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title: "芸能人はなぜ個人事業主なのか｜事務所との契約形態と労働者になる条件、税金・国保・年金"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/11731/"
published: 2026-04-10
updated: 2026-10-21
categories: ["確定申告"]
publisher: "株式会社一創"
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# 芸能人はなぜ個人事業主なのか｜事務所との契約形態と労働者になる条件、税金・国保・年金

テレビや舞台で活動する芸能人の多くは、事務所に所属していても会社員ではなく個人事業主です。理由は、事務所と結ぶ契約の大半が雇用契約ではなく、仕事の獲得やスケジュール管理を事務所に任せる「専属マネジメント契約」だからです。ただし契約書の名称だけでは決まりません。厚生労働省が示した判断基準では、同じ現場に立つ俳優でも労働基準法上の労働者と判断される人とそうでない人に分かれます。この記事では、契約の3類型、労働者と判断される条件、出演料から引かれる10.21%の根拠、個人事業税がかからない理由、芸能人国保や労災の特別加入まで、法令と一次資料に当たって整理します。

## まとめ：芸能人と個人事業主の関係で押さえる7点

- 事務所との契約は専属マネジメント契約・エージェント契約・雇用契約の3類型で、前の2つなら個人事業主、雇用契約なら労働者です。
- 労働者かどうかは契約の名称でなく「使用従属性」で決まり、厚生労働省の平成8年3月報告は、裁量のない端役の俳優を労働者、主演俳優を労働者でないと結論づけています。
- 出演料の源泉徴収は所得税法204条1項5号と205条1号が根拠で、10.21%、1回100万円を超える部分は20.42%です。年600万円の出演料なら確定申告で44万7,400円戻る計算例もあります。
- 俳優業・タレント業は地方税法72条の2の法定業種に無いため、個人事業税は原則としてかかりません。
- 業務委託なら国民年金第1号被保険者で、令和8年度の保険料は月17,920円です。健康保険は市区町村の国保のほか、要件を満たせば東京芸能人国民健康保険組合に入れます。
- 芸能実演家は労災保険に特別加入できます。撮影中のけがに備える公的な補償はこれが中心です。
- 開業届の提出期限は令和8年から「その年分の確定申告期限まで」に変わりましたが、青色申告承認申請は開業から2か月以内のままです。

## 芸能人が個人事業主になる理由｜事務所との契約は3類型

### 専属マネジメント契約・エージェント契約・雇用契約の違い

内閣官房・公正取引委員会の芸能指針によれば、芸能人と事務所の契約は法的性質が業務提携契約や業務委託契約など様々で、呼び方も専属実演家契約・専属マネジメント契約などがあります。実務で使われる形は大きく次の3つです。

| 比較項目    | 専属マネジメント契約     | エージェント契約       | 雇用契約       |
| ------- | -------------- | -------------- | ---------- |
| 仕事の取り方  | 事務所が営業・管理      | 本人が営業し一部を委託    | 事務所の指示で稼働  |
| 他事務所の仕事 | 受けられない         | 受けられる          | 受けられない     |
| 報酬      | 出演料を割合で分配      | 手数料を引いて受取      | 月給・時給      |
| 税務上の所得  | 事業所得（小規模なら雑所得） | 事業所得（小規模なら雑所得） | 給与所得       |
| 年金・健康保険 | 国民年金・国保        | 国民年金・国保        | 厚生年金・健康保険  |
| 確定申告    | 自分で行う          | 自分で行う          | 原則不要（年末調整） |

芸能指針が「一般的な専属マネジメント契約」として説明する形では、事務所が放送事業者等から実演の対価を受け取り、その一部を本人に報酬として支払います。お金の流れは給料に似ていますが、本人は事務所に「使用される」立場ではなく、事業者として仕事を受けている扱いです。そのため税務上は事業所得となり、自分で確定申告をします。

