---
title: "原価低減の事例と手法｜アイデアの出し方と進め方・2026年の取適法対応"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/10821/"
published: 2026-02-02
updated: 2026-09-26
categories: ["会計"]
publisher: "株式会社一創"
---

# 原価低減の事例と手法｜アイデアの出し方と進め方・2026年の取適法対応

原価低減の事例を探すと、材料費を下げた、工程を減らした、という話は無数に出てきます。ところが金額や削減量まで公表されている事例は多くありません。この記事では、公表資料で数字を確認できる事例だけを取り上げます。トヨタ自動車の2026年3月期の開示、2025年度省エネ大賞の受賞概要、中小企業庁の調査という一次資料から、どの費目にどれだけの効果が出るのか、アイデアが尽きたときにどこを見直すのか、そして2026年1月に施行された取適法のもとで値下げ要請の何が問題になるのかを整理します。

## まとめ：原価低減のアイデアは単価より使用量から

結論から示します。原価低減の打ち手は、購入単価を下げる方向と、同じ成果を出すのに必要な量や時間を減らす方向の2つに大別できます。このうち単価を下げる方向は、2026年1月施行の取適法で価格協議の手続に規制が入りました。取引先が値下げを受け入れられるかどうかは個社ごとに異なりますが、中小企業庁の調査ではコスト上昇分のうち価格に転嫁できた割合は全体で54.2%、4次請け以上では45.5%です。調査全体では、上昇分の45.8%が価格に反映されないまま受注側に残っている計算になります。

一方で、使う量を減らす方向には実額の裏付けがあります。トヨタ自動車の2026年3月期では、前期比の連結営業利益増減要因として、原価改善が2,750億円のプラス寄与になりました。ただし同じ開示項目に含まれる仕入先基盤強化と資材価格が3,950億円のマイナス寄与で、項目全体では1,200億円のマイナスです。改善活動の寄与が出ていても、外部要因がそれを上回れば合計はマイナスになるという構図が、公表数値から読み取れます。

したがって、原価低減のアイデア出しは、購買部門の交渉力ではなく、設計・工程・エネルギーの使い方をどこまで疑えるかで決まります。後述するデンソーの事例のように、業界で当然とされてきた規格や運転条件を一つ緩めるだけで、原油換算170kL相当の削減が出ることもあります。

## 原価低減と原価管理：原価計算基準における位置づけ

### 原価計算基準の全文に「原価低減」が0件という実測

原価低減という言葉は実務で広く使われますが、会計制度上の用語ではありません。企業会計審議会が昭和37年11月8日に設定した[原価計算基準](https://kanjo.biz/528)の全文を調べると、「原価低減」はもちろん、「低減」という語自体が一度も出てきません。基準が定義しているのは「原価管理」で、一の(三)にこう書かれています。「ここに原価管理とは、原価の標準を設定してこれを指示し、原価の実際の発生額を計算記録し、これを標準と比較して、その差異の原因を分析し、これに関する資料を経営管理者に報告し、原価能率を増進する措置を講ずることをいう。」

つまり制度が想定しているのは、標準を置いて差異を測り、その原因に手を打つという循環です。原価低減はその循環のうち「措置を講ずる」に当たる部分を切り出した実務用語だと理解すると、話が整理されます。基準に定義がないからこそ、社内で何を原価低減と呼ぶのかを最初に決めておく必要があります。標準原価と差異分析の組み立て方は[原価管理とは？目的・進め方4ステップと差異分析からシステム化の判断まで解説](/column/details/15358/)で扱っています。

### 原価企画・原価改善・原価低減の段階による使い分け

似た用語は段階で分けると混乱が減ります。原価企画は製品の企画・設計段階で目標原価を作り込む活動、原価改善は量産に入った後の継続的な引き下げ活動を指すのが一般的な使い分けです。原価低減はこの両方を含む広い呼び方として使われます。コストダウンやコストリダクションとの語の違いは[コストリダクションとは？コストダウン・コストコントロールとの違いと進め方](/column/details/8396/)で整理しています。

段階の区別が実務上重要なのは、後の段階ほど動かせる範囲が狭いためです。原価計算基準も、予算編成の過程には「部品を自製するか外注するかの決定等個々の選択的事項に関する意思決定を含む」と述べており、内外製区分のような構造的な判断を計画段階に属するものとして位置づけています。量産が始まってから内外製を変えるのは、金型や検査体制の作り直しを伴うため、同じ判断でも費用が跳ね上がります。

