---
title: "クロスアポイントメント制度とは？兼業・共同研究との違いと給与の決まり方を一次データで解説"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/10401/"
published: 2025-12-25
updated: 2026-10-20
categories: ["人事労務"]
publisher: "株式会社一創"
---

# クロスアポイントメント制度とは？兼業・共同研究との違いと給与の決まり方を一次データで解説

クロスアポイントメント制度は、研究者や技術者が大学等と企業など2つ以上の機関に雇用され、あらかじめ決めた従事比率（エフォート）に応じてそれぞれの業務に従事する仕組みです。現場での略称は「クロアポ」。制度の骨格は2014年12月に文部科学省と経済産業省がまとめた「クロスアポイントメント制度の基本的枠組と留意点」、実務の指針は2020年6月26日公表の追補版にあります。

この記事では、検索で最も多く問われる「兼業との違い」「給与はどうなるのか」を、追補版の記載と文部科学省の産学連携等実施状況調査の実数に当てて説明します。導入機関数も実際に出向している人数も公表されているため、雰囲気ではなく数字で判断できます。

## まとめ：兼業との違い・給与・普及度の要点

- **兼業との決定的な違いは業務時間の扱い**。兼業は原則として本業の業務時間外にしか行えませんが、クロスアポイントメントは組織間協定で従事比率そのものを設定します。
- **兼業では相手先で大学等のリソースを使えない**。クロスアポイントメントは協定次第で双方の研究設備や機微情報にアクセスできます。
- **給与は出向元の水準に合わせなくてよい**。追補版は、受け入れる企業への貢献度に応じた額を提示するよう推奨しています。
- **普及は進んでいるが方向が偏っている**。令和6年度の導入機関は270機関、企業から大学等への受入416人に対し、大学等から企業への出向は76人です。
- **最初に潰すべき論点は労働時間の通算**。労働基準法38条1項で出向元と出向先の労働時間は通算されるため、実労働時間を相互共有する運用を協定に書く必要があります。

以下、制度の定義から順に、協定で決めておく項目まで整理します。

## クロスアポイントメント制度の定義と「在籍型出向」という前提条件

経済産業省は、クロスアポイントメント制度を「研究者等が大学、公的研究機関、企業の中で、二つ以上の機関に雇用されつつ、一定のエフォート管理の下で、それぞれの機関における役割に応じて研究・開発及び教育に従事することを可能にする制度」と定義しています。要は「二つ以上の機関に雇用される」ことが要件で、相手先で身分を持たない共同研究や技術顧問とは出発点から違います。

実務上の前提はもう一つあります。追補版が想定しているのは**「在籍型出向」の形態**、つまり出向元機関と出向先機関の間で出向に係る取決め（協定等）を結び、それに基づいて労働者が2つ以上の機関と労働契約を締結する形です。文部科学省の産学連携等実施状況調査も、集計対象を在籍型出向によるクロスアポイントメントに限定しています。転籍や、単に相手先で非常勤職を兼ねる形は含まれません。

制度が生まれた背景には、大学等の技術シーズを民間企業へ橋渡しする経路を人材の面から確保したいという政策意図があります。研究成果を製品化につなげる出発点としての[技術シーズの考え方](/column/details/6052/)を押さえておくと、この制度が何を運ぼうとしているのかが見えてきます。人材流動性の向上という政策目的の面では、社会人の学び直しを扱う[リカレント教育](/column/details/9553/)と同じ文脈に置かれた施策です。

## 兼業・共同研究との違い：業務時間とリソース利用可否で分かれる三制度

追補版は、クロスアポイントメントと比較される制度として兼業と共同研究を挙げ、表の形で整理しています。以下は追補版の表2を要約したものです。

| 観点          | クロスアポイントメント     | 兼業              | 共同研究（契約）        |
| ----------- | --------------- | --------------- | --------------- |
| 必要な手続き      | 組織間協定＋各機関との労働契約 | 所属機関への申出と許可     | 共同研究契約の締結のみ     |
| 業務時間        | 協定内で従事比率を設定可能   | 原則として本業の業務時間外   | 取り決めなし（本務の時間内）  |
| 相手先の設備・機微情報 | 協定次第で利用・アクセス可   | 大学等のリソースは使用不可   | 利用に制限あり         |
| 知的財産        | 組織間協定で取り決め可能    | 個人と組織の間で定める場合あり | 組織間の契約で取り決め可能   |
| 収入          | 協定でインセンティブ設計が可能 | 兼業先の収入が追加収入になる  | 所属機関での評価のされ方による |