### 事務所に所属していても個人事業主になる仕組み

所属しているかどうかは、個人事業主かどうかを決めません。後述する厚生労働省の平成8年報告も、冒頭で対象を俳優・技術スタッフと製作会社の関係に限り、「俳優がいわゆるプロダクション等に所属し、それとの間に労働契約関係があると考えられる場合」は念頭に置いていないと断っています。本人と事務所の契約がマネジメントの委託なら個人事業主、雇用なら従業員です。

自分がどちらか分からないときは、事務所から年明けに届く書類を見るのが早道です。源泉徴収票（給与所得）なら雇用、支払調書や支払明細に「報酬・料金」とあれば業務委託です。支払調書は本人への交付義務がないため届かないこともあり、その場合は支払明細で10.21%が引かれているかを見ます。同報告も、報酬に給与所得としての源泉徴収が行われていることを「労働者性を補強する要素の一つ」に挙げています。

### 芸人・アイドル・モデルも同じ物差しで判定

お笑い芸人、アイドル、モデル、声優も、事務所との契約が委任型であれば個人事業主です。職種によって変わるのは税金の細部で、たとえばモデル報酬は所得税法204条1項4号、アイドルが特典会でファンから直接受け取るチェキ代や路上ライブの投げ銭は同項5号の「不特定多数の者から受けるもの」として源泉徴収の対象外になります（配信アプリの投げ銭は運営会社が支払者です）。職種別の申告の違いは[アイドルの確定申告のやり方](/column/details/11771/)や[モデルの確定申告](/column/details/11834/)で扱っています。

## 芸能人が労働者と判断される条件｜厚生労働省の基準と通達

### 労働基準法9条の「労働者」と使用従属性の2基準

労働基準法9条は「労働者」を「事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」と定義しています。厚生労働省労働基準局の[労働者性の関連通達（令和7年3月時点）](https://www.mhlw.go.jp/content/001462702.pdf)によれば、これは「労働が他人の指揮監督下において行われているか」と「報酬が指揮監督下における労働の対価として支払われているか」の2基準で判断され、両者を合わせて「使用従属性」と呼びます。同資料は、使用従属性は「請負契約や委任契約といった契約の形式や名称にかかわらず」個別に総合判断されるとしています。業務委託契約書に署名していても、実態が指揮監督下の労働なら労働者と判断される余地が残ります。

### 平成8年報告の俳優2事例｜端役は労働者、主演は労働者でない

芸能関係者の判断基準を具体化したのが、[「建設業手間請け従事者及び芸能関係者に関する労働基準法の『労働者』の判断基準について」（労働者性検討専門部会報告・平成8年3月）](https://www.mhlw.go.jp/content/001477331.pdf)です。映画・テレビの製作会社と俳優・技術スタッフの関係を扱い、事例ごとに結論まで付けています。俳優の2事例を並べると分かれ目がはっきりします。

| 比較項目      | 事例1 俳優A       | 事例2 俳優B     |
| --------- | ------------- | ----------- |
| 役柄        | 台詞が一言の喫茶店の店員役 | 作品の主役       |
| 報酬        | ランク最低の5万円     | 3か月で2千万円弱   |
| 撮影期間の延長   | 拒否できない        | 日程変更を主張できる  |
| 演技の裁量     | ほとんどない        | 意向がかなり反映される |
| 撮影時間の割り振り | 一方的に決定        | 本人の都合が優先    |
| 衣装        | 報告に記載なし       | 高価な衣装は自前    |
| 税務上の扱い    | 給与所得として源泉徴収   | 事業所得として申告   |
| 報告の結論     | 労働者に当たる       | 労働者に当たらない   |