## 原価低減の手法6分類とアイデアの出し方

### 材料費の低減手法：歩留り・設計変更・内外製区分

材料費で最初に見るのは、購入単価ではなく歩留りです。同じ材料から取れる良品が増えれば、単価を1円も動かさずに製品1個あたりの材料費が下がります。板取りの並べ方、公差の見直し、端材の再利用先の確保が典型的な手です。歩留りの計算式と工程別の集計方法は[歩留まりとは？計算式・改善方法から工程別集計とシステム化の判断まで解説](/column/details/13539/)にまとめています。

次に効くのが設計変更です。部品点数を減らす、共通部品に寄せる、加工が難しい形状をやめるといった変更は、材料費だけでなく加工工数と在庫の種類まで同時に減らします。前述のとおり、原価計算基準が自製か外注かの判断を計画段階の意思決定として挙げているのもこの領域です。ただし量産開始後は変更手続きと検証の負担が大きいため、実行できる時期が限られます。

### 労務費の低減手法：段取り替えと停滞時間の分解

労務費の削減を人員削減だけで進めると、必要な生産能力や技能まで失うおそれがあります。先に見るべきは、支払っている時間のうち何が実際の加工に使われているかです。段取り替え、材料待ち、手直し、運搬といった時間は、製品を1個も進めていないのに賃金が発生します。段取り時間の短縮や、工程間の停滞をなくす作り方が、労務費に直接効きます。この考え方を体系化したのがトヨタ生産方式で、その中核の仕組みは[ジャストインタイム（JIT）とは？JISの定義・トヨタ生産方式での起源とかんばん方式](/column/details/9692/)で解説しています。

### 経費の低減手法：規格と運転条件の見直し

電力・ガス・水などの経費は、設備を入れ替えなくても運転条件の見直しだけで下がることがあります。後述するデンソーの事例は、まさにこの型です。設定温度、圧力、水質、稼働時間といった条件が「昔からこの値」で運用されているなら、根拠を確認する価値があります。

### 在庫・物流費の低減手法：発注点・安全在庫・納入頻度

在庫は保管費用だけでなく、資金の拘束と陳腐化の損失を生みます。手を入れる対象は3つです。第一に発注点と安全在庫を、需要のばらつきと実際のリードタイムに合わせて置き直すこと。第二に納入頻度を上げて1回あたりの受け入れ量を減らすこと。第三に共同配送や積み合わせで運賃の単位を変えることです。いずれも欠品リスクと引き換えになるため、対象品目を動きの速いものに絞って試すのが現実的です。取引先を分散するか集約するかの判断は[サプライヤー管理とは？評価軸の設計と二社購買・取引先マスタ一元化の判断](/column/details/16999/)を参考にしてください。

### 購入単価の引き下げ：即効性と取適法上の制約

購入単価の引き下げは、合意できればその月から効きます。効果が早いぶん最初に手を付けられがちですが、2026年時点では、取適法への適合と取引先の価格転嫁の状況を確認したうえで扱う打ち手です。仕様変更を伴わない値下げ要請でも、協議の進め方によっては禁止行為に当たります。具体的な線引きは後の章で述べます。

| 手法          | 主な対象費目    | 効果が出るまで | 主な制約         |
| ----------- | --------- | ------- | ------------ |
| 歩留り改善       | 材料費       | 数か月     | 工程データの整備が前提  |
| 設計変更・部品共通化  | 材料費・加工費   | 1年以上    | 量産後は変更手続きが重い |
| 段取り短縮・停滞削減  | 労務費       | 数か月     | 改善活動が続く体制が必要 |
| 運転条件・規格の見直し | 経費（電力・用役） | 数か月     | 品質への影響検証が必要  |
| 在庫・物流の設計変更  | 経費・保管費    | 半年前後    | 欠品リスクとの両立    |
| 購入単価の引き下げ   | 材料費・外注費   | 即時      | 取適法の禁止行為に注意  |

## 原価低減の事例：公表資料で金額・削減量を確認できるもの

### トヨタ自動車の2026年3月期：原価改善+2,750億円と資材価格△3,950億円

トヨタ自動車の[2026年3月期決算要旨](https://global.toyota/pages/global%5Ftoyota/ir/financial-results/2026%5F4q%5Fsummary%5Fjp.pdf)は、営業利益の主な増減要因として、営業面の努力7,100億円、為替変動の影響がマイナス1,950億円、原価改善の努力がマイナス1,200億円、諸経費の増減・低減努力がマイナス2兆300億円、その他6,057億円を挙げています。営業利益は3兆7,662億円で、前期から1兆293億円、率にして21.5%の減少でした。なお諸経費のマイナス2兆300億円には、関税影響のマイナス1兆3,800億円が含まれています。