三制度は排他的ではありません。追補版は、共同研究を進めるうえで人材の流動を伴わせる手段として兼業とクロスアポイントメントの2つを挙げています。共同研究契約を先に結び、その推進役を送り込む重ね方が想定されています。

### 兼業との違い：本業の時間外という制約の有無

大学研究者等の兼業は、多くの大学で「職員が報酬を得て、団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他事業に従事し、若しくは事務を行うこと」と規定されています。個人が所属機関から許可を受け、**本務に支障がない業務内容・業務時間の範囲で**従事する形です。所属機関が兼業先との間に立って、業務内容や知的財産・設備の相互利用を調整することは想定されていません。

この「所属機関が間に立たない」点が実務では効いてきます。兼業では知財の帰属も個人と組織の間の取り決めに委ねられがちです。クロスアポイントメントは組織対組織の協定を先に結ぶため、相手先の研究チームを率いる、相手先の身分で外部研究資金を獲得する、といった動き方まで設計に載せられます。企業の側から見れば、複数の所属を持つ働き方である[パラレルキャリア](/column/details/10292/)を個人任せにせず、組織間の契約に落とし込んだものだと考えると位置づけがつかみやすくなります。

### 共同研究との違い：雇用契約と収入発生の仕組み

共同研究は、大学等と企業の研究者が共通の課題に対等の立場で取り組む枠組みで、契約が定めるのは主に成果の共有の在り方です。研究者個人の労働契約に関する事項は含まれません。ここが分岐点になります。クロスアポイントメントでは相手先とも労働契約を結ぶため、身分・従事比率・給与・社会保険の適用先まで先に決まります。

収入の扱いは誤解が広がりやすいところです。共同研究への参加それ自体が個人への追加報酬を生むわけではなく、追補版の整理も「共同研究の成果が所属機関でどのように評価されるかによる」となっています。つまり「共同研究では報酬が発生しない」と言い切るのは不正確で、評価制度を通じて処遇に反映される余地はある、という状態です。クロスアポイントメントは、協定で給与のインセンティブ設計そのものを組める点が違います。

## 給与の決まり方：出向元の水準に合わせない設計が推奨される理由

「クロスアポイントメントで給与は上がるのか、下がるのか」は検索でも繰り返し問われます。追補版の答えははっきりしています。**クロスアポイントメントを適用する場合でも、必ずしも適用前の大学等における給与水準と同程度となることを前提とするのではなく、受け入れる企業への貢献度等に応じた給与を提示することが推奨される**、というのが公式の立場です。

背景には、2020年1月の総合科学技術・イノベーション会議「研究力強化・若手研究者支援総合パッケージ」で、運営費交付金と外部資金の混合給与により優秀な研究者へ世界基準の待遇を実現する方針が示されたことがあります。追補版が挙げる具体例は、企業で実施する業務内容を査定した結果が大学における基本給与額を上回った場合に、差分を手当等として支給するというものです。従事比率の分だけ大学給与が減って終わり、という設計は制度の趣旨から外れます。

ただし青天井ではありません。出向元より出向先の給与水準が高い場合、出向先での労働に対しては出向先の水準に基づいて支給することになります。対象者がパートタイム・有期雇用労働法2条1項の「短時間労働者」または「有期雇用労働者」に当たる場合は、同法8条・9条の同一労働同一賃金原則が出向先で適用されます。任期付きの研究職を送り出すときは、ここを先に確認してください。

### 給与支払機関の一本化と、社会保険の適用先

追補版は、協定で出向元か出向先のどちらか一方を給与支払機関と定め、**双方の賃金を合算した金額を一括で支払う**方式を推奨しています。時間外・深夜・休日労働の割増賃金も合算対象で、支払わない側は給与支払機関に自らの負担額を支払います。

この一本化には副次的な効果があります。医療保険と年金は、給与を一括して支払う機関の制度を適用でき、その機関が給与全額に対する保険料を納付します。従事比率が50対50であっても、合理的理由があれば給与を一括支払する機関との間に常用的雇用関係があると判断することが可能です。雇用保険は「生計を維持するのに必要な主たる賃金を受ける一つの雇用関係」についてのみ被保険者資格が認められるため（1990年9月21日職発509号）、やはり給与支払機関側に寄ります。労災保険は一括して納付していない機関で労働災害が起きた場合でも、保険給付を全額受けられます。適用される保険料率は給与支払元のものです。

