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title: "譴責（けん責）とは？読み方と「言偏に遣」の漢字、戒告との違い・始末書を条文で解説"
url: "https://www.issoh.co.jp/column/details/10395/"
published: 2025-12-25
updated: 2026-10-13
categories: ["人事労務"]
publisher: "株式会社一創"
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# 譴責（けん責）とは？読み方と「言偏に遣」の漢字、戒告との違い・始末書を条文で解説

譴責（けん責）は「けんせき」と読み、就業規則にもとづいて労働者を戒める懲戒処分です。厚生労働省のモデル就業規則は、けん責を「始末書を提出させて将来を戒める。」と定義しています。賃金は減りませんが、就業規則に根拠がなければ科せず、同じ行為に二度科すこともできません。「言偏に遺」「ごんべんに遣う」で探されることの多い「譴」の字の見分け方から、戒告との違い、始末書と退職金の扱い、最高裁の判例まで、条文と公的資料に当たって整理します。

## まとめ：譴責（けん責）の要点

- **読み方**：「けんせき」。「譴」は常用漢字表にない字で、規程や新聞では「けん責」と交ぜ書きされます。
- **「言偏に遺」で探している字**：正しくは言偏に「遣（つかう）」で「譴」。ケンと読むのは「遣」で、「遺」の音はイ・ユイです。総画数21画、漢検1級の字です。
- **処分の中身**：モデル就業規則（令和7年12月版）第67条第1号は、けん責を始末書の提出と将来への戒めにとどめています。減給や出勤停止のような経済的不利益は伴いません。
- **根拠**：懲戒の種類と程度は就業規則に記載が必要です（労働基準法第89条第9号）。規程があっても労働者に周知されていなければ懲戒できない、というのが最高裁の立場です。
- **戒告との違い**：始末書を求めるかどうかが実務上の分かれ目ですが、法令上の定義はありません。モデル就業規則には戒告の規定自体がありません。
- **公務員には無い**：国家公務員法第82条と地方公務員法第29条の懲戒処分は免職・停職・減給・戒告の4種で、譴責は含まれません。
- **退職金**：モデル就業規則第54条が退職金を支給しないことがあるとするのは、懲戒解雇された者だけです。譴責で退職金が減る設計にはなっていません。

## 「言偏に遺」で探している漢字｜正しくは言偏に遣の「譴」

譴責の「譴」は、つくりを「遺」と取り違えられやすい字です。書類で見かけた字が読めない、自分で書こうとして思い出せない。そういうとき、「言偏に遺」「ごんべんに遣う」「言偏に遣う 漢字」のように部品から探すことになります。探している字は「譴」で、つくりは「遣」です。

### 音読みで見分ける｜ケンと読むのは「遣」、「遺」はイ・ユイ

「遣」と「遺」は形がよく似ていますが、読みはまったく違います。[常用漢字表](https://www.bunka.go.jp/kokugo%5Fnihongo/sisaku/joho/joho/kijun/naikaku/pdf/joyokanjihyo%5F20101130.pdf)の音訓欄では、「遣」の音読みはケン（遣外・派遣・分遣）、訓読みは「つかう」「つかわす」です。一方「遺」の音読みはイ（遺棄・遺産・遺失）とユイ（遺言）で、ケンという読みは持ちません。

「けんせき」のケンの音を持つのは「遣」のほうです。字形の記憶があいまいなときは、形ではなく音から逆算してください。読みが「けん」なら、つくりは遣で確定します。「ごんべんに遣う」と検索した場合も、探す字は「譴」です。「気遣う」「小遣い」に使う「遣」が、つくりを覚える手掛かりになります。

### 字形の違いはしんにょうの上の部分｜「貝」があれば遺

2字の違いは、しんにょうの上に乗る部分にあります。「遺」はそこに「貴」を含み、「貴」の下半分は「貝」です。「遣」の側に「貝」はありません。下に貝が見えたら遺、見えなければ遣。この一点で判別できます。

### 「譴」の画数・音訓・漢検級と文字コード

「譴」は言部の字で、日本漢字能力検定協会の[漢字ペディア](https://www.kanjipedia.jp/kanji/0001980300)は総画数21画・部首内画数14画、漢検1級としています。単独の常用漢字「遣」は13画なので、同じつくりでも1画ずれます。表外字のしんにょうを2点で数えるためで、手書き入力や漢和辞典の画数索引で探すときはこの差に注意してください。

