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title: "ESOPとストックオプションの違い｜対象者・株価が下がったときの価値・課税時期を比較"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/12461/"
published: 2026-06-11
updated: 2026-10-23
categories: ["IPO"]
publisher: "株式会社一創"
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# ESOPとストックオプションの違い｜対象者・株価が下がったときの価値・課税時期を比較

ESOPとストックオプションの違いは、**「株式そのものを渡すか、決められた価格で株式を買う権利を渡すか」**です。ESOPで受け取る株式は株価が下がっても価値が残りますが、ストックオプションは株価が権利行使価額を下回ると利益がゼロになります。課税のタイミング、会社の費用、希薄化はこの違いを土台に、税制適格要件や給付条件、制度設計、株式の調達方法によって決まります。

ただし「ESOP」と呼ばれる制度は1つではありません。日本では、信託から従業員へ株式を給付する**株式給付型（J-ESOPなど）**と、従業員持株会を支える**持株会型**があり、ストックオプションとの違い方も類型ごとに変わります。本記事では両方の類型を分けて比較します。ESOPそのものの定義や米国の制度は[ESOP（イソップ）とは？日本版の仕組み・持株会との違い・分配金の計算と税務](/column/details/10026/)で扱っています。

## まとめ：ESOPとストックオプションの違いの要点

- **渡すもの**：株式給付型ESOPは株式（または時価相当の金銭）、ストックオプションは新株予約権です。持株会型ESOPは、信託終了時に残った余剰金を持株会の会員などに分配します。
- **付与できる相手**：株式給付型ESOPは規程で決めた基準に沿ってポイントを継続的に配ります（全社員向けにも幹部向けにも設計できます）。ストックオプションは発行のたびに相手と個数を決めるので、役員やキーパーソンに絞って厚く配れます。
- **株価が下がったとき**：株式給付型ESOPは給付時の株価で価値が残ります。ストックオプションは株価が権利行使価額を下回れば、行使しても利益が出ません。
- **従業員の払込み**：株式給付型ESOPは不要です。ストックオプションは行使時に「権利行使価額×株数」の払込みが要ります。
- **課税**：株式給付型ESOPは受益権を取得した時点の時価で、在職中の給付なら給与所得、退職時の給付なら退職所得です。税制適格ストックオプションは行使時に課税されず、売却時に譲渡所得として20.315%の申告分離課税になります。
- **会社の負担**：ESOPは信託に拠出する現金が先に出ていきます。ストックオプションは付与時に現金が要りませんが、行使されると新株発行などで既存株主の持分が薄まります。
- **向き不向き**：株式取得の原資を先に出せない会社や、従業員に売却前の納税をさせたくない会社は税制適格ストックオプション、原資を拠出して株価の上下にかかわらず株式そのものを渡したい会社はESOPが候補です。

| 比較軸     | 株式給付型ESOP        | 持株会型ESOP          | ストックオプション        |
| ------- | ---------------- | ----------------- | ---------------- |
| 受け取るもの  | 自社株式（一部金銭も）      | 信託終了時の分配金         | 新株予約権            |
| 主な対象    | 規程で定めた社員         | 持株会の会員            | 個別に選んだ役員・社員等     |
| 受給前の議決権 | 信託が行使            | 信託が行使             | なし（行使後に株主）       |
| 従業員の払込み | 不要               | 持株会への毎月の拠出        | 行使時に必要           |
| 株価下落時   | 給付価値が減少          | 残余財産次第で分配         | 株価が行使価額以下なら行使益なし |
| 主な課税時点  | 受益権の取得時          | 受益者の確定時           | 適格は売却時のみ         |
| 所得区分    | 給与所得／退職所得        | 給与所得（退職者も）        | 適格は譲渡所得          |
| 株式の調達   | 市場取得・新株発行・自己株式処分 | 借入等で市場取得・発行会社から取得 | 新株発行・自己株式交付      |
| 会計の基準   | 実務対応報告第30号       | 実務対応報告第30号        | 企業会計基準第8号        |

## 比較の前提｜株式給付型ESOPと持株会型ESOP

ESOP（Employee Stock Ownership Plan）は、米国の退職給付制度を手本にした仕組みの総称です。日本版に専用の法律や税制優遇はなく、信託を使った2つの類型が実務で使われています。