注目すべきは「原価改善の努力」の中身です。[決算報告プレゼンテーション資料](https://global.toyota/pages/global%5Ftoyota/ir/financial-results/2026%5F4q%5Fpresentation%5Fjp.pdf)では、このマイナス1,200億円の内訳が、仕入先基盤強化と資材価格の影響でマイナス3,950億円、原価改善でプラス2,750億円と示されています。原価改善は前期比の増減要因として2,750億円のプラス寄与となった一方、仕入先基盤強化と資材価格は3,950億円のマイナス寄与となり、項目全体では差し引きマイナスになったという読み方になります。決算要旨の補足資料では同じ項目を別の切り口で分解しており、設計面の改善がマイナス1,800億円、工場・物流部門の改善がプラス600億円です。

この数字は、原価低減を語るときの前提を変えます。「原価低減で利益が増える」という説明は、外部環境が動かない場合にのみ成り立ちます。実際には改善活動の寄与が出ていても項目の合計はマイナスになりうるため、効果測定は総額ではなく活動分を分けて見る必要があります。なお2027年3月期の見通しでは、原価改善をプラス2,050億円、仕入先基盤強化と資材価格をマイナス1兆1,900億円（うち中東影響がマイナス4,000億円）と見込んでいます。

### デンソー：工場インフラ規格の見直しで原油換算170kL/年

[2025年度省エネ大賞](https://www.eccj.or.jp/bigaward/winner25/pdf/e-all25.pdf)（主催は一般財団法人省エネルギーセンター、後援は経済産業省）で資源エネルギー庁長官賞を受けたデンソーの事例は、規格の見直しがそのまま原価に効いた例です。受賞概要によれば、対象は自動車向け半導体センサー等に用いるICウエハの製造工場で、半導体製造特有の「インフラ品質の規格」と「生産加工点品質の規格」が改善の妨げになっていました。

取り組みの中身は2つです。超純水ろ過膜装置に有機物センサーを導入し、水質を監視しながら排水を処理水として間欠利用する仕組みを作ったこと。そして100台を超える検査装置で、冷却水圧力の規格を排気温度基準へ見直したことです。結果は原油換算で170kL/年、CO2換算で400t/年の削減とされています。設備の入れ替えではなく、管理値の根拠を問い直した結果である点が、他社にも応用しやすいところです。

### JFEスチール：バーナの設計変更で2工場・年間927kL

同じ2025年度省エネ大賞で経済産業大臣賞（産業分野）を受けたJFEスチールの事例は、設計そのものを変えた例です。連続溶融亜鉛鍍金ラインや連続焼鈍ラインで鋼板を輻射熱で加熱するラジアントチューブバーナについて、チューブ断面を楕円形にし、炉内支持構造を最適化して寿命を左右する垂下りを抑えました。あわせて楕円形チューブに適した伝熱促進体、レキュペレータ、低NOx燃焼技術を新たに開発しています。これらを2工場の実ラインに適用した結果、年間927kLのエネルギー削減を達成したと記載されています。

なおこれらの受賞概要が示しているのはエネルギー量であって、削減金額は公表されていません。自社に当てはめるときは、使用しているエネルギー単価を掛けて金額に直す必要があります。

### 匿名の中小企業事例：経費3%節減という数値目標

中小企業庁の[ミラサポplus「事例から学ぶ！コスト削減」](https://mirasapo-plus.go.jp/hint/18762/)は、企業名を伏せた形で複数の取り組みを紹介しています。静岡県の物流サービス企業は、経営者が会計・財務を学んで数値目標を設定し、「電気代などの経費を3%節減することができれば収益維持が可能」という具体的な数字を挙げて目的と目標を従業員に説明したとされています。ほかに、和歌山の印刷会社が毎月の販売実績に加えて変動費・固定費・固定費率の推移を生産品目と関連づけて発表している例、宮城県の水産加工食品会社が同業者と連携して一括仕入れを行っている例が挙げられています。

共通しているのは、削減率そのものより先に、何をいくら減らせば経営が保つのかを数字で示している点です。施策の引き出しを増やす前に、削減対象と目標額が金額で示されているかを確認すると、現場が優先順位を判断しやすくなります。