読みは音がケン、訓が「せ（める）」「とが（める）」「とが（め）」。意味は「責める・とがめる」と「とがめ・つみ」で、天のとがめを指す「天譴」という語もあります。譴責は責める意味の字を2つ重ねた語で、字面がそのまま処分の内容に対応しています。文字コードはUnicodeがU+8B74、JIS X 0208では76区4点の第2水準漢字です。第1水準の「遣」（24区15点）や「遺」（16区68点）とは収録区分が異なります。ただし、変換候補の表示は使用する日本語入力ソフトや辞書によります。

### 漢字が出せないときの入力手順

「けんせき」と入力して変換すれば、多くの日本語入力環境で「譴責」が候補に出ます。単字で必要なときは「けん」ではなく「譴責」と熟語で変換してから不要な字を削るほうが確実です。手書き入力や漢和辞典で探す場合は、部首を言（ごんべん）にし、残りの画数を14画（漢字ペディアの部首内画数）で絞り込みます。

## 譴責（けん責）とは｜モデル就業規則が定める処分の中身

### 「けん責」表記の背景｜常用漢字表と法令の交ぜ書きルール

就業規則や官公庁の文書で見かける「けん責」という交ぜ書きは、書き手の好みによるものではありません。常用漢字表（平成22年内閣告示第2号）に「遣」と「遺」は収録されている一方、「譴」は掲げられていないためです。

ただし、表外字を含む語をすべて仮名に開くわけではありません。[「法令における漢字使用等について」](https://www.clb.go.jp/files/topics/3485%5Fext%5F29%5F0.pdf)（平成22年11月30日内閣法制局長官決定）は、単語の一部だけを仮名に改める交ぜ書きを「できるだけ避ける」とし、「斡旋」は「あっ旋」ではなく「あっせん」と書くよう指示しています。例外は、一部に漢字を残したほうが分かりやすい場合で、「じん肺」「てん末」「排せつ」「へき地」「漏えい」などが挙げられています。同決定は「けん責」を例示していませんが、厚生労働省のモデル就業規則ではこの交ぜ書きが使われています。自社の規程では、表記だけでなく処分内容の定めを確認してください。

### モデル就業規則第67条の処分内容｜始末書の提出と戒め

厚生労働省が公開している[モデル就業規則（令和7年12月版）](https://www.mhlw.go.jp/content/001620507.pdf)の第67条は、懲戒の種類を次の4区分で定めています。

| 区分   | 始末書   | 賃金・在籍への効果        |
| ---- | ----- | ---------------- |
| けん責  | 提出させる | 将来を戒めるのみ         |
| 減給   | 提出させる | 減給（労基法91条の上限内）   |
| 出勤停止 | 提出させる | 一定日数の出勤停止・期間中は無給 |
| 懲戒解雇 | –     | 予告期間なく即時解雇       |

けん責の効果は「将来を戒める」ことに限られ、賃金にも在籍にも直接手を付けません。始末書という書面で本人に非を確認させ、記録として残すところまでが処分の内容です。同条の解説は「懲戒処分の種類については、本規程例に掲げる処分の種類に限定されるものではありません」とも述べており、戒告や訓戒を足すかどうかは各社の設計に委ねられています。

### 就業規則に根拠が無ければ科せない｜労基法89条9号と労働契約法15条

懲戒は使用者が自由に決められる制裁ではありません。[労働基準法](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049)第89条第9号は、表彰及び制裁の定めをする場合には「その種類及び程度に関する事項」を就業規則に記載しなければならないと定めています。処分名だけ書いて中身を書かない規定では、根拠として弱くなります。

さらに[労働契約法](https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128)第15条は、懲戒が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」は権利の濫用として無効になると定めます。譴責は軽い処分ですが、根拠条項の特定を省略してよい理由にはなりません。

## 譴責の重さ｜戒告・訓戒・訓告との違いと処分の序列

### 民間企業の譴責と戒告｜始末書の扱いと就業規則による違い

実務では、始末書の提出を求めるものを譴責、口頭または書面での注意にとどめるものを戒告と呼び分けている会社があります。ただし、この呼び分けを定めた法令はありません。労働基準法にも労働契約法にも「譴責」「戒告」という語の定義規定は置かれていないため、どちらが重いかは自社の就業規則の書きぶりで決まります。

