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title: "弁護士の案件管理システム：事件記録・期日・タイムチャージ請求の設計基準"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/17079/"
published: 2026-08-28
updated: 2026-09-27
categories: ["業務システム"]
publisher: "株式会社一創"
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# 弁護士の案件管理システム：事件記録・期日・タイムチャージ請求の設計基準

事件番号と次回期日を表計算に並べ、預り金は通帳で突き合わせる。所属弁護士が2、3名で分野も絞られているうちは、その運用でも破綻しません。崩れ始めるのは、扱う分野が増えて共同受任が入り、判決の送達日から控訴期限を逆算する事件と、受任前から時効が進んでいる事件が同時に走り出したときです。この記事では、弁護士の案件管理システムを製品カタログとしてではなく、1件の事件が受任から終結まで進む過程をどう記録するかという設計の側から整理します。事件記録の粒度、裁判所の期日と法定の不変期間と消滅時効を分ける管理、0.1時間単位のタイムチャージと実費・預り金を混ぜない請求データの構造、既製サービスと受託開発の線引きまでを扱います。

## まとめ：弁護士の案件管理システムを期日の発生源と請求の3区分から選ぶ判断

弁護士の案件管理システムを選ぶとき、機能一覧の照合よりも先に決めるべきものが2つあります。1つは期日をどう分けて持つか。裁判所が指定する口頭弁論期日、判決書の送達日から自事務所が計算する控訴期限、受任前から進行している消滅時効は、発生源も、間違えたときの責任の所在も違います。これらを1つのカレンダーに並べた瞬間、起算日を誰が入力するのかという責任が設計から抜け落ちます。

もう1つは請求データの型です。報酬、立て替えた実費、預り金からの充当は、会計上まったく別のものとして扱われます。汎用の案件管理ツールはこの3つを「請求金額」という1つの数字に丸めるため、預り金の残高と帳簿が合わなくなる。事件記録の粒度やタイムシートの記録単位は、この2つを決めた後の各論です。

結論として、取扱分野が単一で期日が定型の事件しか扱わない事務所なら、既製の弁護士向けサービスで足ります。受託開発が効くのは、送達日から不変期間を逆算する仕組みと、稼働記録から依頼者向けの請求根拠を組み立てる工程に限られます。逆に、電子提出そのものや預り金の会計処理を自前で作る計画なら、制度改定の追随を事務所が抱え込むことになるため見送るべきです。事務所システム全体をどう束ねるかという上位の判断は、[法律事務所のシステムが束ねる6領域と既製品・受託開発の判断基準](https://www.issoh.co.jp/column/details/17075/)で扱っています。

## 汎用の案件管理ツールを弁護士業務へ持ち込むと崩れる3つの前提

市販の案件管理ツールやSFAは、事業会社の受注活動を前提に作られています。その前提のうち3つが法律事務所では成立しません。機能不足ではなく、データの意味が違うという話です。

### 受注確度で進む営業パイプラインと事件の進行段階が噛み合わない構造

汎用ツールの案件は、リード・商談・受注・失注という確度のモデルで進みます。確度を上げるのは自社の行動です。事件は違います。相談、受任、係属、判決または和解、執行、終結と進み、次の段階へ動かすのは裁判所の期日指定です。

この差は停滞の検知に直接効きます。汎用ツールの「30日間動きがない案件」という警告は、次回期日が2か月先の民事事件では毎回誤報になります。第1回口頭弁論期日は訴状提出からおよそ1か月後に指定され、その後の続行期日も1か月から2か月の間隔が通例です。動いていないのが正常な期間に警告を鳴らし続ければ、警告そのものが無視されます。[案件管理システムの一般的な3タイプと守備範囲](https://www.issoh.co.jp/column/details/15374/)を押さえたうえで、進行の駆動源が外部にある業種として読み替える必要があります。

### 依頼者と相手方が同一テーブルに同居して照合が効かなくなる登録形

汎用CRMは登場人物を「顧客」という1つのテーブルに集約します。法律事務所では、依頼者、相手方、その代理人、関係者が、それぞれ別の意味を持ちます。相手方は営業対象ではなく、むしろ将来の受任を制約する存在です。弁護士職務基本規程27条・28条が定める職務を行い得ない事件の判定は、過去に相手方として登録した名称を引き当てられるかどうかにかかっています。