## 取適法施行後の原価低減：値下げ要請と価格協議の注意点

### 取適法の新設禁止行為：協議に応じない一方的な代金決定

2026年1月1日に施行された改正により、下請代金支払遅延等防止法は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」へ改称され、取適法という通称が使われるようになりました。[公正取引委員会のリーフレット](https://www.jftc.go.jp/file/toriteki%5Fleaflet.pdf)によれば、委託事業者には4つの義務と11の禁止項目が課されます。

原価低減の観点で影響が大きいのは、11番目に新設された「協議に応じない一方的な代金決定」です。リーフレットの説明は「中小受託事業者から価格協議の求めがあったにもかかわらず、協議に応じなかったり、必要な説明を行わなかったりするなど、一方的に代金を決定すること」です。従来からある5番目の「買いたたき」が「発注する物品・役務等に通常支払われる対価に比べ著しく低い代金を不当に定めること」と価格水準を問うのに対し、新しい禁止項目は協議という手続そのものを問う点が異なります。受注側の立場から見た価格転嫁の進め方と、協議の経緯を記録として残す方法は[価格転嫁とは？意味・できない理由と取適法で必要になる協議記録の残し方](https://www.issoh.co.jp/column/details/17870/)で解説しています。

実務で押さえるべき点は、公正取引委員会の[運用基準](https://www.jftc.go.jp/toriteki/r7text.pdf)にあります。第一に、ここでいう「決定」には「代金を引き上げ、又は引き下げることのほか、据え置くことも含まれる」とされており、価格を据え置く判断も対象です。第二に、該当例として「委託事業者が代金の額の引下げを要請する場合において、中小受託事業者がその説明を求めたのに対し、具体的な理由の説明や根拠資料の提供をすることなく、当該引下げをした額を提示すること」が挙げられています。値下げ要請そのものではなく、説明と根拠資料を欠いたまま額を提示することが問題視される形です。第三に、該当性は「実質的な協議が行われているか否かにより判断され」るとされ、要請額を受け入れられない場合には理由と考え方の根拠を十分に説明することが必要とされています。

あわせて、適用基準に従業員基準（300人、100人）が追加され、資本金基準に該当しない取引も対象に入りました。対象取引には特定運送委託が追加され、手形払等が禁止され、支払遅延や減額を行った場合の遅延利息は年率14.6%と定められています。義務・禁止項目の全体像は[下請法とは？システム開発の委託で押さえる4義務・11禁止行為と2026年改正（取適法）](/column/details/13458/)で確認できます。

### 価格転嫁率54.2%と4次請け以上45.5%が示す限界

法令の面だけでなく、取引の実態からも値下げ要請の前提を確認しておく必要があります。中小企業庁が令和8年6月26日に公表した[「価格交渉促進月間（2026年3月）フォローアップ調査結果」](https://www.meti.go.jp/files/000001911.pdf)は、30万社に調査票を配布し、69,625社から回答を得たものです。コスト上昇分に対する価格転嫁率は全体で54.2%、費目別では原材料費が55.7%、労務費が50.0%、エネルギー費が48.9%でした。

取引段階が深いほど転嫁率は下がり、1次請けの55.2%に対して4次請け以上は45.5%です。「全く転嫁できなかった」または「減額された」企業の割合は16.0%あります。価格交渉が行われた割合は90.7%で9割を超えていますが、これは「価格交渉不要」の回答を除いた分布での数値です（不要の回答を含めると64.9%）。交渉が行われても上昇分の半分程度しか通っていない取引が多いことになります。取引先の値下げ余力は個社ごとに異なるため、価格転嫁が進んでいない相手に一律の値下げを求めるのは適切ではありません。一律の要請は取引先の供給体制に影響するおそれがあり、協議の進め方や決定の仕方によっては取適法上の問題にもなります。

## 原価低減の進め方4ステップ

### ステップ1 製品別・工程別・費目別の原価把握

最初にやることは、削減ではなく分解です。全社の製造原価が分かっていても打ち手にはなりません。たとえば同じ製造原価1億円でも、材料費6割・労務費3割・経費1割の製品と、労務費7割の製品では、選ぶべき手法が変わります。製品別、工程別、費目別に分けて初めて、どこに手を入れると効くのかが見えます。製造業における分解の実務は[製造業の原価管理とは？標準原価と差異分析・BOM連携で製品別原価を掴む進め方](/column/details/16429/)を参照してください。

### ステップ2 費目別の目標額と担当者の設定

「コストを下げよう」という呼びかけは行動に変わりません。前述の中小企業の事例のように、どの費目を何%減らせば何が達成できるのかを金額で示します。目標を置く単位は部門ではなく費目にします。部門別の目標だけでは費用の付け替えを削減と取り違える可能性があるため、費目別の削減額も併せて追跡します。