訓戒・訓告・厳重注意も同じです。就業規則の懲戒の種類に列挙されていれば懲戒処分ですが、列挙されておらず監督者の注意として運用されているなら、懲戒処分ではない指導にとどまります。呼称ではなく、規程のどこに書かれているかで判断してください。

なお、モデル就業規則の4区分に戒告は無く、最も軽いのがけん責です。自社で戒告を足す場合は、譴責との違い（始末書の有無など）を条文で書き分けておかないと、後から「どちらの処分なのか」で争いになります。

### 譴責と減給の違い｜労基法第91条の適用範囲

減給の制裁には労働基準法第91条の上限があります。1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならず、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはなりません。譴責は賃金に手を付けないため、この制限を意識する場面がそもそも生じません。

| 処分           | 始末書（一般的な運用） | 賃金への影響  | 労基法91条の制限 |
| ------------ | ----------- | ------- | --------- |
| 戒告・訓戒（規程による） | 求めない        | なし      | 対象外       |
| けん責（譴責）      | 求める         | なし      | 対象外       |
| 減給           | 求める         | あり      | 対象        |
| 出勤停止         | 求める         | 停止期間は無給 | 対象外       |
| 懲戒解雇         | –           | 即時解雇    | 対象外       |

出勤停止の期間中に賃金が出ないことは、減給の額を制限する労基法第91条とは別の問題として扱われます。モデル就業規則第67条第3号も「その間の賃金は支給しない」と定めるだけで、金額の上限には触れていません。表の「対象外」を「軽い」と読み替えないでください。

## 公務員に「譴責」という処分はない｜国公法82条・地公法29条

### 法定の懲戒は免職・停職・減給・戒告の4種

公務員の懲戒処分を調べている場合は、前提を入れ替える必要があります。[国家公務員法](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120)第82条第1項は、懲戒処分として「免職、停職、減給又は戒告」の処分をすることができると定めています。[地方公務員法](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261)第29条第1項も「戒告、減給、停職又は免職」の4種です。譴責という処分は法律上存在しません。

訓告や厳重注意も、この4種には含まれません。報道で「訓告」と伝えられた場合、それは国家公務員法・地方公務員法が定める懲戒処分そのものではないことになります。

### 人事院の指針が示す量定の5要素と標準例

処分の重さの決め方は、人事院の[「懲戒処分の指針について」](https://www.jinji.go.jp/seisaku/kisoku/tsuuchi/12%5Fchoukai/1202000%5FH12shokushoku68.html)（平成12年3月31日職職-68、最終改正 令和2年4月1日職審-131）が具体的に示しています。同指針の第1は、量定の決定にあたって次の5点などを総合的に考慮すると定めます。

- 非違行為の動機、態様及び結果はどのようなものであったか
- 故意又は過失の度合いはどの程度であったか
- 非違行為を行った職員の職責はどのようなものであったか
- 他の職員及び社会に与える影響はどのようなものであるか
- 過去に非違行為を行っているか

第2の標準例では、遅刻・早退の繰返しは戒告、正当な理由のない10日以内の欠勤は減給又は戒告、11日以上20日以内の欠勤は停職又は減給とされています。民間企業の規程を作るときも、この標準例は処分の重さのバランスを点検する物差しになります。

## 譴責の対象になりやすい行為｜モデル就業規則68条の懲戒事由

### けん責・減給・出勤停止に共通する事由

モデル就業規則第68条第1項は、けん責・減給・出勤停止の対象となる事由を次のように列挙しています。

- 正当な理由なく無断欠勤が一定日数以上に及ぶとき
- 正当な理由なくしばしば欠勤、遅刻、早退をしたとき
- 過失により会社に損害を与えたとき
- 素行不良で社内の秩序及び風紀を乱したとき
- 第11条（遵守事項）、第12条（職場のパワーハラスメントの禁止）、第13条（セクシュアルハラスメントの禁止）、第14条（妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントの禁止）、第15条（その他あらゆるハラスメントの禁止）に違反したとき
- その他この規則に違反し又は前各号に準ずる不都合な行為があったとき