ここを1テーブルで運用すると、相手方が顧客リストに混ざって営業対象として扱われ、逆に照合したい相手方の名寄せは効かないという二重の不具合を招きます。依頼者情報そのものの項目設計と権限の分け方は[法律事務所の顧客管理における項目設計と権限分離](https://www.issoh.co.jp/column/details/17077/)で詳しく扱っており、本記事では事件側から参照する外部キーとして扱います。

### 売上に計上できない預り金と立替実費が請求機能へ流れ込む前提の欠落

汎用ツールの請求機能は「請求した金額はいずれ売上になる」という前提で作られています。弁護士業務の請求書には、その前提を満たさない行が2種類混ざります。依頼者から預かっている金銭と、事務所が立て替えた印紙代・郵便切手代・記録の謄写費用です。

預り金は依頼者の金銭であり、事務所の収益ではありません。東京弁護士会の預り金等の取扱いに関する会規は、一の事件または一の依頼者について預り金の総額が50万円以上となり、それを14営業日以上にわたり保管するときは預り金口座で保管しなければならないと定めています。入出金の年月日・金額・入金の目的・出金の使途を記録し、職務終了後3年間保存するという定めもある。請求機能がこの区別を持たないと、月次の売上に依頼者の金が混ざります。規程が会計機能へ課す要件の全体像は[預り金規程が会計機能に課す口座分別と保存の要件](https://www.issoh.co.jp/column/details/17075/)に譲り、本記事では請求データの型としてどう分けるかを後段で扱います。

## 事件記録として持つ項目の粒度と準備書面の版を確定させる管理単位

案件管理システムの中心は事件記録です。ここでの粒度が、数年後に過去の事件を引き当てられるかどうかを分けます。

### 事件番号・裁判所・部係を分けて持つ理由と記録を引き当てる検索単位

事件番号は「令和8年(ワ)第1234号」のように、年、事件の符号、番号で構成されます。符号は手続の種類を表し、地方裁判所の民事通常訴訟は(ワ)、控訴審は(ネ)、簡易裁判所の通常訴訟は(ハ)、地裁が受ける簡裁判決の控訴審は(レ)というように分かれます。これを1つの文字列項目に丸ごと入れる設計が、表計算からの移行でそのまま持ち込まれがちです。

問題は、1つの依頼が複数の事件番号を持つことです。本訴と反訴、保全事件、判決後の執行事件は別々の番号で係属し、控訴すれば審級ごとに番号が変わります。文字列1本で持つと、同じ依頼者の一連の手続を審級をまたいで並べることができません。年・符号・番号を分け、依頼という束の下に複数の事件を紐づける構造にします。裁判所名・部・係属部の書記官という連絡先は、事件番号とは別の属性として持たせます。

### 準備書面と書証の版を提出日で確定させる持ち方と差し替えの記録

文書管理で崩れやすいのは、ドラフトと提出済みの書面が同じフォルダに並ぶ状態です。準備書面は(1)(2)と番号で進み、書証は甲第1号証・乙第1号証に枝番が付きます。確定の基準は作成日ではなく提出日に置き、提出した版だけを正として扱います。

2026年5月21日の改正民事訴訟法等の全面施行により、訴訟代理人にはオンラインによる手続が義務づけられ、当面はmintsを通じた電子提出が前提になりました。証拠調べにおける電磁的記録の複製は、原則としてPDF・MP4・MP3・JPEG・PNGのいずれかの形式で提出することとされています。つまり事務所の記録として残すべきものは、編集可能な原稿ではなく、実際に提出したPDFそのものです。案件管理システム側では、提出日・提出方法・受領の確認までを1つの操作で記録できるかを見ます。義務化の適用範囲と対象外に残る手続の線引きは17075で整理しています。

### 法律相談の記録と受任後の記録を分けて閉じる状態遷移と必須項目

相談だけで終わった案件と、受任した案件を同じ状態遷移に載せると、必須項目の判定が壊れます。弁護士職務基本規程30条は、事件を受任するに当たり弁護士報酬に関する事項を含む委任契約書を作成しなければならないと定める一方、法律相談・簡易な書面の作成・顧問契約その他継続的な契約に基づくものなど、合理的な理由があるときは作成を要しないとしています。

この構造は、そのまま状態遷移の設計になります。相談の状態では委任契約書は不要項目、受任へ遷移した瞬間に必須項目へ変わる。受任へ進んだのに契約書が未登録の事件を一覧で拾えるようにしておけば、規程違反の予防が日常の運用に埋め込まれます。委任契約書を電子契約で締結する場合の要件は[弁護士の電子契約システム：委任契約書の電子化と本人確認・保存の要件](https://www.issoh.co.jp/column/details/17081/)にまとめています。相談で終わった記録も削除はできません。将来の利益相反の照合母集団として残す必要があるためです。