### 上乗せ規程67機関・実施30機関という普及度

推奨されている給与の上乗せが、実際にどこまで整備されているか。文部科学省の令和6年度産学連携等実施状況調査によると、**クロスアポイントメントにおける教員のインセンティブとしての給与の上乗せ規程を整備済みの機関は67機関、うち実際に上乗せを実施した機関は30機関**です。追補版が書かれた2018年度時点では規程整備が27大学・実例が5大学でしたから、6年で規程は2.5倍、実例は6倍に増えた計算になります。

それでも、導入機関270のうち上乗せ規程を持つのは67機関です。給与が上がるかどうかは制度の性質ではなく出向元の規程整備状況で決まる、と考えたほうが実態に近いといえます。研究者側が交渉に入る前に、所属機関に上乗せ規程があるかを確認してください。

## 利用実態の非対称：企業からの受入416人に対し大学等から企業への出向76人

制度の普及度は、文部科学省が毎年公表する産学連携等実施状況調査で追えます。以下は令和6年度調査（調査時点2025年3月31日、回答1,051機関、2026年2月12日公表・同年7月10日更新）までの推移です。

| 年度    | 導入機関数 | 大学等から企業への出向 | 他機関からの受入（企業） | 上乗せ規程 整備／実施 |
| ----- | ----- | ----------- | ------------ | ----------- |
| 令和2年度 | 199   | 36人         | 166人         | 43／15       |
| 令和3年度 | 228   | 36人         | 216人         | 47／17       |
| 令和4年度 | 249   | 55人         | 286人         | 54／25       |
| 令和5年度 | 257   | 65人         | 347人         | 63／29       |
| 令和6年度 | 270   | 76人         | 416人         | 67／30       |

導入機関数は270機関（国立140・公立37・私立93）で前年度から13機関増えました。ただし内訳を見ると、導入済みでも実績のない機関が100機関あり、実績を伴う機関は170機関です。制度を持っていることと使っていることは別だ、と読む必要があります。

より示唆的なのは方向の偏りです。企業から大学等への受入が416人（前年度比19.9%増）なのに対し、大学等から企業への出向は76人（同16.9%増）にとどまります。**この制度は現状、企業の技術者が大学へ移る経路として5倍以上使われており、大学の研究者が企業へ出る経路としては例外的にしか機能していません。**追補版が「大学等から企業へのクロスアポイントメントの事例はごく一部にとどまる」と書いた2020年の状況は、伸び率こそ改善したものの構図としては変わっていません。

この非対称は、企業側の担当者にとって判断材料になります。自社から大学へ研究者を送るなら前例が多く、受入体制も整っています。逆に大学の教員を自社へ迎えるなら、相手大学に規程と実績があるかを最初に確かめてください。導入していない機関が770機関ある以上、規程の新設から始めると1年単位で時間がかかります。[研究開発（R&D）体制](/column/details/9178/)の増強を急いでいる局面で、規程のない大学を最初の相手に選ぶのは筋が悪い選択です。

## 労務・契約で先に潰す論点：労働時間の通算と職業安定法44条

追補版の第3章は、それまで個別調整に委ねられていた法務・労務の論点を整理した部分です。デメリットとして語られるものの多くは、協定への書き漏らしが後から表面化したものです。

### 労働時間の通算と、研究開発業務への上限規制の適用除外

労働基準法38条1項により、出向元と出向先の労働時間は通算されます。したがって両機関は対象者の実労働時間を相互に共有する必要があり、その具体的な運用を協定に定めておかなければなりません。どちらかが裁量労働制を採っていても免除されません。深夜労働（22時から5時）と休日労働には割増賃金の支払義務があり、実労働時間に応じて労働安全衛生法上の義務も発生するためです。

時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間ですが、**新たな技術・商品・役務の研究開発業務に従事する場合は労働基準法36条11項によりこの上限規制が適用されません**。クロスアポイントメントの対象者はこの例外に当たることが多く、上限規制が適用される業務との切り分けを協定段階で確認しておくと後が楽になります。適用される場合は、両機関の時間外労働を通算した時間が上限を超えないよう管理します。

### 出向元が手数料を収受した場合の労働者供給事業リスク

見落とされやすいのがこの論点です。在籍出向が「業として」行われる場合、**職業安定法44条により禁止される労働者供給事業に該当する可能性があります**。該当するか否かは社会通念に即して個別に判断されますが、その判断で重要な要素となるのが営利目的かどうかです。追補版は、出向元が出向先から管理費・手数料等を収受した場合、クロスアポイントメントが営利目的とされ労働者供給事業に該当するおそれがある、と明記しています。