5番目に名指しされた5か条のうち4本はハラスメントの禁止条項です。同じ服務規律の章でも、第10条（服務）・第16条（個人情報保護）・第18条（遅刻、早退、欠勤等）は直接列挙されていません。ただし、行為の内容により第1号・第2号や第11条を介した第5号に該当する場合もあり、第6号だけで扱うわけではありません。ハラスメントも対象に含まれますが、条項の数から譴責の典型例や処分頻度を判断することはできません。事業主に課される措置義務の全体は[パワハラ防止法とは？措置義務10項目と2026年10月改正への対応をシステム目線で解説](/column/details/17352/)で整理しています。

どの処分を選ぶかについて、条文は「情状に応じ」と書くだけで基準を示しません。第68条の解説は、規律違反の程度に応じ過去の同種事例における処分内容等を考慮して公正な処分を行う必要があると述べています。行為者の役職が情状を左右しやすい類型では、[クラッシャー上司とは？特徴チェックリスト15項目と弱点・パワハラとの違い](/column/details/10316/)で整理した行動の見立てが判断材料です。

### 遅刻・早退の賃金控除｜不就労分の控除と減給制裁の境界

遅刻や早退を理由に譴責を行い、あわせて欠けた時間分の賃金を控除する場面は珍しくありません。モデル就業規則第67条の解説は、遅刻や早退をした時間については賃金債権が生じないため、その分の減給は労基法第91条の制限を受けないと明言しています。

ただし続けて、遅刻や早退の時間に対する賃金額を超える減給は制裁とみなされ、第91条の適用を受けるとも書かれています。控除額が実際の不就労時間を超えていないか、給与計算の側で確認してください。端数処理を含めた実務は[勤怠控除とは？欠勤・遅刻早退の計算方法と端数処理・給与連携の実務を解説【2026年】](/column/details/15520/)で扱っています。

### 私生活上の非違行為｜懲戒事由への該当性と会社への影響

モデル就業規則では、私生活上の非違行為は第68条第2項、つまり懲戒解雇の事由の側に置かれ、「会社の名誉信用を損ない、業務に重大な悪影響を及ぼす行為」という限定が付いています。同項のただし書は情状によって普通解雇・減給・出勤停止に落とすことを認めていますが、そこに「けん責」は挙がっていません。

ただし、第11条第4号の会社の名誉・信用を損なう行為の禁止と、第68条第1項第5号の関係も確認する必要があり、私生活上の行為を一律に譴責の対象外とはいえません。第68条第2項第12号の要件を満たさない場合も、別の懲戒事由への該当性と処分の相当性を確認します。会社との関連が乏しい私生活上の行為には、指導できる範囲にも限界があります。私生活上の投稿が処分や損害賠償に至った事例は[バイトテロとは？セブンイレブンなど主要事例のその後・実名公表の実態と損害賠償の相場](/column/details/9263/)で整理しています。

## 懲戒の有効性をめぐる最高裁判例｜就業規則の周知と処分の時期

### 規程があっても周知していなければ懲戒できない｜フジ興産事件

最高裁第二小法廷の平成15年10月10日判決（[フジ興産事件](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-18557.pdf)）は、懲戒解雇の効力が争われた事案で「使用者が労働者を懲戒するには，あらかじめ就業規則において懲戒の種別及び事由を定めておくことを要する」と述べました。根拠として引かれているのが、モデル就業規則第68条の解説も参照する国鉄札幌運転区事件（最高裁第三小法廷 昭和54年10月30日判決）です。

判決はさらに、就業規則が拘束力を生ずるには「その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要する」としました。原審は、労働者代表の同意を得て就業規則を制定し労働基準監督署長に届け出た事実だけで効力を認めていましたが、最高裁は周知の有無を確かめていないとして破棄差戻しにしています。届出だけでは足りないという点は、最も軽い譴責にもそのまま当てはまります。社内ポータルや書面で規程を見られる状態にしているかは、[就業規則の閲覧｜周知義務の要件と社内ポータルで見られる状態の作り方](/column/details/17928/)で点検できます。