報告は俳優Aについて、延長を拒否できない、演技方法があらかじめ特定され裁量がほとんどない、撮影時間の割り振りが一方的に決定される、の3点から使用従属性を認め、「労働基準法第9条の『労働者』であると考えられる」としています。俳優Bはこの3点がいずれも逆で、高価な衣装の自己負担と税務上の扱いも労働者性を弱める要素とされました。技術スタッフでも、拘束日数に基づき月15万円を受け取る撮影助手は労働者、月150万円弱の撮影技師は労働者でないとされています。撮影技師も報酬は拘束される月数で決まっていましたが、撮影方法の裁量が大きく、自分の判断で補助者を使えることから労働者でないとされました。効いているのは報酬の額や決まり方より、本人に裁量があるか、補助者を使えるかです。

### 放送局の専属楽団・劇団員を労働者とした昭和24年の通達

同じ関連通達には、芸能に関する古い解釈例規も収められています。昭和24年7月7日付け基収第2145号は、放送協会と「専属出演契約」を結んでいた管弦楽団・合唱団・劇団・効果団の団員について、月百数時間から百五十数時間まで（団・人ごとに異なる）の出演を約束して定額の報酬を受けている実態から、「契約の名称如何にかかわらず協会との間に使用従属関係が存在する」として労働者に当たると回答しました。一方で「出演について裁量を一任されている者についてはこの限りではない」とも書いています。

70年以上前の回答ですが、論理は平成8年報告と同じです。定額の報酬で一定時間の出演を約束し、拒否の自由が乏しい契約は、名称が出演契約でも雇用に近づきます。月給制で稼働時間が決められている若手タレントは、この型に当てはまる可能性があります。

### 「芸能タレント通達」の4要件を読むときの注意点

事務所側の説明でよく引かれるのが、昭和63年7月30日付け基収第355号、いわゆる「芸能タレント通達」です。厚生労働省が公表している[労働者性に関する通達一覧](https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001483486.pdf)にも「いわゆる芸能タレント」として24番目に載っています。解説書などでは、芸能タレントが労働者に当たらない目安として次の4点が紹介されています。

- 歌唱・演技などが基本的に他人に代替できず、芸術性や人気など本人の個性が重要な要素になっている
- 報酬が稼働時間に応じて定められていない
- リハーサルや出演時間などスケジュール上の制約はあっても、プロダクションとの関係では時間的に拘束されない
- 契約形態が雇用契約ではない

通達の本文は厚生労働省の関連通達集（令和7年3月時点）にも収録されておらず、要件の文言は解説での紹介に頼るしかありません。4点目は形式にすぎず、使用従属性が契約の名称にかかわらず判断されることは、上で引いた通達集の冒頭が明言しています。平成8年報告の俳優Aのように、台詞が一言の端役で、撮影期間の延長を断れず、撮影時間の割り振りを一方的に決められる人は、1点目と3点目を満たしません。俳優Aの報酬は拘束日数で決まっていなかった（2点目は満たしていた）のに労働者とされた点も、4点を一律の基準として読めない理由です。月給制で稼働日を指定されている若手が「タレントは労働者ではない」という一般論をそのまま自分に当てはめるのは危険です。

## 出演料から引かれる10.21%と確定申告で戻る金額

### 所得税法204条1項5号と205条1号｜1回100万円超は20.42%

出演料の源泉徴収の根拠は所得税法204条1項5号で、「映画、演劇その他政令で定める芸能又はラジオ放送若しくはテレビジョン放送に係る出演若しくは演出…の報酬又は料金」が対象です。括弧書きで「不特定多数の者から受けるものを除く」とされ、路上ライブの投げ銭はこの号の対象外です。税率は205条1号が「百分の十（同一人に対し一回に支払われる金額が百万円を超える場合には、その超える部分の金額については、百分の二十）」と定め、復興特別所得税を加えて10.21%と20.42%になります。

1回150万円の出演料なら、100万円までが102,100円、超える50万円が102,100円で、源泉徴収額は204,200円です。判定は1回の支払額であって年間合計ではないため、100万円の出演料を6回受け取った年は全額が10.21%で612,600円にとどまります。