大学側が事務コストの回収名目で手数料を上乗せする設計は避けてください。人件費相当額の精算と、出向元の収益となる手数料は性質が違います。協定で定めるべきは、両機関が負担する給与額の按分と精算方法であって、送り出しの対価ではありません。

### 同一日に両機関で働く場合の休憩・割増賃金・通勤災害

労務管理を簡便にするなら、1勤務日には出向元か出向先のいずれかの業務のみを行うと協定で定めるのが確実です。追補版も、まずこの形を挙げています。同一日の両機関勤務を認めること自体は差し支えありませんが、その場合は次の3点を先に決めておく必要があります。

- **休憩**：1労働日の労働時間が通算6時間を超えれば合計45分以上、8時間を超えれば合計1時間以上の休憩が必要です（労働基準法34条）。各所定労働時間に応じて按分して付与する扱いを協定に書きます。
- **割増賃金**：片方が裁量労働制で1日のみなし労働時間を8時間としていると、他方での勤務時間と通算した際に法定労働時間を超え、割増賃金が発生しかねません。同一日に両方で就業する日のみなし労働時間を4時間等と定めておく工夫が要ります。
- **通勤災害と移動費**：事業場間の移動時間は、自由に利用できる限り原則として労働時間に含まれません。移動中の災害は終点たる事業場の保険関係で処理するため（2006年3月31日基発0331042号）、後の時間帯に勤務する機関の通勤災害となります。交通費の負担も協定事項です。

年次有給休暇は、出向元の就業規則に準拠した日数を従事比率で按分する方法が考えられます。法定付与日数が10日以上なら年5日の取得義務が課されるため（労働基準法39条7項）、所定労働日数が週3日以上となる機関はこの義務を負う可能性があります。懲戒は、同一の事由で双方が処分を課すことも可能とされています（東京地判1992年12月25日・労判650号87頁）。

### 知的財産の帰属と、利益相反マネジメントの対象

クロスアポイントメントで創出された発明を法人帰属にするには、**各法人が職務発明規程を定めていることが前提**です。協定で帰属を調整しても、規程がなければ従業者から法人への帰属が成立しません。基本の基準は「いずれの機関の業務に伴って発明したか」。両機関の研究内容が関わる場合は、研究・実験の実績、資金の出所、施設の使用状況といった客観的な情報で貢献度を評価し、活用に最適な機関へ帰属させて他方に貢献度相当の利益を配分する形が示されています。

ライセンス条項について、追補版は明確に踏み込んでいます。共同研究契約では規定するのが一般的でも、クロスアポイントメントの協定ではそこまで一般的とは言えず、各機関の独立性を重視すればライセンス規定を設ける必要はない、という整理です。知財帰属について相手方の協議や同意を要する規定も、業務の独立性が不明瞭になる懸念があるため設けない方針で調整すべきとされています。

利益相反の整理も誤解されがちです。ここでいう利益相反は「出向元と出向先の利益相反」ではありません。**出向先から給与等の経済的利益を得る出向者と、出向元である大学等との間の利益相反**という図式です。大学側は、自機関の利益相反マネジメント基準においてクロスアポイントメントをどう扱うかを決めておけば足ります。

## 導入の流れと協定書に定める項目

追補版が示す手続きは、規程等の整備、組織間の調整、組織内の調整、諸条件・協定内容の合意・決定、実施に向けての準備という5段階です。大学等の側は学内規程を創設して協定書案を用意し、企業側は現行の人事制度や就業規則で受入れ・送り出しが可能かを確認します。就業規則の改正が必要なら、労働組合または過半数代表者への対応が要ります。組織間の調整で詰めるのは、目的、企業での研究テーマ・従事内容、期間、従事比率、身分（肩書き）です。協定書に落とし込む項目を整理すると次のとおりです。

- 従事比率（エフォート）と、その配分に応じた出向元業務の軽減内容
- 給与支払機関の指定と、支払わない側から支払機関への精算方法
- 退職金の適用先。出向先の支給要件を満たせば出向先が支払義務を負うため、出向元制度を継続適用して勤続年数を通算するなら明記が要る
- 実労働時間の相互共有の方法と、同一日に両機関で勤務する場合の休憩・みなし労働時間
- 知的財産の帰属基準と、権利譲渡の手続き・報奨金の精算
- 休職・退職・懲戒が生じた場合の他方機関との関係、および協定の終了事由

大学等の側にはもう一つ準備事項があります。クロスアポイントメント中の教員は一定の勤務時間について学内業務を離れるため、学内専従の教員と同一基準で評価するのは不利です。追補版は、社会連携・産学連携の評価項目で実績を積極的に評価する仕組みを先に作ること、企業に勤務する予定日の学内会議や入試担当業務を免除することを推奨しています。人事評価の側を直しておかないと、規程だけ作っても利用は伸びません。