### 処分を先送りすると無効になりうる｜ネスレ日本事件

最高裁第二小法廷の平成18年10月6日判決（[ネスレ日本事件](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-33623.pdf)）では、職場で就業時間中に起きた管理職への暴行事件から7年以上たってされた諭旨退職処分が「権利の濫用として無効」とされました。会社は被害者が被害届や告訴状を出していたため捜査の結果を待つとしていましたが、判決は、目撃者もいたのだから捜査の結果を待たずとも処分を決めることは「十分に可能であった」と述べ、長期間懲戒権の行使を留保する合理的な理由は見いだし難いとしています。

判決は、時間の経過とともに職場の秩序は回復しており、処分時点では重い懲戒を必要とする状況になかったとも指摘しました。事案は重い処分ですが、判断の枠組みは「処分時点で懲戒が必要か」です。譴責を検討する場面でも、事実を把握したら証拠を固めて速やかに判断し、先送りするなら理由を記録に残してください。

## 譴責処分の手続き｜事実調査・弁明・通知と処分上の制約

### 譴責前の調査｜就業規則の該当条項と事実・証拠の確認

手続きの出発点は、処分の根拠となる条項の特定です。「服務規律違反」と抽象的に書くのではなく、第何条の何号に該当するのかを先に決めます。そのうえで、いつ・どこで・誰が・何をしたのかを、勤怠記録やメール、目撃者の証言で裏づけます。事実関係が固まる前に処分名を決めると、本人の弁明を十分に検討せず、結論に合わせて事実を評価するおそれがあります。

社内で非違行為が把握される経路を整えておくことも、公正な処分の前提です。通報窓口の設計は[内部通報制度とは｜義務の対象・導入手順と2026年12月施行の改正対応](/column/details/12538/)を参照してください。

### 民間企業の弁明手続｜就業規則上の定めと処分の相当性

民間企業の懲戒について、弁明の機会を直接義務づけた法令の規定はありません。公務員には国家公務員法第89条第1項・地方公務員法第49条第1項が処分の事由を記載した説明書の交付を義務づけていますが、民間の就業規則上の懲戒に相当する条文はありません。

ただし就業規則に手続規定を置いている場合はそれに従う必要があり、規定がない場合でも、弁明を聞かずに処分した事実は労働契約法第15条の「社会通念上相当」の判断で不利に働きます。譴責のような軽い処分ほど「軽いから省いた」となりがちですが、記録に残る形で本人の言い分を聞く工程は外さないでください。

### 譴責処分通知書に書く項目

フジ興産事件の最高裁判決が求める懲戒の種別・事由の事前規定を踏まえ、通知書では適用条項と認定した事実の対応を確認できるようにします。最低限、次の項目を入れます。

- 対象者の氏名・所属
- 処分の種類（譴責であること）と処分日
- 該当する就業規則の条項番号
- 対象となった行為の日時・場所・内容（事実として特定できる記述）
- 始末書の提出期限
- 会社名と処分権者の氏名

行為の記述を「勤務態度が悪いため」のような評価語で済ませると、条項との対応が説明できません。評価ではなく事実を書きます。

### 遡及処罰と二重処罰の禁止

モデル就業規則第68条の解説は、就業規則に懲戒規定を設ける前にした行為へさかのぼって懲戒処分をすることと、1回の懲戒事由に該当する行為に対し複数回の懲戒処分を行うことは、いずれもできないと明記しています。後者が実務で問題になるのが、次章で扱う始末書の不提出です。

### 譴責の社内公表｜公表の必要性と個人特定の防止

譴責の社内公表は、目的・範囲・就業規則上の位置づけを確認して判断します。制裁としての公表と、再発防止のための情報共有は区別する必要があります。参考になるのは国家公務員向けの人事院[「懲戒処分の公表指針について」](https://www.jinji.go.jp/seisaku/kisoku/tsuuchi/12%5Fchoukai/1203000%5FH15sousan786.html)（平成15年11月10日総参-786）です。同指針は、事案の概要、処分量定、処分年月日、所属・役職段階等の属性を「個人が識別されない内容のものとすることを基本として」公表するとし、被害者やその関係者のプライバシー等を侵害するおそれがあれば一部または全部を公表しなくてよいとしています。職務に関連しない行為の懲戒は、免職・停職だけが公表の対象です。