## 期日・不変期間・消滅時効を3系統に分けて管理する設計と警告の粒度

ここが弁護士の案件管理システムで最も設計差の出る部分です。比較記事は「期日管理機能」を1つの機能として並べますが、実務で管理する時間の制約は性質の違う3系統に分かれます。同じカレンダーに置いてはいけません。

### 裁判所が指定する期日と自事務所が計算する法定期間の起算点の違い

3系統を整理すると次のようになります。第一に、裁判所が指定する期日。口頭弁論、弁論準備手続、証人尋問がこれにあたり、日時は外部から与えられ、変更も裁判所の判断によります。第二に、法定の期間。判決書の送達という事実を起点に、日数を数えて自事務所が計算します。第三に、消滅時効。事件の係属とは無関係に、受任する前から進行しています。

| 系統     | 発生源     | 起算の決め方  | 入力の責任  |
| ------ | ------- | ------- | ------ |
| 裁判所の期日 | 裁判所の指定  | 指定日そのもの | 通知の転記  |
| 法定の期間  | 条文の定め   | 送達日から計算 | 送達日の登録 |
| 消滅時効   | 実体法上の事実 | 事故日や弁済期 | 受任時の聴取 |

1つのカレンダーに混ぜると、この表の右2列が消えます。特に法定の期間は、送達日を誰かが登録しない限り計算が始まりません。予定表に手で書き込む運用では、起算日の登録漏れが「予定が入っていない」状態と区別できず、危険が見えないまま期限を過ぎます。

### 控訴2週間・即時抗告1週間という不変期間の逆算と二段階の警告

民事訴訟法285条は、控訴を、判決書または254条2項の規定により記録された電子調書の送達を受けた日から2週間の不変期間内に提起しなければならないと定めます。即時抗告は332条により、裁判の告知を受けた日から1週間の不変期間です。不変期間は裁判所が任意に伸長できない期間として扱われ、経過すれば手続上の救済は原則として閉じます。

2週間という日数そのものは単純です。実務が難しいのは起算日の側にあります。送達を受けた日を登録しなければ期限は確定せず、判決の言渡し日と送達日は一致しません。そこで警告は二段階に分けます。判決言渡しの予定が入った時点で「期限が確定していない事件」として仮の枠を立て、送達日が登録された時点で確定期限へ切り替える。前段の警告がないシステムでは、送達日の登録忘れを検知する手段が存在しないことになります。逆算の対象は控訴期間だけではありません。上訴の理由書、和解案への回答期限、依頼者への報告期限も同じ型で扱えます。

### 受任前から進行している消滅時効を事件に紐づけて監視する持ち方

消滅時効は事件の進行状態と無関係に進みます。2020年4月1日施行の改正民法により、債権は権利を行使することができることを知った時から5年、権利を行使することができる時から10年で時効消滅します（166条1項）。人の生命または身体の侵害による損害賠償請求権は、167条によりこの10年が20年になります。不法行為による損害賠償請求権は724条で、損害および加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年。うち人の生命または身体を害する不法行為については、724条の2により3年が5年へ延びます。

交通事故を受任する場面を考えると、システムに持たせる日付が1つでは足りないことがわかります。事故日と、症状固定日、そして依頼者が加害者を知った日。どれを起算とするかで管理すべき満了日が変わるため、事件に対して複数の時効候補を登録し、最も早い満了日で監視する形が実務に合います。催告や協議の合意による完成猶予を登録できるかどうかも確認したい。相談のみで終わった記録に時効の日付だけ残しておく運用も、後日の再相談に備えるうえで効きます。

## タイムチャージの記録単位と報酬・実費・預り金を分ける請求データ

報酬の算定方式は事務所ごとに違います。日弁連および各弁護士会の報酬等基準規程は2004年4月1日に廃止され、以後は各弁護士が自ら報酬基準を作成して事務所に備え置く方式へ移りました。依頼者の申し出があるときは、報酬の額・算出方法・支払時期を記載した見積書の作成と交付に努めることとされています。システム側から見れば、金額の根拠を後から再現できるかどうかが問われます。