### 年600万円の出演料で確定申告すると44万7,400円戻る計算

源泉徴収は経費も控除も考えずに収入へ税率を掛けた前払いなので、申告すると差額が戻ります。令和8年分で、出演料600万円（1回の支払はすべて100万円以下）、必要経費150万円、青色申告特別控除65万円、社会保険料控除は国民年金保険料215,040円のみ、とすると次のとおりです。

- 事業所得：6,000,000円 − 1,500,000円 − 650,000円 ＝ 3,850,000円
- 課税所得：3,850,000円 − 215,040円 − 1,040,000円（基礎控除） ＝ 2,594,000円（千円未満切捨て）
- 所得税：2,594,000円 × 10% − 97,500円 ＝ 161,900円、復興特別所得税3,399円
- 納付すべき税額：165,200円（100円未満切捨て）
- 還付額：612,600円 − 165,200円 ＝ 447,400円

基礎控除104万円は、租税特別措置法41条の16の2により令和8年分・令和9年分は合計所得金額489万円以下で62万円に42万円が加算されるためです。国民健康保険料を入れていないので、実際の還付はさらに増えます。経費の範囲や事務所経由のギャラの計上方法は[役者・俳優の確定申告](/column/details/11832/)で詳しく扱っています。

### 個人主催のイベントでは源泉徴収されない例外

所得税法204条2項2号は、同条1項1号から5号の報酬のうち、給与等の源泉徴収義務を負う個人「以外の個人」から支払われるものには源泉徴収を適用しないと定めています。従業員を雇っていない個人が主催するイベントへの出演料は満額で入金されます。納税義務は消えないので、満額で受け取った回の分は申告時にまとめて払うことになります。

## 芸能人に個人事業税がかからない理由｜法定業種に俳優業がない

個人事業税は「事業をしていれば課される税」ではなく、地方税法72条の2第8項から第10項と地方税法施行令が定める業種（第1種37・第2種3・第3種30）にだけ課されます。第1種には物品販売業・周旋業・演劇興行業など、第3種には医業・弁護士業・デザイン業・諸芸師匠業などが並びますが、「俳優業」「タレント業」はどこにもありません。第3種の諸芸師匠業は茶道・華道・舞踊などを人に教える業で、自ら出演する行為とは別です。出演料が収入の中心なら、個人事業税は原則としてかかりません。

課税対象になり得るのは活動を広げたときです。グッズやCDの自主販売は物品販売業、演技やダンスの教室は諸芸師匠業、他のタレントの仕事の仲介は周旋業、劇団を主宰して自主公演を打つことは演劇興行業に当たり得ます。その場合も事業主控除290万円（地方税法72条の49の14）が引かれ、税率は第1種・第3種が5%です。業種の判定と計算は[個人事業税がかからない業種の一覧](/column/details/11581/)にまとめています。

## 芸能人の社会保険｜厚生年金に入れない理由と芸能人国保・労災

### 業務委託なら国民年金第1号｜令和8年度は月17,920円

事務所と雇用契約なら厚生年金と健康保険に加入し、保険料は事務所と折半です。業務委託なら国民年金第1号被保険者で、報酬比例の老齢厚生年金はありません。[厚生労働省の令和8年度の年金額改定](https://www.mhlw.go.jp/content/12502000/001639615.pdf)によれば、国民年金保険料は月17,920円（年215,040円）、老齢基礎年金の満額は月70,608円です。上乗せには付加保険料（月400円・国民年金基金の加入員は不可）、国民年金基金、小規模企業共済（掛金月1,000〜70,000円）、iDeCoがあります。金額の内訳は[個人事業主の年金はいくら？](/column/details/11626/)で扱っています。