民間企業が掲示板などで氏名まで出すと、処分の目的を超えた不利益として名誉毀損を争われる余地が生じます。最も軽い処分である譴責で氏名を出す必要性は説明しにくいため、公表するなら氏名を伏せ、再発防止に必要な事案の概要と処分の種類に絞るのが妥当です。ハラスメント事案では、事案の書き方から被害者が特定されないかも確認してください。

## 始末書の実務｜顛末書との違い・書かせ方・提出拒否

### 始末書と顛末書の違い｜反省の表明と事実経緯の報告

始末書は、非違行為を認めて反省と再発防止を誓う書面です。顛末書（てんまつしょ）は、起きた出来事の経緯と原因を報告する書面で、謝罪や反省は本来の要素ではありません。どちらも法令上の定義はなく、各社の規程と運用で使い分けられています。

譴責の始末書は処分の一部として求めるものです。事故の報告や原因調査のために出させる顛末書とは目的が違うため、処分前の事実確認では顛末書、処分の内容としては始末書と、書式と呼び名を分けておくと、後で「処分前に反省文を強要された」と争われる余地を減らせます。前述の「法令における漢字使用等について」が交ぜ書きの例に「てん末」を挙げているとおり、規程上は「てん末書」と書かれることもあります。

### 始末書の記載項目｜書式を作るときの目安

モデル就業規則第67条は始末書の提出を定めていますが、記載項目までは定めていません。書式を作る際は日付・所属・氏名、対象行為、本人の認識、再発防止策を基本とし、事実を争っている場合はその言い分も記録します。会社が文案を用意して署名だけさせる方式は、本人の言葉による反省という始末書の性質から外れるため避け、事実の記載は通知書と食い違わないことだけを確認します。

### 始末書の提出拒否｜拒否理由の確認と二重処分の回避

譴責を科したうえで始末書が出てこないとき、同じ行為を理由に改めて重い処分を科すことは、モデル就業規則の解説が否定する二重処分にあたります。始末書は反省の意思を書面にさせるものである以上、提出そのものを強制する手段は限られます。

まず、提出を拒む理由と、求めている文書の内容を確認します。不提出という事実だけで対応を決めず、事実報告の拒否なのか、謝罪・反省の表明の拒否なのかを区別してください。提出がないこと自体を新たな懲戒事由にするには、業務命令違反として別個に評価できるかの慎重な検討が要ります。不提出の経緯は本人の説明とともに記録します。ただし、謝罪や反省の表明を拒んだことを、将来の処分を重くする理由として自動的に扱わないでください。

## 譴責を受けた後｜昇進・賞与・退職金・転職への影響

### 人事評価・賞与への反映は各社の運用次第

譴責は賃金を直接減らしませんが、人事評価に反映されれば賞与や昇給に間接的な影響が出ます。評価への反映も無制限ではなく、労働契約法第3条第5項の権利濫用禁止などに従い、評価規程と不利益の合理性を確認する必要があります。たとえば、譴責1回を理由に長期間にわたって昇進を止めるといった運用は、処分の重さと不利益の均衡を欠くと判断される余地があります。就業規則や評価規程に、処分の評価反映期間をあらかじめ書いておくのが安全です。

評価への反映終了日を確認する手順がないと、管理手段を問わず、期間が過ぎた処分を評価に使い続けるおそれがあります。処分日と反映終了日を人事データとして持ち、評価の時点で自動的に外れる仕組みにしておくと、運用のばらつきを防げます。こうした人事記録の仕組みづくりは[人事・労務管理システム開発](/service/business%5Fsystem/hr-management/)の領域で、労務管理全体の整理は[労務管理とは？仕事内容の範囲と人事管理との違い・システム化の進め方を解説](/column/details/12910/)にまとめています。

### モデル就業規則第54条の退職金｜譴責を減額事由としない規定例

モデル就業規則第54条は、退職金の全部又は一部を支給しないことがある対象を「第68条第2項により懲戒解雇された者」に限っています。けん責・減給・出勤停止を受けたことは、退職金の不支給・減額の事由になっていません。同条の解説も、不支給事由や減額事由を設ける場合は労基法第89条第3号の2の「退職手当の決定、計算及び支払の方法」として就業規則に記載が必要だとしています。