**株式給付型**は、会社が信託銀行に金銭を信託し、信託がその金銭で自社株式を取得しておきます。会社は「株式給付規程」に基づいて従業員にポイントを付与し、受給権を得た従業員にポイント数に応じた株式を信託から給付します。みずほ信託銀行の「株式給付信託（J-ESOP）」がこの型の代表で、信託協会も株式交付信託の仕組みとして同じ流れを説明しています。

**持株会型**は、信託が金融機関から借り入れた資金で、持株会が数年かけて買う予定の株式を先にまとめて取得し、持株会へ時価で少しずつ売っていく仕組みです。信託期間中の株式売却代金や配当金から借入金・利息・諸費用などを差し引き、信託終了時に余剰金が残れば、受益者要件を満たす会員等に分配されます。借入には会社が保証を付けます。東急が2024年11月に開示した[従業員持株ESOP信託](https://www2.jpx.co.jp/disc/90050/140120241107514981.pdf)では、株価が下がって信託に借入金が残った場合は会社が銀行へ一括返済し、従業員の追加負担はないと説明しています。

株式給付型は、会社が従業員に株式報酬を付与するという点で、ストックオプションと比較しやすい類型です。以下では株式給付型を中心に比較し、持株会型は税金と会社負担の章で違いを補います。

## 対象者と配分方法の違い｜ESOPの給付規程とストックオプションの個別割当

株式給付型ESOPは、規程で対象者と配分の基準を決め、その基準に沿ってポイントを積み上げていく制度です。ストックオプションは、発行のたびに割り当てる相手と個数を決めます。ESOPも全社員向けとは限らず、後述の第一生命ホールディングスのように経営幹部層に絞った設計もあります。違いは対象の広さそのものより、「規程で継続的に配るか、発行ごとに個別に決めるか」です。

### 株式給付型ESOP｜給付規程に基づく対象者とポイントの設定

株式給付型は、会社が先に信託へ金銭を拠出し、信託が将来の給付分も含めて株式を取得しておきます。誰に何株渡すかは、あとから「株式給付規程」に基づくポイントで決まります（森永乳業の[2024年5月の開示](https://ssl4.eir-parts.net/doc/2264/tdnet/2438229/00.pdf)）。豊和工業の[2024年5月の開示](https://www2.jpx.co.jp/disc/62030/140120240514595985.pdf)は「入社、勤続年数及び個人の業績への貢献度に応じて」ポイントを付与するとしており、株式を確保した時点で受け取る人を決めておく必要がありません。

対象は社員です。役員には、みずほ信託銀行なら役員向けのBBT（株式給付信託）のように別の信託を使います。受給権を得るまで株式は信託が持っているので、社員はまだ株主ではありません。議決権は信託管理人の指図で信託が行使し、森永乳業の例では信託管理人を社員から選んでいます。

### ストックオプション｜発行時の割当先と個数の決定

ストックオプションは、新株予約権の発行を決議するたびに、割り当てる相手と個数を決めます。付与した時点で権利者が確定するため、その後に入社した社員に渡すには新たな発行が必要です。そのかわり、入社時期や職位に関係なく、キーパーソンに厚く配分できます。

相手は社員に限りません。取締役・執行役にも付与でき、税制適格の対象は取締役・執行役・使用人のほか、認定を受けた計画に基づく社外高度人材まで広がっています（[業務委託にストックオプションは付与できる？社外高度人材の要件・課税・手続き](/column/details/12407/)）。社員全体に継続して配るなら株式給付型ESOPや持株会、特定の人に集中して配るならストックオプションが扱いやすい制度です。

## 利益の出方の違い｜株価が上がったとき・下がったときの受取額

2つの制度の差が最もはっきり出るのは、株価が思ったほど上がらなかったときです。付与時の株価を1,000円とし、ストックオプションの権利行使価額を1,000円（税制適格にするため付与時の時価以上に設定）、株式給付型ESOPのポイントを1,000株分として、給付・行使時の株価ごとに受取額を比べます。

| 給付・行使時の株価 | 株式給付型ESOP（1,000株） | ストックオプション（1,000株分）  |
| --------- | ----------------- | ------------------- |
| 3,000円    | 300万円相当           | 200万円（行使時の払込み100万円） |
| 1,500円    | 150万円相当           | 50万円（行使時の払込み100万円）  |
| 1,000円    | 100万円相当           | 0円                  |
| 800円      | 80万円相当            | 0円（行使しない）           |

ストックオプションで受け取れるのは「株価−権利行使価額」の上昇分だけです。この例では、同じ株数について、株式給付型ESOPの給付時価がストックオプションの行使益を上回ります。比較は税引前で、ストックオプションは払込額を差し引いた金額です。