### 東京芸能人国民健康保険組合の加入条件と保険料

健康保険は市区町村の国民健康保険のほか、芸能の職業に就く人向けの国保組合に入る選択肢があります。[東京芸能人国民健康保険組合](https://www.geinokokuho.or.jp/qualification/)の加入条件は、(1)組合が認定する芸能実演家（俳優・歌手・演奏家・邦楽家）や製作スタッフ・技術者であること、(2)給与収入がない個人事業主であること、(3)東京都（島しょを除く）・千葉県・埼玉県・神奈川県に住民票があること、の3つすべてです。審査では確定申告書の写しなどから職種と収入源を確認され、書類が揃っていても不適格と判断されることがあります。

保険料は組合の[計算方法（令和7年4月からの月額保険料）](https://www.geinokokuho.or.jp/qualification/pdf/fee.pdf)で決まり、市区町村国保と違って所得割の月額に上限が低く設定されています。

| 区分          | 所得割（月額）  | 所得割の上限  | 均等割など（月額）       |
| ----------- | -------- | ------- | --------------- |
| 医療分         | 所得×0.44% | 30,000円 | 4,800円＋世帯1,500円 |
| 後期高齢者支援金分   | 所得×0.12% | 5,000円  | 1,700円          |
| 介護分（40〜64歳） | 所得×0.08% | 4,100円  | 2,300円          |

ここでいう所得は、住民税の「総所得金額等」から43万円を引いた額です。上の確定申告の例と同じ所得385万円の35歳単身なら、所得342万円に対して医療分21,348円、支援金分5,804円で月27,152円（年325,824円）になります。医療分の所得割は総所得金額等が約725万円で上限に達し、40〜64歳の単身なら月49,400円（年592,800円）が天井です。市区町村国保の令和8年度の賦課限度額は合計113万円なので、所得が高い芸能人ほど組合のほうが軽くなります。逆に所得が低いと、所得割の最低額と均等割のために市区町村国保より高くなることがあり、所得が少ない年は比較してから選ぶべきです。なお、組合の掲載資料は令和7年4月改定のもので、令和8年度から国保に加わった子ども・子育て支援金分の扱いは組合の最新の通知で確認してください。

### 労災保険の特別加入｜芸能実演家は令和3年4月から

撮影や舞台でのけがは、労働者なら事務所や製作会社の労災保険で補償されますが、個人事業主は対象外です。この穴を埋めるのが[労災保険の特別加入](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou%5Froudou/roudoukijun/rousai/kanyu%5Fr3.4.1.html)で、令和3年4月1日から「芸能関係作業従事者」が対象に加わりました。根拠は労働者災害補償保険法施行規則46条の18第6号で、対象は労働者以外の人が行う「放送番組（広告放送を含む。）、映画、寄席、劇場等における音楽、演芸その他の芸能の提供の作業又はその演出若しくは企画の作業」です。俳優・歌手・芸人だけでなく、演出や企画のスタッフも含まれます。

加入は個人で直接ではなく、芸能従事者向けの特別加入団体を通じて行います。[令和8年度の第2種特別加入保険料率](https://jsite.mhlw.go.jp/ehime-roudoukyoku/content/contents/002594553.pdf)は芸能関係作業従事者が1,000分の3で、令和6年11月1日に始まったフリーランス全般向けの区分（特定フリーランス事業）と同じ率です。ただし芸能の作業に当たる人はフリーランスの区分ではなく、芸能の区分の団体から加入します。保険料は加入時に選ぶ給付基礎日額の365日分に料率を掛けて決まるので、補償の厚さと負担を自分で選べます。なお厚生労働省は、契約が請負や業務委託でも実態が労働者である人を使う事業主には、労災保険の成立手続が必要だと注意を促しています。