### ステップ3 標準原価と差異分析による継続管理

標準や作業手順を更新しない単発の改善は、担当者や生産条件が変わった際に元の運用へ戻るおそれがあります。原価計算基準が定義する原価管理の循環、すなわち標準を設定し、実際の発生額を記録し、差異の原因を分析して措置を講ずるという流れに乗せることで定着します。差異が出たときに原因を特定できる粒度でデータを取っておくことが前提になります。

### ステップ4 活動効果と外部要因の分離検証

効果検証では、活動による削減分と、資材価格や為替のような外部要因を必ず分けます。トヨタの開示が原価改善と仕入先基盤強化・資材価格を分けて示しているのは、混ぜると活動の評価ができなくなるからです。項目の合計がマイナスでも活動分がプラスなら、その施策は続ける価値があります。逆に合計がプラスでも、それが外部要因によるものなら、施策の効果は検証できていません。

## よくある質問

### 原価低減とコスト削減の違いは何ですか？

少なくとも企業会計審議会の原価計算基準には、「原価低減」という語も、コスト削減との区別も示されていません。実務では、原価低減は製造原価を対象に、設計や工程の作り方を変えて継続的に下げる活動を指し、コスト削減は販管費を含む費用全般の圧縮を指すという使い分けが多く見られます。社内で用語を統一する際は、対象とする費目の範囲を明示しておくと齟齬が減ります。

### 原価低減のアイデアが出ないときは何から手を付けますか？

費目の大きい順に、量と時間の使い方を見直すところから始めます。材料費が大きければ歩留りと公差、労務費が大きければ段取り替えと停滞時間、経費が大きければ運転条件と規格です。デンソーの事例のように、長年変えていない設定値の根拠を確認する作業は、設備投資なしで着手できます。あわせて、削減対象と目標額が金額で示されているかを確認します。目標額が示されていないと、現場は施策の優先順位を判断できません。

### 原価低減活動は誰が主導するのですか？

費目をまたぐため、単独部門では完結しません。省エネ大賞の受賞概要でも、デンソーは経営管理・生産・保全・技術・施設の四位一体の体制、JFEスチールは研究所・設備・製造・エネルギー部門の連携で取り組んだと記載されています。原価データを持つ経理部門と、実際に条件を動かせる製造・技術部門が同じ数字を見られる状態を先に作ることが実務上の要件です。

### 取引先に値下げを求めるのは違法になりますか？

値下げを求めること自体が直ちに違法になるわけではありません。取適法の運用基準は、該当性を「実質的な協議が行われているか否か」で判断するとしており、引下げを要請した際に相手から説明を求められたのに、具体的な理由の説明や根拠資料の提供をせずに引下げ後の額を提示する行為を該当例に挙げています。禁止規定は、中小受託事業者の利益を不当に害する場合を対象とするもので、協議に応じ、根拠を説明したうえで合意した価格であれば直ちに問題にはなりません。ただし通常支払われる対価に比べ著しく低い代金を不当に定めれば、買いたたきに該当します。

### 製造業以外でも原価低減はできますか？

できます。原価の中身が材料費中心か労務費中心かで打ち手が変わるだけで、考え方は同じです。人件費が原価の大半を占めるサービス業や受託開発では、材料の歩留りに相当するのが工数の使われ方になります。たとえば受託開発なら、案件別に予定工数と実績工数の差異を記録し、手戻り・待機・再作業の時間を分けて集計します。原価計算基準が示す標準と実際の差異分析の考え方は、材料を持たない業種でもそのまま当てはまります。

## 関連記事

- [原価管理とは？目的・進め方4ステップと差異分析からシステム化の判断まで解説](/column/details/15358/)
- [製造業の原価管理とは？標準原価と差異分析・BOM連携で製品別原価を掴む進め方](/column/details/16429/)
- [コストリダクションとは？コストダウン・コストコントロールとの違いと進め方](/column/details/8396/)
- [歩留まりとは？計算式・改善方法から工程別集計とシステム化の判断まで解説](/column/details/13539/)
- [下請法とは？システム開発の委託で押さえる4義務・11禁止行為と2026年改正（取適法）](/column/details/13458/)

---

出典: [原価低減の事例と手法｜アイデアの出し方と進め方・2026年の取適法対応](<https://www.issoh.co.jp/column/details/10821/>)（株式会社一創）