ただし、会社が同じ費用で渡せる数は違います。ストックオプションの価値は上昇分に限られるため、1株あたりの公正な評価額は株価より低くなります。会社は同じ予算で、ESOPより多い株数のストックオプションを付与できます。株価が3倍になった場合、この例ではESOPが1株あたり3,000円相当、ストックオプションが1株分あたり2,000円の行使益です。ストックオプションの付与株数がESOPの1.5倍を超える場合に、税引前の総額が逆転します。

### フル・バリュー型と値上がり益型｜1円ストックオプションと持株会型ESOPの位置

「株式を渡すか、権利を渡すか」で割り切れない組み合わせが2つあります。株式報酬は、株式の価値そのものを渡す**フル・バリュー型**と、ある時点からの値上がり分だけを渡す**値上がり益型**に分けると整理しやすくなります。

- **権利行使価額1円のストックオプション（株式報酬型）**：払込みが1株1円なので、受け取る価値は株価とほぼ同じです。ファーストリテイリングが2024年12月に発行内容を確定した[株式報酬型ストックオプション](https://www.fastretailing.com/jp/ir/news/pdf/202412201310%5FStockOption%5Fjp.pdf)も、行使時の出資は「１株当たり １円」です。経済的には株式給付型ESOPと同じフル・バリュー型で、株価が下がっても価値が残ります。ただし行使価額が付与時の時価を下回るため税制適格にはならず、行使時に課税されます（[税制非適格ストックオプションとは？課税2回の仕組みと税制適格との違い【令和6年度改正対応】](/column/details/12693/)）。
- **持株会型ESOP**：信託終了時に分配されるのは、信託期間中の売却代金と配当から借入金などを返した残りです。配当も原資に入りますが、分配が大きく残るのは信託が先に買った株式の値上がりがあったときで、株価が下がれば分配は残りにくくなります。名前はESOPでも値上がり益型で、通常のストックオプションに近い性質です。

比べるべきは制度の名前ではなく、この2つの型のどちらに入るかです。株価が伸び悩む局面でも報酬を残したいならフル・バリュー型、株価が上がったときだけ報いたいなら値上がり益型を選びます。

### 行使資金の違い｜ストックオプションの払込みとESOPの無拠出給付

ストックオプションは、行使の時点で「権利行使価額×株数」を会社に払い込みます。上の例で1,000株を行使するなら100万円です。株式を受け取ってから売却して回収しますが、上場前の会社では売却先がないため、行使資金を手元の現金で用意できずに権利を失効させる例が起きます。株式給付型ESOPは払込みがないので、この問題は生じません。

## 税金の違い｜課税されるタイミングと所得区分

ESOPとストックオプションでは、「いつ」「何所得として」課税されるかが違います。株式給付型ESOPは受益権の取得時に課税され、税制適格ストックオプションは原則として取得株式の売却時まで課税が繰り延べられます。

| 制度               | 課税の時点   | 所得区分       | 課税の対象額           |
| ---------------- | ------- | ---------- | ---------------- |
| 株式給付型ESOP（在職時給付） | 受益権の取得日 | 給与所得       | その日の株式の時価        |
| 株式給付型ESOP（退職時給付） | 受益権の取得日 | 退職所得       | その日の株式の時価        |
| 持株会型ESOP         | 受益者の確定日 | 給与所得       | 残余財産の分配金         |
| 税制適格ストックオプション    | 株式の売却時  | 譲渡所得       | 売却価額−権利行使価額      |
| 税制非適格ストックオプション   | 行使時と売却時 | 給与所得等＋譲渡所得 | 行使時の時価−権利行使価額 ほか |

### 株式給付型ESOP｜在職中の給付は給与所得、退職時の給付は退職所得

信託協会は「[株式交付信託の基本的な税務上の取扱い](https://www.shintaku-kyokai.or.jp/archives/026/201902/esop01.pdf)」で、次のように示しています。従業員が受益権を取得するまで、信託は会社を「みなし受益者」とする受益者等課税信託として扱われ、信託が取得した株式は税務上、会社の自己株式の取得になります。

従業員が受益権を取得すると、**在職時給付タイプ**では、権利確定日の自社株式の時価相当額が従業員の給与所得の収入金額になり、会社はその額を給与として損金に算入します。**退職時給付タイプ**では、退職した元従業員が受益権を取得した日の時価相当額が退職所得の収入金額になり、会社は退職金として損金に算入します。