## 芸能人が個人事務所を作る理由｜法人化で変わる税と社会保険

売れている芸能人が自分の事務所（法人）を作るのは、税率と社会保険の構造が個人と違うからです。個人の所得税は課税所得に応じて5%から45%まで上がりますが、法人税は資本金1億円以下の法人なら所得年800万円以下の部分が15%（租税特別措置法42条の3の2・令和9年3月31日までに開始する事業年度）、それを超える部分が23.2%です。出演料を法人で受け、本人には役員報酬として払えば、役員報酬には給与所得控除が使え、法人に残した利益には、所得税ではなく法人税等（法人税・地方法人税・法人住民税・法人事業税）がかかります。

社会保険も変わります。法人の代表者や役員は健康保険と厚生年金の被保険者になるため、個人のままでは入れなかった厚生年金に加入できます。その代わり、保険料は役員報酬に応じて会社負担分も含めて払うことになり、赤字でも法人住民税の均等割（東京都23区で資本金1千万円以下・従業者50人以下なら年7万円）がかかります。所得が数百万円の段階では社会保険料の増加が節税額を上回ることも多く、法人化は所得が安定して高くなってから検討するのが筋です。給与所得控除を使う仕組みは[個人事業主に給与所得控除はない理由](/column/details/11324/)で扱っています。

## 事務所との契約で確認すべき点｜公取委の芸能指針とフリーランス法

令和7年9月30日、内閣官房と公正取引委員会は[「実演家等と芸能事務所、放送事業者等及びレコード会社との取引の適正化に関する指針」](https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/geinoushishin.html)を策定しました（令和8年1月1日改正）。令和6年12月に公表した実演家と芸能事務所の実態調査を基に、芸能事務所や放送事業者が採るべき17の行動を示し、沿わない行為が独占禁止法に違反する場合は厳正に対処するとしています。個人事業主として事務所と契約する芸能人にとっては、契約書を読むときの物差しになります。

- 契約期間：契約期間を定めていないのに、事務所が合意しない限り退所を認めないことは、優越的地位の濫用などとして問題となり得る行動例に挙がっています。
- 報酬：分配比率や支払方法を基本的に毎年協議すること、契約にない経費は説明して合意を得たときだけ差し引くことが求められています。
- 芸名：芸名の権利を事務所に帰属させるなら契約に明記して説明し、合理的な理由がない限り退所後の使用を制限しないこととされています。
- 移籍・独立：放送局に円満退所でなかったと伝えて起用を見送らせるような妨害をしないよう、事務所と放送局の双方に求めています。

指針は、実演家がフリーランス・事業者間取引適正化等法の「特定受託事業者」に当たる場合、これらの行為が同法にも違反し得ると整理しています。[同法](https://laws.e-gov.go.jp/law/505AC0000000025)は2024年11月1日に施行され、業務を委託する事業者に業務内容・報酬額・支払期日などの明示を義務づけ（3条）、従業員を使う発注事業者には給付を受け取った日から60日以内のできる限り短い期間内での支払を義務づけています（4条）。署名前に、契約期間と更新の条件、退所の手続、報酬の分配と差し引かれる経費、芸名の帰属の4点が書面にあるかを確かめてください。書かれていない項目ほど、退所のときに争いになります。

## 開業届・青色申告・経費｜令和8年分からの変更点

### 開業届の期限は「確定申告期限まで」に、青色申告は2か月以内のまま

個人事業の開業届（所得税法229条）は、以前は開業から1か月以内が期限でしたが、令和8年1月1日以後は「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」になりました（[国税庁の手続案内](https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm)）。一方、[青色申告承認申請書](https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm)（同法144条）は、その年の1月16日以後に開業した場合は開業日から2か月以内のままです。開業届に合わせて青色の申請まで翌年に回すと、開業した年は白色申告になり、青色申告特別控除を受けられません。両方を開業直後にまとめて出すのが確実です。

職業欄には「俳優」「タレント」「歌手」など実際の活動をそのまま書けば足ります。書いた名称で個人事業税が決まるわけではなく、課税の有無は前述の法定業種に事業の実態が当てはまるかで判定されます。