### 0.1時間単位のタイムシートと業務コードを請求根拠に変える設計

タイムチャージは時間に単価を掛けて請求するため、記録の単位がそのまま請求の単位になります。実務では0.1時間、すなわち6分刻みで記録する方式が広く使われます。この粒度なら、後からまとめて入力する運用は成立しません。1週間分を思い出しながら埋めた時間は、依頼者への説明に耐えないためです。

記録項目は、日付、担当者、事件、業務種別、時間、そして依頼者へ開示する記述の6つが最小構成です。ここで分けておくべきなのが、開示用の記述と内部メモです。「相手方代理人との電話協議」は開示できても、その場での心証や交渉方針の評価は明細に載せられません。1つの自由記述欄で運用すると、請求前に人手で書き直す工程が毎月発生します。業務種別は、書面作成・打合せ・期日出頭・調査・移動というように、後で集計して単価の妥当性を検証できる単位で切ります。

### 報酬・立替実費・預り金の充当を3区分で組み立てる請求書の構造

請求書の各行は、次の3つのいずれかに必ず分類されます。混ぜてはいけません。

- 報酬：着手金・報酬金・タイムチャージ・手数料・日当。事務所の売上として計上される
- 立替実費：印紙代・郵便切手代・記録の謄写費用・交通費。事務所が立て替えた金銭の回収であり、税の扱いも品目ごとに分かれる
- 預り金からの充当：依頼者から預かった金銭を実費や報酬に振り替えたもの。新たな入金ではなく残高の移動

この3区分をデータ型として分けずに金額の合計だけを持つと、預り金の残高が請求のたびにずれます。加えて、依頼者から預り金を受領したときは預り証の発行が求められ、口座振込みの場合は依頼者の請求があったときに限られます。発行の要否が入金方法で変わるため、入金の記録に「受領方法」を持たせておかないと、後から預り証の未発行を洗い出せません。回収した実費の消費税の扱いは品目によって異なるため、実費の種別ごとに税区分を持つのが安全です。

### 共同受任の費用按分と記録共有の範囲を先に決める2つの判断基準

他の事務所の弁護士と共同で受任する事件では、判断が2つ増えます。1つ目は報酬と実費の按分です。着手金をどの比率で分けるか、請求書を誰の名義で出すか、実費を立て替えた側にどう戻すか。受任時に合意した按分率を事件に登録しておかなければ、終結時の精算が記憶に頼る作業になります。

2つ目は記録共有の範囲です。共同受任は同一事務所内の話ではないため、共有相手は事務所の権限体系の外にいます。クラウドストレージの共有リンクを個別に発行する運用には弱点があり、事件が終わった後にリンクを失効させる責任者が決まらない。案件管理システム側で、1つの事件に自所と他所の受任弁護士を並べて登録でき、終結と同時に外部アカウントの参照権が切れる設計かどうかを確認します。共同事務所内での利益相反の広がり方は、事務所システム全体を扱う記事の照合の章が引き受けます。

## 既製サービスで足りる事務所の条件と受託開発へ進む領域の線引き

ここまでの要件をすべて満たす製品を探す必要はありません。作り込む価値のある領域は、事務所の状況によって限られます。

### 既製品のままで足りる条件は取扱分野が単一で期日が定型の事件のみ

次の4条件をすべて満たすなら、既製の弁護士向けサービスをそのまま使うのが妥当です。作り込みは過剰になります。第一に、所属弁護士が数名までで権限を細かく分ける必要がないこと。第二に、取扱分野が債務整理や交通事故など単一で、事件ごとの進行が定型に収まること。第三に、他事務所との共同受任が常態化していないこと。第四に、同時に保管する預り金が少額で、事件ごとの分別が手作業で追えること。

この条件下なら、期日管理も請求も定型の枠に収まります。個別開発に踏み込めば、初期費用に加えて制度改定のたびの改修費を自前で抱えることになります。

### 受託開発が効く範囲は期日の逆算と稼働記録から請求根拠を作る工程

逆に、費用対効果が明確に出る領域は3つに絞られます。1つ目は、送達日の登録から不変期間を逆算して確定させる仕組み。前述した二段階の警告を既製品が持たない場合、ここだけを既存システムに足す開発は範囲が小さく、事故の防止効果が大きい領域です。2つ目は、タイムシートから依頼者向けの明細を組み立てる処理。内部メモの除外、業務種別ごとの集計、按分率の適用を人手でやっている事務所ほど効きます。3つ目が、既に使っている会計ソフトやグループウェアとの連携です。