同じ株式給付型でも、在職中の報酬として給付する設計か、退職に基因して一時に給付する設計かによって所得区分と税負担が変わります。退職所得は原則として退職所得控除後の額の2分の1が課税対象ですが、勤続年数5年以下の短期退職手当等では控除後300万円を超える部分に2分の1課税が適用されません。実際の税負担は、勤続年数や他の退職金との合算によって変わります。信託協会自身も、この整理は経済産業省の報告書のスキームを前提としたもので、契約内容によって取扱いが異なる可能性があると注記しています。受け取る側は、自社の株式給付規程がどちらの設計かを確認してください。

### 持株会型ESOP｜分配金は退職者に渡る分も給与所得

持株会型の分配金は、在職者と同じ基準で計算する設計では、退職者に支払う分も給与所得として扱われます。東京国税局の文書回答事例「[従業員持株会を利用した信託型インセンティブプランに係る税務上の取扱いについて](https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/bunshokaito/gensen/120417/02.htm)」は、従業員・退職者・子会社の従業員・子会社の退職者のいずれに交付される分配金も給与所得と回答しています。退職者の分も、引き続き勤務している人と同じ基準で計算するため、退職所得には該当しないという整理です（所得税基本通達30-1）。収入すべき時期は受益者が確定する日で、源泉徴収義務者は分配金を実際に支払う会社です。

株式給付型の退職時給付が退職所得になり得るのと矛盾するように見えますが、類型が違います。持株会型の分配金は在職者と同じ基準の「上乗せ」、株式給付型の退職時給付は退職を給付事由とした支給です。

### ストックオプション｜税制適格なら売却時の20.315%だけ

税制適格ストックオプション（租税特別措置法29条の2）は、行使時の経済的利益に課税されず、株式を売却したときに「売却価額−権利行使価額」が譲渡所得として申告分離課税（所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%の計20.315%）されます。上の例で株価1,500円で売れば、利益50万円に対して約10万円です。

適格要件の主なものは、権利行使価額が付与契約時の時価以上であること、付与決議日から2年経過後に行使すること、年間の権利行使価額の合計が上限を超えないこと、大口株主でないことなどです。上限は原則1,200万円で、[経済産業省の解説](https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/stock-option.html)によると令和6年度税制改正で、設立5年未満の会社が付与するものは2,400万円、設立5年以上20年未満で非上場または上場後5年未満の会社が付与するものは3,600万円に引き上げられました。要件の詳細は[税制適格ストックオプションとセーフハーバールール｜非上場株の権利行使価額と1円SOの実務](/column/details/12695/)で整理しています。

要件を満たさない無償・有利発行型は税制非適格となり、行使時に「行使時の株価−権利行使価額」が給与所得等として課税され、売却時にもその後の値上がり分に20.315%がかかります。現金を受け取っていない行使の時点で税金が発生する点が、非適格の最大のリスクです（[税制非適格ストックオプションとは？課税2回の仕組みと税制適格との違い【令和6年度改正対応】](/column/details/12693/)）。

## 給与明細に「ESOP」「株式交付信託課税分」と出たときの読み方

株式給付型ESOPで株式を受け取った年は、給与明細や源泉徴収票に見慣れない項目が出ることがあります。

株式での給付は現金が動かないのに給与所得（または退職所得）として課税されます。そのため、株式の時価を課税対象として明細に載せ、その分の所得税を現金の給与から差し引くといった処理が行われることがあります。「株式交付信託課税分」「ESOP課税分」という名称だけでは、課税対象額、控除額、現物支給の調整額のどれを示すかは判断できません。

制度によっては、株式に加えて時価で換算した金銭を一部給付する設計もあります。たとえば日本ヒューム（2023年2月10日公表）は、J-ESOPで「当社株式及び当社株式を時価で換算した金額相当の金銭」を給付すると開示しています。この設計では、明細に株式分と金銭分が分かれて載ることがあります。「ESOP端株分」という項目も、その名称だけで端数の精算方法や課税区分を特定することはできません。名称と中身は会社ごとに違うため、正確な意味は、会社の株式給付規程と人事・給与担当に確認してください。

受け取った株式を後で売ったときは、給付時に課税された時価が取得費になり、それを超える値上がり分だけが譲渡所得として20.315%で課税されます。持株会で買った株式の確定申告の扱いは[持株会の確定申告のやり方｜配当・売却・退会の書き方と取得費【令和8年分】](/column/details/11578/)を参照してください。