### 青色申告特別控除は令和9年分から75万円・65万円・10万円の3段階

| 帳簿と申告の方法            | 令和8年分まで | 令和9年分から    |
| ------------------- | ------- | ---------- |
| 複式簿記＋e-Tax＋優良な電子帳簿等 | 65万円    | 75万円       |
| 複式簿記＋e-Tax          | 65万円    | 65万円       |
| 複式簿記＋紙で申告           | 55万円    | 10万円       |
| 簡易な記帳               | 10万円    | 10万円（条件あり） |

令和9年分からは、複式簿記で帳簿を付けていても紙で申告すると控除は10万円が上限になります（[国税庁の案内](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kojin%5Fjigyo/0026007-003%5F02.pdf)）。65万円には確定申告書と貸借対照表を含む青色申告決算書を期限までにe-Taxで送ることが必要で、75万円はそれに加えて優良な電子帳簿の保存かデジタルシームレス保存を満たした場合です。簡易な記帳の人は、令和9年分から、前々年分の事業所得の収入金額が1,000万円を超えると10万円控除も受けられなくなります。前の還付の試算で使った65万円も、令和8年分ならe-Taxか優良な電子帳簿の保存が前提です。

### 衣装・美容費を経費にするときの線引き

舞台衣装やステージ用のコスチュームのように日常で着ないものは全額を経費にできますが、私服として着られる服や日常的な美容室通いは業務使用分の按分が必要です。衣装の負担は労働者性の判断でも材料になり、平成8年報告は俳優が自前の衣装を使う場合について「著しく高価な場合には、事業者としての性格が強く、労働者性を弱める要素となる」としています。領収書に加え、撮影スケジュールなど業務との関連を示す資料を残しておくことが、経費計上と事業者性の両方の裏付けになります。

## よくある質問

### 芸能人は自営業に当たりますか？

事務所と専属マネジメント契約やエージェント契約を結び、自分の名前で出演料を受け取って確定申告をしているなら、税務上は事業所得を得る個人事業主で、一般にいう自営業です。事務所と雇用契約を結んでいる場合は給与所得者で、自営業ではありません。

### 芸能人は国民年金ですか？

業務委託で活動する芸能人は国民年金の第1号被保険者で、令和8年度の保険料は月17,920円です。事務所と雇用契約を結んでいるか、自分の事務所を法人化して役員報酬を受けている場合は厚生年金に加入します。

### 芸能人の職業分類は何ですか？

総務省の[日本標準職業分類（平成21年12月設定）](https://www.e-stat.go.jp/classifications/terms/20/02/233)では、大分類B「専門的・技術的職業従事者」の中分類23「音楽家，舞台芸術家」に入ります。小分類は、俳優が233（事例に「テレビタレント」や声優を含む放送劇団員が挙がっています）、歌手が231「音楽家」、ダンサーが232「舞踊家」、漫才師などの芸人が235「演芸家」です。統計のための分類なので、個人事業税の業種判定には使われません。

### 芸能人が領収書をもらう理由は何ですか？

個人事業主は、事業に必要な支出を必要経費として収入から差し引けるためです。衣装代・交通費・レッスン代などの領収書は経費の証拠になり、青色申告では帳簿とあわせて原則7年間保存します。領収書の宛名や但し書きに用途が分かる記載があると、私的な支出と区別しやすくなります。

### 個人事業税は本当にかからないのですか？

出演業に限れば、地方税法72条の2の法定業種に該当する項目がないため、原則としてかかりません。グッズ販売・教室・他タレントの仲介を兼ねると、その部分が課税対象になり得ます。最終的には事業の実態に基づいて都道府県が判断するので、収入の種類が複数ある場合は都道府県税事務所に確認してください。

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出典: [芸能人はなぜ個人事業主なのか｜事務所との契約形態と労働者になる条件、税金・国保・年金](<https://www.issoh.co.jp/column/details/11731/>)（株式会社一創）