いずれも、受任の承認、利益相反照合の確認、請求書の発行承認といった決裁の連鎖と切り離せません。承認の経路を事務所の実態に合わせて組む部分は、[ワークフローシステム開発](https://www.issoh.co.jp/service/business%5Fsystem/workflow/)として既存の業務フローに載せる形で構築できます。全体を作り直すのではなく、既製品で埋まらない工程だけを切り出して見積もると、投資の判断がしやすくなります。

### 案件管理を作り込まずに見送るべき場面は電子提出と会計を自作する計画

作らないほうがよい領域も明確です。mintsへの電子提出そのものを自前で実装する計画、預り金の会計処理を法令対応込みで自作する計画、この2つは見送るべきだと考えます。理由は仕様が動く点にあります。日弁連の会長声明によれば、新システムTreeeSは2027年度中に導入が予定され、民事執行・倒産手続・家事手続・非訟事件等の手続デジタル化は2028年6月までに全面施行される予定です。

この時間軸の中で自作すれば、事務所が改修費と検証責任を負い続けることになります。制度に追随する部分は既製品または裁判所のシステムに任せ、事務所固有の判断と記録の構造にだけ開発費を配分する。これが弁護士の案件管理システムに投じる費用の配分として合理的です。

## 弁護士の案件管理システムの費用と運用で判断に迷いやすいよくある質問

導入の検討で挙がる論点を、判断の基準とあわせて整理します。

### 弁護士1人の事務所でも案件管理システムは必要ですか？

人数ではなく、抱えている期限の本数で判断します。1人で20件の事件を持ち、そのうち判決待ちが複数あるなら、送達日から控訴期限を逆算する管理は仕組みで持つ価値があります。逆に、顧問業務と法律相談が中心で不変期間の逆算がほとんど発生しないなら、表計算と予定表で足りるはずです。目安は、進行中の事件数よりも「期限を1日でも間違えると救済されない手続」がいくつ走っているかです。

### エクセルでの事件管理はどの時点で限界になりますか？

件数ではなく、次の兆候が出た時点です。同じ依頼者に複数の事件番号がぶら下がって行が分裂し始めたとき、送達日を入力する担当が決まらず空欄が常態化したとき、預り金の残高を通帳と照合する作業が月末に半日以上かかるようになったとき。この3つのうち2つが出ていれば移行を検討する段階です。件数が少なくても、共同受任が入って他事務所とファイルを共有し始めたら別の限界が来ます。

### 一般的な案件管理ツールやSFAを弁護士業務に使えますか？

使えますが、3か所の手当てが前提になります。相手方を依頼者と別のデータとして持つこと、預り金と立替実費を売上と分けて記録すること、そして期日と法定期間を別項目として管理することです。この3つを外部の表計算や別ツールで補うなら、二重入力が残ります。一般的な製品の型と守備範囲は案件管理システムの解説記事で整理しています。

### 弁護士の案件管理システムの費用はどのくらいかかりますか？

既製サービスは1ユーザー単位の月額課金が中心で、事務員を含めた全員分のアカウントが必要かどうかで総額の伸び方が変わります。見積もりを取るときは、弁護士の人数だけでなく、事務局・パラリーガルの利用範囲を先に決めてください。受託開発を併用するなら、既製品で埋まらない工程だけを切り出して範囲を確定させると金額が読めます。

### オンライン申立ての義務化で案件管理システムの要件は変わりますか？

変わります。2026年5月21日の改正民事訴訟法等の全面施行で訴訟代理人にはオンライン手続が義務づけられ、提出物の実体がPDF等の電子データになりました。事務所側で確定版として保管すべきものが紙の控えから提出したファイルそのものへ移るため、文書管理に提出日と提出方法を記録する項目が要ります。ただし対象外の手続には紙の工程が残るため、二重運用の線引きが必要です。

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- [法律事務所の顧客管理：依頼者情報の項目設計と権限分離の判断基準](https://www.issoh.co.jp/column/details/17077/)：依頼者と相手方の項目設計、要配慮個人情報の扱い、参照ログの範囲を解説しています
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- [広告業の案件管理システムとは？広告代理店の媒体・工数・原価を一元化する選び方](https://www.issoh.co.jp/column/details/15514/)：同じ業種別の切り分けを広告業で行った記事で、業種要件の抽出手順が参考になります

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出典: [弁護士の案件管理システム：事件記録・期日・タイムチャージ請求の設計基準](<https://www.issoh.co.jp/column/details/17079/>)（株式会社一創）