## 会社側の違い｜原資・会計処理・株式の希薄化

### 原資と費用｜株式給付型ESOPの先行拠出

株式給付型ESOPは、会社が信託に金銭を拠出し、信託がその金銭で株式を買います。森永乳業は2024年5月14日、[J-ESOPの導入](https://www.morinagamilk.co.jp/release/newsentry-4408.html)と、12億円を信託して取引所市場から自社株式を取得する計画を公表しました。同社はあわせて120億円の退職給付信託を設定し、その運用収益で削減できる退職給付費用を制度の運営コストに充てると説明しています。必要な拠出額は、対象従業員数、給付株数、株価、信託で確保する期間によって変わります。

ストックオプションは、付与の時点で株式取得の原資となる現金が会社から出ていきません（評価や登記などの事務費用は別に生じます）。社員の行使によって、むしろ権利行使価額の払込みが会社に入ります。株式取得原資の先行拠出を避けられる点は、手元資金が限られる上場前の会社にとって、ストックオプションを選ぶ理由の一つになります。

### 会計処理｜実務対応報告第30号と企業会計基準第8号

ESOPは実務対応報告第30号「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」に従い、信託の資産・負債を会社の財務諸表に取り込む総額法で処理します。信託が保有する自社株式は、会社の自己株式として純資産から控除されます。株式給付型では、従業員へのポイント付与に応じて費用と引当金を計上します。

ストックオプションは企業会計基準第8号「ストック・オプション等に関する会計基準」に従い、付与日の公正な評価額を対象勤務期間にわたって費用計上し、同額を純資産の部の新株予約権に計上します。未公開企業は付与日の公正な評価単価に代えて、本源的価値（株価から権利行使価額を引いた額。ただし下限はゼロ）で測定できます。詳しい仕訳は[ストックオプションの会計基準とは？企業会計基準第8号に基づく仕訳・費用計上の実務解説](/column/details/12718/)で扱っています。

### 希薄化の違い｜市場取得・新株発行・自己株式処分

ストックオプションが行使されると、会社は新株を発行するか自己株式を交付します。新株発行なら発行済株式数が増え、既存株主の持分比率と1株あたり利益が下がります（[ストックオプションの希薄化とは？希薄化率の計算とEPSへの影響・上限の目安](/column/details/12457/)）。

株式給付型ESOPは、信託が取引所市場から株式を取得する方法なら発行済株式数は増えません。日本ヒュームのように自己株式の処分を信託が引き受ける方法もあり、その場合は発行済株式数は変わりませんが、会社が保有していた自己株式が信託を経て従業員に渡る分だけ流通株式が増えます。信託が新株の第三者割当を引き受ける方法を選べば、ストックオプションの行使と同じく発行済株式数が増えます。どちらの制度も、希薄化の有無は制度名でなく株式の調達方法で決まります。

## ESOPとストックオプションの選び方｜向いている会社と避ける場面

### ストックオプションの適性｜成長期待と先行資金負担の抑制

非上場の会社で株式給付型ESOPを使う場合、給付した株式に市場価格がないため、従業員が受益権の取得時に課税されても株式を売って納税資金を作りにくく、給付のたびに株価の評価も必要になります。これに対して税制適格ストックオプションは、租税特別措置法第29条の2により、原則として取得株式の売却時まで課税が繰り延べられます。上場そのものは課税の契機ではなく、会社は株式取得原資の先行拠出を避けられます。上場前のスタートアップがストックオプションを選ぶのは、この組み合わせが他の制度で代替しにくいためです。

一方で、信託銀行の商品も変わりつつあります。みずほ信託銀行は2026年8月31日に[「株式給付信託《J-ESOP Next》の取り扱い開始について」](https://www.mizuho-tb.co.jp/company/release/index.html)を公表し、上場をめざす企業が上場前から導入できる従業員向けの制度と位置づけています。上場準備中の会社で株式給付型を検討する場合は、こうした新しい類型の対象範囲と、納税資金をどう手当てするかを信託銀行に確認してから比較してください。

### ESOPの適性｜上場企業における従業員への株式給付

上場企業で、株価の上下にかかわらず従業員に株式を持たせ続けたいならESOPが合います。第一生命ホールディングスは2024年5月15日、2011年から続けてきた退職時給付型のJ-ESOPについて、2024年度からポイント付与を収束し、経営幹部層向けに業績・貢献度に応じてポイントを付与して即時に株式を給付する制度へ切り替えると公表しました。全従業員向けには持株会の会員へ特別奨励金を支給する設計で、公表時点では2024年度に1人あたり同社株式50株相当、2025年度以降は毎年25株相当としていました（2025年4月1日に実施した1株を4株とする株式分割の前の株数）。「全社員には持株会の奨励金、幹部には株式給付」と対象で制度を使い分ける設計は、1つの制度で全員を賄おうとするより現実的です。