## 導入事例：追補版が挙げる大学等と企業の6件

追補版の第4章は、大学等と企業の間のクロスアポイントメント事例を6件収録しています。立命館大学×パナソニック、大阪大学×小松製作所、大阪大学×ダイキン工業、名古屋大学×ティアフォー、茨城大学×不二製油、島根大学×日立金属の6件です。

このうち立命館大学とパナソニックの事例は、大学から企業への適用として国内初とされるものです（パナソニック2017年3月31日発表）。立命館大学情報理工学部の谷口忠大氏が2017年4月から、大学に在籍したままパナソニックのビジネスイノベーション本部の客員総括主幹技師を務めています。追補版に記載された2019年度の従事比率は**大学80％・企業20％**、業務内容は研究プロジェクトの推進、研究戦略への助言、社内のAI教育です。企業側の利点としては、組織間協定に基づく受入れのため知的財産管理や営業秘密情報の一部開示にも対応しやすい点が挙げられています。

従事比率20％という数字は、検討の目安として使えます。教育と学内運営を抱えた大学教員を、いきなり50％で受け入れる設計は現実的ではありません。まず20％前後で始め、成果を見て協定を更新するほうが、双方の業務調整の負担が小さく済みます。

## よくある質問

### クロスアポイントメントと兼業の違いは何ですか？

業務時間と、組織が間に立つかどうかです。兼業は所属機関の許可を受けて原則として本業の業務時間外に行う活動で、所属機関が兼業先との間に立って調整することは想定されておらず、大学等のリソースを兼業先の業務に使うこともできません。クロスアポイントメントは組織間協定で従事比率そのものを設定し、協定次第で双方の研究設備の利用や機微情報へのアクセス、知的財産の帰属、給与のインセンティブまで取り決められます。

### クロスアポイントメント制度の給与はどう決まりますか？

決めるのは組織間の協定です。追補版は、適用前の大学等の給与水準と同程度にすることを前提とせず、受け入れる企業への貢献度等に応じた給与を提示することを推奨しています。企業での業務を査定した結果が大学の基本給与額を上回る場合、差分を手当として支給するのが追補版の挙げる例です。支払方法は、どちらか一方を給与支払機関と定めて双方の賃金を合算し一括で支払う形が推奨されており、医療保険・年金・雇用保険もその機関の制度が適用されます。

### クロスアポイントメントのデメリットは何ですか？

制度そのものの欠点というより、協定の書き漏らしが後から負担として現れます。労働時間は労働基準法38条1項で通算されるため両機関で実労働時間を共有する運用が必要で、同一日に両方で勤務する場合は休憩の按分や裁量労働制のみなし時間の調整が要ります。もう一つの落とし穴が、出向元による管理費・手数料等の収受。職業安定法44条の労働者供給事業に該当するおそれがあります。手続きの煩雑さは追補版自身が普及の障害として挙げています。

### 大学がクロスアポイントメントを導入するメリットは何ですか？

研究面では、企業の設備・データ・人的ネットワークへ教員が正式な身分でアクセスでき、共同研究の課題設定段階から関与できます。財務面では、活用前に大学が負担していた給与のうち企業負担分を学内で再配分できるため、外部資金確保の手段にもなります。ただし効果を出すには、学内専従の教員と同一基準で評価しない人事評価の見直しが前提です。

### クロスアポイントメント制度を導入している大学はどのくらいありますか？

文部科学省の令和6年度産学連携等実施状況調査（調査時点2025年3月31日、回答1,051機関）によると270機関で、内訳は国立140・公立37・私立93。ただし実績を伴うのは170機関にとどまります。

## 関連記事

- [シーズとは？ビジネスでの意味とニーズとの違いを公的データで解説](/column/details/6052/)
- [パラレルキャリアとは何か？ピーター・ドラッカーが提唱した複数のキャリアを持つ新しい働き方の概要をわかりやすく解説](/column/details/10292/)
- [R&D（研究開発）とは：企業成長を支える重要なイノベーションの基盤、その定義と役割・重要性について徹底解説](/column/details/9178/)
- [リカレント教育とは何か？社会人の学び直しを含む意味と政府の定義から徹底解説、最新動向まで](/column/details/9553/)

---

出典: [クロスアポイントメント制度とは？兼業・共同研究との違いと給与の決まり方を一次データで解説](<https://www.issoh.co.jp/column/details/10401/>)（株式会社一創）