自社の退職金規程に「懲戒処分を受けた者は減額」と広く書かれている場合でも、譴責1回で減額することは処分との均衡が問われます。算定式と規程の関係は[退職金の計算方法：4つの算定方式と勤続年数の端数処理、規程から計算ロジックへの落とし方](/column/details/17903/)で扱っています。

### 転職時の譴責歴｜履歴書への記載と質問への回答

厚生労働省が示している[履歴書様式例](https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/assets/pdf/methods/04.pdf)に賞罰欄はありません。令和2年7月に日本規格協会がJIS規格の解説から履歴書の様式例を削除したことを受けて作成されたものです。社内の懲戒処分の申告を求める法令上の根拠もないため、譴責を書かなかったこと自体が直ちに経歴詐称になるとは言えません。

ただし応募先が選考の過程で懲戒歴を明示的に問い、虚偽の回答をした場合は、その事項が採否の判断を左右する重要なものだったかどうかが争点になります。様式に欄がないことと、聞かれて嘘をつくことは別の問題です。

### 処分に納得できないときの選択肢

処分を受けた側は、まず通知書の根拠条項と事実の記述を確認してください。条項が特定されていない、事実の記述が評価語だけ、弁明の機会がなかった。こうした点があれば、社内の異議申立てのほか、都道府県労働局の総合労働相談コーナーへの相談や紛争調整委員会によるあっせんといった外部の手段もあります。

事実関係の認識が違うなら、どの記述のどこが事実と違うのかを早いうちに書面にして会社に渡してください。譴責は不利益が小さいぶん争いにくい処分ですが、繰り返しを理由に重い処分の根拠にされることがあります。当時の記録を残しておくと、後から証言や他の資料と照合し、争点を特定しやすくなります。

## よくある質問

### 譴責の読み方と意味は何ですか？

「けんせき」と読みます。就業規則にもとづく懲戒処分の一つで、厚生労働省モデル就業規則第67条は「始末書を提出させて将来を戒める。」と規定しています。減給や出勤停止のような経済的不利益は伴いません。

### 「言偏に遺」「ごんべんに遣う」は何という漢字ですか？

探している字は「譴（ケン）」で、正しくは言偏に「遣」です。常用漢字表で「遣」の音読みはケン、「遺」の音読みはイ・ユイなので、「けん」と読む字のつくりは遣で確定します。「譴」は総画数21画（部首内画数14画）、漢検1級、訓読みは「せ（める）」「とが（める）」、UnicodeはU+8B74です。

### 譴責と戒告・訓戒・訓告はどう違いますか？

始末書を求めるかどうかで呼び分けるのが実務上の通例ですが、これらを定義した法令はありません。判断は自社の就業規則の書きぶりによります。厚生労働省のモデル就業規則には戒告の規定自体がなく、けん責・減給・出勤停止・懲戒解雇の4区分です。

### 厳重注意は譴責と同じですか？

就業規則の懲戒の種類に「厳重注意」が列挙されていれば懲戒処分、列挙されておらず監督者の注意として運用されているなら懲戒処分ではない指導です。通知書に懲戒処分である旨と根拠条項が書かれているかで判断してください。

### 公務員の譴責処分とはどのようなものですか？

公務員に譴責という懲戒処分はありません。国家公務員法第82条は免職・停職・減給・戒告、地方公務員法第29条は戒告・減給・停職・免職を定めており、最も軽いのが戒告です。訓告は、この4種のいずれにも当たらない措置です。

### 譴責処分を受けると退職金はもらえなくなりますか？

モデル就業規則どおりの規程なら減りません。第54条が退職金を支給しないことがあるとするのは、第68条第2項により懲戒解雇された者だけです。自社の退職金規程に独自の減額事由がある場合は、その条文を確認してください。

### 譴責で始末書の提出を拒否されたらどうなりますか？

同じ行為を理由に改めて懲戒処分を科すことはできません。モデル就業規則の解説が、1回の懲戒事由に該当する行為に対し複数回の懲戒処分を行うことはできないと明記しているためです。不提出の理由も併せて記録し、将来の処分を重くする理由として自動的に扱わないでください。

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出典: [譴責（けん責）とは？読み方と「言偏に遣」の漢字、戒告との違い・始末書を条文で解説](<https://www.issoh.co.jp/column/details/10395/>)（株式会社一創）