### 選んではいけない場面｜目的と制度がずれる3つの失敗

- **換金・納税手段を用意せず非上場株式を給付する**：売却先や金銭給付を確保しない設計では、従業員が納税資金に困るおそれがあります。売却前の納税負担を避けたい場合は税制適格ストックオプションか、金銭で支払う[ファントムストック](/column/details/10308/)を検討してください。
- **既存の退職金を減らしてESOPに付け替える**：株価が下がれば実質的な退職給付の減額になり、労働条件の不利益変更として争われる余地があります。経済産業省「新たな自社株式保有スキームに関する報告書」（2008年）も、ESOPによる給付を労働基準法上の賃金に当たらないと整理する条件の1つに、通貨で払う賃金・退職金を減額しない付加的な給付であることを挙げています。
- **株価低迷が続く会社でストックオプションを配る**：権利行使期限まで株価が権利行使価額以下なら、行使による利益は得られません。期限前は株価上昇への期待による時間的価値が残りますが、従業員が実感できる利益がないまま行使期限が近づけば、引き留めの効果は薄れます。

## 退職・転職したときの扱いの違い

ストックオプションは、付与契約で「行使時に会社の役員・従業員であること」を行使条件にする設計がよく使われ、その場合は退職すると未行使の権利が消滅します。転職を考えるときは、付与契約書の行使条件と、退職後の行使期間の有無を必ず確認してください。

株式給付型ESOPは、退職を給付事由にしている設計なら退職時にまとめて株式を受け取れます。一方、どの退職事由で受益者要件を満たすか、ポイントを失う場合があるかは株式給付規程で決まるため、退職前に規程を確認しておく必要があります。持株会型ESOPでは、信託終了前に持株会を退会した人も分配金の対象になるかどうかは規程で決まり、前述の東京国税局の事例では退職者にも分配金が交付されています。

## よくある質問

### ESOPと従業員持株会の違いは何ですか？

従業員持株会は、従業員が給与から拠出したお金で自社株を買う仕組みで、会社は奨励金を上乗せします。ESOPは信託を使う仕組みで、株式給付型なら従業員の拠出なしに株式を受け取れます。持株会型ESOPは持株会を廃止せず、信託が先に株式を確保して持株会に売る形で持株会を支えます。ストックオプションと持株会の比較は[ストックオプションと持株会の違いを5軸で比較｜令和6年税制改正と導入判断](/column/details/12715/)で扱っています。

### BBTとJ-ESOPの違いは何ですか？

BBT（Board Benefit Trust）は、みずほ信託銀行が扱う役員向けの株式給付信託です。J-ESOPは従業員向けで、仕組みは同じく信託を通じた株式の給付です。役員向けの株式交付信託は、一定の条件を満たすと事前確定届出給与または業績連動給与として会社の損金に算入できる点が、従業員向けとの税務上の違いです。

### ESOP信託のデメリットは何ですか？

会社側は、信託への拠出や信託報酬などの現金負担が先に発生し、信託が保有する株式は自己株式として純資産から控除されます。持株会型では株価が下がって信託に借入金が残ると、保証人である会社が弁済します。従業員側は、受益権の取得時に納税資金が必要になることや、非上場株式では売却先を確保しにくいことがデメリットです。

### 日本版ESOPに税制優遇はありますか？

ありません。税制適格ストックオプションのような課税の繰延べは日本版ESOPに無く、株式給付型は受益権の取得時に給与所得か退職所得として課税されます。退職所得になる設計なら退職所得控除と原則2分の1課税が使えますが、勤続5年以下の短期退職手当等には例外があります。

### ESOPとストックオプションは併用できますか？

併用できます。上場前に付与したストックオプションを残したまま、上場後に入社した社員向けに株式給付型ESOPを加える組み合わせは、株価が付いた後の制度として理にかなっています。既存株主には、ストックオプションの潜在株式数とESOPの株式の調達方法・給付予定を合わせて示し、発行済株式数と1株あたり利益への影響を説明してください。

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出典: [ESOPとストックオプションの違い｜対象者・株価が下がったときの価値・課税時期を比較](<https://www.issoh.co.jp/column/details/12461/>)（株式会社一創）
