。管理職が効果を語る情報交換会、外部有識者の講演、忙しさを考慮したショート動画の配布まで組み合わせています。研修の回数を増やす前に、誰の口から効果を語らせるかを決めるほうが効きます。導入目的を数値へ翻訳する方法は[ICT教育システムの目的と成果指標の記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/17177/)で扱いました。

## 事例を自団体に移植する条件｜規模と更新時期で分かれる着手の判断

ここからは判断です。どの事例を参照すべきかは、団体の規模と更新時期の2軸でほぼ決まります。

### 県域の共同調達に乗るべき規模と、単独で進めてよい規模の分かれ目

目安として、児童生徒1万人未満で情報担当が兼務1〜2名の団体は、県域の共同調達に乗る判断が合理的です。岩手県の分担のように、共通経費を県が持ち初期設定費用と利用料を市町村が持つ形なら、単独調達より仕様検討の工数を大きく減らせます。単独で進めてよいのは、新座市のように児童生徒1万人超で情報担当を専任で置け、更改時期を自団体でコントロールできる場合です。多久市の3校のような小規模でも、意思決定者が近く合意が速いなら単独で完結します。判断を分けるのは規模そのものではなく、仕様を書き切れる人員が庁内にいるかどうかです。

### 移植してはいけない事例｜更新期が2年以上先の団体が統合を急ぐ場合

ネットワーク機器と端末の更新期が2年以上先にある団体は、統合を前倒しすべきではありません。秋田県で統合が翌年度以降になった市町村があったのは、機器の更新時期が合わなかったからです。この状態で無理に進めると、償却の残る機器を捨てるか、暫定構成を維持したまま二重の運用ルールを抱えるかの二択になります。更新期まで距離があるなら、この期間にやるべきは既存環境の調査、帳票の統一、教育情報セキュリティポリシーのひな形整備といった、機器の入れ替えを伴わない準備です。秋田県も新潟県も、ルールとマインドセットの整備は県主導で先に進めていました。

### 開発に投じる価値がある領域はデータ連携基盤と紐付けの自動化で判断

授業支援や校務支援そのものを自前開発する必要はありません。既製品が94.8%の学校に入っている領域で、独自開発が優位に立つ余地は小さいからです。開発の価値が残るのは、事例が一様に課題として挙げた箇所、つまり学習系と校務系をまたぐデータ連携と、児童生徒アカウントの紐付けを自動化する部分です。岩手県の出欠連絡の手入力も、春日市のアカウント未紐付けも、製品の乗り換えではなく間をつなぐ仕組みで解ける問題でした。標準仕様に沿った連携基盤を庁内資産として持てば、製品を替えても作り直しが要りません。その連携基盤に何を持たせるかは、[学習サポートシステムの4層の機能範囲と接続設計](https://www.issoh.co.jp/column/details/17197/)で具体化しています。この領域の要件整理から実装までは[自治体向けの公共システム開発](https://www.issoh.co.jp/service/business%5Fsystem/public/)で対応しています。費用の桁感は[ICT教育システムの費用を三層で積む記事](https://www.issoh.co.jp/column/details/17179/)に整理しました。

## よくある質問

ICT教育システムの事例を調べる担当者から実際に寄せられる質問を、公表資料の記述に沿って整理しました。

### ICT教育システムの導入事例はどこで探せばよいですか？

工程や体制まで知りたい場合は、文部科学省の「次世代の校務デジタル化推進実証事業」成果報告書と、その成果報告会の自治体発表資料が出発点になります。実証地域の新潟県・秋田県に加え、岩手県、埼玉県新座市、兵庫県宝塚市、奈良県奈良市、福岡県春日市、佐賀県多久市の取組が実名で載っており、成功要因だけでなく改善点も書かれています。授業での使い方を知りたい場合は製品ベンダーの事例ページも参考になりますが、選定の根拠には向きません。

### 小規模な自治体でも参考にできる事例はありますか？

あります。佐賀県多久市は義務教育学校3校という規模で、平成30年に各校のサーバを廃止してフルクラウドへ移行しました。学習系をSaaS、校務系をIaaS上に置く構成で、教職員が自宅の回線から校務処理を行える環境まで到達しています。小規模団体は意思決定の階層が浅く、首長・教育長の理解が得られれば速く進む利点があります。一方で仕様を書く人員は限られるため、県域の共同調達が動いているなら、そちらに乗る判断も並行して検討してください。

### 事例に出てくる次世代校務DXは従来の校務支援システムと何が違いますか？

違いは3点です。第一に、自前サーバではなくパブリッククラウドで運用するため、職員室以外からも校務処理ができます。第二に、分離していた校務系ネットワークと学習系ネットワークを、アクセス制御を前提に統合する構成です。第三に、学習データと校務データを結んでダッシュボードで可視化する前提に立ちます。統合型校務支援システムの整備率が94.8%まで来た一方、この次世代校務DX環境の整備率は6.1%（2025年9月時点）で、移行はこれからという段階です。

### 導入事例の効果はどのくらいの期間で出ますか？

効果の種類で違います。回線コストの削減は構成の切り替えと同時に出ます。新座市は校務系回線の解約により、23校で年間350万円の削減効果を得ました。一方、運用の定着には時間がかかります。秋田県は令和5年度に環境を整えた団体でも運用が進まない学校があり、重点校の効果実感を横展開する取組を令和6年9月から12月にかけて行っています。整備の完了と定着の完了は別の日付だと考えて、計画に両方の期限を置いてください。

### ベンダーの導入事例だけを見て製品を選んでよいですか？

不十分です。ベンダー事例には断念した要件、遅延の経緯、追加費用の発生といった不利な情報が載りません。公的な実証報告には、予算計上に時間を要した理由や移行期間が確保できなかった事実まで記録されています。両方を読み比べ、自団体と規模・既存環境・更新時期が近い事例を選んでください。そのうえで、製品ごとの相互運用標準への準拠状況を仕様書で確認する手順に進むと、選定の精度が上がります。

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出典: [ICT教育システムの導入事例｜自治体7例の成功要因と校務連携の範囲](<https://www.issoh.co.jp/column/details/17195/>)（株式会社一創）
